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愛知県美術館「クリムト展」の周辺 [美術]

1月16日(水)、愛知県美術館へ
「クリムト《黄金の騎士》をめぐる物語」展を見に行ったことは
前記事で書きました。好きな画家のことなので、
画集を引っ張り出して眺めてたりして時間がかかってしまいました。
(迷ったけど節約のため展覧会の図録は買いませんでした)

愛知県美術館のコレクション展のことも書いておきます。
クリムト展のチケットでコレクション展も見ることができるのですが、
12時半頃に入館して、クリムト展を見終わったのが2時半頃。
お腹空いたので、コレクション展に入る前に、
愛知県美術館のある愛知芸術文化センター10階にあるレストラン
「ウルフギャングバック」でランチをいただきました。
もっと安いトコへ行こうかなとも思ったんですが、面倒だったのと、
パスタランチ1,180円はなかなかお値打ちかなって。
本日のパスタと、スープかサラダのどちらか選べ、ドリンクがつきます。
たっぷりのホットコーヒはお替りできます。

ということで、お腹一杯になってコレクション展へ。
展示室5の後の方では、クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》が、
過去の美術作品―アルブレヒト・デューラー《騎士と死と悪魔》―を
構図の参照として描かれているのにちなみ、
過去の美術作品を引用・参照したものを展示してありましたが、

その中に、私が見たい!と思っていた、
エドワード・ジョン・ポインター《世界の若かりし頃》
あったのが感激だった!!
この作品、2008年9月12日(金)に見た愛知県美術館の所蔵作品で構成した
「タイムスケープ展」で展示されていて、古典的で優雅で、
すごく美しい絵で気に入ったんですよね。

その時の記事はこちら:
愛知県美術館「タイムスケープ展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-09-18
この記事、なぜかいまだに結構アクセスあるんですよ。
コメントに訳のわからない外国からのスパムコメントがつくことが結構あって、
何が引っかかってアクセスしてくるんだろう?って不思議なんですが。

実はクリムト展の最初の部屋にあったクリムト初期の作品
《ふたりの少女と西洋夾竹桃》の絵を見た時に、この絵のことを思い出したんです。

《ふたりの‥‥》が描かれたのが1890-92年頃で、
《世界の若かりし頃》が描かれたのが1891年なので、同じ頃に描かれてますね。
(国はウィーン(オーストリア)とロンドン(イギリス)で違いますが‥‥)

クリムトは1862-1918
エドワード・ジョン・ポインターは1836-1919なのでクリムトより25才程年上

そして、以前見た時は、3人の女性が何をしているんだろう?って
ちょっと不思議な印象だったんですが、
「アストラガリ」というお手玉に似た遊びをする少女を描いたものだそう。
紀元前5世紀頃の壁画を参考に描かれたとのこと。
この絵は、愛知県美術館のウェップサイトのコレクション検索で、
説明と画像を見ることができます。
http://search-art.aac.pref.aichi.jp/dat/pic/1997/obj199704949l.jpg

他にも前回「エルンスト展」で愛知県美術館に行った2012年8月26日(日)、
新収蔵作品として展示してあった斎藤吾朗《描けば描くほど》
おお、ちゃんとクリムトも《接吻》の絵を持って描かれてますね。

片岡球子《面構 歌川国貞・柳亭種彦》の絵は展示室6の
プロジェクト・アーチ(ARCH)の展示とちょっと関連付けられていてニヤッとしました。

そのプロジェクト・アーチ vol.4は
奥村雄樹「善兵衛の目玉(宇宙編)」
展示室6が寄席の客席のように座布団が敷いてあって
落語家・笑福亭里光(りこう)の落語の映像が見られるんだけど‥‥
これが現代美術??まぁ、確かに落語は面白いんだけど、
里光さんも噺で言ってたけど、奥村雄樹さんは何をしたわけ??
映像もそんなに凝ったわけでもないし‥‥
YukiOkumura.jpg
(置いてあった解説リーフ)

この落語、民話に江戸時代の貝塚(大阪)で活躍した在野の天文学者・
岩橋善兵衛の物語の要素を加えたものだそうで、
貝塚市立善兵衛ランド蔵の江戸時代の一関張望遠鏡が廊下に展示してあり、
覗くと、展示室5の片岡珠子の《面構 歌川国貞・柳亭種彦》の絵の
ちょうど丸の中に描かれた部分が見えて洒落てるなって思いました。

展示室7は「青春のパリ」というテーマで、
フランス近代絵画の名品と、フランスに縁の深い日本の洋画家・彫刻家の作品
ゴーギャンのキャンバスの両面に絵が描かれた作品、新収蔵だそう。

展示室8 木村定三コレクションの部屋は、全て熊谷守一!
三毛の《猫》と《白仔猫》が並んでいたり、《雨滴》や《たまご》の
単純な形の奥深さ‥‥クマガイワールドを堪能しました。

ビデオの部屋で映像も見たりして、愛知県美術館を出た時には、
あたりは黄昏時になってました。
2013.1.16-015.jpg
(愛知芸術文化センター10階よりテレビ塔・オアシス21)

愛知県美術館は午後6時まで開館しているので嬉しいです。
金曜日は午後8時まで(入館は閉館時刻の30分前まで)

愛知県美術館のHP: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
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副館長

このたびはご来館いただきありがとうございました。企画展だけでなくコレクション展も本当に丁寧に見ていただきうれしく思います。あの江戸時代の望遠鏡でちゃんと片岡球子の作品の部分まで見て、仕掛けをわかっていただき担当者は喜んでいます。また、ポインターのことも覚えていてくださり、コレクション展のたのしみをわかっていただいていて感謝いたします。次回企画展は江戸絵画の真の実力者といわれる「円山応挙」展です。国宝の《雪松図》や重要文化財の大乗寺の襖絵など見どころいっぱいの展覧会ですので、またのご来館をお待ちしております。
by 副館長 (2013-01-27 11:42) 

しーちゃん

こちらこそ、丁寧なコメントをいただき恐縮しております。私の勝手な感想で、奥村雄樹さんのことなど、かなり無礼なことを書いたのではないかと今さら冷汗を流しておりますが‥‥ポインター《世界の若かりし頃》、ウェップサイトのコレクション検索で詳しい説明や画像があって、とても嬉しく見ました。愛知県美術館の充実したウェッブサイトやブログ、興味深く見させていただいております。次回企画展の「円山応挙」すごい!って楽しみにしております。
by しーちゃん (2013-01-27 22:38) 

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