京都国立博物館「THE ハプスブルク」展 [美術]
2月20日(土)、京都国立博物館の「THE ハプスブルク」展を見てきました。
展覧会で見られるハプスブルク家の3人の美女。
手前から、《11歳の女帝マリア・テレジア》
《白衣の王女マルガリータ・テレサ》《オーストリア皇妃エリザベート》
「皇妃エリザベート」の記事で書きましたが、
フランツ・クサファー・ヴィンターハルターが描いた
《オーストリア皇妃エリザベート》の絵が、今、京都国立博物館に来ていると知りました。
特別展覧会 THE ハプスブルク
2009年9月25日~12月14日まで、国立新美術館で開催された展覧会が、
2010年1月6日~3月14日まで、京都国立博物館に巡回してきているんです。
京都国立博物館のHPを見てみると、ハプスブルク家の肖像画や所蔵する絵画や工芸品、
ベラスケスが描いたマルガリータ王女やフェリペ・プロスペロ王子の肖像画、
(この絵についてはNHK「知る楽」の「『怖い絵』で人間を読む」の第3回で
取り上げていましたね )
イタリア絵画 16世紀ヴェネツィア派の巨匠たち、ジョルジョーネ、ティツィアーノ‥‥
えー?!すごい!! と、ちょっと見に行きたくなってしまったんですよ。
たまたま2月20日土曜日は、私のパートが休みだったんです。
最近は土曜日でもヒマなので、パートさんも交代で休みなんです。
で、いつもモーニングしか行けない友人に、土曜日は一日遊べるよって連絡したら、
いいね、どこ行こう?ということになって、京都はどう?ということで。
もちろん、新幹線なんかはもったいないし、岐阜羽島は不便なので乗りません。
JRで、岐阜から京都まで1,890円
あまり朝早いのもキツいから、と、JR岐阜駅9:29に乗って、米原で乗り換え、
京都に11:13に着きました。
京都駅の観光案内所で、「THE ハプスブルク」展の前売り券を見つけてゲット!
当日券1,500円のところ1,300円で買えて、ラッキー!と思ったんですが、
京都国立博物館へ行く途中にも「前売り券あります」の貼り紙がありました。
人気がない?‥‥いいえ、京都国立博物館のHPにも、ただいまの混雑状況が刻々と
報告されているんですが、私が着いた時には「待ち時間20分」という表示が出ていました。
入館を待つ人の行列
最初の部屋に展示してあったのは、
明治天皇がフランツ・ヨーゼフ皇帝に贈った100図からなる風俗・物語・花鳥図画帖と蒔絵書棚
今の私たちから見ても描かれている風俗、エキゾチックです。
当時のオーストリアでは、さぞ珍しかったことでしょうね。
でも、展示ケースの前は人がいっぱいだったので、適当にチラ見して、次の部屋へ。
楽しみだったイタリア絵画!
ラファエロ、ジョルジョーネ、ティツィアーノ、ティントレット‥‥有名な画家の
作品が並ぶ中、私が一番気に入った絵は、
ロレンツォ・ロット(この画家、私は知りませんでした)の
《聖母子と聖カタリナ、聖トマス》
京都国立博物館のHPに画像がありました
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_02_l02.htm
金髪巻き毛の天使がとても素敵!少女マンガから出てきたみたい。
聖マリアの表情も美しいし、衣服の青い色がとても素敵です。
スペイン絵画では、博物館の入り口正面の看板(?)にもあった
ムリーリョの《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》の
ちょっと愁いを帯びたような、なんともいえない表情が魅力的でした。
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_03_l02.htm
そして、この展覧会のメインともいえる、ハプスブルク家の肖像画
《オーストリア皇妃エリザベート》は、その大きさ(300×216cm)がすごい。
《11歳の女帝マリア・テレジア》は、11歳という年齢が信じられない程
大人びた姿と表情をしていて、特にウエストの細さにはびっくりしますね。
ベラスケスの描いた《白衣の王女マルガリータ・テレサ》は、
あの有名な代表作《ラス・メニーナス》の中央にいる王女マルガリータと
同じドレスを着ていますよね? 近くで見ると結構筆のタッチとか荒く描いて
あるんだけど、ちょっと離れると、ドレスの質感とか、見事に表現されていて、
これって、ずっと後の時代の印象派の作品にも通じますね。
カタログの表紙になってました
《皇太子フェリペ・プロスペロ》は、「知る楽」で中野京子さんが解説されていたけど、
血族結婚を続けた結果、子ども達はほとんどが幼くして死んでいて、この皇太子も
待望の世継であったが、病弱で、そのためにこの肖像画に描かれている鈴などは
お守りの意味で身につけているとのこと。しかし、そんな宮廷中の願いもむなしく、
4歳で亡くなったそうで、そんなことを知ってこの絵を見ると、愛らしい姿が
描写されているだけに、あわれというか、はかなさが感じられます。
カタログの裏表紙になってました
ドイツ絵画の部屋では、やっぱりクラナッハの《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》が
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_05_l01.htm
すごい。クラナッハの美女は独特の表情をしていますね。
そして、衣装がとても装飾的で豪華です。この時代のトップモードなんでしょうか?
筆跡のない、つやつやした画面は、なんか陶器を思わせるような冷たさがあって、
なぞめいた表情の美女が抱えているのがヨハネの生首というのが、
またゾクゾクするようで、魅力的でした。
あと、フランドル・オランダ絵画やクンストカンマーの美術工芸品の部屋なども、
それぞれ良かったですが、ちょっと色々な印象が混ざったカンジ。
ついつい見てしまうショップコーナーでは、
エリザベート皇后がつけていたダイヤの髪飾りをモチーフにしたアクセサリーとか、
絵が印刷されたクリアファイルやしおり、クッキーやチョコレートもあって、
ちょっと欲しかったんですが、2,300円のカタログを買ってしまったので、
他はあきらめました。カタログも買うかどうか迷ったんです。
惹かれる絵はあったけど、ちょっと雑多な印象があって。
でも、わざわざ京都まで来たんですからね。奮発しました。
京都国立博物館の庭では、エリザベート皇后と並んで写真が撮れます。
もちろんこの後、並んで撮りましたよ! こういうのは楽しまないとソンです。
この後、歩いて清水寺まで行きました。
ひぇー、この混雑は何? 中国語や韓国語も飛び交っていましたし、
レンタル着物なんでしょうね、着物姿の若い女性もたくさんいて、
長い羽織が大正ロマンっぽい着こなしで、いいものですね。
もしかして私、清水の舞台まで来るのは、小学校の修学旅行以来かなぁ?
だとしたら、前回も彼女と来たことになります。もう40年前のことですが。
「バスガイドさんとは別に、京都の男子大学生が説明してくれたね」
「えー?覚えてない。滝の水を飲んだのは覚えてるけど」
「小学生にお寺見せたってダメよねー」などと言いつつ、回りました。
その後、お土産屋さんの試食販売につられて、定番の八つ橋を買い、
あまり遅くならないうちに‥‥と、バスでJR京都駅まで乗り(220円)
17:00のJRで帰ったのでした。
展覧会で見られるハプスブルク家の3人の美女。
手前から、《11歳の女帝マリア・テレジア》
《白衣の王女マルガリータ・テレサ》《オーストリア皇妃エリザベート》
「皇妃エリザベート」の記事で書きましたが、
フランツ・クサファー・ヴィンターハルターが描いた
《オーストリア皇妃エリザベート》の絵が、今、京都国立博物館に来ていると知りました。
特別展覧会 THE ハプスブルク
2009年9月25日~12月14日まで、国立新美術館で開催された展覧会が、
2010年1月6日~3月14日まで、京都国立博物館に巡回してきているんです。
京都国立博物館のHPを見てみると、ハプスブルク家の肖像画や所蔵する絵画や工芸品、
ベラスケスが描いたマルガリータ王女やフェリペ・プロスペロ王子の肖像画、
(この絵についてはNHK「知る楽」の「『怖い絵』で人間を読む」の第3回で
取り上げていましたね )
イタリア絵画 16世紀ヴェネツィア派の巨匠たち、ジョルジョーネ、ティツィアーノ‥‥
えー?!すごい!! と、ちょっと見に行きたくなってしまったんですよ。
たまたま2月20日土曜日は、私のパートが休みだったんです。
最近は土曜日でもヒマなので、パートさんも交代で休みなんです。
で、いつもモーニングしか行けない友人に、土曜日は一日遊べるよって連絡したら、
いいね、どこ行こう?ということになって、京都はどう?ということで。
もちろん、新幹線なんかはもったいないし、岐阜羽島は不便なので乗りません。
JRで、岐阜から京都まで1,890円
あまり朝早いのもキツいから、と、JR岐阜駅9:29に乗って、米原で乗り換え、
京都に11:13に着きました。
京都駅の観光案内所で、「THE ハプスブルク」展の前売り券を見つけてゲット!
当日券1,500円のところ1,300円で買えて、ラッキー!と思ったんですが、
京都国立博物館へ行く途中にも「前売り券あります」の貼り紙がありました。
人気がない?‥‥いいえ、京都国立博物館のHPにも、ただいまの混雑状況が刻々と
報告されているんですが、私が着いた時には「待ち時間20分」という表示が出ていました。
入館を待つ人の行列
最初の部屋に展示してあったのは、
明治天皇がフランツ・ヨーゼフ皇帝に贈った100図からなる風俗・物語・花鳥図画帖と蒔絵書棚
今の私たちから見ても描かれている風俗、エキゾチックです。
当時のオーストリアでは、さぞ珍しかったことでしょうね。
でも、展示ケースの前は人がいっぱいだったので、適当にチラ見して、次の部屋へ。
楽しみだったイタリア絵画!
ラファエロ、ジョルジョーネ、ティツィアーノ、ティントレット‥‥有名な画家の
作品が並ぶ中、私が一番気に入った絵は、
ロレンツォ・ロット(この画家、私は知りませんでした)の
《聖母子と聖カタリナ、聖トマス》
京都国立博物館のHPに画像がありました
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_02_l02.htm
金髪巻き毛の天使がとても素敵!少女マンガから出てきたみたい。
聖マリアの表情も美しいし、衣服の青い色がとても素敵です。
スペイン絵画では、博物館の入り口正面の看板(?)にもあった
ムリーリョの《悪魔を奈落に突き落とす大天使ミカエル》の
ちょっと愁いを帯びたような、なんともいえない表情が魅力的でした。
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_03_l02.htm
そして、この展覧会のメインともいえる、ハプスブルク家の肖像画
《オーストリア皇妃エリザベート》は、その大きさ(300×216cm)がすごい。
《11歳の女帝マリア・テレジア》は、11歳という年齢が信じられない程
大人びた姿と表情をしていて、特にウエストの細さにはびっくりしますね。
ベラスケスの描いた《白衣の王女マルガリータ・テレサ》は、
あの有名な代表作《ラス・メニーナス》の中央にいる王女マルガリータと
同じドレスを着ていますよね? 近くで見ると結構筆のタッチとか荒く描いて
あるんだけど、ちょっと離れると、ドレスの質感とか、見事に表現されていて、
これって、ずっと後の時代の印象派の作品にも通じますね。
カタログの表紙になってました
《皇太子フェリペ・プロスペロ》は、「知る楽」で中野京子さんが解説されていたけど、
血族結婚を続けた結果、子ども達はほとんどが幼くして死んでいて、この皇太子も
待望の世継であったが、病弱で、そのためにこの肖像画に描かれている鈴などは
お守りの意味で身につけているとのこと。しかし、そんな宮廷中の願いもむなしく、
4歳で亡くなったそうで、そんなことを知ってこの絵を見ると、愛らしい姿が
描写されているだけに、あわれというか、はかなさが感じられます。
カタログの裏表紙になってました
ドイツ絵画の部屋では、やっぱりクラナッハの《洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ》が
http://www.kyohaku.go.jp/jp/tokubetsu/100106/shoukai/syousai/syousai_05_l01.htm
すごい。クラナッハの美女は独特の表情をしていますね。
そして、衣装がとても装飾的で豪華です。この時代のトップモードなんでしょうか?
筆跡のない、つやつやした画面は、なんか陶器を思わせるような冷たさがあって、
なぞめいた表情の美女が抱えているのがヨハネの生首というのが、
またゾクゾクするようで、魅力的でした。
あと、フランドル・オランダ絵画やクンストカンマーの美術工芸品の部屋なども、
それぞれ良かったですが、ちょっと色々な印象が混ざったカンジ。
ついつい見てしまうショップコーナーでは、
エリザベート皇后がつけていたダイヤの髪飾りをモチーフにしたアクセサリーとか、
絵が印刷されたクリアファイルやしおり、クッキーやチョコレートもあって、
ちょっと欲しかったんですが、2,300円のカタログを買ってしまったので、
他はあきらめました。カタログも買うかどうか迷ったんです。
惹かれる絵はあったけど、ちょっと雑多な印象があって。
でも、わざわざ京都まで来たんですからね。奮発しました。
京都国立博物館の庭では、エリザベート皇后と並んで写真が撮れます。
もちろんこの後、並んで撮りましたよ! こういうのは楽しまないとソンです。
この後、歩いて清水寺まで行きました。
ひぇー、この混雑は何? 中国語や韓国語も飛び交っていましたし、
レンタル着物なんでしょうね、着物姿の若い女性もたくさんいて、
長い羽織が大正ロマンっぽい着こなしで、いいものですね。
もしかして私、清水の舞台まで来るのは、小学校の修学旅行以来かなぁ?
だとしたら、前回も彼女と来たことになります。もう40年前のことですが。
「バスガイドさんとは別に、京都の男子大学生が説明してくれたね」
「えー?覚えてない。滝の水を飲んだのは覚えてるけど」
「小学生にお寺見せたってダメよねー」などと言いつつ、回りました。
その後、お土産屋さんの試食販売につられて、定番の八つ橋を買い、
あまり遅くならないうちに‥‥と、バスでJR京都駅まで乗り(220円)
17:00のJRで帰ったのでした。
しーちゃん、すごい。京都まで行ったのね。
清水さんから三寧坂へ行ったのかな??
そして、このエリザベートの写真というかパネルの横で写真撮影しましたか~??(笑)
このパネル、相当大きそうですが、何メートルくらいありました??
すごい記念ですね。。
by たまのママ (2010-02-24 16:15)
たまのママさん、コメントありがとうございます。最初に入ったお土産屋さんで買いすぎたことと、早めに帰りたかったことで、三寧坂の方までは回りませんでした。エリザベートのパネルは、多分、皇后の身長170cmを基準に、等身大で作ってあると思われます。もちろん横に立って写真撮影しましたが、顔の大きさとか(エリザベート小さすぎ!!)体の縦横のバランスや腰の位置が違いすぎて、笑っちゃいます。
by しーちゃん (2010-02-25 11:33)