岐阜県美術館「第9回 円空大賞展」 [美術]
2月4日(日)岐阜県美術館へ行きました。
第9回目となる円空大賞展が始まっていたからです。
毎回、斬新な現代美術が紹介されているので楽しみなんですが、
今回、チラシ表面の迫力ある画像に「おおっ!」ってなりました。
円空大賞を受賞したエンリケ・オリベイラさんの作品。
そのエンリケ・オリベイラさんが、岐阜県美術館の
多目的ホールで滞在制作されている様子が、
ツイッターで流れてきていたので、ワクワクしていました。
岐阜県美術館公式ツイッター: https://twitter.com/gifukenbi
実際に見ると、その大きさに圧倒されます。高さ524cm
エンリケ・オリベイラ《道半ば》
「ブラジルの伝統的建材である合板の廃材をつなぎ合わせ空間を覆いつくすような、 躍動的で生命観あふれる作品」(チラシ裏面より)
モニタで、滞在制作の様子が映されていて興味深かったです。
雪で真っ白になった岐阜県美術館の庭ではしゃぐエンリケさんたちの姿も
映っていました。(↓YouTubeで公開されています)
https://youtu.be/A4if_GaGYWU
さて、岐阜県美術館の後援会員証を提示して展示室へ入ると、
エンリケ・オリベイラ《守り人》が屹立しています。
こちらもここ岐阜県美術館で滞在制作された作品。
それと対峙するかのように円空仏も展示されています。
次は、円空賞の庄司達さんの展示。
まずミニサイズの作品や写真で経歴が紹介されています。
「布の張力や質感、重力等の力学的作用を活用し、非日常的な空間を創り上げる」
庄司達さんの作品、私も愛知県美術館や名古屋市美術館そして、
2014年、江南のギャラリー数寄で見たことがあります。
ギャラリー数寄「庄司達展」のこと
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-05-10
そして次の部屋へ進むと!!
庄司達《 Navigation-Arch No.10 》
この作品の間を通り抜けないと次の展示室へ行けません!
ちょっとドキドキする体験です。
次が円空賞・佐藤昌宏さんの作品
描き込みがすごいです。細かい!! 描かれているのはグロいというか、
ちょっと生理的嫌悪を感じてしまうようなところもあるけど、
ここまで描き込まれると、もう圧倒されるしかないですね。
「墨と樹脂テンペラによる混合技法を駆使し、人間と動植物の太古からの生命の営みを想起させる異界を描く」
円空賞・土屋仁応さんの作品は、とても神秘的な雰囲気で、
展示室全体の雰囲気も素敵!
「実在する小動物や、ユニコーン、人魚などの架空のいきものをモチーフに神秘的で生命感にあふれる木彫作品」
土屋仁応《麒麟》2018年
土屋仁応《青い人魚》2009年
円空賞・宮本勉さんの展示室
実は一見、小学生の作品が並んでいるのかって思ってしまった。
「陶芸、木彫、紙粘土などジャンルや既成概念にとらわれることなく、 自由自在な精神で次々と新しい造形を創り出す」
考えてみれば、円空の粗削りだけど自由で独創的な
制作の精神に通じるものがあるのかなぁと。
紙コップやトイレットペーパーの芯を使った作品とか、
自由な発想で面白かった。
所蔵品展の最初の部屋は「世紀末のパリ」というテーマで、
ルドンの版画集『聖ヨハネ黙示録』などが展示されていました。
そしてっ!! ミュシャの油彩画《花飾りを付けた娘》をまた見ることができました!!
この作品、寄託作品で、2014年の所蔵品展で見た時に驚いたんですよね!!
(↓こちらの記事に印象をお絵かきまでしてしまった)
岐阜県美術館「彫刻のさんぽ道」(所蔵品展)その2
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-05-20
資料として展示されていた『パリ・イリュストレ』1884年の雑誌に、
山本芳翠の挿絵が載っているのも興味深く見ました。
次の展示室1-B・Cが「開館35周年記念 山本芳翠 展」
岐阜県美術館が所蔵する代表作で重要文化財《裸婦》1880頃や、
《浦島図》1893-95頃 などの油彩画はもちろんですが、
墨画淡彩の《人間万事塞翁が馬》1895頃 には、
芳翠、水墨画も上手い(って言ったら失礼だけど)んだ!!って。
そして山本芳翠が挿絵を描いたという『高等小学読本』興味深かった。
聖彼得堡(サンクトペテルブルグ)とか、漢字がいっぱい!
明治の高等小学校の教科書の難しさに驚きました。
展示室1-Dは「うるはしの工芸」
荒川豊蔵の陶器や、岩田藤七、各務鑛三のガラスなどが展示されていました。
展示室1-Eは「めでたし、金屏風」
玉舎春輝(たまや しゅんき)《武陵桃源図》1921頃
川合玉堂(かわい ぎょくどう)《 松渚双鶴》1931
大橋翠石(おおはし すいせき)《虎図》1938頃
など、豪華な金屏風の大作で見ごたえありました。
帰る時に撮影。ドラマチックな光に照らされた岐阜県美術館
「円空大賞展」の過去記事
岐阜県美術館「円空大賞展」パイプオルガンコンサート
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-02-18
岐阜県美術館「第8回 円空大賞展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-02-15
岐阜県美術館「第7回 円空大賞展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-02-19
岐阜県美術館「円空大賞展」と田中泯の場踊り(第6回)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-02-18
岐阜県美術館「円空大賞展」へ行く(第4回 円空大賞展)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2007-03-24
岐阜県美術館(第3回の円空大賞展についてちょっと書いてます)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2005-09-06
岐阜県美術館のHP: http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
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中日新聞岐阜・近郊版 2018年2月3日の記事
ブログ「やまさんウォーカー」の円空大賞展の記事
第9回円空大賞展(岐阜県美術館) オリベイラさんの大作がすごかった!
http://blog.livedoor.jp/fpyama300/archives/1069928716.html
第9回目となる円空大賞展が始まっていたからです。
毎回、斬新な現代美術が紹介されているので楽しみなんですが、
今回、チラシ表面の迫力ある画像に「おおっ!」ってなりました。
円空大賞を受賞したエンリケ・オリベイラさんの作品。
そのエンリケ・オリベイラさんが、岐阜県美術館の
多目的ホールで滞在制作されている様子が、
ツイッターで流れてきていたので、ワクワクしていました。
岐阜県美術館公式ツイッター: https://twitter.com/gifukenbi
実際に見ると、その大きさに圧倒されます。高さ524cm
エンリケ・オリベイラ《道半ば》
「ブラジルの伝統的建材である合板の廃材をつなぎ合わせ空間を覆いつくすような、 躍動的で生命観あふれる作品」(チラシ裏面より)
モニタで、滞在制作の様子が映されていて興味深かったです。
雪で真っ白になった岐阜県美術館の庭ではしゃぐエンリケさんたちの姿も
映っていました。(↓YouTubeで公開されています)
https://youtu.be/A4if_GaGYWU
さて、岐阜県美術館の後援会員証を提示して展示室へ入ると、
エンリケ・オリベイラ《守り人》が屹立しています。
こちらもここ岐阜県美術館で滞在制作された作品。
それと対峙するかのように円空仏も展示されています。
次は、円空賞の庄司達さんの展示。
まずミニサイズの作品や写真で経歴が紹介されています。
「布の張力や質感、重力等の力学的作用を活用し、非日常的な空間を創り上げる」
庄司達さんの作品、私も愛知県美術館や名古屋市美術館そして、
2014年、江南のギャラリー数寄で見たことがあります。
ギャラリー数寄「庄司達展」のこと
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-05-10
そして次の部屋へ進むと!!
庄司達《 Navigation-Arch No.10 》
この作品の間を通り抜けないと次の展示室へ行けません!
ちょっとドキドキする体験です。
次が円空賞・佐藤昌宏さんの作品
描き込みがすごいです。細かい!! 描かれているのはグロいというか、
ちょっと生理的嫌悪を感じてしまうようなところもあるけど、
ここまで描き込まれると、もう圧倒されるしかないですね。
「墨と樹脂テンペラによる混合技法を駆使し、人間と動植物の太古からの生命の営みを想起させる異界を描く」
円空賞・土屋仁応さんの作品は、とても神秘的な雰囲気で、
展示室全体の雰囲気も素敵!
「実在する小動物や、ユニコーン、人魚などの架空のいきものをモチーフに神秘的で生命感にあふれる木彫作品」
土屋仁応《麒麟》2018年
土屋仁応《青い人魚》2009年
円空賞・宮本勉さんの展示室
実は一見、小学生の作品が並んでいるのかって思ってしまった。
「陶芸、木彫、紙粘土などジャンルや既成概念にとらわれることなく、 自由自在な精神で次々と新しい造形を創り出す」
考えてみれば、円空の粗削りだけど自由で独創的な
制作の精神に通じるものがあるのかなぁと。
紙コップやトイレットペーパーの芯を使った作品とか、
自由な発想で面白かった。
所蔵品展の最初の部屋は「世紀末のパリ」というテーマで、
ルドンの版画集『聖ヨハネ黙示録』などが展示されていました。
そしてっ!! ミュシャの油彩画《花飾りを付けた娘》をまた見ることができました!!
この作品、寄託作品で、2014年の所蔵品展で見た時に驚いたんですよね!!
(↓こちらの記事に印象をお絵かきまでしてしまった)
岐阜県美術館「彫刻のさんぽ道」(所蔵品展)その2
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-05-20
資料として展示されていた『パリ・イリュストレ』1884年の雑誌に、
山本芳翠の挿絵が載っているのも興味深く見ました。
次の展示室1-B・Cが「開館35周年記念 山本芳翠 展」
岐阜県美術館が所蔵する代表作で重要文化財《裸婦》1880頃や、
《浦島図》1893-95頃 などの油彩画はもちろんですが、
墨画淡彩の《人間万事塞翁が馬》1895頃 には、
芳翠、水墨画も上手い(って言ったら失礼だけど)んだ!!って。
そして山本芳翠が挿絵を描いたという『高等小学読本』興味深かった。
聖彼得堡(サンクトペテルブルグ)とか、漢字がいっぱい!
明治の高等小学校の教科書の難しさに驚きました。
展示室1-Dは「うるはしの工芸」
荒川豊蔵の陶器や、岩田藤七、各務鑛三のガラスなどが展示されていました。
展示室1-Eは「めでたし、金屏風」
玉舎春輝(たまや しゅんき)《武陵桃源図》1921頃
川合玉堂(かわい ぎょくどう)《 松渚双鶴》1931
大橋翠石(おおはし すいせき)《虎図》1938頃
など、豪華な金屏風の大作で見ごたえありました。
帰る時に撮影。ドラマチックな光に照らされた岐阜県美術館
「円空大賞展」の過去記事
岐阜県美術館「円空大賞展」パイプオルガンコンサート
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-02-18
岐阜県美術館「第8回 円空大賞展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-02-15
岐阜県美術館「第7回 円空大賞展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-02-19
岐阜県美術館「円空大賞展」と田中泯の場踊り(第6回)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-02-18
岐阜県美術館「円空大賞展」へ行く(第4回 円空大賞展)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2007-03-24
岐阜県美術館(第3回の円空大賞展についてちょっと書いてます)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2005-09-06
岐阜県美術館のHP: http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
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中日新聞岐阜・近郊版 2018年2月3日の記事
ブログ「やまさんウォーカー」の円空大賞展の記事
第9回円空大賞展(岐阜県美術館) オリベイラさんの大作がすごかった!
http://blog.livedoor.jp/fpyama300/archives/1069928716.html
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