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名古屋市美術館「ゴッホ展」 [美術]

2月23日(水)、名古屋市美術館で2011年2月22日から4月10日までやっている
「没後120年 ゴッホ展」に行ってきました。

友人に「え、もう行ったの? 私も遅くなると混むから、早めに
行こうと思っていたのに」と驚かれたんですが、実は、私もちょっと意外。
豪華なゴッホ展のチラシ
表面は《灰色のフェルト帽の自画像》1887年
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裏面は《アイリス》1890年
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中面
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早い時期からあちこちの美術館などに置いてあり、
あー、日本人が好きなゴッホだし、人気がある展覧会だろうなと思いつつ、

人気が高いのが、天邪鬼な私にはかえって素直に良さを認められなかったというか、
何で皆、ゴッホをそんなにすごいって言うのかなぁー、なんて思ってたんです。

なので、そんなに「行きたい!」って程でもなかったんです。
前売り券も買ってなかったし‥‥

でも、2月20日の日曜美術館でゴッホのことを取り上げていて(再放送)
その日の中日新聞も見開きでゴッホ展のことを載せていて
(中日新聞はゴッホ展の主催のひとつ)
へー、やっぱりゴッホ、いいなぁ。せっかく名古屋でやるんだから見に行こうかなと。

そうしたら、23日(水)、ダンナが携帯を忘れてったんですよ。
全くー。イマドキ携帯がなきゃ、仕事にならんでしょう!って、
まぁヒマですしね、届けることにしたんです。

ダンナの事務所は地下鉄伏見駅で降りるので、ゴッホ展をやっている
名古屋市美術館へはすぐ。これは見に行けってことかなと。

名古屋駅でちょっと金券ショップを見たら、ゴッホ展のチケットがあって、
ラッキー!と、買ったんですが、平日限定の前売り券1,200円が1,320円でした。
‥‥まぁ、当日一般1,500円よりだいぶ安いから。と得した気分でいたら、
伏見地下街の金券ショップでフツーの前売り券1,300円が1,300円。
わずか20円の差なんですけどね、なんかすっごく損した気分。ハハハ‥‥

ダンナに携帯を届け、天気がよく暖かいので、コンビニでパン買って、
白川公園で食べました。広小路通りの街灯にはゴッホ展の垂れ幕が
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名古屋市美術館
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京都国立博物館「長谷川等伯展」や、「THE ハプスブルク」展では
入場を待つ人の列ができていました。
ゴッホだし、もしかしたら、それくらい混むかなと思ってたんですが、
美術館前には列もなく、スムーズに入ることができました。
もちろん空いているわけではなく、前回の名古屋市美術館の企画展
「ポーラ美術館コレクション展」の土曜日の鑑賞者より多かったですが、
人垣で絵が見えない程ではなく、まあまあ快適に鑑賞することができました。

1890年に37歳で自殺したゴッホ。画家になる決意をしたのは、27歳の時という
遅いスタート。ミレーの絵の模写をして絵を学んでいく。

この展覧会のサブタイトルが
「こうして私(彼)はゴッホになった。」
ゴッホのあの独特の画風がどのように誕生したかに注目した展覧会なので、
このあたりの模写の絵、手本となった版画などと共に展示されているのは、
興味深いですが、絵として見ていくのは退屈。
親戚の画家、アントン・モーヴにも指導を受け、「質感がよく描けている」と
ほめられたという《麦藁帽子のある静物》も、絵を学び始めた人が
一生懸命描いているという感じの、まぁ、平凡な絵です。

パリで印象派に出会い、点描を学び、色彩を学び、
日本の浮世絵を模写して、構図や色使いなどを学び、
アルルで更に強烈な色彩、うねるような筆遣いを自分のものにする。
なので、いわゆるゴッホらしい絵ってのは、死の前の2年間くらいの間に
描かれているんですね。すごい制作スピードです。

この展覧会を見て、私は、うん、ゴッホ、やっぱりいいじゃないって、
思ったんですが、あまりゴッホの絵を見たことがない人には、
もう少しアルル時代の、ゴッホらしい油絵があると良かったかもしれませんね。

ゴッホの代表作のひとつ《アルルの寝室》が展示されていて、
その横に、この寝室を実物大で再現してあるんですが、面白い企画ですね。
絵の歪んで見える壁は、ワザとそう描いたのかと思ってたんですが、
実際もゆがんでいたわけですね!

売店では《サン=レミの療養院の庭》のクリアホルダーを買いました。
GOHO3.jpg
こういう絵の良さがやっとわかるようになったというか。
きっと、少し前なら、なんでこの絵がいいの?って思ったことでしょう。
印象派の絵も少しずついいなと思えてきたりして‥‥

ゴッホ展を出て、美術館B1Fの常設展も見ました。
床に置かれた、ピンクのフワフワしたクッションで埋め尽くされている
《ピンク・ボート》草間弥生の作品とのこと。
さすが、ド派手でキョーレツ!

そして、常設展示室3でやっていたのが、
米山和子(よねやま よりこ)展:ほどくかたち、つむぐけしき
YorikoYoneyama.jpg
これ素敵でした。和紙で作られた頭部のない像が並んでいて、
淡いクリーム色の、はかなげな存在感がすごくいい!
光に透けるような和紙の繊細さが、美しかったです。

ゴッホ展 公式サイト:http://event.chunichi.co.jp/gogh2011/
名古屋市美術館:http://www.art-museum.city.nagoya.jp/
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神奈川のしーちゃん

ゴッホ展、乃木坂の国立新美術館へ、1月だったかなぁ、行きましたよ。
ゴッホの画家としての生涯がたどれて、なかなかおもしろかったです。
有名な「ひまわり」はなかったですね。
もう会期も終わりごろだったんですけど、やっぱり混んでました。
私、150センチしかないんで、人の後ろだとみえないんで、ちょろちょろと前に回り込んでは見てました。
おかげで、ダンナとはぐれた・・・ま、出口で探したら会えましたけど、私方向音痴なので、ちっとあせりました・・・
今時は最後の手段に携帯という文明の利器(死語?)があるので安心ですね。

by 神奈川のしーちゃん (2011-02-27 21:28) 

しーちゃん

神奈川のしーちゃん、コメントありがとうございます。国立新美術館へ見に行かれたんですか、ゴッホ展、九州、名古屋と巡回してきたそうですね。有名な《ひまわり》も《糸杉》もなくて、ちょっと残念かもしれませんが、ゴッホの画家としての生涯がわかって、なかなか興味深かったです。
名古屋開催2日目のせいかどうか、思ったより空いていて、なかなか快適に鑑賞することができました。
by しーちゃん (2011-02-28 01:04) 

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