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愛知県美術館「GENKYO 横尾忠則」展のコレクション展 [美術]

3月11日(木)に愛知県美術館で
「GENKYO 横尾忠則
 原郷から幻境へ、そして現況は?」展
を見て、
2020年度第4期コレクション展へ。

会場に入ってすぐの壁に展示されていたのは、
片山真理の写真。令和2年度新収蔵作品とのこと。
2016年のあいちトリエンナーレでの展示すごく良かった!!
あいちトリエンナーレ2013 (5) 納屋橋エリア
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-09-15
お耽美な(^v^)額も素敵!
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展示室5は「令和2年度新収蔵作品展 新しい術(すべ)」

吉本直子《白の棺》
着古した白いシャツを固めて作られています。
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2012年の「魔術/美術」展 の時、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2012-06-12
展示室6で、学芸員が注目作家を発掘する
ARCH(アーチ)というプロジェクトの第一弾として
展示されていたのが「吉本直子――鼓動の庭」
そこで展示されていた作品ですね。
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なんか子どもの遊具のようなカラフルなオブジェが置かれていて、
鏡で作られた風景(?)も絵本の世界のようで楽しそう!
船井美佐《楽園/境界》2010-2015年
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こちらの絵も船井美佐さんの作品なんですね
《womb―世界の内側と外側はどちらが内側で外側なのか》2009年
にじんだ色がほんわかしてきれい。ところどころに
植物や動物の一部のような線が描かれています。
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下道基行《14歳と世界と境》2013-19年
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新聞が並んでます。日本の新聞(中日新聞)をはじめ、
英字(マレーシアらしい)やハングルの新聞もあります‥‥これが何か???

中学校2生である14歳の子どもたちに
「身の回りの境界線を探す」という特別授業を行い、
彼らの発見した境界線の話を新聞に掲載するプロジェクトで、
掲載された新聞が並んでいるんですね。

あ、これ2013年のあいちトリエンナーレ納屋橋会場で
展示されていたプロジェクトですね。
あいちトリエンナーレ2013 (5) 納屋橋エリア
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-09-15

下道基行《戦争のかたち》シリーズ2001-05年
日常に残る戦争時代の遺構の写真
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私の住んでいる各務原は航空自衛隊があり、戦争中は
軍の飛行場で、そのためにアメリカ軍の空襲なども受けて
私の小さい頃は畑の中に飛行機を隠したっていう土山のようなものが
残ってたりしましたし、各務原の戦争遺跡として、
掩体壕(えんたいごう)の見学に行ったこともあります。

碓井ゆい《要求と抵抗》2019年
正直、こういうのもアートになるのかな??って気もするんだけど‥‥
保母さんの待遇改善を求めた運動からのインスタレーション
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警備員の服装をした男性が海の中に立っている映像
潘逸舟《波を止めている夢》2017年
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後ろの壁に展示されているのは
村田峰紀《Breakthrough Drawing》2014年
何度も何度もボールペンで描くことで、板に穴があく程になった作品


うしお《Continue? Yes.(白黒つけられないボードゲームシリーズ)より》
囲碁の影が下の盤面に映って、白と黒がわからなくなってます。
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2019年のあいちトリエンナーレに出てた作家さんですね。
あいちトリエンナーレ2019(2) 愛知芸術文化センター10階
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2019-09-08
石場文子
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写真に不自然な輪郭線があって、それがこの写真を絵のようにも
見せているんですが、この輪郭線、輪郭線に見えるように
実物に黒い線を描いて写真に撮っているのだとか。

こちらも、あいちトリエンナーレ2019に出てた作家さん。
円頓寺での展示すごく良かった!!
あいちトリエンナーレ2019(4) 四間道・円頓寺
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2019-09-23
弓指寛治《まつり》2017年
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遠藤薫《Uesu(Waste)/Hanoi》2019年
このぼろ布は何??って見たけど、
ベトナム・ハノイで、清掃に使った布をつなぎ合わせたのだとか。
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穴の開いた布を蚕に糸を吐かせることで修復(?)した
遠藤薫の作品もありました。

KOURYOU《狐と龍の事件簿──いわき伝説ノート──》
何かの物語になってる??
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展示室6は
「ナザレ派とウィーン分離派―令和元年度収蔵版画を中心に―」

ナザレ派?
19世紀初頭のドイツロマン派の画家たちによる、キリスト教美術の誠実性と精神性を取り戻そうとする芸術運動(Wikipediaより)
ユリウス・シュノル・フォン・カロルスフェルト や
ヨーゼフ・フォン・フューリッヒ など
私が全く知らない画家の版画が展示されてました。
令和元年度に受贈したものだそう。
風巻邦二氏寄贈(風巻孝男氏旧蔵)

愛知県美術館を代表するクリムト《黄金の騎士》さまがいらっしゃって、
オスカー・ココシュカ『夢見る少年たち』は何度か見てます
『夢見る少年たち』より 左が《眠れる人々》 右が《語らう二人》
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エミール・オルリク「第14回分離派展カタログ」より
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オルリクという版画家のこと、私は
「ミュシャと日本、日本とオルリク」という展覧会で知ったんですが、
(残念ながら見に行ってない)
プラハ生まれのオルリクはヨーロッパ各地でジャポニスムの潮流に触れ日本への憧れをつのらせ、1900年から翌年にかけてついに来日。浮世絵版画の彫りや摺りを学び、帰国後はヨーロッパの木版に新風をもたらしました。また、オルリクが日本滞在中に制作した石版画は日本の若い画家たちを刺激し、芸術作品として版画を制作するという新しい考え方を後押ししました。 (静岡市美術館HPより)
https://shizubi.jp/exhibition/20200411_japonism/200411_01.php
分離派展カタログに載ってる? ってことは‥‥
「世紀末ウィーンのグラフィック」展の図録にも載ってるじゃないですか!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2019-02-23

エミール・オルリク「第14回分離派展カタログ」より
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カタログの別ページのオルリクの絵
愛知県美術館のコレクション検索で、「Public Domain」表示が
あったのでお借りしてきました。


そして、私が気に入ったのがこちら
ハンス・トーマ《天翔るツバメ》
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ハンス・トーマ《ひまわりを持つ少女》1897年
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なんか少女マンガのようなロマンチックな絵!


前室に展示されてたマックス・クリンガーの版画
《ペスト(『死について、第二部』より)》1904年
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人類は度々パンデミックの危機にさらされてきたんですね。

佐藤香菜《透明な境界線1》2016年
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リアルに描かれた鹿の上に、いかにも絵具ですってベタッと
塗られた絵具の対比が面白い。

2013年の「円山応挙展」の時のプロジェクト・アーチvol.5
「佐藤香菜―森の中へ」で見た作家さんだ。
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-03-14

突き当りのガラス窓の前には、
松井紫朗《Tsutsu-i-tsutsu》2004年
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巨大なバルーンの作品を作る松井紫朗さん、
こんな作品も作ってるんですね。


展示室7は「熊谷守一と仙厓̶̶新年のお祝い̶̶」
木村定三コレクションから、おなじみの熊谷守一と、
江戸時代中期の画僧仙厓の禅画。
新年を祝うめでたい作品たち。
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左の2点が熊谷守一 《寒山》と《拾得》どちらも1958年
左から3番目が仙厓《寒山拾得図》天保2(1831)年
守一も仙厓もゆるくてイイ! なんか共通点ありますね。
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一番右が守一の書《撃竹一聲》

どちらも仙厓義梵 左《趙州狗子図》 右《耕農鋤牛図》
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どの作品も見てると微笑ましい気持ちになります。


展示室8「木村定三コレクション 木村定三 利休流無作法茶会」
木村定三氏が1973(昭和43)年に初めて行った茶会
「利休流無作法茶会」 ひな祭りをテーマに、飾られた
掛軸や置物、茶道具などが展示されていました。

愛知県美術館のPublic Domain画像お借りしてきました
青木蒲堂《雛人形図》1859(安政6)年
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今回も様々な愛知県美術館のコレクション、楽しみました。

愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
愛知県美術館コレクション検索トップ: https://jmapps.ne.jp/apmoa/


----ついでに----
愛知県美術館からの帰り、
セントラルパークの本屋(丸善は閉店してたー)に寄り、
桜通線「久屋大通」駅から地下鉄に乗ろうと行くと、
突き当りにあるセントラルギャラリーで、
岐阜大学教育学部美術教育講座卒業生作品展やってました。
絵や立体やデザイン、いろいろあって面白かった。
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あ、これ秋に岐阜の上宮寺でやってた
岐阜アートフォーラム「それぞれの住処から コネクト展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-10-28
に出てた松尾みさきさんの作品だ!
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藤田嗣治風ですね
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猫がちょっと覗いているのが面白い
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ここ、人通りが多い通路に面しているので、
正面から写真が撮れないんですが‥‥
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アイドルキャラクターのTシャツデザインなども含めた
プロジェクトを展開してます。
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