愛知県美術館「コレクションズ・ラリー」周辺 [美術]
1月21日(日)、愛知県美術館で
「コレクションズ・ラリー」展を見て、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2024-02-12
大嶽恵子《情報の石》1984年 が展示されている
ラウンジに戻って、
コレクション展(2023年度第4期)へ。
前室1 木村定三コレクション 修復報告 環頭大刀柄頭
調査によって、6世紀前半の朝鮮の制作品であることが明らかになった《単龍環頭大刀柄頭》の保存処理後はじめての公開です。追加調査による新知見と共に展示します。
「コレクションズ・ラリー」第4章でも思ったけど、
木村定三コレクション、すごいの持ってますよね。
まー、レポートとか、私が見ても
難しくてよくわからなかったけど(^^;>
展示室4・5 女性のアーティストのコレクション
令和5年度新収蔵作品を含む、若手から中堅の女性アーティストのコレクションのみで構成します。
「コレクションズ・ラリー」第2章と通じるような展示
松川朋奈
左より、
《I remember only that you were wearing a blue shirt that day》2023年
《Time passes even if I'm not here》2023年
《I decide for myself 2》2023年
油絵なんだ! 写実さにも驚くけど、
濃密でねっとりした描写に
なんかドラマのようなものを想像してしまう‥‥
あ、平面作品だけど、この赤い糸は!
塩田千春《Endless Line》2017年
国際的に活躍する塩田千春
「あいち2020」で、尾西の旧織物工場に赤い糸を張り巡らした
壮大なインスタレーションは迫力でした!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2022-10-11
左より
大和美緒《under my skin》2021年 (2点とも)
蜷川実花《花瞬く光》 (2点とも)
塩田千春《Endless Line》2017年
展示室の一角に青いダンボール箱が積まれています。
ダンボールには世界地図が印刷されています。
林 玲翔さんのインスタレーション《world》2023年
平面の世界地図はよく見るけど、
球体の地球を平面に変換させているわけで、
北極や南極に近づくほど面積が大きく表示されてしまいます。
そして、日本人は日本が真ん中にある
世界地図を見慣れているけど、
欧米では大西洋が真ん中にある地図が普通なので、
日本を「極東」って呼ぶのが理解できます。
丸い地球が平面の地図になり、
ダンボール箱に印刷されて四角になり、
積み上げられたり、台車で運ばれたりしています。
左 山崎雅未《Buildings》2023年
街の明かりがキラキラしているようで素敵。
右 田島美加《Art d'Ameublement (Asilo de la Paz)》2023年
アクリル板の内側に色が付けられているので
表面がツルツルした質感になっています。
このコーナーの作品、ほとんどが
(13作家24作品のうち、9作家14作品)
令和5年度新収蔵作品 牧廣美氏寄贈!
奥のコーナーに行くと、おぉ! なんか面白い!!
天井から吊り下げられているのは、
西條茜《甘い共鳴》2021年
人がぶら下がっているようにも見える
突起には穴が開いていて、
中の空洞はつながっているので、
(陶の作品は焼成のために空洞でなければならない)
それぞれの穴へ息を吹き込み、音を出す
パフォーマンスも行なわれたそう。
布に刺繍の作品は
竹村京《The books in K.T.’s bookshelf and foreign book》2019年
祖父の本棚とドイツで見た本棚を組み合わせたベースに、
薄い布を被せて、本の刺繍を施しています。
展示室5へ進むと、
エミコ・サワラギ゠ギルバート《ニア・ベイⅠ-Ⅳ》2003年
2020年度第3期コレクション展 でも展示されていました
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-11-24
鉛筆の線で塗りつぶされたようになった画面には、
アメリカの地図――ネイティブアメリカンの部族名が書かれている
が書かれているのがわかります。
「ニア・ベイ」はアメリカ合衆国本土の最西北端にある場所で、
先住民の居住地であるそう。
そこのレストランのテーブルに置かれていたマットに、
闇と明かりをドローイングしているとのこと。
三瓶玲奈
左《色をほどく》2022年 右《色を見る》2022年
花や果物? の色や形が解体されて再構築されたような
型板ガラスを通して見たような、キラキラしたところが素敵。
天井からぶら下がったスクリーンのような作品
古川あいか
左《失った色-2》2021年 右《構成-30.8》2018年
透過するキャンバスを用いているので、
壁に影が映るのも面白い。
川内理香子
3点のドローイングと、油彩作品《Cook》2022年
分厚く塗られた絵具はひっかかれたり、
「BREAKFAST」とか「DINNER}と書かれたりしています。
「食」をテーマに制作しているそうだけど、
楽しい食ではなくて、動物などの外部のものを
人間の内部に取り込まないと生きていけないという
違和感や不快感を表現しているのだとか。
展示室5 の奥は、
前回の「安井仲治」展のコレクション展の時と同様に
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2023-11-18
愛知県美術館が誇る名品の来歴が紹介されていました。
ジョアン・ミロ《絵画》1925年
制作から10年以上過ぎた1936年(あるいは1938年)に、
スウェーデンのヨースタ・オルソンに購入された。
彼は、1908年ロンドン・オリンピックの金メダリストで、
1909-18年のあいだ理学療法士としてパリに滞在した際に同地の美術に接し、1918年にフランス美術を扱う画廊をストックホルムに開設しました。その後、本作は1939年にスウェーデンの画家ラグナル・サンドベリによって購入され、1948年に同じくスウェーデンの建築家スヴェン・バックストロムに引き継がれました。(キャプションの解説より)
ポール・デルヴォー《こだま(あるいは「街路の神秘」)》1943年
エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー《日の当たる庭》1935年
ドイツ表現主義を代表する画家として活躍したキルヒナーは、第一次大戦への従軍中に精神を病み、1917年にスイスに移住しました。以降、同時代の美術動向からは距離を取って、独特の色彩感覚でスイスの雄大な自然や身の回りの風景を描いていきました。本作に描かれたのは、1935年にバーゼルに滞在した際に、宿泊したホテルの窓から見た中庭の風景です。(後略 キャプションの解説より)
本作は制作からまもなく、カルロ・ボスハルトという人物によって購入されています。彼はおそらく、キルヒナーの友人で文学者のヤコブ・ボスハルト(1862-1924)の息子であると考えられます。(後略 キャプションの解説より)
第一次大戦後の数少ない支援者だったと。
ニコラ・ド・スタール《コンポジション》1948年
ロシアに生まれ、フランスで活動したド・スタールは、第二次大戦後のアンフォルメルをはじめとするパリの抽象絵画の展開のなかに位置づけられる画家です。1950年代前半に制作された、パレットナイフを用いた色鮮やかで抽象的な風景画が良く知られますが、本作はそうした作品が制作され始める直前の作品です。(後略 キャプションの解説より)
1946年にパリの画商ルイ・カレに見いだされたことによって、それまで不遇の時代にあったド・スタールは高い評価を得ました。またニューヨークの市場に通じていた画商テオドール・シェンプによって、彼の作品はアメリカへと渡っていきました。本作は、ピッツバーグの実業家で大コレクターだったジョージ・デイヴィッド・トンプソン(1899-1965)の旧蔵品です。1959年に彼は600点以上のモダンアートの収集品を、ピッツバーグのカーネギー美術館へ寄贈しようと計画しました。しかし同館はこれを拒否し、現在彼の収集品はアメリカ各地のほか、スイス、ドイツの美術館、そして当館に所蔵されています。(キャプションの説明)
‥‥うーん、せっかくのコレクションが散逸してしまった~~
まぁ、おかげでここで見られるんですけど。
今回の展示はここで終わり。入口に戻って出ました。
この日は「コレクションズ・ラリー」のトークを聞くために、
私にしては朝早く家を出たので、お腹が空いて
10階のウルフギャング・パックでパスタランチをいただきました。
サラダが付きます
今週のパスタ
セットのドリンク(コーヒーを選びました)はおかわりできるので、
スイーツのフランボワーズソルベを追加注文♡
合計1,850円(税込)でした。
美術館のハシゴしようかなーとも思ったけど、
お腹いっぱいになったし、あまり動きたくなくて、
8階で、名古屋学芸大学の卒業制作展やってたので、
無料だし、ちょっと見て行こうかなって。
デザイン学科 と 映像メディア学科 がありましたが、
デザイン学科の卒展へ入場
今はデジタル技術もあって完成度高いですね!!
面白かったです。
石について研究してたり、
家紋についての考察
ぬいぐるみの形や素材を変えて試作
八角形のタイポグラフィ
レトロなもの(ルーズソックスとか、写るんですとか、
ラジカセとか‥‥)について
白アリにとっては「ふつうの家」のご飯は、
「たてもの」が「たべもの」
いろんな生き物にとっての「ふつうの家」とは?
‥‥他にも面白かったり感心したりする作品がたくさん
ありましたが、最終日で鑑賞者が多くいたりして
写真が撮れませんでした。
帰りは、地下鉄桜通線「久屋大通」駅へ。
セントラルギャラリーでは
(社)日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)愛知の
‘YELL’ポスターが展示されていました。
愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
「コレクションズ・ラリー」展を見て、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2024-02-12
大嶽恵子《情報の石》1984年 が展示されている
ラウンジに戻って、
コレクション展(2023年度第4期)へ。
前室1 木村定三コレクション 修復報告 環頭大刀柄頭
調査によって、6世紀前半の朝鮮の制作品であることが明らかになった《単龍環頭大刀柄頭》の保存処理後はじめての公開です。追加調査による新知見と共に展示します。
「コレクションズ・ラリー」第4章でも思ったけど、
木村定三コレクション、すごいの持ってますよね。
まー、レポートとか、私が見ても
難しくてよくわからなかったけど(^^;>
展示室4・5 女性のアーティストのコレクション
令和5年度新収蔵作品を含む、若手から中堅の女性アーティストのコレクションのみで構成します。
「コレクションズ・ラリー」第2章と通じるような展示
松川朋奈
左より、
《I remember only that you were wearing a blue shirt that day》2023年
《Time passes even if I'm not here》2023年
《I decide for myself 2》2023年
油絵なんだ! 写実さにも驚くけど、
濃密でねっとりした描写に
なんかドラマのようなものを想像してしまう‥‥
あ、平面作品だけど、この赤い糸は!
塩田千春《Endless Line》2017年
国際的に活躍する塩田千春
「あいち2020」で、尾西の旧織物工場に赤い糸を張り巡らした
壮大なインスタレーションは迫力でした!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2022-10-11
左より
大和美緒《under my skin》2021年 (2点とも)
蜷川実花《花瞬く光》 (2点とも)
塩田千春《Endless Line》2017年
展示室の一角に青いダンボール箱が積まれています。
ダンボールには世界地図が印刷されています。
林 玲翔さんのインスタレーション《world》2023年
平面の世界地図はよく見るけど、
球体の地球を平面に変換させているわけで、
北極や南極に近づくほど面積が大きく表示されてしまいます。
そして、日本人は日本が真ん中にある
世界地図を見慣れているけど、
欧米では大西洋が真ん中にある地図が普通なので、
日本を「極東」って呼ぶのが理解できます。
丸い地球が平面の地図になり、
ダンボール箱に印刷されて四角になり、
積み上げられたり、台車で運ばれたりしています。
左 山崎雅未《Buildings》2023年
街の明かりがキラキラしているようで素敵。
右 田島美加《Art d'Ameublement (Asilo de la Paz)》2023年
アクリル板の内側に色が付けられているので
表面がツルツルした質感になっています。
このコーナーの作品、ほとんどが
(13作家24作品のうち、9作家14作品)
令和5年度新収蔵作品 牧廣美氏寄贈!
奥のコーナーに行くと、おぉ! なんか面白い!!
天井から吊り下げられているのは、
西條茜《甘い共鳴》2021年
人がぶら下がっているようにも見える
突起には穴が開いていて、
中の空洞はつながっているので、
(陶の作品は焼成のために空洞でなければならない)
それぞれの穴へ息を吹き込み、音を出す
パフォーマンスも行なわれたそう。
布に刺繍の作品は
竹村京《The books in K.T.’s bookshelf and foreign book》2019年
祖父の本棚とドイツで見た本棚を組み合わせたベースに、
薄い布を被せて、本の刺繍を施しています。
展示室5へ進むと、
エミコ・サワラギ゠ギルバート《ニア・ベイⅠ-Ⅳ》2003年
2020年度第3期コレクション展 でも展示されていました
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-11-24
鉛筆の線で塗りつぶされたようになった画面には、
アメリカの地図――ネイティブアメリカンの部族名が書かれている
が書かれているのがわかります。
「ニア・ベイ」はアメリカ合衆国本土の最西北端にある場所で、
先住民の居住地であるそう。
そこのレストランのテーブルに置かれていたマットに、
闇と明かりをドローイングしているとのこと。
三瓶玲奈
左《色をほどく》2022年 右《色を見る》2022年
花や果物? の色や形が解体されて再構築されたような
型板ガラスを通して見たような、キラキラしたところが素敵。
天井からぶら下がったスクリーンのような作品
古川あいか
左《失った色-2》2021年 右《構成-30.8》2018年
透過するキャンバスを用いているので、
壁に影が映るのも面白い。
川内理香子
3点のドローイングと、油彩作品《Cook》2022年
分厚く塗られた絵具はひっかかれたり、
「BREAKFAST」とか「DINNER}と書かれたりしています。
「食」をテーマに制作しているそうだけど、
楽しい食ではなくて、動物などの外部のものを
人間の内部に取り込まないと生きていけないという
違和感や不快感を表現しているのだとか。
展示室5 の奥は、
前回の「安井仲治」展のコレクション展の時と同様に
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2023-11-18
愛知県美術館が誇る名品の来歴が紹介されていました。
ジョアン・ミロ《絵画》1925年
制作から10年以上過ぎた1936年(あるいは1938年)に、
スウェーデンのヨースタ・オルソンに購入された。
彼は、1908年ロンドン・オリンピックの金メダリストで、
1909-18年のあいだ理学療法士としてパリに滞在した際に同地の美術に接し、1918年にフランス美術を扱う画廊をストックホルムに開設しました。その後、本作は1939年にスウェーデンの画家ラグナル・サンドベリによって購入され、1948年に同じくスウェーデンの建築家スヴェン・バックストロムに引き継がれました。(キャプションの解説より)
ポール・デルヴォー《こだま(あるいは「街路の神秘」)》1943年
エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー《日の当たる庭》1935年
ドイツ表現主義を代表する画家として活躍したキルヒナーは、第一次大戦への従軍中に精神を病み、1917年にスイスに移住しました。以降、同時代の美術動向からは距離を取って、独特の色彩感覚でスイスの雄大な自然や身の回りの風景を描いていきました。本作に描かれたのは、1935年にバーゼルに滞在した際に、宿泊したホテルの窓から見た中庭の風景です。(後略 キャプションの解説より)
本作は制作からまもなく、カルロ・ボスハルトという人物によって購入されています。彼はおそらく、キルヒナーの友人で文学者のヤコブ・ボスハルト(1862-1924)の息子であると考えられます。(後略 キャプションの解説より)
第一次大戦後の数少ない支援者だったと。
ニコラ・ド・スタール《コンポジション》1948年
ロシアに生まれ、フランスで活動したド・スタールは、第二次大戦後のアンフォルメルをはじめとするパリの抽象絵画の展開のなかに位置づけられる画家です。1950年代前半に制作された、パレットナイフを用いた色鮮やかで抽象的な風景画が良く知られますが、本作はそうした作品が制作され始める直前の作品です。(後略 キャプションの解説より)
1946年にパリの画商ルイ・カレに見いだされたことによって、それまで不遇の時代にあったド・スタールは高い評価を得ました。またニューヨークの市場に通じていた画商テオドール・シェンプによって、彼の作品はアメリカへと渡っていきました。本作は、ピッツバーグの実業家で大コレクターだったジョージ・デイヴィッド・トンプソン(1899-1965)の旧蔵品です。1959年に彼は600点以上のモダンアートの収集品を、ピッツバーグのカーネギー美術館へ寄贈しようと計画しました。しかし同館はこれを拒否し、現在彼の収集品はアメリカ各地のほか、スイス、ドイツの美術館、そして当館に所蔵されています。(キャプションの説明)
‥‥うーん、せっかくのコレクションが散逸してしまった~~
まぁ、おかげでここで見られるんですけど。
今回の展示はここで終わり。入口に戻って出ました。
この日は「コレクションズ・ラリー」のトークを聞くために、
私にしては朝早く家を出たので、お腹が空いて
10階のウルフギャング・パックでパスタランチをいただきました。
サラダが付きます
今週のパスタ
セットのドリンク(コーヒーを選びました)はおかわりできるので、
スイーツのフランボワーズソルベを追加注文♡
合計1,850円(税込)でした。
美術館のハシゴしようかなーとも思ったけど、
お腹いっぱいになったし、あまり動きたくなくて、
8階で、名古屋学芸大学の卒業制作展やってたので、
無料だし、ちょっと見て行こうかなって。
デザイン学科 と 映像メディア学科 がありましたが、
デザイン学科の卒展へ入場
今はデジタル技術もあって完成度高いですね!!
面白かったです。
石について研究してたり、
家紋についての考察
ぬいぐるみの形や素材を変えて試作
八角形のタイポグラフィ
レトロなもの(ルーズソックスとか、写るんですとか、
ラジカセとか‥‥)について
白アリにとっては「ふつうの家」のご飯は、
「たてもの」が「たべもの」
いろんな生き物にとっての「ふつうの家」とは?
‥‥他にも面白かったり感心したりする作品がたくさん
ありましたが、最終日で鑑賞者が多くいたりして
写真が撮れませんでした。
帰りは、地下鉄桜通線「久屋大通」駅へ。
セントラルギャラリーでは
(社)日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)愛知の
‘YELL’ポスターが展示されていました。
愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
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