SSブログ

岡崎二郎の最近の作品について [岡崎二郎]

ビッグコミックに2号続けて岡崎二郎の作品が載った。

11月25日号は「宇宙家族ノベヤマ」
久しぶりのこの作品は第9話になるそうだが、ホントにたまにしか載らないし、
連載(?)が始まってもう1年以上経つというのに、最初から気になっていた
なぜ、この家族(翔太)が宇宙に行くのか、メッセンジャーとは何か?
高度な宇宙文明がメッセンジャー(規定されたDNA配列を持つ)を呼び寄せる目的は?
この旅の目的は?目的地はどこか?ということがよくわからない。
いくつかの星を巡る旅のようだし、あちこちで出会いや交流をするのもいいのだけど、
「999」のように「機械の体をもらう」とか、
「ヤマト」の「コスモクリーナーをもらうためにイスカンダルへ」という
話の大筋が決まっていれば、途中イロイロ脱線(?)ぽくなってもいいのだけど。

二郎先生の描く宇宙人は皆、結構魅力的だし、無機質っぽい絵柄も、
理屈っぽい話も、二郎先生の独特な作風に合っていると期待していただけに、
なんか、宇宙空間の中で、迷ってしまったようなカンジ‥‥

第9話は結局、チクチルン人ナンボッゴの昔話で、謎が何も解明されずに終わり、
次回はいよいよメッセンジャーの意味が解明されるか――と思えば、
12月10日号はサンちゃんの話なのであった。

「アフター0 Neo」EPISODE20「サンちゃんと石にこめた物語」
(以下、ネタバレあり)
塩酸で溶ける化石と溶けない化石があること、
塩酸が石灰石を溶かして炭酸ガスが発生するということを利用して
ストーリーを作っていて、いかにも、二郎先生だなーというカンジの話。

ま、サンちゃんというキャラクターが荒唐無稽なのだから、37年前の復讐を
わざわざサンちゃんに見届けさせるのか(そうしないとお話が成り立たないから)とか、
そんな不自然な部分は別にいいのだけど、
この洋子はどういう女だったのかなー?
富塚と婚約したのは、富塚の教授になるという将来性を計算したのか?
香川の化石発見者という功績を富塚が奪ってしまったことについてどう思っていたのか?
女の私から見ると、結構ズルイ女のようにも思えるのだけど‥‥
そして、ずっと恨んできたのに、洋子を悲しませることができないからと、
洋子が死んでから復讐をする香川の純情さ。
ダイヤモンドに目が眩んだ(と思った)お宮を足蹴にする貫一とはだいぶ違う。
でも、洋子の死因は何かな?彼らは60歳を越えたくらいの年なのだから、若すぎる。
事故か病死か?今時は女性の方が長生きなんだから、
洋子が死ぬのを待ってたら、ずっと復讐できなかったかも。
他の作者なら、ずっと富塚を恨んで荒れた生活をする香川のことや、
富塚夫婦の生活‥‥香川が去ってからのそれぞれの思いとか‥‥を
描いて、ドロドロのサスペンスにするところだろう。
ま、そのあたりの男女の心情に非常に淡白なのが、二郎先生なのだけど。

「ノベヤマ」の乗務員、本城と上原の関係が非常に淡白なのも二郎先生らしい。

ビッグコミック10月17日増刊号に載った「アフター0 Neo」の作品も、
「チスイコウモリ」という生物の特徴をネタに、二郎先生らしい作品であった。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました