「大好きだった! 少女マンガ'70年代篇」 [マンガ]
このムック、私のドツボですぅーww
新聞に出てた広告を見て、久しぶりに本屋へ行きました。
なかなか見つけられずに、とうとう店員さんに聞いて、
一冊だけ入っているハズと、探してもらいました。
70年代は私が少女マンガにハマっていた時代‥‥というか、
80年代以降はほとんど読んでいないので、
私はこの頃の少女マンガしかわからないんですが。
おぉ! 表紙は「ベルばら」ですね。
この作品については、私は非常に屈折した、複雑な思いがあるんですが‥‥
「ベルサイユのばら」についての過去記事
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-05-29
でも、70年代を代表する少女マンガというと、
(不本意ではあるけど)「ベルばら」だと認めないわけにはいかないかなぁー。
「ベルばら」なんと40年ぶりの新刊が出たそうですね。11巻かぁ‥‥
中日新聞2014年8月30日(土)夕刊の記事
うーん、池田理代子のインタビュー記事って、
読んでるこちらが恥ずかしくなっちゃうというか。
「またあのオバちゃんがこんなこと言ってぇ~」みたいな。
これは身内意識みたいなもの?
あっ、池田理代子サマと「ベルばら」ファンの方ゴメンナサイ。
表紙にはその他に、
和田慎二『スケバン刑事』
里中満智子『アリエスの乙女たち』
大和和紀『はいからさんが通る』
美内すずえ『ガラスの仮面』
裏表紙には
細川智栄子あんど芙~みん『王家の紋章』と
青池保子『エロイカより愛をこめて』
それぞれ'70時代を思い出させる懐かしい作品!
(でも今もしぶとく続いている作品も多い?)
このムックの前半は、そんな、あの時代を思い出させる作品についての解説。
表紙にイラストがある作品の他に、
いがらしゆみこ先生のインタビュー
庄司陽子『生徒諸君!』
‥‥うーん、私は「なかよし」は読んだことがないし、
「少女フレンド」は'70年代は読まなかったので、これらの作品はよくわかりません。
私は「週刊マーガレット」から「別冊マーガレット」
「りぼんコミック」「りぼん」「LaLa」かなぁ。
あっ、おモー様(萩尾望都)に魅かれて「別冊少女コミック」も買ったっけ。
「別冊セブンティーン」もたまに買ったし‥‥
お小遣いが限られているので、どの雑誌を買うか悩みましたねー。
ま、あの時代の少女マンガに夢中になった者として、このムック、
不満はたくさんあるんですが。
まず、'70年代というと、
それまで少年マンガより一段低く見られていた少女マンガが
手塚治虫『火の鳥 ヤマト編』
それまでの少女マンガはこんなイメージでした。
「なんでもアリ!」みたいな革命的な大変革を遂げた
少女マンガの黄金期だったんですよね。
それはやはり、おモー様(萩尾望都)をはじめとする
「花の24年組」と呼ばれるマンガ家たちの力だったと思うんです。
それが、前半の特集で、萩尾望都の初期短編についての研究が
されているのは評価できるとして、
竹宮恵子や大島弓子、山岸凉子が、
後半の'70年代の代表作家103名の中の扱いのみってのは‥‥。
ムックの後半は103名の少女漫画家が、あいうえお順に取り上げられています。
(前半の特集で取り上げられた作家についても別の作品で紹介されている)
かなりレアな作家さん(それは私が知らないだけ?)まで取り上げられているので、
わーこの人、懐かしい!って人もいるけど、
例えば、いまいかおる『フーちゃん』
(私のスクラップブックより)
ついでに言うと、このムックの記事、いつも出てきて被害にあうのは、
「パパの弟」ではなく「妹」です。
いまいかおるさん、男性だったんですね! 今、Wikiを見て初めて知りました。
ところはつえ とか。
『にゃんころりん』が取り上げられているけど、
私のスクラップブックでは『ちるどちゃん』が見つかりました。
'74年の「別冊マーガレット」6月号
それと同じスペースでケーコたん(竹宮惠子)が紹介されているだけってのは‥‥
私は竹宮惠子、ちょっと苦手だったんですが、
『風と木の詩』は、'70年代の少女マンガがここまで行きついたって、
ある意味、記念碑的な作品だと思ってます。
それが、竹宮恵子で取り上げられているのは『空がすき!』
大島弓子の『綿の国星』も一つの到達点だと思うけどなぁー。
もちろん『ミモザ館でつかまえて』も素敵な作品ですけどね。
過去記事:大島弓子『ミモザ館でつかまえて』
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
このあたり、1991年に発行された
別冊太陽「子どもの昭和史
少女マンガの世界Ⅱ 昭和三十八年~六十四年」が、よくまとめられていると思います。
このムック、懐かしの図版が多くてすごいです。
今は手に入らないみたいですね。
構成の米沢喜博さんは、Wikiで調べたら、
漫画評論家で、コミックマーケット準備会の第2代代表とのこと。
(1953-2006)
中島梓(=栗本薫 1953-2009)の「未曾有の時代」と題された、
昭和50年代の少女マンガについての評論がすごくいい!!
大島弓子の紹介ページ
「大島弓子 夢想のレトリック―少女の異世界に包まれて」
うんうん!!
‥‥まぁ、このムック(2,600円とかなり高価ですし)と比べると、
税込1,490円のこちらが見劣りするのは仕方ない?
さらに言うと、表紙に「『水野英子』から『吉田秋生』まで全118作」
ってあるのに‥‥水野英子は70年代の前のマンガ家なので、
スペースはまぁこれで仕方ないとしても、
70年代として取り上げるなら『ファイヤー!』でしょう?!!
そして『銀の花びら』はずっと初期の作品です。
作品を単行本として出版された年代で表記しているけど、
やはり初出で表記するべきだと思うんですよ。
「少女マンガの絵はこう変わった!!」で、
少女マンガの目の表現の変遷などが取り上げられているのは興味深く読みました。
萩尾望都の鼻筋の表現が革命的だったとか。
私のスクラップブックより。だいぶシミが出てきてる(T.T)
萩尾望都の作品を再掲載した、
「週刊少女コミック春の増刊フラワーコミック」より
エドガーのイラストピンナップの下に『トーマの心臓』の予告が載ってます。
なので'74だと。
そう、当時マンガらしきものを描いていた私も、
鼻筋を側面のラインで描いたおモー様の絵は衝撃でしたね。
このムックを読んで、私のお宝スクラップブックなどまた取り出したりしたんですが、
昔の雑誌なので、インクが消えかかって読めなくなってたりするのもあってショック!
なかなかできないけど、このブログで紹介していきたいなぁと。
ムックの最後の
「少女マンガ専門古書店探訪
くだん書房・藤下真潮氏 インタビュー」にありましたが、
「みなさん、マンガの背は日に焼けないように、しかも湿気の少ないところに保存してください(笑)」
あぁぁ‥‥高温多湿になるトコしか保存場所がないんですがー(T.T)
まぁ、イロイロ不満やツッコミはありますが、
あの頃の少女マンガに夢中になった者には、とても楽しい本でした。
楽天市場
最新11巻含めた『ベルサイユのばら』全巻セット!
完全保存版大好きだった! 少女マンガ70年代篇 (双葉社スーパームック)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/07/23
- メディア: ムック
新聞に出てた広告を見て、久しぶりに本屋へ行きました。
なかなか見つけられずに、とうとう店員さんに聞いて、
一冊だけ入っているハズと、探してもらいました。
70年代は私が少女マンガにハマっていた時代‥‥というか、
80年代以降はほとんど読んでいないので、
私はこの頃の少女マンガしかわからないんですが。
おぉ! 表紙は「ベルばら」ですね。
この作品については、私は非常に屈折した、複雑な思いがあるんですが‥‥
「ベルサイユのばら」についての過去記事
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-05-29
でも、70年代を代表する少女マンガというと、
(不本意ではあるけど)「ベルばら」だと認めないわけにはいかないかなぁー。
「ベルばら」なんと40年ぶりの新刊が出たそうですね。11巻かぁ‥‥
中日新聞2014年8月30日(土)夕刊の記事
うーん、池田理代子のインタビュー記事って、
読んでるこちらが恥ずかしくなっちゃうというか。
「またあのオバちゃんがこんなこと言ってぇ~」みたいな。
これは身内意識みたいなもの?
あっ、池田理代子サマと「ベルばら」ファンの方ゴメンナサイ。
表紙にはその他に、
和田慎二『スケバン刑事』
里中満智子『アリエスの乙女たち』
大和和紀『はいからさんが通る』
美内すずえ『ガラスの仮面』
裏表紙には
細川智栄子あんど芙~みん『王家の紋章』と
青池保子『エロイカより愛をこめて』
それぞれ'70時代を思い出させる懐かしい作品!
(でも今もしぶとく続いている作品も多い?)
このムックの前半は、そんな、あの時代を思い出させる作品についての解説。
表紙にイラストがある作品の他に、
いがらしゆみこ先生のインタビュー
庄司陽子『生徒諸君!』
‥‥うーん、私は「なかよし」は読んだことがないし、
「少女フレンド」は'70年代は読まなかったので、これらの作品はよくわかりません。
私は「週刊マーガレット」から「別冊マーガレット」
「りぼんコミック」「りぼん」「LaLa」かなぁ。
あっ、おモー様(萩尾望都)に魅かれて「別冊少女コミック」も買ったっけ。
「別冊セブンティーン」もたまに買ったし‥‥
お小遣いが限られているので、どの雑誌を買うか悩みましたねー。
ま、あの時代の少女マンガに夢中になった者として、このムック、
不満はたくさんあるんですが。
まず、'70年代というと、
それまで少年マンガより一段低く見られていた少女マンガが
手塚治虫『火の鳥 ヤマト編』
それまでの少女マンガはこんなイメージでした。
「なんでもアリ!」みたいな革命的な大変革を遂げた
少女マンガの黄金期だったんですよね。
それはやはり、おモー様(萩尾望都)をはじめとする
「花の24年組」と呼ばれるマンガ家たちの力だったと思うんです。
それが、前半の特集で、萩尾望都の初期短編についての研究が
されているのは評価できるとして、
竹宮恵子や大島弓子、山岸凉子が、
後半の'70年代の代表作家103名の中の扱いのみってのは‥‥。
ムックの後半は103名の少女漫画家が、あいうえお順に取り上げられています。
(前半の特集で取り上げられた作家についても別の作品で紹介されている)
かなりレアな作家さん(それは私が知らないだけ?)まで取り上げられているので、
わーこの人、懐かしい!って人もいるけど、
例えば、いまいかおる『フーちゃん』
(私のスクラップブックより)
ついでに言うと、このムックの記事、いつも出てきて被害にあうのは、
「パパの弟」ではなく「妹」です。
いまいかおるさん、男性だったんですね! 今、Wikiを見て初めて知りました。
ところはつえ とか。
『にゃんころりん』が取り上げられているけど、
私のスクラップブックでは『ちるどちゃん』が見つかりました。
'74年の「別冊マーガレット」6月号
それと同じスペースでケーコたん(竹宮惠子)が紹介されているだけってのは‥‥
私は竹宮惠子、ちょっと苦手だったんですが、
『風と木の詩』は、'70年代の少女マンガがここまで行きついたって、
ある意味、記念碑的な作品だと思ってます。
それが、竹宮恵子で取り上げられているのは『空がすき!』
大島弓子の『綿の国星』も一つの到達点だと思うけどなぁー。
もちろん『ミモザ館でつかまえて』も素敵な作品ですけどね。
過去記事:大島弓子『ミモザ館でつかまえて』
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
このあたり、1991年に発行された
別冊太陽「子どもの昭和史
少女マンガの世界Ⅱ 昭和三十八年~六十四年」が、よくまとめられていると思います。
このムック、懐かしの図版が多くてすごいです。
今は手に入らないみたいですね。
構成の米沢喜博さんは、Wikiで調べたら、
漫画評論家で、コミックマーケット準備会の第2代代表とのこと。
(1953-2006)
中島梓(=栗本薫 1953-2009)の「未曾有の時代」と題された、
昭和50年代の少女マンガについての評論がすごくいい!!
大島弓子の紹介ページ
「大島弓子 夢想のレトリック―少女の異世界に包まれて」
うんうん!!
‥‥まぁ、このムック(2,600円とかなり高価ですし)と比べると、
税込1,490円のこちらが見劣りするのは仕方ない?
さらに言うと、表紙に「『水野英子』から『吉田秋生』まで全118作」
ってあるのに‥‥水野英子は70年代の前のマンガ家なので、
スペースはまぁこれで仕方ないとしても、
70年代として取り上げるなら『ファイヤー!』でしょう?!!
そして『銀の花びら』はずっと初期の作品です。
作品を単行本として出版された年代で表記しているけど、
やはり初出で表記するべきだと思うんですよ。
「少女マンガの絵はこう変わった!!」で、
少女マンガの目の表現の変遷などが取り上げられているのは興味深く読みました。
萩尾望都の鼻筋の表現が革命的だったとか。
私のスクラップブックより。だいぶシミが出てきてる(T.T)
萩尾望都の作品を再掲載した、
「週刊少女コミック春の増刊フラワーコミック」より
エドガーのイラストピンナップの下に『トーマの心臓』の予告が載ってます。
なので'74だと。
そう、当時マンガらしきものを描いていた私も、
鼻筋を側面のラインで描いたおモー様の絵は衝撃でしたね。
このムックを読んで、私のお宝スクラップブックなどまた取り出したりしたんですが、
昔の雑誌なので、インクが消えかかって読めなくなってたりするのもあってショック!
なかなかできないけど、このブログで紹介していきたいなぁと。
ムックの最後の
「少女マンガ専門古書店探訪
くだん書房・藤下真潮氏 インタビュー」にありましたが、
「みなさん、マンガの背は日に焼けないように、しかも湿気の少ないところに保存してください(笑)」
あぁぁ‥‥高温多湿になるトコしか保存場所がないんですがー(T.T)
まぁ、イロイロ不満やツッコミはありますが、
あの頃の少女マンガに夢中になった者には、とても楽しい本でした。
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うおぉぉ~こんなの出てたんですかぁ~
早速、本屋を渡り歩かなくては・・・
あ、しょっぱなから失礼しました。
このところ、忙しくて本屋もゆっくり見てられなかったもので、全然気がつきませんでした。
あ~、懐かしいマンガ名がいっぱいでてきてますね~。
学生時代は本屋でバイトしてたので、ベルバラ10巻セットの赤い化粧ケースをもらって、それに入れてますよ~
ケースで入ってきたのをばらして棚に入れるので、いっぱい余るので、片っ端からもらって、友達にあげてましたね。
だって、どうせいらないものとして捨てられちゃうんだもの・・・
「生徒諸君!」は、そのバイトの休憩時間に棚から借りて読んでました。
そうやって読んだの、けっこうあったなぁ・・・
実家を片付けたときに、「ポーの一族」とか、「エースをねらえ!」は、救い出してきました。
もっとあったはずだけど、見当たらないのは、もしかしたら親友の実家の書庫に預けちゃったかも・・・
そのうち、片付け手伝いがてら、引き取りに行こうかな・・・
「フーちゃん」と「ちるどちゃん」は、なんとなく見覚えがある・・・
しーちゃんは、いっぱい残してあるんですね。
い~なぁ・・・私も、残して置けばよかったなぁ・・・
うん、このムック、探します!
by 神奈川のしーちゃん (2014-09-05 22:31)
神奈川のしーちゃん、このムック、ドツボでしょww! 新聞の広告で見かけて、久しぶりに本屋行きましたよ。以前とすっかり本の配置とか変わっていて、結局店員さんに頼んで探してもらいました。
懐かしいマンガがいっぱい出てきて、思わず私のコレクションも引っ張り出してきましたワ。いえ、そんなには残してないんですよ。なにしろモトがそんなに買えてないから。だから読んでないマンガもいっぱいあります。「生徒諸君!」は読んだことないなぁー。私、講談社系の現実感あふれるマンガより、少年愛とか、現実離れしたのか好きだったんだなと。
by しーちゃん (2014-09-06 10:38)
はじめまして。
エドガーの目ぢからに、腰抜けそうになりました。
切り抜いて保存していらっしゃるなんてすごい! お宝です!
私も昔の「りぼん」や「花とゆめ」のイラスト、いまだにいくつか
とってあります。
紹介されているムックは知りませんでした。とても面白そうですね。
by koma (2017-03-19 09:20)