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あいちトリエンナーレ2016 (5) 名古屋市美術館・長者町 [美術]

9月15日(木)、パートが休みだったので、まだ見ていなかった
あいちトリエンナーレ2016の名古屋市美術館へ行きました。

名古屋市美術館前では、岡崎の籠田公園でもやっていた
ジョアン・モデ(Joao MODE)の《NET Project》が行われていました。
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岡崎の方が盛り上がっているように感じたのは、
岡崎は日曜で、こちらは平日だったせいかな。

岡崎の籠田公園のことはこちらの記事に:
あいちトリエンナーレ2016 (3) 岡崎エリアその1
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-16

前回、名古屋市美術館へ行ったのは‥‥
「藤田嗣治展」は行ってないので
「麗しきおもかげ」展、その前は「ラファエル前派展」でしたが、
その時に閉まっていた入口のチケット売り場が
ちゃんと開いてるんだけど、人はまばら。
もちろん平日ってのもありますが‥‥

チケットを見せて入ります。
最初の展示が、岡部昌生(OKABE Masao)のフロッタージュ。
愛知芸術文化センター8階で、広島や福島の木の
フロッタージュ作品を展示していたけど、名古屋市美術館では

《被弾痕のある公益質屋遺構 沖縄 伊江島1929/1945》
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上《公益質屋遺構 貫かれた内部壁面の被弾痕-1 沖縄 伊江島》
下《公益質屋遺構 貫かれた内部壁面の被弾痕-2 沖縄 伊江島》
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次の展示室は撮影禁止だったし、はっきり言って、
なにこれー??ってカンジだった。
展示室がすごくガランとしたカンジだし。

ジョヴァンニ・アンセルモ(Giovanni ANSELMO)の彫刻?
《星々が1スパン近づくところ》は、
文字が刻まれた四角い石が並んでいるだけ。
「触らないで」ってのは当たり前の注意だけど、
「座らないで」ってあったのには笑っちゃった。
確かに、展示室の腰掛けのようにも見える。

アブドラ・アル・サーディ(Abdullah AL SAADI)
西瓜を山に見立てた、スイカ色の山の絵。うーーん
‥‥なんか小学生が描いたような‥‥って思っちゃった。
動物の骨で作ったという、不思議な生き物の骨のような
造形もあったけど、うーーん。

マウロ・レスティフェ(Maueo RESTIFE)の写真
粒子の粗いモノクロ写真が並びます。

階段室へ出ると、ピカピカしたライトと音と。
小杉武久(KOSUGI Takehisa)の作品
《イルミネイティッド・サマーⅡ》

2階の展示室には陶の柱が4本立っています。
マリアナ・カスティーリョ・デバル(Mariana CASTILLO DEBALL)
菱形が積みあがっているようなのは《ひし型》
歯車が積みあがっているようなのは《機械の柱》
《トカゲのキス》《蛇》ってそのままのタイトルで、
4本合わせて《誰が空間を測って、時間を教えてくれるの?》って
作品なんだそう。公式ガイドによると、
長いリサーチ期間を経て実現されるプロジェクト」で、
考古学、自然科学、テクノロジーを横断しながら、場所に起因する歴史的なモノの価値の再解釈を試みる。
そうです。ふーーん。

モンゴルのノミン・ボルド(Nomin BOLD)の絵は、
ポップな仏教絵画ってカンジ。

多田友充(TADA Tomomitsu)の絵は、あまりに単純すぎて、
何が何だか‥‥

佐藤克久(SATO Katsuhisa)の絵は多田よりはカラフルだけど
良さがよくわからないなぁ‥‥

階段にも作品があった小杉武久の、
テーブルの、微かな音や振動を出すものに
シートがかぶせられた作品とか‥‥うーーん??

名古屋市美術館、1階、2階の展示はあっという間に鑑賞終わってしまいました。
私の心には全く響かなかったなぁーって。

地下1階にもトリエンナーレの作品があるとのことで行くと、
台湾の 賴志盛(ライ・ヅーシャン LAI Chih-Sheng)の展示室。

ゴミが散らばっているような部屋の壁に、
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鑑賞者が歩くことができる足場がぐるりと作られています。
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足場はかなり狭く、落ちそうな不安感を感じながら、
横向きで歩くことになります。一方通行です。
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いつも部屋の中から壁の作品を鑑賞しているので、
ちょっと新鮮な体験でした。
(部屋の中も、作品に触れなければ歩いてもいいそうです)

名古屋市美術館を出て、長者町会場の喫茶クラウンへ。
喫茶クラウンは、2010年、2013年のトリエンナーレでも会場の一つ
だったんですが、日曜が休みなので、私今まで行ったことがないんです。
時間も他の長者町会場は11:00~19:00なのに、12:00~17:00なので、
行ける時に行っておこうと。

昔懐かしい雰囲気の喫茶店。「純喫茶」ってのも時代だなぁー。
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今村文(IMAMURA Fumi)の作品が展示されています。
私、愛知県美術館の「芸術植物園」展で今村文の作品
初めて見ました。(ブログに感想が書けてないですが、
2015年9月3日(木)と13日(日)に見に行ってます。)
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レトロな店内。
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壁に今村文の作品が飾られています。
古代エジプトの棺の装飾にも使われた「蜜蝋画」という技法で
描かれた花を切り取ったもの。
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ブルーの絵は2010年のトリエンナーレでの浅井祐介の作品。
その周りに今村文さんの作品が飾られています。
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鑑賞だけでも入っていいそうだけど、せっかくなので、
アイスコーヒーを注文して一休み。
飲み物全て500円は、このあたりの喫茶店としては高いかなぁ。
(おつまみも付いてないしww)
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喫茶クラウンを出て、近くの堀田商事株式会社のビルへ。
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1階には、ディアンドデパートメントプロジェクト
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愛知芸術文化センター8階に、デザインに注目した観光ガイド
『d design travel』が展示されていました。

ここでは愛知県のグッドデザインが展示されています。
蒲郡クラシックホテル
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名鉄犬山ホテル
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1階奥は教室のようになっていましたが?

2階はN-73コラムプロジェクト
「コレクティブ・アジア―オキュパイ/生存権/ユーモア」
アジアの地図などありました。

3階はアドリアナ・ミノリーティ(Adriana MINOLITI)の展示。
公式ガイドブックに「幾何学的エロティシズムで問題提起」
とかって説明がありましたが(それ、後から読みました)
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私には、パネル横の猫のクッションとか、
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壁に貼られた猫の切り抜きとか、
部屋全体や扇風機までもが薄いモスグリーン色だったりすること
しか覚えてないですねぇ‥‥
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レトロな階段を上って4階へ入ると‥‥
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うーーん、これはゴミ部屋??
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だらしのない美大生がここで寝泊まりしている?
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大木裕之(OKI Hiroyuki)の展示なんだそうですが‥‥
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堀田商事株式会社のビルの向かいのコンビニ駐車場には、
「都市の木質化プロジェクト@長者町会場」の一つとして、
愛知県産の木材を使った休憩施設「水舟」が設置されていました。
船縁に腰掛けて、足湯ならぬ、足を水につけて涼をとれるそう。
8月の暑い時なら気持ちいいでしょうね。
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え? 吉田商事株式会社のハッサン・ハーンの展示ってこれだけ?
オマケの絵が変わるシールの巨大版ってカンジなんですけどー。
岡崎シビコで音楽の展示やってた人と同じ人とは思えない‥‥
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八木兵錦1号館の山田亘の展示もこれだけ??
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「大愛知なるへそ新聞」
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八木兵6号館の1階は、白川昌生(SHIRAKAWA Yoshio)の展示
ウィンドーに「ツルカメ商店」と、
らくだのマークに「メリヤス 莫大小下着」の垂れ幕(?)
シャチホコの作り物もインパクトあります。
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中に入ると「月の砂漠」の童謡が流れています。
手紙などが展示されて、奥には、
ダンボールの箱が積まれ、肌着が吊るされているという、
繊維問屋街のこのあたりらしい光景です。
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え!? 大杉栄の手紙?? これってホンモノ?? すごくチャチな字で、
紙など新しいみたいだけど‥‥???
隣の懐かしい雰囲気のシャツは「松坂屋で販売されてた『らくだ』」って
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受付前のベンチに『らくだをつくった男 長者町物語』って
白川昌生さんが書いた小冊子が読めるようになっていました。
らくだの下着の成り立ち‥‥え!? そうなの?!って思っちゃったけど、
(だって、大杉栄や、台湾総督府長官の後藤新平も出てくるんですよ)
どうやらこれはフィクションなんですよね。

「らくだをつくった男」が、らくだが出てくる「月の砂漠」の歌が大好きで、
「金と銀との~」って歌詞から、シャチホコも金と銀にしたほうがいい
ってことで、銀のシャチホコを作ったとか。
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現在の経営者はアートコレクターで、白川昌生さんの作品も
コレクションされている、ってことで展示されていたのが、
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なんとも‥‥カップヌードルの塔の上に便器に座った考える人‥‥
インパクトはすごくあります。

2階に上がると、佐藤翠(SATO Midori)の展示。
あ、8月28日(朝)放送の日曜美術館でも取り上げていたなと。
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鏡に描かれているので、光が床に反射してきれいです。
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別室では、鏡の棚に作品が置かれていました。
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3階は喫茶クラウンにも展示されていた今村文の展示。
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私、巨大な押し花風の作品は見たことがありましたが、
蜜蝋で画面全体を埋め尽くす絵も、装飾的で私の好みです。
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2階が黒を基調にした展示室だったのに比べて、
3階は白が基調で、大きな窓から外が見えるのもいい。
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とても気持ちのいい空間になっていました。
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まだ長者町会場の全てを見てないのですが、地図を見て、
損保ジャパン日本興亜名古屋ビルの大巻伸嗣の作品を
見に行くことにしました。

思ったより距離ありましたが(長者町の地図とは縮尺が違うww)
立派なビルです。
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入口は正面玄関ではなく、東側。
大巻伸嗣デザインの痛車が目印です。
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15分の入れ替え制ってことで、スタッフに注意書きをもらって
列に並びました。私、岐阜県美術館「第8回 円空大賞展」
ミケランジェロの模刻がある多目的ホールで、空気の流れで巨大な
白い布が舞う大巻伸嗣《Liminal Air Space-Time》を見て、
すごく素敵だなって思ったんですよ。
そこでパイプオルガンのコンサートがある日も見に行ってしまいました。
岐阜県美術館「円空大賞展」パイプオルガンコンサート

今回初の試みとして黒い布を使った《Liminal Air》ってことで、
期待したんですが‥‥うーーん。15分は長いんじゃないですか?
10分くらいでも十分でしょう。(あ、洒落じゃないです)
入替制だから、何か最後にクライマックス的なものがあるのかなって
思って見てたけど、「ハイ、15分になりましたので‥‥」で終わり。
正直、途中で眠くなってしまった。

その後、戻って展示を見ましたが、駆け足だったので
見落とした会場があったり‥‥学書ビル見てないし、
旧明治屋栄ビルは行ったけど1階を見落としてるし、
中央広小路ビルを見てない‥‥
やっぱりもう一度名古屋に来てゆっくり見ようと思います。

でも、今回の名古屋市美術館や長者町会場、
あんまり面白くなかったなぁーー岡崎の方がずっと良かったとか思いつつ。

ここまで見たら、全部見てブログに書かなくちゃ!
その前に豊橋も行かないと。


あいちトリエンナーレ2016のレポート記事:
あいちトリエンナーレ2016 (1) 愛知芸術文化センター10階
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-04

あいちトリエンナーレ2016 (2) 愛知芸術文化センター8階
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-05

あいちトリエンナーレ2016 (3) 岡崎エリアその1
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-16

あいちトリエンナーレ2016 (4) 岡崎エリアその2
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-17

あいちトリエンナーレ公式サイト: http://aichitriennale.jp/

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