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岐阜県現代陶芸美術館「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展 [美術]

4月17日(日)、岐阜県多治見市のセラミックパークMINOにある
岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。

「ヨーロッパ名窯 美麗革命!
アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展をやっています。
ANporcelain.jpg

ここの展覧会のチラシ、いつも凝ってて楽しみなんですが、
今回も表面がツヤのある高級そうな紙に印刷されてて素敵です。

私は、岐阜県美術館の後援会員なので、岐阜県美術館の企画展に加えて、
岐阜県現代陶芸美術館の企画展も一度ずつ見られるんですよ。
(年会費3,000円はなんておトクなんでしょう!! どなたでも入会できます)

以前は、陶芸かー、抹茶茶碗とかよくわからないし‥‥なんて思ってたんですが
岐阜県現代陶芸美術館、いい企画展やってるので、楽しみに見に行ってます。
(前回の「超絶技巧! 明治工芸の粋」も感想が書けてないけど、
 図録買っちゃう程良かった!)
今回の企画展も、アール・ヌーヴォーはモロに私の趣味なので、
楽しみにしていました。NHK日曜美術館のアートシーンでも
取り上げられていましたし(2016年1月31日放送)

アール・ヌーヴォーのガラス(エミール・ガレを代表とする)を
取り上げた展覧会はよくありますし、
(感想が書けてないですが、去年松坂屋美術館でやってた
「アール・ヌーヴォーのガラス展」良かったです。)
作品を所蔵する美術館も多いですね。
(この展覧会でも、参考作品として、ヤマザキマザック美術館所蔵の
ガレやドームの花器が展示されていました。)
でもアール・ヌーヴォー様式の磁器の展覧会ってのはなかったかな。
本展覧会は、アール・ヌーヴォー様式によるヨーロッパ名窯の作品の数々を 国内において綜合的に紹介する初の展覧会です。」とのこと(チラシ裏面より)

会場前の記念撮影コーナー
この優美な女性の磁器、チラシ表面にも使われていますが、
裏面の右上にあるように、二人の女性がついたセンターピース
(テーブル中央に飾られるもの)で、なんとここの所蔵品!!
2016-4-17-(3).jpg
《上絵金彩エジプト女性センターピース》KPMベルリン
二人の女性の間には花とか飾られたのかな?


最初の部屋がセーブル この部屋の陶器すごく優美で素敵!!!
壁に、参考作品としてミュシャの《ジスモンダ》のポスターが
展示してあったのも嬉しかった。
(京都工芸繊維大学美術工芸資料館蔵のもので、後期のみ展示とのこと。)

チラシ表面の中央下に使われている《パツィオパット秋明菊文飾壺》
(チラシでは「ポピー」ってなってますが、出品リストでは「秋明菊」と)

パツィオパットとは「一般に、白のスリップ(泥漿)を何度も塗り重ねることによって
レリーフ状に装飾する方法で‥‥」(会場に置いてあった用語解説のリーフより)
岐阜県現代陶芸美術館「デミタス コスモス」展 で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-06-18
まるでカメオみたいって見たカップで、この技術のことを知りましたが、
この飾壺では、花の部分が盛り上がっているようになってて素敵でした。

《バッタ文花瓶》は、隣に同じような文様の七宝の壺が展示されていて、
その日本の安藤七宝店の壺の方が制作年が早いので、それを参考に
制作されたのではと。デザイン画も展示されていて興味深かった。

《尾長鳥とミモザ図花瓶》一対の花瓶、描かれた絵がとても優美で
愛らしい!! 絵が同じようで、ちょっと違っているところも素敵。
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アールヌーボー展のことをツイッター等に投稿すると
ポストカードがもらえるというキャンペーンやっていたので、
ツイート後、受付でスマホ画面見せてポストカードをゲット!
迷ったけど、この《尾長鳥と‥‥》を選びました。

次のコーナーへ進むと、ロイヤル・コペンハーゲンの作品が
並んでいました。釉薬の下に文様を描く「釉下彩」という技法が使われています。

セーブルより渋いというか、日本の感覚に近いなって印象を持ちました。

日曜美術館アートシーンでも紹介されていたビング&グレンダールの
《釉下彩鷺センターピース》(チラシ裏面左上)は、とても大きくて豪華!
ANporcelain-2.jpg

ロールストランド《釉下彩白鳥花瓶》(チラシ裏面右4段目)
とても優美です。
釉下彩は、表面のガラスのような質感がとても素敵ですね。

このあたりの作品はほとんどが塩川コレクションとのこと。

「釉下彩」のことは、宮川香山を知った展覧会
ヤマザキマザック美術館「世界に挑んだ明治の美」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-06-16
で、リアルな彫刻を施した高浮彫の作品で世界を驚かせた
宮川香山が、外国人の趣味がだんだん濃厚に飽きてきたのを感じて、
釉下彩の研究に没頭するようになったということで知りました。
それまでの高浮彫の作品とは真逆のような香山の作品に驚きました。

この展覧会でも宮川香山の作品展示されていました。
チラシ裏面下段左から2番目《釉下彩杜若文花瓶》とか。
氷柱の下の洞窟に白熊がいる、ゴテゴテした作風の花瓶とか。
‥‥まぁ、ヤマザキマザック美術館で見た時ほどは感心しなかったんですが‥‥

《釉下彩眠り猫》が、ロイヤル・コペンハーゲンのと、
日本の錦光山宗兵衛のが並んでて、とても似ていましたが、これは
ロイヤル・コペンハーゲンの猫の方がずっといいなって見ました。
(ミュージアムショップで売ってた眠り猫、ロイヤル・コペンハーゲンの?
 もちろん私は買えませんが、目玉が飛び出る程ではないなって)

他にも、カタツムリやカサゴや、クワガタなど、釉下彩のフィギュリン、
ツヤツヤした質感がいいですね。

ここの所蔵の、ローゼンブルフ《上絵花図ティーポット》(チラシ裏面左2段目)
形も独特だし、絵付けもすごく装飾的で、世紀末っぽいお耽美(?)な雰囲気、
いいなって思いました。(実生活で使おうとは思いませんが。)

チラシでその下の、マイセン《釉下彩植物文デジュネ「サクソニア」》
余白を生かしたデザインがとても素敵だなと。
ドイツでは、アール・ヌーヴォーのことを
「ユーゲント・シュティール」っていうんですね。

会場前のもう一つの記念撮影コーナーでは、パリ万博の映像が
流されていました。
2016-4-17-(1).jpg

岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/

この展覧会、岐阜県現代陶芸美術館で
2015年12月19日(土)~2016年5月8日(日)まで開催された後、

三井記念美術館(東京・中央区) 7月6日(水)~8月31日(水)
長崎歴史文化博物館 10月29日(土)~12月4日(日)
細見美術館(京都) 2017年2月28日(火)~4月9日(日) に、巡回するそうです。

オマケ
感想が書けてないですが、チラシ貼っておきます。
去年2015年9月13日(日)に行った、
松坂屋美術館
「デュッセルドルフ美術館
 ゲルダ・ケプフ・コレクション
 アール・ヌーヴォーのガラス展」
ANglass.jpg
ANglass-2.jpg

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