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不気味の谷

先週の金曜日、夕食を作りながら見たNHK教育テレビの「サイエンスZERO」
とても面白かったというか、考えさせられた。

こちらのサイトで内容が紹介されています: http://www.nhk.or.jp/zero/contents/dsp242.html

まず、最新の科学技術はここまできていたのかという驚き。
アンドロイドの研究を紹介していたが、
「不気味の谷」という現象があるそうだ。

これはロボットが人間らしくなると徐々に親近感が増していくが、ある一線を越えると突然、不気味な存在に感じるようになるという現象。

まぁ、蝋人形が不気味なのを思うとこれはよくわかる。
人間そっくりなのに、動かない。これは死体に感じる不気味さだろう。

で、アンドロイドの動作を人間にリアルに近づければ、その不気味さは軽減されていくとアンドロイド研究者は考えて、人の微妙な動きを研究して、アンドロイドに取り入れている。人間はジッとしている時がないので、まばたきをするとか、微妙に体を動かしたりするようにして、ちょっと見たくらいでは人間と見分けがつかないようなアンドロイドを作っている。
しかし‥‥私は、人間だとばかり思っていたのが、アンドロイドであったとわかった時に感じるショックは、アンドロイドが人間に近ければ近いほど大きいのではないかと、その不気味さが、親近感になることがあるだろうかと、
「不気味の『谷』」ではなくて、「不気味の『崖』」ではないかと思うが‥‥

今回紹介されていたのは、アンドロイド研究者で大阪大学教授の 石黒浩教授

なんと、自分自身にそっくりのアンドロイドを作ったとのこと。
そのアンドロイドは、遠隔操作で他人と会話できる。

インタビュアーが、石黒教授そっくりのアンドロイドと対話をしていたが、
石黒教授は遠隔地から、アンドロイドの操作をしているのだが、
インタビュアーは、そのアンドロイドに対して、アンドロイドだとわかっていても、人間のような対応をしてしまうと言った。
機械だとわかっていても、やはり無遠慮に触ることはできないとか。

石黒教授も、遠隔操作をしていて、不思議な感覚にとらわれたと言っていた。
自分の体が遠くにあって、心がここにあるような、心と体が分かれているような感覚。
心とは何かという哲学的なテーマも考えるようになったとか。

うーーん、なんかSFが現実になったようで、興味深く見た。

清原なつのに『アンドロイドは電気毛布の夢を見るか?』というマンガがある
 初出は「ぶ~け」1987年3月号
婚約者そっくりのアンドロイドをつくってしまった(しかも量産型!)博士の物語をコメディータッチで描いているのだが、
彼の教授格の女史に言わせている
「アンドロイドはアンドロイドらしい顔でなけりゃ」
「アンドロイドの中には何も生まれない」
「でも人間の心には雑多な感情が生まれるわ」

アンドロイドには心がない。でもあまりに人間そっくりの場合、
私たちは、アンドロイドを擬人化してしまうだろう。
さらに、そんなアンドロイドに慣れてしまった場合、
心がある人間に対して、アンドロイドに対するような非情な対応をしないだろうか?

そう、石黒教授も言っていたけど、「心」って何?という問題になる。
例えば、自分で判断できるロボットができた場合、そのロボットには
心があるのか?

アトムは自分がロボットで、人間から差別されることに苦悩していた。
彼には「心」があると言える。

‥‥なんかちょっと「神の領域」というようなことも思ったりして。
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