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三甲美術館 [美術]

6月27日(月) 岐阜市の三甲美術館へ行ってきました。
この美術館、地元の人にもあまり知られていないのでは?
私も今まで行ったことはありませんでしたが、
沙羅双樹とも呼ばれる夏椿がたくさん植えられていて、
開花時期の6月に行くといいよって教えてもらっていたんです。
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三甲美術館のチケットにも夏椿の写真が使われています

行く気になれば、各務原市からはスグ。鵜飼大橋を渡って、
環状線から(右折できないので、少し戻らねばなりませんが)
細い道をちょっと登ったところにあります。
駐車場は門をくぐった庭にあります。

沙羅双樹(夏椿)の清楚な白い花がたくさん咲いていました。
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お釈迦様が亡くなったときに近くに生えていたことで有名な「沙羅双樹」は
日本の風土では育たない全く別の熱帯樹だそうですが、白い花が咲くとのこと。

日本ではこの夏椿が「沙羅双樹」とされ、
「平家物語」の冒頭の文

 祗園精舎の鐘の声
 諸行無常の響きあり
 沙羅双樹の花の色
 盛者必滅の理をあらわす

の、沙羅双樹の花は、この夏椿だとのこと。

ツバキ科ナツツバキ属の落葉高木とのことで、大きく育っています。
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美術館の建物の前に植えられた夏椿
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三甲美術館入口
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入館料は1,200円で、飲み物付き。
コーヒー、紅茶、抹茶‥‥とあったので、迷わずお抹茶を希望。

ちょっとレトロな旅館っぽい玄関で、靴を脱いで上がります。
順路が二階からとなっていたので、ふかふかのじゅうたんの階段を上がって二階へ。

二階は、和紙彫塑家 内海清美の《革命者信長》
和紙で作った人形で、信長の生涯のいくつもの場面が表されています。
顔などは胡粉を塗ったのかと思わせるようなツヤツヤの和紙
髪の毛もコヨリのようにした和紙で作られています。
明智光秀を打ち据えている迫力ある場面がよかった。
背景に使われている石で作ったかと思ったような和紙のタイルもよかった。

一階の第1展示室はテーマ展示で、鳥を描いた絵が並んでいました。
山口華楊、上村淳之の鳥の日本画は、さすがでしたが、
糸園和三郎《晴間に飛び立つ鳥》という作品が心に残りました。
今まで知らなかった画家なんですが、抽象化された鳥が羽ばたく様子が、
何か、希望に向って心を開放させるような‥‥そんな精神性のようなものを
感じさせてとてもよかったです。
関主税(せき ちから)という画家の、ちょっと様式化されたような
海の表現も私の好みでした。

そして、常設展の第2展示室。多分ここの美術館の目玉だと思うのですが、
ルノワールの《座せる浴女》
すごくよかったです!
三甲美術館のHP: http://www.sanko-museum.or.jp/ に画像あります)
私今まであまりルノワールいいと思わなかったんですが、この絵、素敵です!
色彩があふれていて、見てて幸せな気分になってきました。
展示環境がいいってのもあるのかもしれません。床の間ではないですが、
この絵のために壁が作られているようでした。

レオナール・フジタの猫の絵もすごく良かった。
まだ子猫――生後半年くらいの、一番遊び盛りの、フワフワした毛の――が、
見事に描かれていました。

長崎平和祈念像の北村西望と長男の北村治禧の彫刻も並んでいました。
特攻隊員の像が心に残りました。

和室の方には、茶道具などの展示が。私にはよくわかりませんが、
きっとすごい名品揃いなんでしょうね。

縁側からは岐阜城を借景とした茶室のあるお庭が眺められて、絶景!

最後に沙羅双樹が植わっている中庭を眺められる休憩所で、お抹茶を頂きました。
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テーブルには、次回の企画「リクエスト展」のために、
投票する絵のファイルがありました。
シール5つもらって、見たい絵の画像横に貼っていくのですが、
うーーん、どれもいい絵で迷うなぁ。

そして、ラインストーンのキラキラが素敵なこのTシャツ、
1,000円だったので、思わず買ってしまいました。
(最後だったので安くなっていたみたい)
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こういうこじんまりした美術館、いいですね。とても優雅な時間を過ごしました。
三甲美術館のHP: http://www.sanko-museum.or.jp/

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