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国際芸術祭「あいち2022」(2)愛知芸術文化センター8階 [美術]

なかなか記事が書けないのですが、
8月28日(日)、国際芸術祭「あいち2022」に行った続きです。

愛知芸術文化センター10階のことは前記事
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2022-09-10

エスカレーターを降りた8階の壁には、
信長、秀吉、家康の三英傑が描かれています。
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愛知が生んだ戦国時代のヒーロー
大河ドラマやお祭りの行列などでもお馴染みですね。

ラーニング・プログラム
AC43 眞島 竜男
https://aichitriennale.jp/artists/majima-tastuo.html
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この襖は開けることもできました。
信長、秀吉、家康の誰が好きか、投票もありました。


ギャラリーJ室はラーニングルーム

赤い土着的で素朴な人形たちが迫力です!!
AC48 山本高之と猩々コレクティブ
https://aichitriennale.jp/artists/sho-jo-collective.html
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『猩々大発生』 ※「猩々(しょうじょう)」とは
愛知県の名古屋市緑区(鳴海、有松)や南区(笠寺)、東海市、大府市、豊明市などの地域で、主に秋に開催される祭礼において登場する大人形のことを指す。

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AC45 徳重 道朗
https://aichitriennale.jp/artists/tokushige-michiro.html
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『穴あきの風景』
愛知県で暮らすミャンマー人の好きな愛知の風景
そうそう、ここ素敵よね、って場所から、
へー、ここがいいの? とか、
(仏教国のせいか、聚楽園の大仏やお寺を挙げてた人も多い)
知らなかったーって場所まで。
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ミャンマーの料理や、愛知での暮らし、故国への想いなども


AC46 井上 唯
https://aichitriennale.jp/artists/inoue-yui.html
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『“ほの国”を知るためのプロジェクト』

※「ほの国」とは
日本列島のちょうど真ん中にあたる愛知県の東部にある東三河地域のこと。古代、この地に存在した“豊かな実り”を意味する「穂の国」に由来。奥三河の山々から豊川の流れを中心に豊橋平野から渥美半島までをさす。

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布に民話が刺繍(?)されていたり、

浜辺に流れ着いたものが展示されていたり
島崎藤村の詩「椰子の実」は、伊良湖岬に流れ着いた椰子の実を
歌ったんですね。
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AC44 Åbäke & LPPL
https://aichitriennale.jp/artists/abake-lppl.html
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『Fugu Gakko(河豚学校)』


AC47 AHA![Archive for Human Activities/人類の営みのためのアーカイブ]
https://aichitriennale.jp/artists/aha.html

免許証返納者の運転歴を記録した地図などが展示されていました。

会場でワークショップ(?)も行われていたんですが、
どのプログラムだったのかは不明。


8階展示室入口に並んでいるこれらの鉢植え、
《美術館の入口》という作品なんだそう!
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AC02b マルセル・ブロータース
https://aichitriennale.jp/artists/marcel-broodthaers.html

これがアート??
水が流れる下で、サインペンで文字を書いている
(すぐ水で流れてしまう)映像作品もありました。

10階の展示の最初にあった地図もこの人の作品でしたね。


AC24 ケイト・クーパー
https://aichitriennale.jp/artists/kate-cooper.html
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《無題(ソマティック・エイリアシングに倣って)》2022
身体のX線画像のような断片が、ぼうっと浮き上がってくるような
映像作品


AC25a 笹本 晃
https://aichitriennale.jp/artists/sasamoto-aki.html
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《リスの手法:境界線の幅》2022
障子や扉、シャッターなど、舞台のセットのようなんですが、
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扉には多くの覗き穴が

パフォーマンスの舞台として使われるみたいですね。
その映像が後で展示されていました。


AC26 ディードリック・ブラッケンズ
https://aichitriennale.jp/artists/diedrick-brackens.html

素朴な絵が織り込まれたタペストリー


AC27 百瀬 文
https://aichitriennale.jp/artists/momose-aya.html
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《Jokanaan》2019
映像画面の左半分に男性が、右半分にCG画像の女性が写っていて、
オペラ『サロメ』の一節を歌い上げます。
「私を見て」「どうして私を見てくれないの」と、
狂信的で官能的な歌にゾクゾクします。
右の白いCGの女性がサロメで、左の男性がヨカナーンのように
見えるけど、よく見たら、男性はモーション・キャプチャーの
スーツを着ていて、男性の動きをデータ化して作られたのが
女性だとわかります。これ、面白いですね!
愛知県美術館に収蔵された作品なんですって?!
さすが愛知県美術館!
これからもコレクション展で見られるかな?


AC28 リリアナ・アングロ・コルテス
https://aichitriennale.jp/artists/liliana-angulo-cortes.html
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《パシフィック・タイム/民衆が諦めたりするものか!》
コロンビアの港町ブエナベントゥラでの市民ストライキの記録や、
会場に吊り下げられたたくさんの旗は、ブエナベントゥラで
掲げられた基本的人権と海洋環境保護の象徴とのこと。
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髪の編み込みについての展示もありました。
《Still Hair:アフリカ系住民のコミュニティでの髪型とケアの実践の伝統に関する共同プロジェクト》
この髪の編み込み、「植民地時代には奴隷から逃れるための暗号や地図として使われ」てたんですって?!
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AC29 モハンマド・サーミ
https://aichitriennale.jp/artists/mohammed-sami.html
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芸術祭には珍しい(?)平面作品。
なんか詩情というか、物語のようなものを感じて好きだなー
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サダム・フセイン政権下のイラク、バグダッドで生まれ、絵画を学んだサーミは、文化省に勤務していたこともあります。彼が育った時代のイラクは、イラン・イラク戦争、湾岸戦争、連合国暫定統治、新イラク共和国の成立など、紛争や暴力が絶えない場所でした。2007年には家族でスウェーデンに難民として移住。2015年には北アイルランドで美術を学び、2018年にはロンドン大学ゴールドスミス校で美術学修士号を取得しています。

困難な時代を生きたトラウマ、かすかな希望のようなものも
感じられるような。


そんな絵が展示された部屋の中にスクリーンが
古い工場の天井近くにゆらゆらと漂う白い糸。
AC30 潘逸舟(ハン・イシュ)
https://aichitriennale.jp/artists/han-ishu.html
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《埃から生まれた糸の盆踊り》2022
大正7年(1918)創業の帯心工場で撮影されたもの
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ゆらゆらと漂う白い糸、なんだか癒されるような


AC31 シュエ ウッ モン(チー チー ターとのコラボレーション)
https://aichitriennale.jp/artists/shwe-wutt-hmon.html
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薄い布が家の形のように張られています。
中へ入ると、壁や台の上に写真が展示されています。
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シュエウッモンは身近な人々を主な被写体とし、ケアやフェミニズムの観点から社会の一端を切り取ってきた写真家です。彼女の暮らすミャンマーは、新型コロナウイルスの感染拡大に加え、国軍によるクーデターにより、2020年以降に状況が一変しました。社会不安が高まり、彼女と彼女の家族も大きな影響を受けます。とりわけ、シュエウッモンの妹であり芸術家でもあるチーチーターは、統合失調症に陥りました。ここに展示されているのは、シュエウッモンと妹のチーチーターがこうした環境の中で、ともに作り上げた作品です。

プライベートな写真っぽいのが多いこともあって、
柔らかな布でできた家の中、ささやかで繊細な世界の印象。



ガラスから外光が入るスペースにモニタが置かれて、
写っていたのは、さっき見た舞台のセットのような展示。
人が動いたり、ドアを開けたり、障子を動かしたりしています。
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AC25b 笹本 晃
https://aichitriennale.jp/artists/sasamoto-aki.html


ここに設置された黒板には、誰でもチョークで描いていいみたい。
AC32a クラウディア・デル・リオ
https://aichitriennale.jp/artists/claudia-del-rio.html
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《生きる工夫》2022


AC33 小寺 良和
https://aichitriennale.jp/artists/kodera-yoshikazu.html
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「バクダン」2011-2022
アール・ブリュットの素朴な力強さ!


AC34 ミルク倉庫+ココナッツ
https://aichitriennale.jp/artists/mirukusouko-coconuts.html
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8階から12階を貫く屋外の吹き抜け空間に展示されていたのが
《魂の錬成》2022
愛知芸術文化センターの建物自体を呼吸器官と見立て、
体内の循環機能を、雨水が濾過されながら循環する
インスタレーションとして表したとのこと。
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作品の中を歩くことができました。
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ミルク倉庫+ココナッツは、2017年の
岐阜県美術館「清流の国ぎふ芸術祭」で大賞を受賞したり、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2017-05-18
2021年の岐阜県美術館「不在の観測」で展示されてました。
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-10-16
‥‥まぁ、私はイマイチ良さが理解できないんですけど(^^;
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10階から見た展示


AC35 荒川 修作+マドリン・ギンズ
https://aichitriennale.jp/artists/arakawa-shusaku-madeline-gins.html
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《問われているプロセス/天命反転の橋》1973-89
フランスのエピナール市、モーゼル川にかける橋のプロジェクト
全長140mの橋の1/10模型 実現には至っていないとのこと。
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橋っても、渡るには、まずこのこの黒い球のスキマを
くぐらないと通れないみたい。
特定の身体的な反応を誘発するような装置」なんだそう。

岐阜県に《養老天命反転地》1995 がありますね。
できた当初は、もちろん絶賛する人もあったけど、
転ぶ人続出で危ないとか、よくわからないとか言われたりして、
賛否が両極端に分かれるとこでした。
私が最後に行った2006年(もうそんなになるかー!)には、
かなり寂れた印象だったんですが、
ヒガンバナと養老天命反転地
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2006-09-27
近年、インスタ映えするとかで人気なんですって?


AC36 メアリー・ダパラニー
https://aichitriennale.jp/artists/mary-dhapalany.html
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オーストラリア先住民(アボリジナルの人々)の
伝統的な技法によって作られた《編み地のマット》2021 と、
《編み地の包み》2022 が展示されています。

日本の蓑とかにも似てるけど、儀式用?


AC37 バイロン・キム
https://aichitriennale.jp/artists/byron-kim.html
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《サンデー・ペインティング》2020-2021
ブルーの絵が並んでいて、なんか癒されるというか、
爽やかな空間って感じました。
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これらの絵、毎週日曜日の空を描き、
その日の気持ちを記したテキストを書き込んでいるとのこと。
絵の印象とは違って、結構深刻な出来事も書かれています。


AC32b クラウディア・デル・リオ
https://aichitriennale.jp/artists/claudia-del-rio.html
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通路に展示された長ーい絵。
なんかカワイイキャラクターのようなものが描かれていて、
見てて楽しくなってきます。
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え?! クラウディア・デル・リオって、さっきの
黒板に参加者がチョークで絵を描いていいって作品の人?


AC38 アブドゥライ・コナテ
https://aichitriennale.jp/artists/abdoulaye-konate.html
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1953年ディレ圏(マリ)生まれ
母国マリとキューバで絵画を学び、
今もバマコ(マリ)拠点に活動しているアーティスト
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色鮮やかな短冊状の布を重ねて作られた作品は、
コートジボワール北部とマリ南東部の先住民族セヌフォ族のミュージシャンの衣装に着想を得て」作られているとのこと。


AC39 岸本 清子
https://aichitriennale.jp/artists/kishimoto-sayako.html
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鑑賞にだいぶ疲れてきたこともあって、あんまり印象ないんですけど
(スミマセン、この画像が岸本清子の作品なのかも自信ない)
後で、岸本清子って、愛知県美術館「地球・爆」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2019-11-20
コレクション展で小企画やってたなって気が付きました。
いろんなタイプの絵や映像があったくらいしか
覚えてないんですが(^^;


AC10b 三輪 美津子
https://aichitriennale.jp/artists/miwa-mitsuko.html

上部だけが青一色で塗られたパネルが
並んでいたなーくらいしか思い出せない(^^;>
10階にも展示されていた人なんだ‥‥


AC40 ヤコバス・カポーン
https://aichitriennale.jp/artists/jacobus-capone.html
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《未来への警告第2幕(誠意と共生)》2019
2019年にカポーンが滋賀を訪れた際、信楽の人工林で行った6週間にわたるパフォーマンスを撮影した映像


AC41 ローリー・アンダーソン & 黄心健(ホアン・シンチェン)
https://aichitriennale.jp/artists/laurie-anderson.html

《トゥー・ザ・ムーン》2019
VRで低重力の月面を歩いたり飛んだりする体験ができるそう(予約制)


AC42 渡辺 篤(アイムヒア プロジェクト
https://aichitriennale.jp/artists/watanabe-atsushi.html
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《YourMoon》2021
「この作品を構成する月の写真は、2020年4月に発令された緊急事態宣言の直後「孤立感を感じていること」という条件で集まった匿名の人々が、渡辺から送付されたスマホ用の小型望遠鏡を使って撮影したもの」
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「同じ月を見ている」月の満ち欠けが映し出されます。


ロビーに置かれたモニタには、
AC06b 和合 亮一
https://aichitriennale.jp/artists/wago-ryoichi.html
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10階で東日本大震災後にツイッターに投稿した一連の詩などを
展示されてた和合 亮一
一般鑑賞者が《#愛の礫》とつけてツイートしたものが
表示されねるようになっているそう。


こちらのモニタは、
AC23 ディムート・シュトレーベ
https://aichitriennale.jp/artists/diemut-strebe.html
2022-8-28-(123).jpg
《エル・トゥルコ》2022
アニメーションの人物2人が対話します。
右側は人間が操作していて、
左側はAIキャラクターなんだそう。


‥‥ブログ書くのにずいぶん時間かかってしまいました。
このあたり鑑賞にちょっと疲れてきてたこともあって、
あまりしっかり見てないので、
ウェブサイトのアーティスト情報を見て、
へーこんな意図で作られた作品だったのかー、とか、
大体、作者名もほとんど記憶にないので、
写真見ながら、再度鑑賞していったってカンジです。

今回の国際芸術祭「あいち2022」
欧米だけでなく、アジアやアフリカなど、世界のいろいろな
場所からアーティストが選ばれているなって印象。

全部の作品について書かなくても(実際書けてないしー)
印象に残った作品だけで、もっと簡単に記事にしたらとも
思うけど、作品の取捨選択にまた悩みそうだし、
やり始めてしまったので、ダラダラと書いてしまいました。

もし読んでくださった方がいらっしゃいましたら、
どうもお疲れ様でした。ありがとうございます

さて、常滑(見れていない作品もあるけど)と
一宮は行ってきたので、またこんなカンジで
記事にしたいとは思いますが、いつになるかー(^^;;

でも、こういう芸術祭、旅行気分で、
その場所ならではの作品(私は古民家での展示が好き!)が
見られるのがいいので、常滑や一宮の展示良かった!
(まぁ、ここ愛知芸術文化センターでの展示は、
私にはちょっと難しすぎたってカンジ)

国際芸術祭「あいち2022」
https://aichitriennale.jp/

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