ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展 [美術]
5月1日(金)、名古屋ボストン美術館へ
ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展
―印象派を魅了した日本の美― を見に行きました。
翌日からゴールデンウィーク5連休という人も多いんでしょうが、
私のパートが3日(日)に出勤になった代わりに、
5月1日(金)が休みになったんです。
で、せっかくの休みだし、どうしようかなーって思った時、
1月2日(金)から名古屋ボストン美術館で開催されている
「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」が、
5月10日(日)で終わることに気がついて、
実は今まで、そんなに行きたいってわけじゃなかったんですが、
ここへきて、やっぱ見ておこうかなって気になりまして。
この展覧会、世田谷美術館で去年の6月28日(土)から始まっているんですね。
その頃(7月20日)にNHK日曜美術館のアートシーン15分を全て使って紹介してました。
日本趣味のインクスタンドの細かな模様のことや、
モネの《ラ・ジャポネーズ》が、修復後、世界初公開だと。
東京の後、京都市美術館へ巡回して、名古屋ボストン美術館が最後、
ってことで、急に見逃すのが惜しくなりまして。
名古屋ボストン美術館は、平日は午後7時までやっているし、
金山駅前という交通至便の地にあるってことで安心(?)して、
出かけるのがズルズルと遅くなりまして。
金山駅に着いたのが4時頃になってしまいました。
美術館のあるビル1階のボストンカフェに、
今回もチケット付きのケーキセットがあったので、
まずはそちらを食べてから。
モネの作品をイメージしたケーキが売り切れだったのが残念ですが、
ケーキセットが700円、ボストン美術館の入館料が一般当日1,300円、
合計2,000円のところ、1,700円なのですからおトクです!
3階の美術館ロビーへ行くと《ラ・ジャポネーズ》の着物を
再現したものが展示されていました。おぉ、豪華です。
そして顔出し看板も!
「カミーユに挑戦! あなたも小顔美」って(^^;)
チケットを見せて4階から見て行きます。
ゴッホが模写をしたことで有名な
歌川広重の《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》と、
《名所江戸百景 大はし あたけの夕立》が、
そして、七宝で虫がデザインされた刀の鍔(つば)や、
アートシーンで紹介されていたブシュロンのインクスタンド
(ちょっと装飾過多じゃない?って気はしますが)
欧米人が日本の浮世絵や美術に驚嘆したことはよく知られていますね。
この展覧会、《ラ・ジャポネーズ》と並ぶ、もう一つの“ウリ”が、
日本の浮世絵と、それに影響されて制作された絵画を並べて展示しているところ。
日本美術を多数所蔵しているボストン美術館ならではの企画です。
チラシ中面(このチラシわかりやすくていいですね)にもあるし、
NHKテレビでも盛んに宣伝していた
歌麿のたらいの母子と、メアリー・スティーヴンソン・カサット《湯浴み》
菊をバックにした役者絵 歌川国貞(三代豊国)・歌川広重
《当盛十花撰 夏菊(二代目沢村訥弁、初代沢村由次郎)》と
ゴッホ《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》
そんな中、え? この絵、外国の人が日本の風俗を描いてるけど、
浮世絵を見て描いたにしてはよく描けているけど‥‥って見たのが
ヘレン・ハイドという女性版画家。来日して日本で制作もしているんですね。
日本の風俗が描かれた木版画だけど、やはり日本人とは違う‥‥
でも母子の情愛みたいなものが感じられてあたたかい作風でいいなと。
(Wikiで検索したら、《湯浴み》のカサットに強い影響を受けたと。
ついでに、Wikiのメアリー・カサットの油彩の作品、素敵でした)
モネ《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》1876年 は、
豪華な着物の赤がとても鮮やかな大作
細かな説明もあって、カミーユの金髪は実はかつらだとか、
豪華な打掛の文様は能の「紅葉狩」ではないかと。
武者を紅葉狩りの宴に誘う美人は、実は鬼女。それと気づいた
平維茂(たいらのこれもち)が、切り倒そうと刀を抜くシーンだと。
モネがその物語を知っていたかは疑問ですが、
それを知ってこの絵を見ると、にこやかに笑う美女が違って見えてきちゃいます。
私にはこの展覧会、ジャポニズムを取り入れた西洋のデザインが面白かった。
チラシ中面にある歌川国貞《虎》と対になっているような
ポール=エリー・ランソン《密林の虎》とか、
ジスベール・コンバズ 12枚組ポストカードのデザインとか、
伊勢型紙の文様を取り入れたであろう写真立てのデザインなど。
そして、チャールズ・カーライル・コールマン
《つつじと林檎の花のある静物》1878年 が、
花や陶磁の花瓶など、とても繊細に描かれていて素敵だなぁと見ました。
あと、シニャックの点描で描いた海の絵《サン=カの港》が、
とても明るく穏やかな景色で気に入りました。
図録買ってないし、出品リストが目につくところになかったので、
(音声ガイドを借りた方はもらえた?)この絵のタイトルを調べるのに
ネットを検索して、他の方の感想なども読ませてもらうと、
この展覧会、世田谷美術館ではずいぶん混んでいたみたいですね。
私が行ったのは、平日のそれも夕方で、
一番空いている時間だったのかもしれませんが、
ゆったりと鑑賞することができて、
後から思えば贅沢な時間を過ごさせてもらったのかも。
東京はいろんな展覧会があっていいなぁとも思うんですが、
どこも混んでるようですからね。私はどんなにいい絵でも、
混雑しているのはダメなので、名古屋で見れて良かったのかな。
次回の「ダブル・インパクト」展も、ちょっと面白そう。
名古屋ボストン美術館: http://www.nagoya-boston.or.jp/
ボストン美術館華麗なるジャポニズム展: http://www.boston-japonisme.jp/
ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展
―印象派を魅了した日本の美― を見に行きました。
翌日からゴールデンウィーク5連休という人も多いんでしょうが、
私のパートが3日(日)に出勤になった代わりに、
5月1日(金)が休みになったんです。
で、せっかくの休みだし、どうしようかなーって思った時、
1月2日(金)から名古屋ボストン美術館で開催されている
「ボストン美術館 華麗なるジャポニスム展」が、
5月10日(日)で終わることに気がついて、
実は今まで、そんなに行きたいってわけじゃなかったんですが、
ここへきて、やっぱ見ておこうかなって気になりまして。
この展覧会、世田谷美術館で去年の6月28日(土)から始まっているんですね。
その頃(7月20日)にNHK日曜美術館のアートシーン15分を全て使って紹介してました。
日本趣味のインクスタンドの細かな模様のことや、
モネの《ラ・ジャポネーズ》が、修復後、世界初公開だと。
東京の後、京都市美術館へ巡回して、名古屋ボストン美術館が最後、
ってことで、急に見逃すのが惜しくなりまして。
名古屋ボストン美術館は、平日は午後7時までやっているし、
金山駅前という交通至便の地にあるってことで安心(?)して、
出かけるのがズルズルと遅くなりまして。
金山駅に着いたのが4時頃になってしまいました。
美術館のあるビル1階のボストンカフェに、
今回もチケット付きのケーキセットがあったので、
まずはそちらを食べてから。
モネの作品をイメージしたケーキが売り切れだったのが残念ですが、
ケーキセットが700円、ボストン美術館の入館料が一般当日1,300円、
合計2,000円のところ、1,700円なのですからおトクです!
3階の美術館ロビーへ行くと《ラ・ジャポネーズ》の着物を
再現したものが展示されていました。おぉ、豪華です。
そして顔出し看板も!
「カミーユに挑戦! あなたも小顔美」って(^^;)
チケットを見せて4階から見て行きます。
ゴッホが模写をしたことで有名な
歌川広重の《名所江戸百景 亀戸梅屋舗》と、
《名所江戸百景 大はし あたけの夕立》が、
そして、七宝で虫がデザインされた刀の鍔(つば)や、
アートシーンで紹介されていたブシュロンのインクスタンド
(ちょっと装飾過多じゃない?って気はしますが)
欧米人が日本の浮世絵や美術に驚嘆したことはよく知られていますね。
この展覧会、《ラ・ジャポネーズ》と並ぶ、もう一つの“ウリ”が、
日本の浮世絵と、それに影響されて制作された絵画を並べて展示しているところ。
日本美術を多数所蔵しているボストン美術館ならではの企画です。
チラシ中面(このチラシわかりやすくていいですね)にもあるし、
NHKテレビでも盛んに宣伝していた
歌麿のたらいの母子と、メアリー・スティーヴンソン・カサット《湯浴み》
菊をバックにした役者絵 歌川国貞(三代豊国)・歌川広重
《当盛十花撰 夏菊(二代目沢村訥弁、初代沢村由次郎)》と
ゴッホ《子守唄、ゆりかごを揺らすオーギュスティーヌ・ルーラン夫人》
そんな中、え? この絵、外国の人が日本の風俗を描いてるけど、
浮世絵を見て描いたにしてはよく描けているけど‥‥って見たのが
ヘレン・ハイドという女性版画家。来日して日本で制作もしているんですね。
日本の風俗が描かれた木版画だけど、やはり日本人とは違う‥‥
でも母子の情愛みたいなものが感じられてあたたかい作風でいいなと。
(Wikiで検索したら、《湯浴み》のカサットに強い影響を受けたと。
ついでに、Wikiのメアリー・カサットの油彩の作品、素敵でした)
モネ《ラ・ジャポネーズ(着物をまとうカミーユ・モネ)》1876年 は、
豪華な着物の赤がとても鮮やかな大作
細かな説明もあって、カミーユの金髪は実はかつらだとか、
豪華な打掛の文様は能の「紅葉狩」ではないかと。
武者を紅葉狩りの宴に誘う美人は、実は鬼女。それと気づいた
平維茂(たいらのこれもち)が、切り倒そうと刀を抜くシーンだと。
モネがその物語を知っていたかは疑問ですが、
それを知ってこの絵を見ると、にこやかに笑う美女が違って見えてきちゃいます。
私にはこの展覧会、ジャポニズムを取り入れた西洋のデザインが面白かった。
チラシ中面にある歌川国貞《虎》と対になっているような
ポール=エリー・ランソン《密林の虎》とか、
ジスベール・コンバズ 12枚組ポストカードのデザインとか、
伊勢型紙の文様を取り入れたであろう写真立てのデザインなど。
そして、チャールズ・カーライル・コールマン
《つつじと林檎の花のある静物》1878年 が、
花や陶磁の花瓶など、とても繊細に描かれていて素敵だなぁと見ました。
あと、シニャックの点描で描いた海の絵《サン=カの港》が、
とても明るく穏やかな景色で気に入りました。
図録買ってないし、出品リストが目につくところになかったので、
(音声ガイドを借りた方はもらえた?)この絵のタイトルを調べるのに
ネットを検索して、他の方の感想なども読ませてもらうと、
この展覧会、世田谷美術館ではずいぶん混んでいたみたいですね。
私が行ったのは、平日のそれも夕方で、
一番空いている時間だったのかもしれませんが、
ゆったりと鑑賞することができて、
後から思えば贅沢な時間を過ごさせてもらったのかも。
東京はいろんな展覧会があっていいなぁとも思うんですが、
どこも混んでるようですからね。私はどんなにいい絵でも、
混雑しているのはダメなので、名古屋で見れて良かったのかな。
次回の「ダブル・インパクト」展も、ちょっと面白そう。
名古屋ボストン美術館: http://www.nagoya-boston.or.jp/
ボストン美術館華麗なるジャポニズム展: http://www.boston-japonisme.jp/
タグ:ジャポニスム 名古屋ボストン美術館
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