かわら美術館「ボン・ヴォヤージュ!」展 [美術]
9月26日(日)、高浜市やきものの里かわら美術館へ行きました。
「鉄・布・ダンボール アートの森へ旅にでよう
ボン・ヴォヤージュ!」展の最終日。
異なる素材で作品制作を行う3名の作家、藤沢レオ、森迫暁夫、吉田傑の企画展です。森をイメージした会場では、実物大の生きものからそれらを取り巻く自然・空間をモチーフにした作品を紹介します。(チラシ裏面の文)
ずいぶん前に、このチラシ見て、なんか楽しそう!
子どもたちの夏休みが終わった頃にでも行ってみよう
って思ってたけど、すっかり忘れておりまして(^^;
久しぶりにチラシの整理などしていて、わ、
9月26日まで‥‥最終日の日曜だと混んでるかな?
なんて思いつつも。
高浜市やきものの里かわら美術館へは久しぶり。
ブログの検索したら、2013年12月に行って以来?
かわら美術館「時をかける等身大人形」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-12-16
その前が2013年8月の「ウルトラマン創世記展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-08-22
最初に行ったのが2011年11月
「2011 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-10
ってことで、4回目(帰る時に撮った写真)
「ボン・ヴォヤージュ!」展は、2階の展示室でってことで、
1階奥のショップでチケットを購入 高校生以上600円
(前売り・団体・高浜市内居住者は480円、中学生以下無料)
2階へ。写真撮影可でした。
ダンボールで実物大の動物を作っているのは、
吉田傑(よしだ すぐる)1987年 北海道紋別郡遠軽町生まれ
《羊の親子》 親 2014年/子 2017年
羊の毛も全てダンボールでできています。
ガラスケースが水族館の大きな水槽のよう!
ダイナミックに泳ぐ鮭たち
《S(h)ake!》2015年
ダンボールを貼り合わせて作られているのがわかります。
《ツメナガセキレイ》と《カワセミ》 下に《カヤネズミ》
小鳥たちは、色を付けたのではなく、色つきのダンボールを使っているんですね。
制作途中(?)の《ダチョウ》
横のパネルには「ダンボール動物の作り方」が
骨組みもダンボールを格子状に組み立てて作ると。
《屏風の虎》2013年
一休さ~ん!
屏風の絵もダンボールの表面を剥がして表現しています。
《晩秋の鹿》2017年
《GARAPAGOS GIANT TORTOISE》2016年
チラシで作者が乗っていますが、太い4本の脚だけで
人が乗れる重量を支えることができるように作られています。
シルクスクリーンによる版画技法を活かして、生々流転を表現する
森迫暁夫(もりさこ あきお)1973年 長野県更埴市(現千曲市)生まれ
布に細かな絵がプリント(シルクスクリーン?)された作品は、
《ネタクマノマクタネ》2016年
タイトルが回文になってますが、細かな絵も反転されて繰り返されています。
《かみちま》2015年~
小さな(ちまっ)神さまたち。
神ってもいかめしい神ではなく、八百万の愛らしい神さま。
銀色の台が光に反射して面白い効果を出してます。
《メビウスのはじまり》2019年
面白い! 表も裏も繋がっている絵。
鉄や水糸を用い、場の存在を表現する
藤沢レオ(ふじさわ れお)1974年 北海道虻田郡洞爺湖町生まれ。
この写真ではわかりにくいですが、展示室の天井から
ピンク色の水糸が紡錘形に吊り下げられています。
ガラスケースの中にも、いくつもの紡錘形に吊り下げられた
ピンク色の水糸が紫色のライトに浮かび上がっています。
インスタレーション《不在の森》
床に置かれた鉄でできた《種子-素描-》
通路のような展示室の両側の壁に、藤沢レオの作品が
『静かな日』シリーズ
鉄の棒でできたシンプルな造形と、その影とがつくる形が
とても面白い!
それぞれ個性的な3人の作家の展覧会、面白くて刺激になりました。
日曜日とあって、子ども連れの家族も来ていて、
とても楽しそうに鑑賞していました。
3階の常設展は無料で見られるってことで行くと、
高浜市は、日本最大の生産量を誇る「三州瓦」の中心的産地で、
現在では、全国で生産される瓦の7割近くが三州産だとか。
私の子どもの頃、テレビで「三州陶器瓦~♪」ってCMが
よく流れてたんですが、様々な陶器瓦や、
伝統的な日本建築に欠かせない「いぶし瓦」は、
表面に炭素を吸着させて銀色に焼き上げた瓦。
禁門の変で焼失した東本願寺の再建(明治13年起工明治28年完成)にも
三州産の瓦が使われているそう。
鬼瓦をつくる工程も映像などで紹介されていました。
展示室では、瓦の歴史が展示されていました。
日本に瓦が伝わる前の、中国や朝鮮半島の瓦から、
日本へは、西暦588年に「百済」から4人の「瓦博士」(瓦づくりや屋根葺きの技術者)がやって来て、瓦づくりが伝わったと『日本書紀』に記されているそう。
百済から伝わった軒丸瓦の紋様が、
単純な「素弁蓮華文」から複雑で華やかな「単弁蓮華文」「複弁蓮華文」へと
変化していきます。
あ、この真ん中の川原寺の軒丸瓦、
岐阜市歴史博物館「壬申の乱」展 でも見た!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-05
江戸時代、当初幕府は庶民が屋根に瓦を使うことを禁じていたが、
防火対策で、8代将軍・吉宗が瓦葺きを奨励したことで、
瓦の需要が高まり、三州で焼いた瓦を船で江戸へ運んだと。
重い瓦の運搬には港がある三州は便利だったでしょうね。
岐阜県多治見市の「市之倉さかづき美術館」へ行った時、
市之倉は「山間の小さな集落で、交通の便が悪く良質の原料に乏しかったので、 少量の土で作ることができ、運びやすい盃や煎茶器の産地となりました。」
トラックもない昔だと、船は重要な輸送手段ですよね。
美術館のショップで、「ボン・ヴォヤージュ!」展の図録660円と、
鬼瓦のカード立1,100円、そして九重味醂を使った水ようかん650円を購入
高浜市やきものの里かわら美術館: http://www.takahama-kawara-museum.com/
かわら美術館前のポスト。かわら屋根が載ってます(^^)
かわら美術館へ最初に来た2011年11月に、
名鉄高浜港駅からかわら美術館までの
「鬼のみち」のことを記事にしてたんですが、
高浜市やきものの里かわら美術館までの鬼のみち
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-07
あれから10年、マンション(アパート?)が建っていたり、
変わったところ、変わっていないところもあるなって。
まずは名鉄「高浜港」駅舎が新しくなっていました。
途中にかわら屋根の展示をしている場所が(観光案内所の旗が立ってた)
ここは変わっていない!
--オマケ--
「鬼のみち」ではないのですが、近くのパチンコ屋さんの自虐広告
「ガラガラなベガなら!
最新台も並ばずに!
遊べる!!」
って、車結構停まってますけど?
「鉄・布・ダンボール アートの森へ旅にでよう
ボン・ヴォヤージュ!」展の最終日。
異なる素材で作品制作を行う3名の作家、藤沢レオ、森迫暁夫、吉田傑の企画展です。森をイメージした会場では、実物大の生きものからそれらを取り巻く自然・空間をモチーフにした作品を紹介します。(チラシ裏面の文)
ずいぶん前に、このチラシ見て、なんか楽しそう!
子どもたちの夏休みが終わった頃にでも行ってみよう
って思ってたけど、すっかり忘れておりまして(^^;
久しぶりにチラシの整理などしていて、わ、
9月26日まで‥‥最終日の日曜だと混んでるかな?
なんて思いつつも。
高浜市やきものの里かわら美術館へは久しぶり。
ブログの検索したら、2013年12月に行って以来?
かわら美術館「時をかける等身大人形」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-12-16
その前が2013年8月の「ウルトラマン創世記展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-08-22
最初に行ったのが2011年11月
「2011 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-10
ってことで、4回目(帰る時に撮った写真)
「ボン・ヴォヤージュ!」展は、2階の展示室でってことで、
1階奥のショップでチケットを購入 高校生以上600円
(前売り・団体・高浜市内居住者は480円、中学生以下無料)
2階へ。写真撮影可でした。
ダンボールで実物大の動物を作っているのは、
吉田傑(よしだ すぐる)1987年 北海道紋別郡遠軽町生まれ
《羊の親子》 親 2014年/子 2017年
羊の毛も全てダンボールでできています。
ガラスケースが水族館の大きな水槽のよう!
ダイナミックに泳ぐ鮭たち
《S(h)ake!》2015年
ダンボールを貼り合わせて作られているのがわかります。
《ツメナガセキレイ》と《カワセミ》 下に《カヤネズミ》
小鳥たちは、色を付けたのではなく、色つきのダンボールを使っているんですね。
制作途中(?)の《ダチョウ》
横のパネルには「ダンボール動物の作り方」が
骨組みもダンボールを格子状に組み立てて作ると。
《屏風の虎》2013年
一休さ~ん!
屏風の絵もダンボールの表面を剥がして表現しています。
《晩秋の鹿》2017年
《GARAPAGOS GIANT TORTOISE》2016年
チラシで作者が乗っていますが、太い4本の脚だけで
人が乗れる重量を支えることができるように作られています。
シルクスクリーンによる版画技法を活かして、生々流転を表現する
森迫暁夫(もりさこ あきお)1973年 長野県更埴市(現千曲市)生まれ
布に細かな絵がプリント(シルクスクリーン?)された作品は、
《ネタクマノマクタネ》2016年
タイトルが回文になってますが、細かな絵も反転されて繰り返されています。
《かみちま》2015年~
小さな(ちまっ)神さまたち。
神ってもいかめしい神ではなく、八百万の愛らしい神さま。
銀色の台が光に反射して面白い効果を出してます。
《メビウスのはじまり》2019年
面白い! 表も裏も繋がっている絵。
鉄や水糸を用い、場の存在を表現する
藤沢レオ(ふじさわ れお)1974年 北海道虻田郡洞爺湖町生まれ。
この写真ではわかりにくいですが、展示室の天井から
ピンク色の水糸が紡錘形に吊り下げられています。
ガラスケースの中にも、いくつもの紡錘形に吊り下げられた
ピンク色の水糸が紫色のライトに浮かび上がっています。
インスタレーション《不在の森》
床に置かれた鉄でできた《種子-素描-》
通路のような展示室の両側の壁に、藤沢レオの作品が
『静かな日』シリーズ
鉄の棒でできたシンプルな造形と、その影とがつくる形が
とても面白い!
それぞれ個性的な3人の作家の展覧会、面白くて刺激になりました。
日曜日とあって、子ども連れの家族も来ていて、
とても楽しそうに鑑賞していました。
3階の常設展は無料で見られるってことで行くと、
高浜市は、日本最大の生産量を誇る「三州瓦」の中心的産地で、
現在では、全国で生産される瓦の7割近くが三州産だとか。
私の子どもの頃、テレビで「三州陶器瓦~♪」ってCMが
よく流れてたんですが、様々な陶器瓦や、
伝統的な日本建築に欠かせない「いぶし瓦」は、
表面に炭素を吸着させて銀色に焼き上げた瓦。
禁門の変で焼失した東本願寺の再建(明治13年起工明治28年完成)にも
三州産の瓦が使われているそう。
鬼瓦をつくる工程も映像などで紹介されていました。
展示室では、瓦の歴史が展示されていました。
日本に瓦が伝わる前の、中国や朝鮮半島の瓦から、
日本へは、西暦588年に「百済」から4人の「瓦博士」(瓦づくりや屋根葺きの技術者)がやって来て、瓦づくりが伝わったと『日本書紀』に記されているそう。
百済から伝わった軒丸瓦の紋様が、
単純な「素弁蓮華文」から複雑で華やかな「単弁蓮華文」「複弁蓮華文」へと
変化していきます。
あ、この真ん中の川原寺の軒丸瓦、
岐阜市歴史博物館「壬申の乱」展 でも見た!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-05
江戸時代、当初幕府は庶民が屋根に瓦を使うことを禁じていたが、
防火対策で、8代将軍・吉宗が瓦葺きを奨励したことで、
瓦の需要が高まり、三州で焼いた瓦を船で江戸へ運んだと。
重い瓦の運搬には港がある三州は便利だったでしょうね。
岐阜県多治見市の「市之倉さかづき美術館」へ行った時、
市之倉は「山間の小さな集落で、交通の便が悪く良質の原料に乏しかったので、 少量の土で作ることができ、運びやすい盃や煎茶器の産地となりました。」
トラックもない昔だと、船は重要な輸送手段ですよね。
美術館のショップで、「ボン・ヴォヤージュ!」展の図録660円と、
鬼瓦のカード立1,100円、そして九重味醂を使った水ようかん650円を購入
高浜市やきものの里かわら美術館: http://www.takahama-kawara-museum.com/
かわら美術館前のポスト。かわら屋根が載ってます(^^)
かわら美術館へ最初に来た2011年11月に、
名鉄高浜港駅からかわら美術館までの
「鬼のみち」のことを記事にしてたんですが、
高浜市やきものの里かわら美術館までの鬼のみち
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-07
あれから10年、マンション(アパート?)が建っていたり、
変わったところ、変わっていないところもあるなって。
まずは名鉄「高浜港」駅舎が新しくなっていました。
途中にかわら屋根の展示をしている場所が(観光案内所の旗が立ってた)
ここは変わっていない!
--オマケ--
「鬼のみち」ではないのですが、近くのパチンコ屋さんの自虐広告
「ガラガラなベガなら!
最新台も並ばずに!
遊べる!!」
って、車結構停まってますけど?
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