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桑山美術館「カワイイ!日本画」展 [美術]

6月25日(土)、名古屋市昭和区にある
桑山美術館へ行きました。
「カワイイ!日本画 ―可愛らしさのツボを探ろう―」
という展覧会をやっていました。 2016年)4月6日(水)~7月3日(日)
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この日、パート休みだったんですが、ダンナから用事を頼まれて、
朝から名古屋へ出かけました。用事が1時頃に終わったので、
美術館へ行こうと思いまして。いくつか行きたい展覧会もありましたが、
このチラシにひかれて、初めて桑山美術館へ行ってみることにしました。

チラシで「地下鉄鶴舞線『川名』下車、東へ徒歩8分」ってことで、
名古屋駅から「川名」まで270円なので、
600円の「ドニチエコきっぷ」を買うことにしました。
往復で540円ですが、桑山美術館の入場券が100円引きになるので、
おトクです。(私は帰りに地下鉄鶴舞線で上小田井まで乗って、
さらにおトクにしました。)

チラシの案内どおり、「川名」駅の改札口右のエレベーターで地上へ。
左手に広い「川名公園」を見ながら東へ。
信号を渡って、少し坂を道なりに上った右手の角に
「桑山美術館」って案内板を見つけてそちらの道を少し上ると、
車が数台駐車できるようになった塀の奥、「SK」マークの建物が。
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周囲は閑静な住宅街です。

財団法人 桑山清山会 桑山美術館
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うっそうとした桜の木の下のアプローチを進むと
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趣きのある庭園が見えます。
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玄関を入って、ドニチエコきっぷを提示して
一般500円の入館料が100円引きの400円になりました。
(中高大学生は300円が200円になります)
チケットには横山大観《霊峰春色》が印刷されています。
(今回は展示されていませんでした)
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こういうこじんまりした美術館、私は好きです。
ゆっくりと作品を鑑賞できるのがいいですね。
1階の展示室に入ると鑑賞者1人いらして、
私が部屋を出る頃には新しい方も入っていらして‥‥ってカンジでした。

「カワイイ!日本画」動物を描いた作品が多かったですが、
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最初に展示されていた 麻田辧自(1900-1984)《松鷹図》
いわゆる《松鷹図》って聞いて思い浮かべるような獰猛で
格調ある鷹でなくて、ちょっと稚拙っぽくも、カラフルな色が
ポップにも見えるようで、なんとも味のある鷹がカワイイ!

熊谷守一(1880-1977)《かたつむり》1975年
熊谷守一が描く身近な生き物たちはカワイイですね。

西村五雲(1877-1938)《栗鼠》1935年頃(チラシ裏面中下)や、
竹内栖鳳(1964-1942)《家鴨》1935年頃 が並び、

上村松園(1875-1949)の《手毬つき》1945年頃
着物や髪形に詳しくない私には手毬をついている美人画
ってくらいにしか見なかったんですが、解説を読むと、
未婚の女性の髪形で、振袖の袂をおさえて毬つきを楽しむ
あどけなさの残る少女の絵だとわかりました。

その隣の上村松園《唐子之図》1935年頃 は
中国風の装束の幼児がなんとも愛らしい。

展示室正面のガラスケースに展示されていた3枚の絵が素晴らしかった!

堂本印象(1891-1975)《花兎》
橋本関雪(1883-1945)《崖上双猿図》1938年頃
橋本関雪《月下狸之図》1935年頃

どれも動物の毛まで精細に写実的に描かれた絵で、
チラシ表面に使われている《崖上双猿図》
まずスゴイなー、猿がとても写実的で格調高く描かれているって
感心しながら、解説を読むと、子ザルが蜂を見ているとあり、
もう一度よく見たら、木の下に蜂の巣と蜂が描かれているのに
気がつきました。子ザルは蜂にチョッカイを出そうとしている?
そう思ったら、可愛い子ザルのしぐさ、蜂に刺されないか
ちょっと心配にもなってきました。
後で、館内に置いてあった桑山美術館の館内報を読むと
蜂を描いたのは、子猿の仕草の可愛さを演出するためではなく、 蜂と猿猴、つまり『蜂猴(ほうこう)』は『封侯』と音が同じで出世を意味する おめでたいものとして、この組み合わせは古来多くの画家に描かれてきた
へー、そうだったのか。でもこの子猿カワイイなぁ!

チラシ表面のなんともトボけたカンジの動物は、
小川芋銭(1868-1938)《羅漢 龍虎》(チラシ裏面左)に
描かれていたトラで、ゆるキャラじゃないけど、
なんともいえぬおかしみがありますね。

前田青邨(1885-1977)《天の岩戸》は墨の線で洒脱に描かれた
アメノウズメの踊りを見る神々たちの絵。動物も混じっているのが
楽しい。今まさに少し天の岩戸が開きかけて光が差してきたシーン。

中央の展示ケースには、動物を象った香合などがありました。

2階へ上がると、舞妓の絵が3枚並んでいました。
中尾淳(1917-2008)、寺島紫明(1892-1975)、伊藤深水(1898-1972)

山口蓬春(1893-1971)《白椿》
山口華楊(1899-1984)《水仙》
そして中村正義(1924-1977)のポップな《花》

展示室の奥には畳敷きのお茶室「望浪閣」がありました。
(上がるのは禁止)

上村松篁(1902-2001)《紅雀》クチナシの木に赤い小鳥が可愛い。
竹内浩一(1941- )《仔》鹿の子どもが心細そう(?)に座っているのがカワイイ。
加山又造(1927-2004)《猫》1975年頃 は、豪華な洋猫なのが、
ちょっと私の好みではないなぁと(猫が? 絵が?)
川端龍子(1885-1966)《狗児戯華図》 子犬たちが遊ぶ様子、達者だなぁと。

3階に上がると、屋上に出れるようになっていましたが、
小雨が降っていたので、外には出ませんでした。
3階ですが、小高い場所にあるので、名古屋駅周辺の高層ビルも見えました。

1階に降りて、庭の散策もできるようなので‥‥
特徴のある本館のコリドール
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奥に多目的ホールや立礼席のある別館があります。

庭には茶席「青山」があります。
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置いてあった「庭園散策ガイド」に
回遊式の庭園には十数種の燈籠が置かれ景をなし、趣の異なる姿をご覧になりながら ちょっとした散策を楽しむことができます。」と。

私、燈籠ってあまり注目したことなかったなぁと思いながら、
緑の濃くなった庭園を見てきました。
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この燈籠だけはユニークな形だなぁと。
「袖形燈籠」または「鰐口(わにくち)燈籠」だそう。
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藤棚の下には美術館の初代館長・桑山清一(1902-1989)の像が

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置いてあった桑山美術館のリーフレットですが、
いつの写真? 庭の木がずいぶん成長しましたね。
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美術品とお庭を、ゆったり楽しめる場所ですね。

ここ、開館は、
春季:4月上旬~7月上旬(日本画中心の企画展)
秋季:9月上旬~12月上旬(茶道具中心の企画展)
新春:1月上旬~2月上旬(全所蔵品からの企画展)
の、午前10時~午後4時だそう。(月曜休館)

桑山美術館: http://www.kuwayama-museum.jp/

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