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兵庫県立美術館「バーン=ジョーンズ展」 [美術]

9月5日(水)、兵庫県立美術館まで
「バーン=ジョーンズ展 -英国19世紀末に咲いた華-」を見に行ってしまいました!
Burne-Jones1.jpg
(チラシ表面に使われているのは《ピグマリオンと彫像-女神のはからい》部分)

7月15日放送の「日曜美術館」のアートシーンで、
三菱一号館美術館の「バーン=ジョーンズ展 -装飾と象徴-」が紹介されていて、
おぉーっ!見に行きたいけど東京じゃねーって思ってたら、
巡回展が兵庫県立美術館と郡山市立美術館であると。
うーん、名古屋には来ないのねって残念だったんですが。

先週、夕刊の美術館情報欄など見ていたら、関西方面の情報に
兵庫県立美術館で「バーン=ジョーンズ展」9月1日(土)からってあって、
神戸に巡回してくるのね‥‥って。ついつい兵庫県立美術館のHP
場所チェックして、乗換案内で調べてしまいました。
もちろん新幹線なんて乗るつもりはありません。が、乗車券のみ(片道運賃3,260円)で、
JR西岐阜を10:23の列車に乗り、大垣・米原・芦屋で乗り換えて、
JR灘駅に13:10に着くのなら、行ってみてもいいかなって。
兵庫県立美術館は18:00までやってるし。

バーン=ジョーンズや、ロセッティなど、ラファエル前派は私のツボなんです。
ウィリアム・モリスをはじめアールヌーボーや、世紀末美術、
耽美で装飾的なロマンチックな世界が私の趣味です。

なので「日本では初めての本格的なバーン=ジョーンズ展となります」ってコピーと、
これだけたくさんのバーン=ジョーンズの絵が見られる機会はそうそうないかなって。
美術館などでもバーン=ジョーンズの原画ってそんなに見られない
‥‥私は今まで見たことがないような‥‥ですからね。

なので、パートが休みになった9月5日(水)、車で西岐阜まで行くつもりが、
予定の列車に間に合いそうになく、次は30分後かって思ったら、どうせなら
大垣駅まで行ってしまおうって。
大垣駅11:12発で、米原・芦屋で乗り換え、灘駅に13:40に着きました。
(片道運賃2,940円)
2012.9.5-003.jpg
駅舎もモダンで新しいJR灘駅‥‥このあたり阪神淡路大震災の
被害がひどかったところですよね。こんな大都会での大震災。
大変だったろうなぁと。

灘駅の前の「ミュージアムロード」を海方向に下りていき、徒歩約10分。
(途中、阪神電車「岩屋(兵庫県立美術館前)」駅があります)
突き当たりに、屋根にカエルが乗っている建物が兵庫県立美術館です。
2012.9.5-009.jpg

‥‥しかし、ツイッターでも話題になってましたが、チラシやポスターの
「美、上手。」ってコピー、駄洒落?ちょっとどうなんでしょう??
2012.9.5-011.jpg

三菱一号館美術館で「装飾と象徴」となってた副題が
「英国19世紀末に咲いた華」ってなってるのはいいとして。

広くて迷いそうな館内。
チケットブースで「バーン=ジョーンズ展」のチケットを購入。
一般当日1,300円のところ、HPの割引券をプリントアウトして持っていったので、
1,200円になりました。チケットを購入してからも、どこへ行っていいのか
まごまごしてしまいましたが、エレベータで3階に上がったところが
特別展の入口になっていました。

私の期待通りのロマンチックな絵が並んでいました。
会場が大きいのでそれほど大きさは感じなかったのですが、
結構大きな絵が多かったのも見ごたえありました。

物語の絵を描くことが多かったので、連作も多く、
チラシ表面に使われている《ピグマリオンと彫像》は4点の作品が並んでいて、
物語的にも(後にこの物語を基に「マイ・フェア・レディ」が作られた)楽しめます。

Burne-Jones2.jpg
聖ゲオルギウスの連作は7点のうちの第6の絵だけでしたが、
(チラシ裏面下段左《闘い・龍を退治する聖ゲオルギウス》1866年の作)
‥‥しかし、この絵では龍が小さすぎてまるでワニを退治しているみたい。

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このペルセウスの連作の作品くらい大きな怪物でないと迫力がないですよね。
こちらは1882年頃の作。これらは油彩画のための同寸大グワッシュによる下絵
結局油彩画は一部しか完成しなかったみたいです。

バーン=ジョーンズ原画・もリス商会制作の大きなタペストリーが
ありましたが、いいですね!(2点展示されていましたが、そのうちの1点が
チラシ裏面下段右《東方の三博士の礼拝》)
バーン=ジョーンズの原画より色が美しくて、タペストリーの方がいいかも!
欲を言えば、ステンドグラスなんかも見たかったけど‥‥無理でしょうね。
ステンドグラス用の下絵は何枚かありました。
私、彼の油彩画よりこういったサラッと描いた(?)絵が好きだったりします。
Burne-Jones3.jpg
(図録より。さすがに今回は図録買いました。2,200円でした。)

彼のデザイン感覚というか装飾性が素敵です。
私がバーン=ジョーンズって名前を知ったのは、ウィリアム・モリスの
華麗な美しい本の挿絵を描いていたからです。
植物文様が絡み合い、美しくデザインされたタイポグラフィーと挿絵が
一体となった「出版された工芸品」といわれるケルムスコット・プレス

展覧会場では中央に位置する部屋に展示してありました。

モリスとバーン=ジョーンズの合作の最大の成果が、
「世界三大美書のひとつとされている」‥‥そうなんですか?でも納得!
『チョーサー著作集』
展示品は株式会社モリサワの所蔵なんですってね。さすが!

バーン=ジョーンズはイタリア旅行で、ボッティチェルリやミケランジェロに
インスピレーションを得たそうですが、
ボッティチェルリの《プリマヴェーラ(春)》からだなって作品もあって
ボッティチェルリが好きな私には嬉しいです。

この展覧会の目玉の一つが《運命の車輪》ですが、
車輪で回される3人の男は上から奴隷、王、詩人だそうですが、
ミケランジェロの影響がわかります。
《運命の車輪》 1871-1885年 小.jpg
こちらの画像、展覧会場を出たところに設置されている
コンピュータから「絵(E)メール」を送ることができて、
自分のパソコンに送信したものです。
友人の携帯にも送ったのですが、アドレスの入力間違いか届いてないそうで。

そしてやっぱり一番の目玉は《眠り姫》でしょうね。
この絵がかかっている壁一面に赤い壁紙が貼られていていい雰囲気でした。
《眠り姫》 連作「いばら姫」 1872-1874年頃 小.jpg
(こちらも「絵メール」で送信した画像)

「バーン=ジョーンズ展」兵庫県立美術館での展示は10月14日(日)まで。

その後、福島の郡山市立美術館へ巡回します。10月23日(火)~12月9日(日)
郡山市立美術館、この展覧会に出品されている作品の2点を所蔵しているんですね!
その一つがこちら《フローラ》
Burne-Jones4.jpg

岐阜県美術館「象徴派」展 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-07-23 で、
私が気に入ったロマンチックな絵も郡山市立美術館蔵《フローラ》
ラファエル前派のジョン・ウィリアム・ウォーターハウスが描いたものでした。
あ、ダンテ・ガブリエル・ロセッティの《マドンナ・ピエトラ》もここの所蔵。
へー、すごいです!

郡山市立美術館のHP: http://www.city.koriyama.fukushima.jp/bijyutukan/
イギリス近代美術について体系的にコレクションしているとか。
所蔵作品の画像も見ることができます。

兵庫県立美術館のHP: http://www.artm.pref.hyogo.jp/
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