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岐阜県現代陶芸美術館「引き継がれるコレクター魂」展 [美術]

10月15日(日)、岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。
「浦上父子コレクション展
 引き継がれるコレクター魂」という展覧会をやっていました。
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‥‥まぁ実は展覧会の内容についてイマイチよくわかってなかったんですよ。
チラシには浮世絵や古陶磁、銅鏡とかってあるんですけど。
でも、ま、私は岐阜県美術館の後援会員なので、岐阜県現代陶芸美術館の
企画展も1回ずつ見られるんですね。いつもいい展示やっているので、
そろそろ会期も終わりだし‥‥って出かけたんです。

岐阜県現代陶芸美術館のあるセラミックパークMINOでは、この期間、
3年に一度開催される「国際陶磁器フェスティバル美濃'17」が開催されていて、
国際的な陶磁器コンペティションの入賞作品が展示される
「第11回 国際陶磁器展美濃」もやっていて、
3年前に見た第10回、良かったので、
国際陶磁器フェスティバル美濃'14
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-17
どうせ多治見まで行くのなら、そっちも見たいなんて思ってたんですが、
まぁ、いつもの日曜日でダラダラしているうちに、
叔父の写真グループ展が各務原市の図書館で今日までだってことに
気が付いて、見に行ったりして、2時を回ってしまいました。
うーーん、来週にした方がいいかなぁ??なんて思ったけど、
まぁ、岐阜県現代陶芸美術館は6時までやってるから、
4時頃に着けばなんとか見られるよね、って。
(今回の展覧会では、それは甘かった!! んですけど)
 翌週は台風だったので、まぁ思い切って行っておいて結果的には良かったですけどね)

駐車場も結構混んでました(臨時駐車場の案内もありました)し、
駐車場からのギャラリーウォークには、
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こんなモノができていました!!
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伝統的な登り窯を見て、感じることができる通路だそう。
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外から見るとこんな感じになってます。
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続いて「産業振興コンペティション」の展示
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産業振興コンペティションとは
国内外の飲食店が“セラミックバレー美濃”の商社・窯元とタッグを組み、商社の提案力、窯元の技術力で、飲食店の料理が最高に引き立つ「理想の器」を創り上げました。
国際陶磁器フェスティバル美濃'17 のウェブサイト内の
産業振興コンペティションのページより
http://www.icfmino.com/mpc/
ってことで、創りあげられた「理想の器」23点が展示されていました。

「1964⇒2020年につなぐカップ&ソーサー」ってことで、
五輪をモチーフにした花模様がさりげなく入っているとのこと。
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「ぎやまん陶 墨ブラック てっさ皿」
ふぐの刺身を盛り付けるために作った皿だそう。
この作品が投票で銀賞に選ばれたそうです。
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「そらのkasanari」
シンプルだけど美しい器。重ねられるところもいいなって。
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そして岐阜県現代陶芸美術館のある2階へ行くと、
ショップのギャラリー(?)に、
明治の超絶技巧って雰囲気の美しい壺などが展示されていて、
あら素敵って見たんですが、近くに置いてあったパンフレットによると、
「西浦焼」
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国内向けの日用品が生産の中心だった美濃で、 陶器商を営んでいた西浦家の三代目・圓治は、美濃焼としての名声を高めようと、 当時、美濃焼の名工として知られていた市之倉の加藤五輔らを援助し、 染付などの器を作らせました。これが西浦焼と呼ばれるものとなります。
西浦焼は国内外に紹介され、明治22(1889)年には、パリ万国博覧会に製品を出品し銅賞を、 明治37(1904)年にはアメリカのセントルイス万国博覧会において金賞を受賞するなど、 世界においても認められています。
(西浦焼パンフレットより)

そうかー、道理で、前回の「明治有田超絶の美」展で見た陶磁器などと
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2017-09-07
似た雰囲気もあるんだなって。
《釉下彩鷺画皿》(パンフ2ページ左上)の釉下彩のトロンとした雰囲気素敵!!

屋外には、モザイクベンチ(制作中で触れません)もあったしー
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なーんて見ていたので(はー、ここまででブログの一記事になりそうですね)
美術館への入館がさらに遅くなっちゃいまして(^^;)>

さて、受付で岐阜県美術館の後援会員証を見せて、まずはギャラリーⅠへ

「浦上父子コレクション展 引き継がれるコレクター魂」は、
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 山口県萩市出身の実業家で美術品コレクターでもある浦上敏朗が、山口県立萩美術館・浦上記念館に寄贈した東洋美術と浮世絵、および長男で東京・日本橋の古美術商「浦上蒼穹堂」の店主である満氏がコレクションする『北斎漫画』や古鏡などの優品を一堂に紹介する展覧会(チラシ裏面より)

ギャラリーⅠは、敏朗氏のコレクション
 敏朗氏は、漢から唐時代の陶俑をはじめ、明の古染付そして高麗青磁や朝鮮陶磁などのやきもの、さらには歴代の代表的浮世絵師の名品を幅広く収集され、本展では体系的な陶磁器コレクションの全容に迫る一方で、浮世絵は師弟関係にあった歌川国芳、月岡芳年に焦点をあてていきます。
とのことで、最初に、新石器時代・大汶口文化(前2900-2600年)の《白陶鬹》
(チラシ裏面写真No.8)
あ、こんな3本足の壺、愛知県陶磁美術館でも見たなぁと。

家の中に人と犬がいる《灰陶家》前漢時代(前3-1世紀)は、
なんか小学生が作ったような素朴さだし、

西晋時代(3世紀)の《青磁神亭壺》、壺に貼り付けけられた蟹、上部の家や人、
鳥がこれでもか!ってカンジで盛ってあって、それぞれなんかカワイイ。

女性のやきもので、頭が小さくてすごくスタイルがいいなって、
現代の彫刻にでもありそうって見たのがありました。
《灰陶加彩婦人俑》隋-唐時代(7世紀)

チラシ裏面の画像No.1に使われている《青花虎文皿(古染付)》明時代(17世紀)
描かれた虎がなんともユーモラスだし、兎形の腕枕とか、動物が可愛いなって
見たけど、これは長男の浦上満氏に引き継がれているのかな?

朝鮮陶磁は、韓国のお土産品に、こんな感じの壺をよく見るけどなー
なんて、私では価値がイマイチわからないのが申し訳ないけど、
充実したコレクションなんでしょうね。

そして浮世絵では、歌川国芳と月岡芳年が、前期・後期で展示替えされて、
ずらりと並んでいましたが、ちょっと時間も押してきたので‥‥

そしてギャラリーⅡへ。こちらは浦上敏朗氏の長男で
東京・日本橋の古美術商「浦上蒼穹堂」の店主である満氏のコレクション。

満氏は葛飾北斎の代表作ともいえる絵手本『北斎漫画』や春画の世界的な収集家として 知られており、今回は『北斎漫画』・『富嶽百景』の全編、さらには古越磁の動物群や 漢代の青銅鏡などの特化したコレクションを紹介します。(チラシ裏面より)

入口に「蒼穹堂」の扁額(立原正秋氏の書だとか)と、
朝鮮時代(17世紀)の《白磁大壺》(チラシ裏面右上)が
でーーん!!と飾られています。

そしてジャスパー・ジョーンズから贈られたって作品が2点!!
浦上満氏夫妻とジャスパー・ジョーンズが並んだ写真もありました!!!

展示室に入ると、壁にびっしりと額が!! 
世界一という『北斎漫画』が出品リストによると140点!!
額に入れられて並んでいます。
そしてガラスケースに入った冊子状態のものも!!

続いて北斎『富嶽百景』全102点が!!!

展示室を区切って壁がいくつも立てられて、上下2段で展示されていますが、
それでも足りずに、なんと3階展示室へ上がる(展示室入口は2階)階段の
踊り場の壁にまで展示されていました。この展示点数、スゴイです!!!

見ているうちに閉館30分前のアナウンス、とても全部は見ていられません。
(時間があっても疲れて無理か??)

3階の展示室へ行くと、もう笑っちゃいます!!

蛙の形の焼き物《青磁蛙水盂・青磁蛙尊》呉(三国)-南朝(3-6世紀)がずらりwww
(「水盂」って、墨をする時の水差しだそうですね)
出品リストによるとこの蛙水盂だけで111点が並んでいます。

そして動物の形をした青磁も、よくもまぁこんなに集めたもんだって
あきれるほどです。どれもユーモラスで可愛い!!

わーー時間がもうない、ってアセって最後の部屋へ行くと、
銅鏡がズラリ88点!!!!!
一つ一つはもう見られないし、見ても私にはわからないけど、
すごく貴重なものなんだろうなぁってのはわかりました。

いやー、コレクションの質と量、スゴかった!!
ショップがもう閉まっていて、図録が買えなかったのが残念。
次に行ったら買ってこよう。


国際陶磁器フェスティバル美濃: http://www.icfmino.com/
セラミックパークMINO: http://www.cpm-gifu.jp/
岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/

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