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岐阜県現代陶芸美術館「題名のない展覧会」 [美術]

1月19日(日)、岐阜県現代陶芸美術館のギャラリーⅠで
開催されている「小村雪岱スタイル」展を見た後、
ギャラリーⅡへ

「令和改元記念事業
 題名のない展覧会―Give Me a Name!」

というコレクション展をやっています。
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みなさんは美術館の展示室で
どのくらいの時間、作品を見ていますか?


美術館は、作品と直に向き合うことができる場所です。だからこそ、作品そのものを味わってほしい、そして作家の思いや様々なことを想像してほしい。この展覧会はそのような思いで企画しました。
本展では、作品の題名や詳細を記したキャプションを作品から離して掲示しています。まずは作品とじっくり向き合ってみてください。たとえば作品の題名を想像しながら、みなさんの見方・感じ方で、思いを巡らせてみてください。
展示室には様々な想像をかきたてる作品が並んでいます。見て、感じて、考えて、心ゆくまで作品や作家との語らいを楽しんでいただければ幸いです。

(チラシ裏面の文)
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なかなか新鮮な体験です!
いつもキャプションを読んでから作品を見るか、
作品を見てキャプションを確認したりするんですが、
あなたならこの作品にどんな題名をつけますか? って聞かれると、
まずは作品をじっくり見ないといけないわけで。
そして、展示されている作品がまた不思議な形の現代陶芸作品なんですね。

展示室の最後にキャプションが提示されていて、
作家がつけた名前がわかるようになっているんですが、
ネーミングに感心したり、もう一度作品を見直したりしました。
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入口にあった作品、私は〈遺跡〉ってつけたんですが、
ヨハネス・ゲプハルト《神殿の緑聖堂》1992年
岐阜県現代陶芸美術館の収蔵品データベースに画像ありました
http://jmapps.ne.jp/momca/det.html?data_id=1487

なんかグロテスクな形に、私は〈内臓〉とか〈腐乱〉ってつけたのが
アドリアーン・リース《兵士》2000年
そうか、兵士か‥‥って! オランダの作家(1957- )だそう

バブス・ハーネン《喜びの島》2000年
この作家もオランダ(1948- )
‥‥ちょっと記憶があいまいなんですが、この作品、私は
土台?のワッフル型で押したような部分が目について、
〈痕跡〉ってつけたんですが《喜びの島》か! いいタイトルですね。

なんかゆるい動物のようなものがくっついているのが面白いなぁと、
〈てっぺんまで登ろう〉なんてどうかな?って思ったのが、
周邦玲《月光の下、平和を語る》1993年
台湾の作家(1958- )
岐阜県現代陶芸美術館の収蔵品データベースに画像と詳しい解説があります。
http://jmapps.ne.jp/momca/det.html?data_id=739
この作家さんのもう一つの収蔵品(今回は展示されていません)が
《思想の毒に盲いたもの》文学的なタイトルをつけられるんですね。

〈縦の波〉とか、〈立ち上がる波〉なんて形からつけたのが
神田樹里《志向》2013年

そして、チラシに使われているキラキラ・ハデハデな作品!
一番下の台座の形も面白いけど、その上に乗ってる
金と銀の柔らかなひょうたんのような形、その上に乗ってる
ピーマンも面白い。私は〈虚栄〉ってつけたけど、
坪井明日香《女のおしゃべり》2003年
ハハハ‥‥! ユーモアのあるタイトルがいい!
金と銀のひょうたんが、おっぱいのようにも、
マンガの吹き出しの形のようにも見えてきました。

以前(2015年3月15日)ボランティアスタッフによる
ギャラリートークをしていただきながら見た
「象るかたち」展で、

岐阜県現代陶芸美術館「世界とつながる本当の方法」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-03-20
のコレクション展でした。少し感想を書いてます。

女優でもある結城美栄子さんの陶芸作品だって説明で
見ている《Tomorrow》1988年
この作品は覚えてましたがタイトルは記憶になかったです。
〈黒い少年〉〈立てる少年〉〈サーカスの少年〉とか浮かんだんですが、
あまりにそのままだなーと〈明日の少年〉ってのはどうかなって
思ったんです。で、題名を確認したら《Tomorrow》
ちょっと驚きつつ、嬉しかった。
収蔵品データベースに画像と解説があります
http://jmapps.ne.jp/momca/det.html?data_id=726

以前にもコレクション展で見て、陶でこんな薄い作品が!
って驚いた光に透ける靴の形の作品
そのまま〈光の靴〉とつけましたが、
小塩薫《痕跡からの結晶―泡の靴》1994年

本が焼け焦げている‥‥〈文明の崩壊〉って付けました。
荒木高子《頽廃の聖書》1985年
http://jmapps.ne.jp/momca/det.html?data_id=720

面白かった!「題名のない展覧会」5月10日(日)までやってます。

階段を上がって、展示室Bでは、
富本憲吉《色絵金銀彩四弁花模様飾壺》1960年 をはじめ、
荒川豊蔵、八木一夫、ハンス・コパーなど、
岐阜県現代陶芸美術館を代表するような作品が並び、

展示室C,Dでは、新収蔵された作品が並んでいました。
前回の「華めく洋食器 大倉陶園100年の歴史と文化」で
展示されていた大倉陶園の《白磁金彩カップ&ソーサー》
コレクションに加わったんですね。
「オークラのホワイト」と評された白磁に金縁の
カップ&ソーサー、品格を感じます。

加藤 智也《Topological Formation》2016年
黒くて大きなモコモコとした形が面白かった。

コレクション展も楽しませてもらいました。


岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/
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