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岐阜県現代陶芸美術館「アンドリュー・ワイエスと丸沼芸術の森コレクション展」 [美術]

1月24日(日)岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。
「アンドリュー・ワイエスと丸沼芸術の森コレクション展」をやっています。
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緊急事態中ですが、まぁ、岐阜県内だし、ここは、
(美術館には失礼だけど)いつも空いているとこだし‥‥と(^^;

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 埼玉県朝霞市で若手芸術家たちの制作支援を行っている「丸沼芸術の森」は、 その優れたコレクションでも広く国内外に知られています。
 本展では「丸沼芸術の森」コレクションより、若手作家たちの創作の養分とするべく収集されたアンドリュー・ワイエスの水彩素描を中心とする絵画コレクション、設立者の芸術志向のきっかけとなった陶芸コレクションの中心を成す、加藤孝造をはじめとする現代の陶芸作品、芸術の森で制作活動の支援を受けた村上隆や入江明日香ら気鋭の作家たちの現代美術を一堂に展示します。

(チラシ裏面の文より)

展示室入口前にあった
オルソン・ハウスの模型
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アンドリュー・ワイエスの数々の作品の舞台となった家
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とても精巧にできてます。

この角度が《クリスティーナの世界》の家に近いかな?
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ギャラリーⅠは、丸沼芸術の森のコレクションの展示

丸沼芸術の森はアンドリュー・ワイエスのコレクションが有名だそうですね。
国内有数の作品群を所蔵していて、国内外の美術館に貸し出して
展覧会を開催しているとのこと。

アンドリュー・ワイエスの水彩画《三狩人》1938年 をはじめ

《クリスティーナの世界》習作や、オルソン家を描いた水彩画や素描
確かな描写力に感心してしまいます。
《オルソン家の納屋の内部》1957年 の牛の描写とかすごくいいなと。

そして、そこ? って言われるかもしれないけど、
額縁がとても素敵だと見ました。木を模した銀色のアルミ? 渋い!

丸沼芸術の森のコレクションは、ワイエス以外にも色々あって、

ベン・シャーンのポスター?
文字がたくさん書かれた水彩・セリグラフの
《ほんとうに偉大な人たちを私は忘れない》1965年

辻晋堂《潰鑵形象》1977年
潰れた缶の形? なんか面白いって見たけど、
辻晋堂、あ、去年2020年11月8日の「日曜美術館」で
取り上げられていましたね。
陶芸と彫刻の境を越えた「陶彫」とよばれる独創的な彫刻を作ったと。

佐藤忠良や舟越保武、柳原義達の彫刻

そして、多く展示されていたのが陶芸作品
丸沼芸術の森のコレクションは、
貸倉庫会社を営む須崎勝茂代表が、最初は自分の趣味の作陶の参考にと
陶芸作品の収集を始めたのかきっかけだったそう。

荒川豊蔵や塚本快示、加藤卓男など、ここ岐阜県現代陶芸美術館での
展覧会でおなじみの作家から、(あくまで私が)知らない作家まで、
多くの作品が並んでいました。

鈴木三成という方、私知らなかったんですが、
《青瓷壺》2006年 がとても気に入りました。

でも最も多く収集されているのが加藤孝造の作品ということで、
ギャラリーⅠの最後の部屋は加藤孝造のいろんな作品が並んでいました。
(この部屋のみ撮影可)
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日本伝統工芸展優秀賞(朝日章)を受賞した1968年の《鉄釉壷》
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《黄瀬戸扁壺》1992年頃
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《瀬戸黒茶盌》2013年
加藤孝造は2010年に 重要無形文化財「瀬戸黒」保持者(人間国宝)に
認定されました。
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ギャラリーⅡは、丸沼芸術の森の作家たち

アーティストを支援することを目的に設立された丸沼芸術の森
ここで制作活動を行った作家たちの作品が展示されています。

まずは、今や世界的なアーティストとなった村上隆!

まぁ、私は村上隆の作品の良さがイマイチわからないんですが‥‥
今や世界的に活躍されているスゴイ現代アーティスト。その彼の、
須崎代表には本当にお世話になったというメッセージもあって、
丸沼芸術の森の活動と須崎勝茂代表のすごさを思い知りました。

村上隆の卒業制作だという作品《カメレオン》1986年 もあって
興味深かった。

階段を上がったフロアの作品は写真撮影可!!

こちらの部屋は全て、入江明日香の作品 素敵~!!
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入江明日香《江戸薄墨大桜》2016年
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銅板画をコラージュするという、とても手間のかかる方法で
制作されているそうですね。

繊細な色や、植物や動物などのモチーフが組み合わされて、
豊かなイメージが生まれていて、細部まで見飽きないです。


この四天王のシリーズ素敵!!
《廣目天》2016年
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《増長天》2016年
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《持国天》2016年
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《多聞天》2016年
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 細部も楽しい!
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外光が入る通路に置かれていたのが、
青木美歌さんのガラス作品
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粘菌やバクテリア、ウイルスをモチーフにしているのだそう。
ガラスという無機物で、有機的な形を作っています。

《Mutation》2017年
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「突然変異」って意味のタイトル なんか面白い形!
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河明求(Ha Myoung-goo)
《Who gave you magic seed for creation?》2019年
なんかユーモラスで楽しそう!
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《My favorite food is a bad politician》2016年
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大橋博《フニャ子4号》2019年
フニャ子(^▽^)/ タイトルも笑える~
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《flower Garden #1》2015年
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とても面白い作品が生まれてますね!
「丸沼芸術の森」の活動、すごいです!!
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ショップに入江明日香さんのクリアファイルがあったので、
写真も撮らせてもらったけど、やっぱりこの表情、すごく良かったので
買っちゃいました! 410円
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岐阜県美術館の会員証で無料で見せてもらってるので、
1,300円の図録も買わせていただきました。
展示してあった多くの作家のプロフィールが載っていて、
勉強になります。

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中日新聞1月22日(金)の記事
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コメント 1

TaekoLovesParis

ワイエスと陶芸、丸沼の森という共通項でつながっての展示なのですね。たくさんの作品、見応えがあったことでしょう。
アメリカ・フィラデルフィアのワイエスが住んでいた家の近くに、「ワイエス美術館」があります。ワイエスの住んでいた場所の近くなので、景色が、ワイエスの描く世界そのものでした。行ってよかったと今でも思い出します。
by TaekoLovesParis (2021-02-11 22:33) 

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