東京都現代美術館「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」 [美術]
6月27日(土)、東京都現代美術館へ行き、
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」を見ました。
4月26日に放送されたNHK日曜美術館でこの展覧会を紹介してて、
わー面白そう!! って。
(チラシ中面)
展示が完了しているのに、展覧会ができないなんてもったいない
もし開幕できたら見に行きたいなーって思ってましたが、
(その時は開幕がいつになるか全くわからなかった)
6月9日(火)に開幕できて、会期も9月27日(日)までになりました。
(予定では3月14日(土)~6月14日(日)だった)
私がオラファー・エリアソンを初めて知ったのは、
2014年7月に、
金沢21世紀美術館「レアンドロ・エルリッヒ―ありきたりの?」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2014-07-24
へ行った時、屋外に《カラー・アクティヴィティ・ハウス》2010年
ってのが出来てて、三原色の色ガラス(アクリル?)を使っているので、
いろんな色の体験ができて面白い! これなら子どもも
色の知識とか遊びながら学べるなーって、感心したんですね。
常設展で《La situazione antispettiva(反視的状況)》って、
万華鏡の中に入り込んだような巨大な作品もあって、
なんかすごいアーティストだなって名前を覚えました。
2015年3月、岐阜県美術館「てくてく現代美術世界一周」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-03-12
では、強烈な光を放つ作品を見ました。
日曜美術館で「ロンドンの美術館に“沈まぬ太陽”を作り、ニューヨークのブルックリン橋に“巨大な滝”を作ったオラファー。科学者を含む100名を超えるスタッフを率い、時に億単位の金をかけて、まさに今考えるべき問題に真っ向から取り組む。」と。
日曜美術館ウェブサイト
「オラファー・エリアソン ひとりが気づく、世界が変わる」より
https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP/episode/te/58YY9974N1/
泊まったホテルから東京都現代美術館まで約4kmを歩いたことは前記事に。
美術館前で「東京都新型コロナ対策パーソナルサポート」LINEに登録しました。
入口で検温して、チケット購入。
「オラファー・エリアソン」展(コレクション展も見られる)は、1,400円ですが、
「もつれるものたち」も見られるセット券が2,100円ってことで、
ついでなのでセット券を買っちゃいました。
まずは「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展
エスカレーターで地下2階へ降ります。
展覧会マップ(展覧会解説シート)
もらってきたマップ見たら
「この展覧会マップは環境配慮を目的とした再利用を行っています。展覧会出口での回収にご協力ください。」ってことだけど、やっぱり記念に欲しいじゃいですかぁ(^^;)
あ、東京都現代美術館のHPからpdfで見られるようになってるんだ。
展覧会解説シート(PDF): https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot_OE_GM%2B%20.pdf
最初に展示されているのが
《あなたの移ろう氷河の形態学(過去)》2019年
《メタンの問題》2019年
《あなたの移ろう氷河の形態学(未来)》2019年
って、3点の水彩画。グリーンランドの氷河の氷を紙の上において、
溶けていく水と顔料が混ざり合うことでできたものだそう。
偶然にできた水彩のにじみが幻想的な感じでいいな。
《クリティカルゾーンの記憶(ドイツ―ポーランド―ロシア―中国―日本)no.1-12》2020年
本展覧会で展示されている作品の多くは、二酸化炭素を多く排出する航空機ではなく、ベルリンから日本まで鉄道と船で運ばれました。この12点の円形のドローイングは輸送中の動きや揺れを記録する装置によって描かれています。(展覧会解説シートより)
人の手ではない力で描かれた線、全く作為がない線の面白さ。
オラファー・エリアソンのメッセージ
次の部屋は‥‥キラキラした光がきれい!
《太陽の中心への探査》2017年
壁や床に映る影も素敵! この光、ソーラーエネルギーで生み出されているそうですね。
次の部屋の奥には、
《あなたのオレンジ色の残像が現われる》2000年
壁に青い四角い光が投影されていて、最初意味がわかりませんでした。
映像でもないし‥‥しばらくすると光は消えます。
青いイメージをしばらく見続けていると、それが消えたときに夕日のようなオレンジ色の残像が立ち現れるでしょう。青いイメージは作品のための装置にすぎず、作品そのものは私たちひとりひとりが知覚している間にだけ存在しているのです。
って解説シートを読んでもう一度見たけど、私には
オレンジ色の残像、よく見えなかった(~o~;)
横の台に並んでいるのは
アイスランドの海岸に打ち上げられた氷河の氷をスキャンした
データから3Dプリンタでつくったものなんだそう。
《氷の研究室》
《あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること》2020年
影がいくつも重なって壁に映ります。私が動くと当然だけど影も動く。楽しい!
壁に近づくと影は小さく濃くなるし、遠ざかると大きく薄くなる。
7つのライトが設置されてるので、影も(ちょっとわかりにくいけど)7つあります。
《サステナビリティの研究室》
オラファー・エリアソンのスタジオには、科学者など専門家を含む
多くのスタッフがいて、さまざまな実験や研究を行っているのだそう。
日曜美術館のブログ「日美ブログ」で、
オラファー・エリアソンのスタジオの様子が紹介されていました。
https://www.nhk.or.jp/nichibi-blog/column/428171.html
100名を超すスタジオメンバーが、お昼になると一人残らずキッチンに集まって、
地元の食材でつくられた美味しい料理を、一緒のテーブルで家族のように囲んで食べるそう。
環境負荷の少ない材料や形状の研究とか、
編み物見本のようなものは《三次元の祈りをさげる者のためのマット》のための習作。
グレーの羊毛は、アイスランド羊本来の色で染めたものではないと。
野菜くずから顔料をつくったり、
野菜くずの顔料で描かれた絵
天井から吊るされた凹面鏡に紐が張られてるんですが、
なんか不思議な感じ。見る角度でいろいろ違って見えます。
円筒形に丸い穴が開いているのがあって、
穴の中を覗いてみると‥‥不思議! きれい!!
次の部屋は、2012年にエリアソンがエンジニアのフレデリック・オッテセンと
共同開発した携帯式のソーラーライト「リトルサン」を持って、
空間に光のドローイングを描く体験型の作品《サンライト・グラフィティ》
体験には整理券が必要で、ずっと先の時間まで予約済のようでしたが、
2名が体験する様子を見ることができました。
リトルサンを手にしたダンサーの身体表現とその光の軌跡の映像作品
《あなたの光の動き》2012年 もありました。
《人間を超えたレゾネーター》2019年
大きなガラスのリングによって分光した光が壁に同心円の絵画を描いています。この作品には暗い海を明るく遠くまで照らす灯台の光の仕組みが応用されており、単純な仕掛けによって見る人に大きな驚きを与えるというエリアソンの作品の特徴がよく表れています。(解説シートより)
すごくシンプルな装置に見えて、私には何がどうなっているのか
よくわからないんだけど、ブルーとピンクの同心円、キレイ!
《おそれてる?》2004年
壁にいろんな色の丸い影が投影されてゆっくり動いているんだけど、
部屋の真ん中に吊るされている円盤は3つだけなんですよね。
それも、あまり色が付いているようには見えない。
(あ、私の顔がちょっと写ってる(^^)
不思議ー。
窓の外に見えるこの装置で、作品に使う
ソーラーエネルギーを生み出しているそう。
この巨大空間にある作品が、展覧会のタイトルにもなっている新作
《ときに川は橋となる》2020年
暗幕の中に入ると、
水が張られた大きなシャーレが空間の中心に置かれ、12のスポットライトで照らされています。水面が揺れると頭上のスクリーンにはとらえがたいさざなみのイメージが映し出されます。
絶えず変化する水の影‥‥いつまでも見ていられそうです。
チラシのイメージにも使われている
《ビューティー》1993年
オラファー・エリアソンの初期の代表作だそう。
暗闇の中の霧状の水に光があたって、虹が見えます。
室内のどこでも歩いていいってことで、霧の中を通って
(ちゃんと? 水で冷たい!)後ろに回ってみました。
《昼と夜の溶岩》2018年
白と黒に塗られた溶岩が凹面鏡の前に吊るされています。
横から撮った写真だと溶岩が凹面鏡の前にぶら下がっているだけの
作品に見えるかもしれませんが、凹面鏡の効果で溶岩が浮かんでいる
(確かに浮かんでいるんですけど‥‥なんて言ったらいいのかな?)
みたいに見えて、すごく不思議!
《溶ける氷河のシリーズ》1999/2019
2枚組の写真が30点並んでいます。
1999年と2019年に撮影したまったく同じ地点の写真。
20年の間にアイスランドの氷河がどう変化したか。
地球温暖化って言われてるけど、これらの写真を見ると、
これはヤバイなって思いますよね。
反対側の壁には、エリアソンが公共空間で行った9つのプロジェクト
――巨大な氷河の氷を街なかに展示する《アイス・ウォッチ》などの
記録写真が展示されていました。
鑑賞ガイドで、ショップの奥に作品があるってことで行ってみたら、
建築家のセバスチャン・ベーマンとともにエリアソンが初めて建物全体を手がけた
フィヨルドハウスを紹介する映像作品でした。
ショップで、図録買うか迷ったけど、まぁ、写真もいっぱい撮ったし(^^;
荷物になるし‥‥と。かわりに携帯式のソーラーライト
「リトルサン ダイアモンド」を買いました。4,620円
なんかオモチャっぽくみえた黄色い「リトルサン」より、
スタイリッシュでいいなと。
先進国では少し高めに売って、電気のない地域の人々に
クリーンで手頃な価格の明かりを提供するんだそう。
乾電池がすぐなくなる懐中電灯より繰り返し使えるのがいいなと。
アートに何ができるか、環境問題とかも考えさせられて、
まさに現代アートだなって感心した展覧会だったけど、とにかく
色と光の体験、楽しかった!! 子ども連れの鑑賞者も多かったし、
みんな楽しく見ていた印象でした。写真撮影もOKだったし!
しかし、私が行った土曜11時頃には展示室も余裕で、写真撮り忘れた
作品があったので会場を2周したんだけど、コレクション展とか見終った頃には、
ロビーに入場待ちの行列ができてて驚きました。
東京都現代美術館ウェブサイトのお知らせ(7月1日)によると、
https://www.mot-art-museum.jp/news/2020/07/20200701132558/
土日祝・会期末の混雑時は展示室への入場制限がございます。
混雑の少ない平日のご来館をお勧め致します。
土日祝にご来場の場合は11時-13時の時間帯ですと比較的ゆっくりご鑑賞いただけます。
ってことでした。
マスク着用など、新型コロナウイルス感染拡大防止の注意も守ってくださいね。
東京都現代美術館: https://www.mot-art-museum.jp/
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展覧会ページにもあった
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/
オラファー・エリアソンからのメッセージと展示風景をまとめた動画(約6分)
https://www.youtube.com/watch?v=ivpFvhm-4Wg&feature=youtu.be
とてもナイス!
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」を見ました。
4月26日に放送されたNHK日曜美術館でこの展覧会を紹介してて、
わー面白そう!! って。
(チラシ中面)
展示が完了しているのに、展覧会ができないなんてもったいない
もし開幕できたら見に行きたいなーって思ってましたが、
(その時は開幕がいつになるか全くわからなかった)
6月9日(火)に開幕できて、会期も9月27日(日)までになりました。
(予定では3月14日(土)~6月14日(日)だった)
私がオラファー・エリアソンを初めて知ったのは、
2014年7月に、
金沢21世紀美術館「レアンドロ・エルリッヒ―ありきたりの?」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2014-07-24
へ行った時、屋外に《カラー・アクティヴィティ・ハウス》2010年
ってのが出来てて、三原色の色ガラス(アクリル?)を使っているので、
いろんな色の体験ができて面白い! これなら子どもも
色の知識とか遊びながら学べるなーって、感心したんですね。
常設展で《La situazione antispettiva(反視的状況)》って、
万華鏡の中に入り込んだような巨大な作品もあって、
なんかすごいアーティストだなって名前を覚えました。
2015年3月、岐阜県美術館「てくてく現代美術世界一周」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-03-12
では、強烈な光を放つ作品を見ました。
日曜美術館で「ロンドンの美術館に“沈まぬ太陽”を作り、ニューヨークのブルックリン橋に“巨大な滝”を作ったオラファー。科学者を含む100名を超えるスタッフを率い、時に億単位の金をかけて、まさに今考えるべき問題に真っ向から取り組む。」と。
日曜美術館ウェブサイト
「オラファー・エリアソン ひとりが気づく、世界が変わる」より
https://www.nhk.jp/p/nichibi/ts/3PGYQN55NP/episode/te/58YY9974N1/
泊まったホテルから東京都現代美術館まで約4kmを歩いたことは前記事に。
美術館前で「東京都新型コロナ対策パーソナルサポート」LINEに登録しました。
入口で検温して、チケット購入。
「オラファー・エリアソン」展(コレクション展も見られる)は、1,400円ですが、
「もつれるものたち」も見られるセット券が2,100円ってことで、
ついでなのでセット券を買っちゃいました。
まずは「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展
エスカレーターで地下2階へ降ります。
展覧会マップ(展覧会解説シート)
もらってきたマップ見たら
「この展覧会マップは環境配慮を目的とした再利用を行っています。展覧会出口での回収にご協力ください。」ってことだけど、やっぱり記念に欲しいじゃいですかぁ(^^;)
あ、東京都現代美術館のHPからpdfで見られるようになってるんだ。
展覧会解説シート(PDF): https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/mot_OE_GM%2B%20.pdf
最初に展示されているのが
《あなたの移ろう氷河の形態学(過去)》2019年
《メタンの問題》2019年
《あなたの移ろう氷河の形態学(未来)》2019年
って、3点の水彩画。グリーンランドの氷河の氷を紙の上において、
溶けていく水と顔料が混ざり合うことでできたものだそう。
偶然にできた水彩のにじみが幻想的な感じでいいな。
《クリティカルゾーンの記憶(ドイツ―ポーランド―ロシア―中国―日本)no.1-12》2020年
本展覧会で展示されている作品の多くは、二酸化炭素を多く排出する航空機ではなく、ベルリンから日本まで鉄道と船で運ばれました。この12点の円形のドローイングは輸送中の動きや揺れを記録する装置によって描かれています。(展覧会解説シートより)
人の手ではない力で描かれた線、全く作為がない線の面白さ。
オラファー・エリアソンのメッセージ
次の部屋は‥‥キラキラした光がきれい!
《太陽の中心への探査》2017年
壁や床に映る影も素敵! この光、ソーラーエネルギーで生み出されているそうですね。
次の部屋の奥には、
《あなたのオレンジ色の残像が現われる》2000年
壁に青い四角い光が投影されていて、最初意味がわかりませんでした。
映像でもないし‥‥しばらくすると光は消えます。
青いイメージをしばらく見続けていると、それが消えたときに夕日のようなオレンジ色の残像が立ち現れるでしょう。青いイメージは作品のための装置にすぎず、作品そのものは私たちひとりひとりが知覚している間にだけ存在しているのです。
って解説シートを読んでもう一度見たけど、私には
オレンジ色の残像、よく見えなかった(~o~;)
横の台に並んでいるのは
アイスランドの海岸に打ち上げられた氷河の氷をスキャンした
データから3Dプリンタでつくったものなんだそう。
《氷の研究室》
《あなたに今起きていること、起きたこと、これから起きること》2020年
影がいくつも重なって壁に映ります。私が動くと当然だけど影も動く。楽しい!
壁に近づくと影は小さく濃くなるし、遠ざかると大きく薄くなる。
7つのライトが設置されてるので、影も(ちょっとわかりにくいけど)7つあります。
《サステナビリティの研究室》
オラファー・エリアソンのスタジオには、科学者など専門家を含む
多くのスタッフがいて、さまざまな実験や研究を行っているのだそう。
日曜美術館のブログ「日美ブログ」で、
オラファー・エリアソンのスタジオの様子が紹介されていました。
https://www.nhk.or.jp/nichibi-blog/column/428171.html
100名を超すスタジオメンバーが、お昼になると一人残らずキッチンに集まって、
地元の食材でつくられた美味しい料理を、一緒のテーブルで家族のように囲んで食べるそう。
環境負荷の少ない材料や形状の研究とか、
編み物見本のようなものは《三次元の祈りをさげる者のためのマット》のための習作。
グレーの羊毛は、アイスランド羊本来の色で染めたものではないと。
野菜くずから顔料をつくったり、
野菜くずの顔料で描かれた絵
天井から吊るされた凹面鏡に紐が張られてるんですが、
なんか不思議な感じ。見る角度でいろいろ違って見えます。
円筒形に丸い穴が開いているのがあって、
穴の中を覗いてみると‥‥不思議! きれい!!
次の部屋は、2012年にエリアソンがエンジニアのフレデリック・オッテセンと
共同開発した携帯式のソーラーライト「リトルサン」を持って、
空間に光のドローイングを描く体験型の作品《サンライト・グラフィティ》
体験には整理券が必要で、ずっと先の時間まで予約済のようでしたが、
2名が体験する様子を見ることができました。
リトルサンを手にしたダンサーの身体表現とその光の軌跡の映像作品
《あなたの光の動き》2012年 もありました。
《人間を超えたレゾネーター》2019年
大きなガラスのリングによって分光した光が壁に同心円の絵画を描いています。この作品には暗い海を明るく遠くまで照らす灯台の光の仕組みが応用されており、単純な仕掛けによって見る人に大きな驚きを与えるというエリアソンの作品の特徴がよく表れています。(解説シートより)
すごくシンプルな装置に見えて、私には何がどうなっているのか
よくわからないんだけど、ブルーとピンクの同心円、キレイ!
《おそれてる?》2004年
壁にいろんな色の丸い影が投影されてゆっくり動いているんだけど、
部屋の真ん中に吊るされている円盤は3つだけなんですよね。
それも、あまり色が付いているようには見えない。
(あ、私の顔がちょっと写ってる(^^)
不思議ー。
窓の外に見えるこの装置で、作品に使う
ソーラーエネルギーを生み出しているそう。
この巨大空間にある作品が、展覧会のタイトルにもなっている新作
《ときに川は橋となる》2020年
暗幕の中に入ると、
水が張られた大きなシャーレが空間の中心に置かれ、12のスポットライトで照らされています。水面が揺れると頭上のスクリーンにはとらえがたいさざなみのイメージが映し出されます。
絶えず変化する水の影‥‥いつまでも見ていられそうです。
チラシのイメージにも使われている
《ビューティー》1993年
オラファー・エリアソンの初期の代表作だそう。
暗闇の中の霧状の水に光があたって、虹が見えます。
室内のどこでも歩いていいってことで、霧の中を通って
(ちゃんと? 水で冷たい!)後ろに回ってみました。
《昼と夜の溶岩》2018年
白と黒に塗られた溶岩が凹面鏡の前に吊るされています。
横から撮った写真だと溶岩が凹面鏡の前にぶら下がっているだけの
作品に見えるかもしれませんが、凹面鏡の効果で溶岩が浮かんでいる
(確かに浮かんでいるんですけど‥‥なんて言ったらいいのかな?)
みたいに見えて、すごく不思議!
《溶ける氷河のシリーズ》1999/2019
2枚組の写真が30点並んでいます。
1999年と2019年に撮影したまったく同じ地点の写真。
20年の間にアイスランドの氷河がどう変化したか。
地球温暖化って言われてるけど、これらの写真を見ると、
これはヤバイなって思いますよね。
反対側の壁には、エリアソンが公共空間で行った9つのプロジェクト
――巨大な氷河の氷を街なかに展示する《アイス・ウォッチ》などの
記録写真が展示されていました。
鑑賞ガイドで、ショップの奥に作品があるってことで行ってみたら、
建築家のセバスチャン・ベーマンとともにエリアソンが初めて建物全体を手がけた
フィヨルドハウスを紹介する映像作品でした。
ショップで、図録買うか迷ったけど、まぁ、写真もいっぱい撮ったし(^^;
荷物になるし‥‥と。かわりに携帯式のソーラーライト
「リトルサン ダイアモンド」を買いました。4,620円
なんかオモチャっぽくみえた黄色い「リトルサン」より、
スタイリッシュでいいなと。
先進国では少し高めに売って、電気のない地域の人々に
クリーンで手頃な価格の明かりを提供するんだそう。
乾電池がすぐなくなる懐中電灯より繰り返し使えるのがいいなと。
アートに何ができるか、環境問題とかも考えさせられて、
まさに現代アートだなって感心した展覧会だったけど、とにかく
色と光の体験、楽しかった!! 子ども連れの鑑賞者も多かったし、
みんな楽しく見ていた印象でした。写真撮影もOKだったし!
しかし、私が行った土曜11時頃には展示室も余裕で、写真撮り忘れた
作品があったので会場を2周したんだけど、コレクション展とか見終った頃には、
ロビーに入場待ちの行列ができてて驚きました。
東京都現代美術館ウェブサイトのお知らせ(7月1日)によると、
https://www.mot-art-museum.jp/news/2020/07/20200701132558/
土日祝・会期末の混雑時は展示室への入場制限がございます。
混雑の少ない平日のご来館をお勧め致します。
土日祝にご来場の場合は11時-13時の時間帯ですと比較的ゆっくりご鑑賞いただけます。
ってことでした。
マスク着用など、新型コロナウイルス感染拡大防止の注意も守ってくださいね。
東京都現代美術館: https://www.mot-art-museum.jp/
「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」展覧会ページにもあった
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/olafur-eliasson/
オラファー・エリアソンからのメッセージと展示風景をまとめた動画(約6分)
https://www.youtube.com/watch?v=ivpFvhm-4Wg&feature=youtu.be
とてもナイス!
シンディ・シャーマン(1996)やオノ・ヨーコ(2004)をMOTで観ました。
「トランスフォーメーション」(2010-11)で、マシュー・バーニーのヴィデオが途中で打ち切られたのは今でも納得出来ません。
上映時間を閉館時刻に合わせて調整するくらいの配慮があってしかるべき。
「オラファー・エリアソン」にも行きたいけれど、
このコロナ禍(感染拡大警報発令中?)では躊躇しちゃう。
MOTは「相棒・最後のアトリエ」(2010)のロケ地になっていましたね。
米倉斉加年さんは俳優だけでなく、画家(絵本作家)としても一流だった。
急死(2014)が惜しまれます。
by sknys (2020-07-19 12:03)
sknys さん、コメントありがとうございます。私、シンディ・シャーマンもマシュー・バーニーも知りませんでした。MOTはなかなか尖った展覧会をやっているんですね。
「オラファー・エリアソン」とにかく楽しいです。またコロナ感染者が増加している状態では心配もありますが(私はいい時期に行ったなと)MOTは対策もしてくれてますから、空いていそうな時に是非どうぞ。
米倉斉加年さんの絵本好きでした。個性的な俳優さんでしたね。
by しーちゃん (2020-07-25 21:45)