パラミタミュージアムの常設展とパラミタガーデン [美術]
4月6日(火)、パラミタミュージアムへ行き、
「没後70年 吉田博 展」を見たことは前記事に。
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-18
パラミタミュージアムの常設展について書きます。
ミュージアム前の看板
入館して、まず1階の第1展示室へ入ると、
現代陶芸界の旗手 内田綱一(1969~ )
展示室すごくカッコイイ!!
黒を基調としたモノトーンの部屋に
直方体のようなシンプルな作品が並んでいたり
白い壺や椀、茶注、
プラチナ彩コーヒー椀皿はとてもスタイリッシュ!
と、いろんな作品が並んでいるんだけど、
なんかすごくいいなって‥‥
公式ツイッターより
第2室へ入ると、こちらは花や虫などが描かれた
壺や香合などが並んでいます。
女流陶芸家の草分けとして活躍した 辻輝子の作品
上皇后陛下美智子さまから寄贈されたという作品も
展示されていて、繊細で可愛らしいなって見ました。
壁には、田村能里子の絵画が掛けられていました。
第3室は、池田満寿夫「般若心経シリーズ」
前回、初めて来た時に、池田満寿夫、こんな陶芸も作ってるんだ! って、
驚いたんですね。版画だけでなく、小説や映画なども作ってて、
私はちょっと軽薄‥‥みたいなイメージだったんですけど、
これらの作品、展示室全体の雰囲気も含めてとてもいいなって。
これらの作品群が美術館創設のきっかけとなったそう。
館名の[Paramita・パラミタ]はこの作品にちなんで、
梵語の「はらみた・波羅蜜多=迷いの世界である 現実世界の此岸から、 悟りの境地である涅槃の彼岸に至ること」に 由来するとのこと。
2階へ向かうスロープには、萬古焼や
片岡球子《面構 北斎と富士》が展示されていました。
私、萬古焼って、黒い急須のイメージだったので、
こんなカラフルで豪華な作品もあるんだって意外だった。
ここの萬古焼コレクションは1200点を超える質・量ともに
一級のものだと。
2階の第4室と第5室は企画展示室になっていて、
「吉田博展」を見たことは前記事で書きました。
吉田博展を見ている途中、2時から
からくり人形の舞の披露があるってことで行くと、
からくり人形「女石橋(おんな しゃっきょう)」
二代目萬屋仁兵衛 2019年
撮影OKってことで
妖艶な遊女が舞うと、
獅子に変身して激しい舞を舞います。
舞台の下で、コンピュータ制御の機械が
人のかわりに紐を引いているのだそう。
からくり人形「納曾利(なそり)」
二代目萬屋仁兵衛 2012年
こちらは11時に舞の披露があるそう。
舞の途中で、若者の顔が瞬時に龍神の恐ろしい面に替わるそう。
制作者の二代目萬屋仁兵衛は先代より全国でも数少ないからくり人形の工房を引き継ぎ、各地の山車(だし)からくりの文化財修復を行っています。また同時に、現代に生きる伝統芸術として新たなからくり人形の制作に励んでいます。
パラミタミュージアムHPより: https://www.paramitamuseum.com/collect/nasori/nasori.html
2階のエレベーター前のホールに置かれています。
窓から見える風景も自然豊かで美しい。
舞台の下のコンピュータ制御装置が見えます。
1階に降りて、サロンで休憩した後、第6室へ
小嶋三郎一の絵画と小嶋千鶴子の陶芸が展示されています。
この部屋は撮影OKとのことで
小嶋千鶴子(1916- )がパラミタミュージアムの創設者なんですね。
小嶋三郎一(1908-1997)は夫。
端正で穏やかな絵ですね。
《青いバックのさくらんぼ》1970年代
額も含めて、詩情も感じられて素敵。
さくらんぼを描いたバックが黄色や赤い作品もありました。
この作品面白い! 《仏足石》1950年代
小嶋三郎一と深い親交があった山口牧生(1927-2001)の要望で、
この部屋に置かれている山口牧生の石彫作品《石の中》
作品の上の穴から覗くと星が見えるってことで、覗くと、
微かに光る点がいくつか‥‥これは? どこから入る光??
小嶋千鶴子の陶人形は、思わず微笑んでしまうような
素朴なところがカワイイ。
1階ギャラリーには
中村晋也《釈迦十大弟子》
十人の弟子たちの、それぞれの出自にまつわる人体的特徴までも
研究することで、異なった性格や精神性まで表現されているよう。
2003年、奈良薬師寺に設置された作品のエスキースとして制作されたもの。
迫力です!!
十大弟子と向かい合うように、ガラスケースの中に
長快作《長谷寺式十一面観音像》鎌倉時代
長快は仏師として名高い快慶の高弟
その隣の新しい仏像は、
江里康慧《聖観音菩薩立像》
金箔を細く切ったものを貼り付けて文様を描き出す截金技法で
装飾されています。
庭(パラミタガーデン)へ出ると、
内田綱一《壺の道》
いろんな壺が6個並んでます。全て内田綱一の作品なんですね。
樹齢200年のケヤキがそびえています。
壁に陶の作品がはめ込まれています
伊藤慶二《Paramitaの壁》
手前の白い腰かけがいいカンジ って見たら、
これも作品なんですね(座ってもいいのかな?)
池田晶一《森の陰影の満ち欠け》
森の中に立つ、江里康慧《伎芸天立像》
こちらにも池田晶一《森の陰影の満ち欠け》が
こちらにも池田晶一《森の陰影の満ち欠け》
山口牧生《石の中》
彼岸に渡るための舟をイメージして制作した作品だそう
山口牧生《四角い石》
江里康慧《聖観音菩薩立像》2014年
水路に咲いていたかわいい黄色い花
「エンコウソウ(キンポウゲ科)」
Canon EOS M6 についていた標準ズームレンズが
壊れた(ズームが回らなくなった)ので、
せっかくなので、マクロレンズを買ってみました。
花のクローズアップが撮りたいんだけど、
ピントが合う範囲が狭いのでピンボケになったり、
きれいだと見て撮った花が傷んでいたりと、
なかなか難しいですー
馬酔木
ミツパツツジ
シャクナゲ(?)
パラミタガーデンの案内用に置かれていたもの
リーフレットや作品の資料など、色々もらってきた。
パラミタミュージアム、「吉田博展」だけでなく
常設展やガーデンも楽しかった。なので、
12時45分頃に着いたけど、4時過ぎまでここで過ごしてしまった。
湯の山温泉近くだし、近くの観光地にも‥‥
なんて思ってたんだけど、パラミタミュージアムだけで帰りました。
パラミタミュージアム: https://www.paramitamuseum.com/
--オマケ--
前回、初めてパラミタミュージアムへ行った時の、
英国自動人形展 (2018年8月3日(金)~9月30日(日)
アナログで動く人形たちのユーモラスな動きも面白かったし、
歯車やカム、クランクなどの動きを模型で展示されてたのも
興味深かった。
「没後70年 吉田博 展」を見たことは前記事に。
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-18
パラミタミュージアムの常設展について書きます。
ミュージアム前の看板
入館して、まず1階の第1展示室へ入ると、
現代陶芸界の旗手 内田綱一(1969~ )
展示室すごくカッコイイ!!
黒を基調としたモノトーンの部屋に
直方体のようなシンプルな作品が並んでいたり
白い壺や椀、茶注、
プラチナ彩コーヒー椀皿はとてもスタイリッシュ!
と、いろんな作品が並んでいるんだけど、
なんかすごくいいなって‥‥
公式ツイッターより
現在、第1室では「内田鋼一展」を開催しています。
— パラミタミュージアム (@paramita_muse) April 12, 2021
現代陶芸界の旗手と目される作者が、世界各国の窯場で制作した経験を経て生み出した作品の数々は、形・用途・焼成方法すべてさまざま。
多彩な表情をもつ内田作品の魅力をご堪能ください。(48点展示) #内田鋼一 #パラミタ
会期:5月30日(日)まで pic.twitter.com/JAz7L8IxrL
第2室へ入ると、こちらは花や虫などが描かれた
壺や香合などが並んでいます。
女流陶芸家の草分けとして活躍した 辻輝子の作品
上皇后陛下美智子さまから寄贈されたという作品も
展示されていて、繊細で可愛らしいなって見ました。
壁には、田村能里子の絵画が掛けられていました。
第3室は、池田満寿夫「般若心経シリーズ」
前回、初めて来た時に、池田満寿夫、こんな陶芸も作ってるんだ! って、
驚いたんですね。版画だけでなく、小説や映画なども作ってて、
私はちょっと軽薄‥‥みたいなイメージだったんですけど、
これらの作品、展示室全体の雰囲気も含めてとてもいいなって。
これらの作品群が美術館創設のきっかけとなったそう。
館名の[Paramita・パラミタ]はこの作品にちなんで、
梵語の「はらみた・波羅蜜多=迷いの世界である 現実世界の此岸から、 悟りの境地である涅槃の彼岸に至ること」に 由来するとのこと。
2階へ向かうスロープには、萬古焼や
片岡球子《面構 北斎と富士》が展示されていました。
私、萬古焼って、黒い急須のイメージだったので、
こんなカラフルで豪華な作品もあるんだって意外だった。
ここの萬古焼コレクションは1200点を超える質・量ともに
一級のものだと。
2階の第4室と第5室は企画展示室になっていて、
「吉田博展」を見たことは前記事で書きました。
吉田博展を見ている途中、2時から
からくり人形の舞の披露があるってことで行くと、
からくり人形「女石橋(おんな しゃっきょう)」
二代目萬屋仁兵衛 2019年
撮影OKってことで
妖艶な遊女が舞うと、
獅子に変身して激しい舞を舞います。
舞台の下で、コンピュータ制御の機械が
人のかわりに紐を引いているのだそう。
からくり人形「納曾利(なそり)」
二代目萬屋仁兵衛 2012年
こちらは11時に舞の披露があるそう。
舞の途中で、若者の顔が瞬時に龍神の恐ろしい面に替わるそう。
制作者の二代目萬屋仁兵衛は先代より全国でも数少ないからくり人形の工房を引き継ぎ、各地の山車(だし)からくりの文化財修復を行っています。また同時に、現代に生きる伝統芸術として新たなからくり人形の制作に励んでいます。
パラミタミュージアムHPより: https://www.paramitamuseum.com/collect/nasori/nasori.html
2階のエレベーター前のホールに置かれています。
窓から見える風景も自然豊かで美しい。
舞台の下のコンピュータ制御装置が見えます。
1階に降りて、サロンで休憩した後、第6室へ
小嶋三郎一の絵画と小嶋千鶴子の陶芸が展示されています。
この部屋は撮影OKとのことで
小嶋千鶴子(1916- )がパラミタミュージアムの創設者なんですね。
小嶋三郎一(1908-1997)は夫。
端正で穏やかな絵ですね。
《青いバックのさくらんぼ》1970年代
額も含めて、詩情も感じられて素敵。
さくらんぼを描いたバックが黄色や赤い作品もありました。
この作品面白い! 《仏足石》1950年代
小嶋三郎一と深い親交があった山口牧生(1927-2001)の要望で、
この部屋に置かれている山口牧生の石彫作品《石の中》
作品の上の穴から覗くと星が見えるってことで、覗くと、
微かに光る点がいくつか‥‥これは? どこから入る光??
小嶋千鶴子の陶人形は、思わず微笑んでしまうような
素朴なところがカワイイ。
1階ギャラリーには
中村晋也《釈迦十大弟子》
十人の弟子たちの、それぞれの出自にまつわる人体的特徴までも
研究することで、異なった性格や精神性まで表現されているよう。
2003年、奈良薬師寺に設置された作品のエスキースとして制作されたもの。
迫力です!!
十大弟子と向かい合うように、ガラスケースの中に
長快作《長谷寺式十一面観音像》鎌倉時代
長快は仏師として名高い快慶の高弟
その隣の新しい仏像は、
江里康慧《聖観音菩薩立像》
金箔を細く切ったものを貼り付けて文様を描き出す截金技法で
装飾されています。
庭(パラミタガーデン)へ出ると、
内田綱一《壺の道》
いろんな壺が6個並んでます。全て内田綱一の作品なんですね。
樹齢200年のケヤキがそびえています。
壁に陶の作品がはめ込まれています
伊藤慶二《Paramitaの壁》
手前の白い腰かけがいいカンジ って見たら、
これも作品なんですね(座ってもいいのかな?)
池田晶一《森の陰影の満ち欠け》
森の中に立つ、江里康慧《伎芸天立像》
こちらにも池田晶一《森の陰影の満ち欠け》が
こちらにも池田晶一《森の陰影の満ち欠け》
山口牧生《石の中》
彼岸に渡るための舟をイメージして制作した作品だそう
山口牧生《四角い石》
江里康慧《聖観音菩薩立像》2014年
水路に咲いていたかわいい黄色い花
「エンコウソウ(キンポウゲ科)」
Canon EOS M6 についていた標準ズームレンズが
壊れた(ズームが回らなくなった)ので、
せっかくなので、マクロレンズを買ってみました。
花のクローズアップが撮りたいんだけど、
ピントが合う範囲が狭いのでピンボケになったり、
きれいだと見て撮った花が傷んでいたりと、
なかなか難しいですー
馬酔木
ミツパツツジ
シャクナゲ(?)
パラミタガーデンの案内用に置かれていたもの
リーフレットや作品の資料など、色々もらってきた。
パラミタミュージアム、「吉田博展」だけでなく
常設展やガーデンも楽しかった。なので、
12時45分頃に着いたけど、4時過ぎまでここで過ごしてしまった。
湯の山温泉近くだし、近くの観光地にも‥‥
なんて思ってたんだけど、パラミタミュージアムだけで帰りました。
パラミタミュージアム: https://www.paramitamuseum.com/
--オマケ--
前回、初めてパラミタミュージアムへ行った時の、
英国自動人形展 (2018年8月3日(金)~9月30日(日)
アナログで動く人形たちのユーモラスな動きも面白かったし、
歯車やカム、クランクなどの動きを模型で展示されてたのも
興味深かった。
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