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岡崎市美術博物館「ブリューゲルとバロックの巨匠」展 [美術]

11月27日(日)、岡崎市美術博物館へ行ってきました。
ここのところ、パートの予定していた休みがツブれたり、
頼まれた年賀状のデザインがなかなかできなかったりして、
ブログも書けてないし、美術展も行けてなくて、
ストレスが溜まっていまして。で、やっとメドがついたので、
久しぶりに展覧会行きたいな、どれに行こうかって調べたら、
この展覧会が最終日だったので。

「岡崎市制100周年・会館20周年記念
 ブリューゲルとバロックの巨匠
 ルーベンス、レンブラント、ベラスケス、光と影の天才たち」
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へー、ブリューゲルが見られるの?って。
(ただ、チラシにも使われているブリューゲルの絵、息子の方なんですが)
それに、この美術館、まだ行ったことがなくて、一度行ってみたかったんです。

ま、私のことなので、朝はだらだらして、出かけたのは11時頃。
車で小牧ICから東名高速で。岡崎インターからは10分程。
車で行くには便利な場所ですね。

駐車場はいくつもあって広いです。雨なので外は閑散としています。
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こちらは2階のエントランス
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屋外彫刻 ゼロ・ヒガシダ《メセイア》1999年
大きなイノシシのように私には見えたんですが
‥‥《Messaiah(メセイア)》‥‥救世主??
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1階で、観覧料一般1,000円でチケットを買って展示室へ。
展示室はそこそこ混雑していました。

最初の部屋(というか通路のような展示室)はイタリア絵画。

グレー系の落ち着いた色調の、ふかふかのじゅうたんが豪華な雰囲気で、
展覧会の第一印象はとても良くて期待したんですが‥‥

最初に展示してあった
ジョヴァンニ・フランチェスコ・ロマネッリ《受胎告知の天使》は、
少女マンガのような雰囲気のロマンチックな絵で私好みでしたが、

その後のティツィアーノ、ティントレットは‥‥うーん‥‥
すごい有名な画家の絵なのに、なんだか‥‥

その後のティツィアーノの追随者による《ルクレティアの死》1527年 
あれ?この絵見たことがある??
まぁ、西洋絵画の主題が神話や聖書の話だから似たような絵が
あるのかなとも思いましたが、
所蔵の「ヨハネ・パウロ2世美術館」って名前を見て思い出しました。

豊橋市美術博物館「カンヴァスに描かれた女性たち」展が、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-07-08
ヨハネ・パウロ2世美術館の所蔵品からの展覧会だったんですよね。

帰ってから出品リストを照らし合わせたら、今回の出品作44点
(+岡崎市美術博物館蔵のフランス・フランケン(子)の作品が1点)
のうち、ヨハネ・パウロ2世美術館所蔵のものが34点、
そのうち15点が豊橋市美術博物館の展覧会に出てました。
(あくまで私がチェックした限りですが)
ふーーん、って思ったティントレット
《ウリヤの死を知らされるダヴィデ王》も、
豊橋で展示されてるじゃないですかww全く記憶に残ってなかった('◇')ゞ

この展覧会、タイトルが「ブリューゲルとバロックの巨匠」
ってことですが、バロックと言えば、今年の春に見た
国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-04-02

光と影をドラマチックに描き、バロック絵画の創始者と言われる
カラヴァッジョと、彼の影響を受けた「ガラヴァジェスキ」の作品が
展示されていて、西洋美術史におけるカラヴァッジョの影響力の大きさを
知ったんですが、この展覧会にもカラヴァッジョ派の画家による
《アブラハムの犠牲》1597年が展示されていました。

ドラマチックな絵です。
(主題もドラマチックだけど。イサクの犠牲ともいいますね。)
バロック絵画は、理性よりも感情に訴えてカトリックの信仰心を高揚させ、 視覚イメージによって聖書の言葉を身近にするために多用されました。」(チラシ裏面より)
ま、カラヴァッジョ展でも思ったんですが、私の好みとはちょっと違う
‥‥ってカンジなんですけど。
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コーナーの最後に展示してあった
パオロ・ヴェロネーゼ(本名:パオロ・カリアーリ)《女性の肖像》1565年
が良かったです。

次の展示室がオランダ絵画。プロテスタントとなったオランダでは、
絵画のパトロンが教会から裕福な市民階級になったので、
肖像画や風俗画が盛んに描かれたとか。

豊橋でも見た、いかにもレンブラントって《襞襟を着けた女性の肖像》1644年
に加えて、《髭のある男の肖像》1643年も展示されていました。
どちらもヨハネ・パウロ2世美術館蔵

17世紀ユトレヒト派の画家《お針子》(シャルトル会修道院美術館、ドゥエ蔵)
の、お針子の手がすごくリアルだなぁって見ました。

それからフランドル絵画のコーナー。
楽しみにしていたブリューゲルですが‥‥
有名な父親の方ではなくて、息子の方なんですね。父親の作品を多く模写したとか。

そのせいなのか? チラシに使われている絵も意外に小さくて、
板に油彩ってことだけど、なんだかあっさりして、水彩で描いた
絵本の原画のようにも見えてしまった。中世の街を描いた絵かと
見たら、《東方三博士の礼拝》(プラハ国立美術館蔵)で、
左端の小屋の中に聖母子がいます!! 雪の中、水を汲んだり、
当時の風俗の街の人々を見るのが楽しいですけど。

やはりピーテル・ブリューゲル(子)《フランドルの村》も、
田舎の村での様々な人物を見て行くのが、絵本を見ているようで楽しい。

フランドル絵画って細かいんだなぁって。
確か青池保子が絶賛していましたね。
特別出品されていた岡崎市美術博物館蔵の
フランス・フランケン(子)《聖イーヴ》など、
青池保子がパロって描きそうだな、なんて思ったり。

17世紀初期フランドル派の画家《バベルの塔》も、
絵のサイズは小さいですが、細部を見ていくのが楽しいです。

豊橋でも見たアンソニー・ヴァン・ダイク《エジプトへの避難途上の休息》
この絵好きです。

やはり豊橋でも展示されていたクラーナハ(子)の聖母子と、
ムリーリョの聖母子をまた見比べることもできましたし。

アンリ・ガスカール《マリー・ド・セヴィニエ(推定)》の精緻で優美な
肖像画も私は好きです。

ま、この展覧会、「バロック絵画を代表する名品が一堂に集結します。
ってチラシの文にはちょっと疑問もありましたし、
ヤマザキマザック美術館「聖なる風景」展の時
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
岡崎市美術博物館、いい所蔵品持ってるんだ!!って驚いたんですが、
そんな所蔵品の常設展示もないのは、ちょっと残念。
(1点だけ特別に出品されていましたが)

買うつもりはなかったですが、図録見ていたら、この展覧会、
ここ、岡崎市美術博物館をはじめに、何か所か巡回するそう。
岡崎、姫路、山梨、佐賀、鹿児島とか。
次の巡回先の姫路市立美術館は 2017年2月8日(水)~3月28日(火)だそう。
(図録には詳しい巡回先と日程も載ってましたが、
 ネットでは今これくらいしか見つかりませんでした。)

でも、この自然の中の美術館の建物、いい雰囲気ですね。
設計は栗生明+栗生総合計画事務所で、1995年11月に完成。
2015年4月1日から2016年4月8日まで改修工事のため休館していたそう。

紅葉狩りもできちゃいました。
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美術館の前の池を望む
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スロープを下っていくと
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1階入口から建物を見上げる。
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1階の入口前の屋外彫刻
川島猛《Unity VS Tension》
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池のそばまで降りてみました。対岸の木々が色づいていますね。
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ふり返ると‥‥
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池を渡って、回遊式日本庭園恩賜苑や、健康の森の散策もできるようです。
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冬桜も咲いていました。
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美術館の建物全景
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さて、眼福の後の口福は欠かせませんね。
眺めも素敵なレストラン「YOUR TABLE」にて、
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バナナとキャラメルのパンケーキとコーヒーをいただきました。
1,350円
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レストランには展示室のある美術館1階からも来ることができます。
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風車やユリノキが東西の風をキャッチする「風の道」だそう。
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雨だし日暮れが早い季節なので‥‥天気のいい日にまた来てみたいですね。
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遠目にも、なんか不思議なカタチの屋外彫刻だなーって目立ってました。
安田侃(やすだ かん)《天光散》1993年
イタリア産白大理石でできているそう。
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青野正《天をめざす街》2010年
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岡崎市美術博物館のHP: http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/


オマケ: ポケモンGOの画像(^◇^)v
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