杉本美術館 [美術]
2013年1月3日(木)、名鉄の迎春1DAYフリーきっぷを使って、
杉本美術館へ行ってきたことを、今頃になってですが書いておきます。
杉本美術館は愛知県名古屋市生まれの洋画家、イラストレーター、グラフィックデザイナー
杉本健吉(1905-2004)の作品を収蔵・展示する美術館。
1987年(昭和62年)に名鉄によって設立され、運営されています。
杉本健吉画伯が2004年(平成16年)に98才で亡くなられた時、追悼番組を見て、
新しいものにもどんどんチャレンジする旺盛な創作意欲や、
ちょっとお茶目なところなど、とても魅力的な人だなって感じました。
そのトシでも杉本美術館に足を運び、美術館内に設けられたアトリエで、
デッサンや来館者との歓談を楽しんでいたって知って、
わー、一度行っておけばよかったって残念だったんです。
でも、それからも行く機会がないまま今年まで来てしまいました。
名鉄の迎春1DAYフリーキップのチラシが暮に入ってきた時、
1,500円ってお値打ちな値段に驚き、正月わりとヒマだし、
杉本美術館へ行ってみようって思ったんです。
杉本美術館のある名鉄知多新線「美浜緑苑」駅まで
私が利用する六軒駅からだと片道1,470円。
名鉄名古屋駅からでも940円かかるので、名古屋まで定期券持ってる
ダンナもフリーキップ買いました。
知多新線は単線で「美浜緑苑」駅はホームが片側にしかありません。
もちろん無人駅です。
駅舎を出ると杉本美術館の看板が。「徒歩約10分」ってあるけど、
チラシに書いてあった「徒歩5分」くらいでも行けます。
階段を登って駅を見下ろしたところ
名鉄が開発したニュータウン「美浜緑苑」の住宅地を通って、
杉本美術館へ。伊勢湾を見下ろす丘の上にあります。
2013年1月1日からの展示テーマは「舞妓」そして「橋のある風景」
(元旦から開館しているんだ!ここは休館日も毎週水曜と、
ちょっとフツー(?)の美術館とは違っています)
チラシについている割引券で、通常料金900円のところ700円になりました。
私たちはお抹茶付きの1,000円の券を買いました。
展示室1は「橋のある風景」
昭和10年前後のポスター画稿より《日本ライン》や《岡崎公園の桜》
《ハイキングは駄知鉄道沿線へ》《もみじの中山七里》《海水浴は蒲郡へ》
など橋が描かれている観光ポスターが展示されていて興味深かった。
もらった展示案内のリーフより《岡崎公園の桜》
そして、名古屋・金山の陸橋を描いた絵など、
身近な橋が絵になっていたりして楽しかった。
外国の《プエンテ・ラ・レイナ(スペイン巡礼の橋)》や
《サンジェルマン》などの橋の絵もありました。
油彩から水彩、色鉛筆、コンテなど、様々な技法の絵があって、
自由に、嬉々として描いている雰囲気があって素敵。
ガラス張りの橋を渡った新館の展示室2には、
杉本健吉の生い立ちがわかるような展示。
生計のために、旧制愛知県立工業学校図案科を卒業して、
鉄道会社の観光ポスターや商業デザインの仕事をし、
1925年(大正14年)に京都にて岸田劉生の門下生に。
奈良の風物に魅せられ、奈良の絵を多く描いたり、
志賀直哉や入江泰吉と交流したり――杉本健吉が
受賞(?)した時に、志賀直哉が書いた直筆の原稿などもありました。
新館の中央の展示室3には、胎蔵界・金剛界からなる「両界曼陀羅」「空海像」
新館の3つめの展示室4には、立体作品など。
自転車のサドルで作った立体作品など、お茶目な作品もあって魅力です。
本館に戻り、こじんまりした展示室5には、舞妓さんの絵が。
舞妓さんをスケッチする本人の手まで描いている絵もあったりして、
軽妙洒脱な雰囲気がいいです。
本館の展示室6には、「新・平家絵物語」の絵。
杉本健吉は1950年(昭和25年)から週刊朝日に連載された
吉川英治「新・平家物語」の挿絵を担当。
登場人物をどう描くかとか、時代考証とか、締め切りのキツさとか、
いろんな苦労があったようですが、これが大好評だったそう。
墨の味わいがとてもいい絵ですね。
そして「幡」シリーズ。
幡(ばん/はた・旗)とは、仏教祭祀の場で用いられた、
布などを材料として高く掲げて目印や装飾とした道具だそうですが、
杉本健吉が作った幡は、とても自由で、形も材料も様々。
紙皿が使われているようなのもあって、見てて楽しいです。
そして、伊勢湾を望むレクチャールームでお抹茶をいただきました。
レクチャールームからの眺めが素晴らしい!
名鉄知多新線を走る電車(名鉄パノラマカーの赤色を決めたのは
杉本健吉だそうですね)や、中部国際空港へ向かう飛行機、
タンカーらしい大きな船などが見えて楽しかった。
テーブルに備え付けてある感想ノートにも、来館者が
ここからの風景のスケッチが描かれていたりしました。
正月三が日は福引があり、二人ともポストカードをもらいました。
杉本美術館のマークも、杉本健吉のデザインだそう。
美術館の庭にあった作品。テトラポットにミラーが貼り付けてあります。
お茶目な杉本健吉画伯らしい!
本館と新館をつなぐ橋
自然豊かな周囲の環境もいい雰囲気です。
杉本美術館のHP: http://www.sugimoto-museum.jp/
その後、恒例の日帰り温泉行くつもりで、ネットで「白砂の湯」って
ところを調べて、知多新線の終点「内海」駅まで行ったのですが、
駅の売店の人に、今そこ休んでいるって教えてもらい、
どこか他はないかなって、駅の広告見て、ホテルの風呂に入れないかと
電話かけたりしたのですがダメで‥‥しかし冬だとは言え、
内海駅のあまりの寂れようにショックでした。
子供の頃、海水浴って言えば「内海」だったのに!
(その頃は知多新線まだなくて「河和」駅からバスで来たっけ‥‥)
せっかくのフリーきっぷなので、神宮前で降りて熱田神宮―ってことも
考えたんですが、まぁ、混んでるだろうから‥‥ってそのまま帰りました。
杉本美術館へ行ってきたことを、今頃になってですが書いておきます。
杉本美術館は愛知県名古屋市生まれの洋画家、イラストレーター、グラフィックデザイナー
杉本健吉(1905-2004)の作品を収蔵・展示する美術館。
1987年(昭和62年)に名鉄によって設立され、運営されています。
杉本健吉画伯が2004年(平成16年)に98才で亡くなられた時、追悼番組を見て、
新しいものにもどんどんチャレンジする旺盛な創作意欲や、
ちょっとお茶目なところなど、とても魅力的な人だなって感じました。
そのトシでも杉本美術館に足を運び、美術館内に設けられたアトリエで、
デッサンや来館者との歓談を楽しんでいたって知って、
わー、一度行っておけばよかったって残念だったんです。
でも、それからも行く機会がないまま今年まで来てしまいました。
名鉄の迎春1DAYフリーキップのチラシが暮に入ってきた時、
1,500円ってお値打ちな値段に驚き、正月わりとヒマだし、
杉本美術館へ行ってみようって思ったんです。
杉本美術館のある名鉄知多新線「美浜緑苑」駅まで
私が利用する六軒駅からだと片道1,470円。
名鉄名古屋駅からでも940円かかるので、名古屋まで定期券持ってる
ダンナもフリーキップ買いました。
知多新線は単線で「美浜緑苑」駅はホームが片側にしかありません。
もちろん無人駅です。
駅舎を出ると杉本美術館の看板が。「徒歩約10分」ってあるけど、
チラシに書いてあった「徒歩5分」くらいでも行けます。
階段を登って駅を見下ろしたところ
名鉄が開発したニュータウン「美浜緑苑」の住宅地を通って、
杉本美術館へ。伊勢湾を見下ろす丘の上にあります。
2013年1月1日からの展示テーマは「舞妓」そして「橋のある風景」
(元旦から開館しているんだ!ここは休館日も毎週水曜と、
ちょっとフツー(?)の美術館とは違っています)
チラシについている割引券で、通常料金900円のところ700円になりました。
私たちはお抹茶付きの1,000円の券を買いました。
展示室1は「橋のある風景」
昭和10年前後のポスター画稿より《日本ライン》や《岡崎公園の桜》
《ハイキングは駄知鉄道沿線へ》《もみじの中山七里》《海水浴は蒲郡へ》
など橋が描かれている観光ポスターが展示されていて興味深かった。
もらった展示案内のリーフより《岡崎公園の桜》
そして、名古屋・金山の陸橋を描いた絵など、
身近な橋が絵になっていたりして楽しかった。
外国の《プエンテ・ラ・レイナ(スペイン巡礼の橋)》や
《サンジェルマン》などの橋の絵もありました。
油彩から水彩、色鉛筆、コンテなど、様々な技法の絵があって、
自由に、嬉々として描いている雰囲気があって素敵。
ガラス張りの橋を渡った新館の展示室2には、
杉本健吉の生い立ちがわかるような展示。
生計のために、旧制愛知県立工業学校図案科を卒業して、
鉄道会社の観光ポスターや商業デザインの仕事をし、
1925年(大正14年)に京都にて岸田劉生の門下生に。
奈良の風物に魅せられ、奈良の絵を多く描いたり、
志賀直哉や入江泰吉と交流したり――杉本健吉が
受賞(?)した時に、志賀直哉が書いた直筆の原稿などもありました。
新館の中央の展示室3には、胎蔵界・金剛界からなる「両界曼陀羅」「空海像」
新館の3つめの展示室4には、立体作品など。
自転車のサドルで作った立体作品など、お茶目な作品もあって魅力です。
本館に戻り、こじんまりした展示室5には、舞妓さんの絵が。
舞妓さんをスケッチする本人の手まで描いている絵もあったりして、
軽妙洒脱な雰囲気がいいです。
本館の展示室6には、「新・平家絵物語」の絵。
杉本健吉は1950年(昭和25年)から週刊朝日に連載された
吉川英治「新・平家物語」の挿絵を担当。
登場人物をどう描くかとか、時代考証とか、締め切りのキツさとか、
いろんな苦労があったようですが、これが大好評だったそう。
墨の味わいがとてもいい絵ですね。
そして「幡」シリーズ。
幡(ばん/はた・旗)とは、仏教祭祀の場で用いられた、
布などを材料として高く掲げて目印や装飾とした道具だそうですが、
杉本健吉が作った幡は、とても自由で、形も材料も様々。
紙皿が使われているようなのもあって、見てて楽しいです。
そして、伊勢湾を望むレクチャールームでお抹茶をいただきました。
レクチャールームからの眺めが素晴らしい!
名鉄知多新線を走る電車(名鉄パノラマカーの赤色を決めたのは
杉本健吉だそうですね)や、中部国際空港へ向かう飛行機、
タンカーらしい大きな船などが見えて楽しかった。
テーブルに備え付けてある感想ノートにも、来館者が
ここからの風景のスケッチが描かれていたりしました。
正月三が日は福引があり、二人ともポストカードをもらいました。
杉本美術館のマークも、杉本健吉のデザインだそう。
美術館の庭にあった作品。テトラポットにミラーが貼り付けてあります。
お茶目な杉本健吉画伯らしい!
本館と新館をつなぐ橋
自然豊かな周囲の環境もいい雰囲気です。
杉本美術館のHP: http://www.sugimoto-museum.jp/
その後、恒例の日帰り温泉行くつもりで、ネットで「白砂の湯」って
ところを調べて、知多新線の終点「内海」駅まで行ったのですが、
駅の売店の人に、今そこ休んでいるって教えてもらい、
どこか他はないかなって、駅の広告見て、ホテルの風呂に入れないかと
電話かけたりしたのですがダメで‥‥しかし冬だとは言え、
内海駅のあまりの寂れようにショックでした。
子供の頃、海水浴って言えば「内海」だったのに!
(その頃は知多新線まだなくて「河和」駅からバスで来たっけ‥‥)
せっかくのフリーきっぷなので、神宮前で降りて熱田神宮―ってことも
考えたんですが、まぁ、混んでるだろうから‥‥ってそのまま帰りました。
コメント 0