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愛知県美術館「アイチアートクロニクル展」その2 [美術]

4月4日(木)に行ってきた
愛知県美術館「アイチアートクロニクル展」
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愛知芸術文化センター情報誌「AAC vol.99」の記事

前半の展示のことがやっと記事にできましたが、
続きを書きます。

実は、4月16日(火)名古屋市美術館へ行った後、
もう一度行ってきたんです。ブログ書いてて、
やっぱりもう一度見たくなって。
会場マップができてました。
これわかりやすくていいですね。
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後半の展示室入口でチケット半券を見せて入ります。

まず山口勝弘《港 no.2》1967年 うす暗い展示室に
ブルーと透明なアクリルでできた立体に回転灯が光っています。
‥‥回転灯って、名古屋人には飲食店のやってますサインに
見えちゃうんですけどね(^^;)

次の展示室へ進むと、中央に
戸谷成雄《13のかたまりⅡ》1989-90
タイトルどおり、木を削った立体が13個置かれています。

「デトロイト美術館展」を見に豊田市美術館へ行った時に
同時開催されていた「山本富章|斑粒・ドット・拍動」で
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-28
知った山本富章の《Six Cadenzas-Aul-no.5》1993年
鮮やかな色彩に金色を含む装飾的な作品はインパクトあります。

原裕治《アポクリファ No.1》1994年
「デュフィ展」で愛知県美術館に来た時に、
コレクション展で原裕治の作品がいくつか並んでいて、
(この作品も含まれてました)
宗教的な荘厳な印象で良かったんですよね。

味岡伸太郎《本坂地質調査16-1》1994年
あいちトリエンナーレ2016 で、愛知芸術文化センター8階
広い展示室の壁一面に土が貼り付けられた布が展示されていて
迫力だったなぁと。
あいちトリエンナーレ2016 (2) 愛知芸術文化センター8階
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-05

吉本作次《中断された眠りⅡ》1985年 は、
コレクション展で何回か見てるんですが、
(今回のチラシ裏面にも使われてますし)
どうもこの漫画チックな顔と、暗く深刻そうな画面との
ギャップ‥‥面白いのかな?

辰野登恵子《Untitles 95-1》1995年
この作品良かった! ブルーの十字のような形から
いろんなイメージがわき上がってくるようで。
この3月31日まで、名古屋市美術館で「辰野登恵子」展
やってたんですよね。私、知らない画家だし
ふーんってくらいで見に行ってないんですが、
行っとけばよかったかなぁと。
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名古屋市美術館「辰野登美子」展チラシ

次の展示室にも、今までコレクション展で見たことの
ある作品が並んでました。

杉戸洋の大きな作品《the Second Lounge》2002年
やっぱり私この人の作品どこがいいのかよくわからない‥‥

森北伸は、あいちトリエンナーレ2016
ちょっとユーモラスな立体が印象に残ってるんですが、
この《a colony》2004年 という絵は、
なんかごちゃごちゃしてよくわからないなぁ‥‥

栗木義夫《glove stand》2008年 は、
なんかユーモラスな立体作品だけど、
これはいったいどう見ればいいんだろう??

奈良美智《Girl from the North Country》2014年
あぁ、奈良美智の少女だなぁと。
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「日本で洋画、どこまで洋画?」展のチラシに使われてました。

「アイチのチカラ!」展「あなたのリアル、わたしのリアル。」展
そして、「日本で洋画、どこまで洋画?」展 でも見た
小林孝亘《Stairs》2008年
単純化された風景に降り注ぐ光が素敵。

「アイチのチカラ!」展のチラシに使われていた
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安藤正子《おへその庭》2010年
ツルツルの画面に精緻な描写、素敵です。

でもそれからは、なんか大きいばかりで???なんて絵が続き、

次のコーナーの中央に置かれていた
加藤マンヤ《二重否定》2000年
真ん中に家があり、ぐるりとレールに囲まれて、その上を
模型の列車が走っています。
真ん中の家がぐるぐる回っているのに、列車は(ほぼ)同じ位置
レールも家と一緒に回っているので、列車は‥‥反対向きに
同じ速度で走っていることになるのかな??

‥‥ちょっとうーーん?なんて絵が続いて、いつもの
20世紀の名画は展示してないのかな、なんて思ってたので、
以前は新進アーティストの展示をしていた展示室6に、
クリムトの《人生は戦いなり(黄金の騎士)》1903年が
展示されていたのは嬉しかったし、この部屋、撮影OK!!
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なんだか黄金の騎士がすごく輝いて美しく見えたのは、
改修工事で照明がLEDになったせいなのかな?

でも、東京都美術館「クリムト展」(4/23~7/10)には行かなくていいの?
「アイチアートクロニクル展」が終わる6月23日(日)までは
黄金の騎士さま、ここにいらっしゃるのよね?
豊田市美術館の「クリムト展」(7/23~10/14)には行かれるのかな?

黄金の騎士さまの隣には、馬つながり(?)で、
バルテュス《白馬の上の女性曲馬師》が
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展示室6のテーマ(?)は、
「愛知県美術館の名品 寄附・寄贈作品を中心に」だそうですが、

ピカソ《青い肩掛けの女》1902年 (右)も、
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フェルナン・レジェ《緑の背景のコンポジション(葉のあるコンポジション)》1931年 (左)
藤田嗣治《青衣の少女》1925年
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ジャーコモ・マンズー(と愛知県美術館の出品リストにはあったんですが)
《踊りのステップ》1953年
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ジャコモ・マンズーは、岐阜県美術館に《大きな枢機卿》って作品が
ホールを見下ろしているので知ったんですが、
国立国際美術館に行った時に枢機卿の彫刻があるのを見て、
「岐阜県美術館の方が大きい!」って、ちょっと誇らしくなったのを
覚えてます。

こんな名品の部屋を独り占め(監視員さんはいましたが)状態。
とっても贅沢です!!

展示室7は「愛知のやきもの」ということで、
木村定三コレクションと藤井達吉コレクションから展示されていました。
この部屋も撮影OK!!

加藤孝一《コーラス》1956年 には自然に笑顔になっちゃぃます。
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同じく加藤孝一《太郎・花子》1960年頃 は、
反対側から見ると異なる表情が見える作品。
どちらが「太郎」でどちらが「花子」なのか?
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河本五郎《色絵渦文飾瓶》1980年頃 (左)と
加藤舜陶《黄瀬戸灰釉大皿》(右)
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加藤春宇《長石釉兎形手焙》江戸時代(19世紀初)
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かわいい!

通路と展示室8は「アイチアートクロニクル」の続き
斉と公平太《オカザえもん》がいました!

通路正面の出窓にでかでかと、マンガのキャラクターのような
山下拓也《D(e)M(ado)ちゃん》2019年

山下拓也はあいちトリエンナーレ2013の長者町エリア他で
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-09-29
展示していて知りました。

その隣の丸いパネルの花の絵は、今村文《無題》2016年
愛知県美術館の「芸術植物園」展や、
あいちトリエンナーレ2016の長者町で展示されていた方ですね。
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-19

展示室8に入ると
木村充伯《あ、犬がいる!》ってキャプションがあって、
え?作品はどこ? って見上げたら、「あ、犬がいる!」と。

《祖先は眠る(2匹の猿)》2015年 も木村充伯の作品。
あ、この油絵具の塑像で、彫刻から出るシミが印象的な
作品は、アーツ・チャレンジ2013で見た人だ!
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-02-04

渡辺英司は、第一回目のあいちトリエンナーレ2010で、
愛知芸術文化センターの展望回廊いっぱいに
図鑑から切り抜いた蝶などがずらりと並んでいて
インパクトあったんですよね。
切り抜いた蝶がびっしりと並ぶ《蝶瞰図》2012年 と、
全天恒星図本を加工(?)した《言の種》が展示されていました。

会場を出て、ビデオルーム(?)では、
山本高之《動物たちの1週間(愛知)》2009年 が流れていて、
あ、これ、あいちトリエンナーレ2010でやってたやつだ!と。
子供たちのヤル気のなさそうな♪チュラチュラ‥‥という
歌がご愛嬌で笑えたので印象に残ってます!

2010年からは、あいちトリエンナーレの影響って大きいですね。
今年、第4回目となるあいちトリエンナーレ2019が、
8月1日(木)~10月14日(月・祝)まで行われます。
今回は芸術監督にジャーナリストの津田大介氏を迎え、
テーマは「情の時代」だそう。
参加アーティストの男女比を同じにすると発表して、
話題になっていますよね。どんな展示が見られるか、
今回も楽しみです。

メイン会場の一つとなる愛知芸術文化センター地下2階では
津田大介芸術監督のメッセージ映像が流れていました。
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愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
アイチアートクロニクル: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/exhibition/000016.html

愛知県美術館の所蔵作品を中心とした企画展の過去記事
「日本で洋画、どこまで洋画?」展: https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-12-22
「あなたのリアル、わたしのリアル。」展: https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-07-09
「アイチのチカラ!」展: https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-02-03
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