刈谷市美術館「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」 [美術]
10月23日(日)、刈谷市美術館へ行きました。
「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」をやっています。
刈谷市美術館は、長新太や宮西達也、イエラ・マリ、及川正通など、
絵本やイラストの展覧会も多く開催されていて、中部地区にあって
なかなかユニークな美術館だなと思っていました。
私は2011年5月29日(日)に「蕗谷虹児展」を見に初めて行き、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-06-10
2013年10月27日(日)に「中原淳一展」を見に行ったことがあります。
(私好みの展覧会だったのに、感想が書けてない‥‥)
でも、この「しりあがり寿の回転展」が中部地区で見られるとは!
さすが刈谷市美術館だと、ちょっと驚きました。
この『回・転・展』、
東京・練馬区立美術館で2016年7月3日(日)~9月4日(日)に
開催された後に、ここ
刈谷市美術館で9月17日(土)~11月6日(日)に回ってきて、次は、
兵庫・伊丹市立美術館2017年1月14日(土)~3月5日(日)に巡回します。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館へは、JR・名鉄三河線「刈谷駅」下車、徒歩約10分。
美術館前の看板
刈谷市美術館入口
受付で、チケット一般900円で買いましたが、
「あいちトリエンナーレ」のチケットで、
200円割引になったことを忘れてました!!
(トリエンナーレのチケット持っていたのに~~)
そして、会場内での写真撮影についての注意がありました。
なんと、会場内での写真撮影可なんです!!
(但し動画はNG。一部写真撮影NGの部屋もありました。)
展示会場入口の文字「転」も、横の赤いネジも回っています!
最初の部屋はマンガ原画の展示
しりあがり寿が朝日新聞の4コマ漫画や、多くの批評精神に満ちた
ギャグマンガを描いていることはもちろん知っていますが、
私、そんなに読んでいないので、知らないマンガも多いです。
この「アラベスク」をパロったマンガには笑いましたww
「悲劇のプリマ」初出『MOMO4』1986年5月
次の部屋には、「地球防衛家のヒトビト」の4コマ漫画原画が
台に並べられ、壁には墨絵のなんかゆるくてカワイイ掛け軸とか、
左が《月に向かう》 右が《その街》
そして、テキトーに描いたようにも見えるけど、とにかくデカく、
《崩》ってタイトルを知って見ると、また深い意味を感じたりする
迫力の墨絵インスタレーション作品。
1階の別の部屋では、ゆるいアニメーション
「ゆるめ~しょん」が並んでいます。
北斎がゆるいダンスをしながら(!!)
富嶽三十六景の有名な絵も登場する
《Voyage de HOKUSAI(北斎の旅)》
なんというシュールな!!
しりあがり寿のブログで見ることができます
http://www.saruhage.com/blog/20141024-743.html
《赤いスリッパ》とか《バナナ》も面白かったなぁー。
2階に上がると『回転宣言』ってのが最初に掲げられていて、
ヤカンが回っています。
《回るヤカン》2016年新作
ヤカンの上の電光掲示板には、
「このヤカンは回転している間だけ芸術になります」
という文章が流れ、ヤカンが回りだすと、
赤い文字で「芸術」と点滅して、
「芸術です。芸術です」って音声が流れます。
ハハハハwwww。これって現代美術に対するものすごい皮肉じゃない?
続いて《回転派のアトリエ》
ラボルトの石膏像も石膏デッサンも、すべての物が回転していますww
まわる歴史の部屋では、
タンスの上の江戸城会場のジオラマでは勝海舟も西郷隆盛も回っています。
ついでにタンスの横の監視員さんのイスまで回っていますww
部屋の真ん中にある前方後円墳も回っていますし、
縄文人の頭の土器も回っています。
レトロなショーケースの中には、しりあがり寿さん個人の思い出の品や、
刈谷市郷土資料館の資料などが回っています。
が、装置の不具合?なのか、回っていないものに立てられていた
お詫びの立札。ハハハ、カワイイ!
そして、「搬入のあと、片付け忘れた段ボール」まで回っていますwww
「まわる歴史」ってアニメーションが面白かったww
「おおきな塔をつくりましょう」って、聖徳太子らや、
法隆寺の塔(?)も各階ごとに違う方向に回転していたり、
源義経の鵯越(ひよどりごえ)で人馬が回っていたり、
「大政を奉還する」「ははーっ」と回っていたり、
とにかくシュールで、ぐーるぐーるぐるぐる‥‥って歌が
頭から離れないww
次の部屋が《回る白昼夢》
真っ白な部屋に、日常の様々なモノたちが回っています。
トイレットペーパーもCDも、スリッパも、弁当のカラも、コップも
領収書も、洗剤のボトルも、空き箱も‥‥
ゴミも回転すれば芸術になる??ハハハ
(あいちトリエンナーレの長者町会場の大木裕之の展示、
私にはゴミ部屋としか見えなかったけど、
こうやって回せば芸術になったのに)
あいちトリエンナーレ2016 (5) 名古屋市美術館・長者町
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-19
回る白昼夢の白い部屋を抜けると、次の部屋では
赤いダルマたちが回っています。
《回転体は行進するダルマの夢を視る》
最後に、撮影不可だった《回転道場》って映像
しりあがり寿扮する老師と“回転”の極意を学ぼうとする弟子たち
毎回弟子が差し出す回転するモノだけが違っていて、
その他のやりとりは同じなのでありました。
20分の作品ってことだけど、エンドレスで繰り返しされるようで、
そこがまたオカシイwww
部屋の奥へぐるりと進むと、最後の薄暗い場所で、
巨大な黒い碁石のようなものが静かに回っていました。
《ピリオド》ってタイトルでした。
しりあがり寿のマンガが読めるコーナーもありました。
吹き抜けから見下ろすと、こんなところにも赤いネジが回っています!!
気が付くと3時を過ぎていて、お茶室でお抹茶がいただけるのが
午後1時~3時半までなので、あわてて受付で呈茶券を300円で買い、
美術館の隣の茶室「佐喜知庵」へ
お茶室の入口。なんとも味のあるしりあがり寿さんの字です。
案内に従い廊下を進み、和室へ。
おぉ!! すごい空間!!!! 障子がコマ漫画です!!
それも「弥次喜多in刈谷」というご当地モノ
「池鯉鮒」とは現在の知立市。東海道五十三次の39番目の宿場だそう。
襖も衝立の絵もスゴイというか‥‥
お菓子が運ばれてきました。回転台の上で回っていますwwww!!!
懐紙ごとお取りくださいとのこと。
しりあがり寿のキャラクターが描かれた
本展オリジナル饅頭「ぐるぐる」
床の間の掛け軸も回っていますww
そして奥の小間にも作品があるってことで行くと、
もう笑うしかないですね!!!
回るエビフライwww
しりあがり寿がこれらを刈谷市美術館で制作する様子が見られます。
メイキング『回転流茶室』『弥次喜多障子墨絵』:しりあがり寿の現代美術 回・転・展in刈谷市美術館
いやー、もっのすご~く楽しい展覧会でした!!
特にお茶室がブッ飛んでましたね!! コマ漫画の障子の部屋は、
お茶がいただける午後1時~3時半のみ。観覧には300円の呈茶券が必要です。
刈谷市美術館での会期もいよいよ11月6日(日)まで。4日(金)は休館なので注意。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館: http://www.city.kariya.lg.jp/museum/
ついでに私のお宝を披露します。
昭和59年(1984年)4月1日発行の
多摩美術大学漫研OB会の同人誌「とんちブックス」
1984年、多摩美の芸術祭に行って買ったと思います。
(去年、同級生たちと多摩美芸術祭に行った記事で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-11-12
多摩美を卒業した翌年に行ったきりって書きましたが、
1984年にも行ってたんですねー)
しりあがり寿が描いた「サザエさん」は衝撃でした!!
手塚治虫に「この人は実はものすごく絵がうまい人だ」と評されたのもわかります。
「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」をやっています。
刈谷市美術館は、長新太や宮西達也、イエラ・マリ、及川正通など、
絵本やイラストの展覧会も多く開催されていて、中部地区にあって
なかなかユニークな美術館だなと思っていました。
私は2011年5月29日(日)に「蕗谷虹児展」を見に初めて行き、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-06-10
2013年10月27日(日)に「中原淳一展」を見に行ったことがあります。
(私好みの展覧会だったのに、感想が書けてない‥‥)
でも、この「しりあがり寿の回転展」が中部地区で見られるとは!
さすが刈谷市美術館だと、ちょっと驚きました。
この『回・転・展』、
東京・練馬区立美術館で2016年7月3日(日)~9月4日(日)に
開催された後に、ここ
刈谷市美術館で9月17日(土)~11月6日(日)に回ってきて、次は、
兵庫・伊丹市立美術館2017年1月14日(土)~3月5日(日)に巡回します。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館へは、JR・名鉄三河線「刈谷駅」下車、徒歩約10分。
美術館前の看板
刈谷市美術館入口
受付で、チケット一般900円で買いましたが、
「あいちトリエンナーレ」のチケットで、
200円割引になったことを忘れてました!!
(トリエンナーレのチケット持っていたのに~~)
そして、会場内での写真撮影についての注意がありました。
なんと、会場内での写真撮影可なんです!!
(但し動画はNG。一部写真撮影NGの部屋もありました。)
展示会場入口の文字「転」も、横の赤いネジも回っています!
最初の部屋はマンガ原画の展示
しりあがり寿が朝日新聞の4コマ漫画や、多くの批評精神に満ちた
ギャグマンガを描いていることはもちろん知っていますが、
私、そんなに読んでいないので、知らないマンガも多いです。
この「アラベスク」をパロったマンガには笑いましたww
「悲劇のプリマ」初出『MOMO4』1986年5月
次の部屋には、「地球防衛家のヒトビト」の4コマ漫画原画が
台に並べられ、壁には墨絵のなんかゆるくてカワイイ掛け軸とか、
左が《月に向かう》 右が《その街》
そして、テキトーに描いたようにも見えるけど、とにかくデカく、
《崩》ってタイトルを知って見ると、また深い意味を感じたりする
迫力の墨絵インスタレーション作品。
1階の別の部屋では、ゆるいアニメーション
「ゆるめ~しょん」が並んでいます。
北斎がゆるいダンスをしながら(!!)
富嶽三十六景の有名な絵も登場する
《Voyage de HOKUSAI(北斎の旅)》
なんというシュールな!!
しりあがり寿のブログで見ることができます
http://www.saruhage.com/blog/20141024-743.html
《赤いスリッパ》とか《バナナ》も面白かったなぁー。
2階に上がると『回転宣言』ってのが最初に掲げられていて、
ヤカンが回っています。
《回るヤカン》2016年新作
ヤカンの上の電光掲示板には、
「このヤカンは回転している間だけ芸術になります」
という文章が流れ、ヤカンが回りだすと、
赤い文字で「芸術」と点滅して、
「芸術です。芸術です」って音声が流れます。
ハハハハwwww。これって現代美術に対するものすごい皮肉じゃない?
続いて《回転派のアトリエ》
ラボルトの石膏像も石膏デッサンも、すべての物が回転していますww
まわる歴史の部屋では、
タンスの上の江戸城会場のジオラマでは勝海舟も西郷隆盛も回っています。
ついでにタンスの横の監視員さんのイスまで回っていますww
部屋の真ん中にある前方後円墳も回っていますし、
縄文人の頭の土器も回っています。
レトロなショーケースの中には、しりあがり寿さん個人の思い出の品や、
刈谷市郷土資料館の資料などが回っています。
が、装置の不具合?なのか、回っていないものに立てられていた
お詫びの立札。ハハハ、カワイイ!
そして、「搬入のあと、片付け忘れた段ボール」まで回っていますwww
「まわる歴史」ってアニメーションが面白かったww
「おおきな塔をつくりましょう」って、聖徳太子らや、
法隆寺の塔(?)も各階ごとに違う方向に回転していたり、
源義経の鵯越(ひよどりごえ)で人馬が回っていたり、
「大政を奉還する」「ははーっ」と回っていたり、
とにかくシュールで、ぐーるぐーるぐるぐる‥‥って歌が
頭から離れないww
次の部屋が《回る白昼夢》
真っ白な部屋に、日常の様々なモノたちが回っています。
トイレットペーパーもCDも、スリッパも、弁当のカラも、コップも
領収書も、洗剤のボトルも、空き箱も‥‥
ゴミも回転すれば芸術になる??ハハハ
(あいちトリエンナーレの長者町会場の大木裕之の展示、
私にはゴミ部屋としか見えなかったけど、
こうやって回せば芸術になったのに)
あいちトリエンナーレ2016 (5) 名古屋市美術館・長者町
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-19
回る白昼夢の白い部屋を抜けると、次の部屋では
赤いダルマたちが回っています。
《回転体は行進するダルマの夢を視る》
最後に、撮影不可だった《回転道場》って映像
しりあがり寿扮する老師と“回転”の極意を学ぼうとする弟子たち
毎回弟子が差し出す回転するモノだけが違っていて、
その他のやりとりは同じなのでありました。
20分の作品ってことだけど、エンドレスで繰り返しされるようで、
そこがまたオカシイwww
部屋の奥へぐるりと進むと、最後の薄暗い場所で、
巨大な黒い碁石のようなものが静かに回っていました。
《ピリオド》ってタイトルでした。
しりあがり寿のマンガが読めるコーナーもありました。
吹き抜けから見下ろすと、こんなところにも赤いネジが回っています!!
気が付くと3時を過ぎていて、お茶室でお抹茶がいただけるのが
午後1時~3時半までなので、あわてて受付で呈茶券を300円で買い、
美術館の隣の茶室「佐喜知庵」へ
お茶室の入口。なんとも味のあるしりあがり寿さんの字です。
案内に従い廊下を進み、和室へ。
おぉ!! すごい空間!!!! 障子がコマ漫画です!!
それも「弥次喜多in刈谷」というご当地モノ
「池鯉鮒」とは現在の知立市。東海道五十三次の39番目の宿場だそう。
襖も衝立の絵もスゴイというか‥‥
お菓子が運ばれてきました。回転台の上で回っていますwwww!!!
懐紙ごとお取りくださいとのこと。
しりあがり寿のキャラクターが描かれた
本展オリジナル饅頭「ぐるぐる」
床の間の掛け軸も回っていますww
そして奥の小間にも作品があるってことで行くと、
もう笑うしかないですね!!!
回るエビフライwww
しりあがり寿がこれらを刈谷市美術館で制作する様子が見られます。
メイキング『回転流茶室』『弥次喜多障子墨絵』:しりあがり寿の現代美術 回・転・展in刈谷市美術館
いやー、もっのすご~く楽しい展覧会でした!!
特にお茶室がブッ飛んでましたね!! コマ漫画の障子の部屋は、
お茶がいただける午後1時~3時半のみ。観覧には300円の呈茶券が必要です。
刈谷市美術館での会期もいよいよ11月6日(日)まで。4日(金)は休館なので注意。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館: http://www.city.kariya.lg.jp/museum/
ついでに私のお宝を披露します。
昭和59年(1984年)4月1日発行の
多摩美術大学漫研OB会の同人誌「とんちブックス」
1984年、多摩美の芸術祭に行って買ったと思います。
(去年、同級生たちと多摩美芸術祭に行った記事で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-11-12
多摩美を卒業した翌年に行ったきりって書きましたが、
1984年にも行ってたんですねー)
しりあがり寿が描いた「サザエさん」は衝撃でした!!
手塚治虫に「この人は実はものすごく絵がうまい人だ」と評されたのもわかります。
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