大垣市スイトピアセンター「山本ニ三展」 [美術]
2月25日(月)、大垣市スイトピアセンター アートギャラリーで
開催されている「山本ニ三展」を友人と見に行きました。
あまり映画やアニメには詳しくない私なので、
「山本ニ三(やまもと にぞう)」という名前は知りませんでしたが、
このチラシ見て「あ、『ラピュタ』や『もののけ姫』の
背景を描いた人なのね!」と。
今や日本が世界に誇るアニメーション。
その草創期から現在まで美術監督として活躍を続けてきた方なので、
「日本のアニメーション美術の創造者」って副題は大げさでないと。
1977年(昭和52年)テレビアニメ「シートン動物記・くまの子ジャッキー」で
美術助手をつとめ、1978年、宮崎駿が演出した「未来少年コナン」で、
美術監督に抜擢されたそう。
「未来少年コナン」!!当時美大生だった私の周辺では、
このアニメの斬新さ、美しさがすごい話題でした。
当時24歳の山本ニ三の仕事によるところが大きかったわけですね!
その後、劇場版「じゃりン子チエ」1981年、「名探偵ホームズ」1982年、
「天空の城ラピュタ」1986年、「火垂るの墓」1988年、
「もののけ姫」1997年、「時をかける少女」2006年‥‥
そんなアニメーションの背景画など約160点が展示されています。
正直、こんなに作品点数が多く、見ごたえがあるとは意外でした。
この展覧会、2011年7月16日(土)~9月25日(日)神戸市立博物館で開催されたものの
全国巡回展だそう。(あっ、だからこんなに充実しているんだ!)
へー、それにしても大垣市、いい展覧会もってきたじゃないって思ったら、
山本ニ三氏と大垣市には深いつながりが‥‥
山本ニ三氏は、1953年(昭和28年)長崎・五島列島に生まれ、
中学卒業後、岐阜県立大垣工業高校の定時制建築科に進学とのこと。
いわゆる集団就職で、昼間は関ヶ原の工場で働き、
夜間に高校に通うという生活を4年間! それだけでもすごいのに、
テニス部の部活までやって、全国大会に出場して東京に行ったおかげで、
高校卒業後、上京する勇気が得られたとか。
工場も石材を加工して建築材料を作る会社で、美術的な雰囲気もあったとか、
高校の建築科で学んだ図面がその後の仕事に役立っているとか、
さぞ苦学されただろうに、青春時代に学んだことは多かったんでしょうね。
会場前に設置された映像のインタビューで、
山本ニ三氏が「岐阜は第二の故郷です」って言われているのを聞いて感動です。
展覧会の初日には山本ニ三氏が来られてトークショーと背景画を描く
デモンストレーションが行われたそうで、その時に1時間程で描かれた
伊吹山の絵とレイアウトが会場に展示されていました。
テレビ映像でも仕事場で背景を描くところが映されていましたが、
ポスターカラーを使って手早く描いていくところ、すごい‥‥としか。
展示されている絵も、これが完成品ではなく、あくまでアニメの背景というか、
素材であるわけで‥‥絵の質だけでなく量もすごい!
展覧会、とてもよかったので図録を買おうかちょっと迷ったのですが、
やはり1,800円なので‥‥そのかわり1枚100円のポストカードを4枚買いました。
チラシ裏面にもありますが、やはりこの「時をかける少女」の
《踏切》はすごい。これはポスター原画で、背景画とちょっと違いますね。
この量感のある雲の描き方は「ニ三雲」って呼ばれているとか。
「時をかける少女」《ゴーヤ棚》背景画
ゴーヤ棚からの木漏れ日のきらめき!ステキすぎてため息が出ます。
「時をかける少女」《路地と花》背景画
うわー、この花の描き分け!
アロエにゼラニウムに朝顔、サマードレス(マンデビラ)‥‥かな?
絵の周辺に書かれたメモも興味深いです。
「火垂るの墓」《疎開先》イメージボード
水彩画で、日本の懐かしい農村の家が描かれてます。
やはり会場前の映像で、外国人が「日本のアニメの背景は、
単なる書割というのでなくて、そのシーンの情感までを表現しているのが
素晴らしい」みたいなことを言ってて、すごく納得しました。
世界がビックリした日本のアニメの素晴らしさは、
背景画によるところも大きいでしょうね。
展覧会場前には「時をかける少女」の《踏切》が大きく掲げられていて、
こちらは撮影OKだったので(会場内は撮影禁止)
ハイ、「時をかけるオバサン」でーす。
スイトピアセンターのホールにはこんな記念撮影スポットも。
「もののけ姫」の森
ハイ、もののけオバサンの登場!ハハハ‥‥
この展覧会の会期は3月10日(日)まで。火曜日が休館日なので注意してくださいね。
観覧料は一般600円、高校生以下無料
駐車場は1台200円。
土日は混んでるだろうから‥‥って、パートが休みだった月曜日に行ったら、
申し訳ないほど空いてました。
(展覧会場の状況を伝える「山本ニ三展だより」によれば、土日はやはり混んでいる様子です。)
私たちは他で食べていったので利用しなかったのですが、
スイトピアセンターのレストランのランチバイキング1,000円ってのはおトクかも。
大垣市文化事業団のHP: http://www.og-bunka.or.jp/ の、
山本ニ三展:http://www.og-bunka.or.jp/event/gallery/2012/nizouyamamoto.html
こちらに100円割引券があります!
(しまったー、私チェックしてたのに、当日は全く忘れてた‥‥)
山本ニ三展だより http://www.og-bunka.or.jp/event/gallery/2012/ny_dayori.html
開催されている「山本ニ三展」を友人と見に行きました。
あまり映画やアニメには詳しくない私なので、
「山本ニ三(やまもと にぞう)」という名前は知りませんでしたが、
このチラシ見て「あ、『ラピュタ』や『もののけ姫』の
背景を描いた人なのね!」と。
今や日本が世界に誇るアニメーション。
その草創期から現在まで美術監督として活躍を続けてきた方なので、
「日本のアニメーション美術の創造者」って副題は大げさでないと。
1977年(昭和52年)テレビアニメ「シートン動物記・くまの子ジャッキー」で
美術助手をつとめ、1978年、宮崎駿が演出した「未来少年コナン」で、
美術監督に抜擢されたそう。
「未来少年コナン」!!当時美大生だった私の周辺では、
このアニメの斬新さ、美しさがすごい話題でした。
当時24歳の山本ニ三の仕事によるところが大きかったわけですね!
その後、劇場版「じゃりン子チエ」1981年、「名探偵ホームズ」1982年、
「天空の城ラピュタ」1986年、「火垂るの墓」1988年、
「もののけ姫」1997年、「時をかける少女」2006年‥‥
そんなアニメーションの背景画など約160点が展示されています。
正直、こんなに作品点数が多く、見ごたえがあるとは意外でした。
この展覧会、2011年7月16日(土)~9月25日(日)神戸市立博物館で開催されたものの
全国巡回展だそう。(あっ、だからこんなに充実しているんだ!)
へー、それにしても大垣市、いい展覧会もってきたじゃないって思ったら、
山本ニ三氏と大垣市には深いつながりが‥‥
山本ニ三氏は、1953年(昭和28年)長崎・五島列島に生まれ、
中学卒業後、岐阜県立大垣工業高校の定時制建築科に進学とのこと。
いわゆる集団就職で、昼間は関ヶ原の工場で働き、
夜間に高校に通うという生活を4年間! それだけでもすごいのに、
テニス部の部活までやって、全国大会に出場して東京に行ったおかげで、
高校卒業後、上京する勇気が得られたとか。
工場も石材を加工して建築材料を作る会社で、美術的な雰囲気もあったとか、
高校の建築科で学んだ図面がその後の仕事に役立っているとか、
さぞ苦学されただろうに、青春時代に学んだことは多かったんでしょうね。
会場前に設置された映像のインタビューで、
山本ニ三氏が「岐阜は第二の故郷です」って言われているのを聞いて感動です。
展覧会の初日には山本ニ三氏が来られてトークショーと背景画を描く
デモンストレーションが行われたそうで、その時に1時間程で描かれた
伊吹山の絵とレイアウトが会場に展示されていました。
テレビ映像でも仕事場で背景を描くところが映されていましたが、
ポスターカラーを使って手早く描いていくところ、すごい‥‥としか。
展示されている絵も、これが完成品ではなく、あくまでアニメの背景というか、
素材であるわけで‥‥絵の質だけでなく量もすごい!
展覧会、とてもよかったので図録を買おうかちょっと迷ったのですが、
やはり1,800円なので‥‥そのかわり1枚100円のポストカードを4枚買いました。
チラシ裏面にもありますが、やはりこの「時をかける少女」の
《踏切》はすごい。これはポスター原画で、背景画とちょっと違いますね。
この量感のある雲の描き方は「ニ三雲」って呼ばれているとか。
「時をかける少女」《ゴーヤ棚》背景画
ゴーヤ棚からの木漏れ日のきらめき!ステキすぎてため息が出ます。
「時をかける少女」《路地と花》背景画
うわー、この花の描き分け!
アロエにゼラニウムに朝顔、サマードレス(マンデビラ)‥‥かな?
絵の周辺に書かれたメモも興味深いです。
「火垂るの墓」《疎開先》イメージボード
水彩画で、日本の懐かしい農村の家が描かれてます。
やはり会場前の映像で、外国人が「日本のアニメの背景は、
単なる書割というのでなくて、そのシーンの情感までを表現しているのが
素晴らしい」みたいなことを言ってて、すごく納得しました。
世界がビックリした日本のアニメの素晴らしさは、
背景画によるところも大きいでしょうね。
展覧会場前には「時をかける少女」の《踏切》が大きく掲げられていて、
こちらは撮影OKだったので(会場内は撮影禁止)
ハイ、「時をかけるオバサン」でーす。
スイトピアセンターのホールにはこんな記念撮影スポットも。
「もののけ姫」の森
ハイ、もののけオバサンの登場!ハハハ‥‥
この展覧会の会期は3月10日(日)まで。火曜日が休館日なので注意してくださいね。
観覧料は一般600円、高校生以下無料
駐車場は1台200円。
土日は混んでるだろうから‥‥って、パートが休みだった月曜日に行ったら、
申し訳ないほど空いてました。
(展覧会場の状況を伝える「山本ニ三展だより」によれば、土日はやはり混んでいる様子です。)
私たちは他で食べていったので利用しなかったのですが、
スイトピアセンターのレストランのランチバイキング1,000円ってのはおトクかも。
大垣市文化事業団のHP: http://www.og-bunka.or.jp/ の、
山本ニ三展:http://www.og-bunka.or.jp/event/gallery/2012/nizouyamamoto.html
こちらに100円割引券があります!
(しまったー、私チェックしてたのに、当日は全く忘れてた‥‥)
山本ニ三展だより http://www.og-bunka.or.jp/event/gallery/2012/ny_dayori.html
すてきですね。
東京では開催しないんでしょうか。
ちょこちょこチェックしないといけませんね。
by マアカ (2013-03-04 12:23)
マアカ さん、コメントありがとうございます。神戸市立博物館で開催されたものが全国に巡回するそうなんですが、いつ、どこで開催されるのか私もよくわかりません。映画もそうだと思いますが、展覧会も見に行くと他の展覧会の情報が得られて、見に行きたくなってしまいます。
by しーちゃん (2013-03-05 00:41)