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「宇宙家族ノベヤマ」一挙2話掲載 [岡崎二郎]

岡崎二郎ファンである私なので、
2月16日に出た「ビッグコミック3.17増刊号」に
「宇宙家族ノベヤマ」が2話も載っているのは当然読んでました。

‥‥だけど、うーーん。どうも私はこのシリーズは好きでないなー。
二郎先生の絵は異星人を描いても可愛いから、
今回のクササキリサも、スターウォーズにでも出てくるような、
可愛いキャラクターなんだけどねー。
メルヘン的な夢のあるストーリーならそれでいいんだけど、
ヘンに科学的な理屈ばかりで、登場人物が活動していないのよねー。
なんか、DNAがどうとかって、理論ばかり披露されても‥‥ってカンジ。

スターウォーズは、宇宙を舞台にしているけど、
ストーリーは、中世騎士物語なのよね。
ノベヤマも、異星人からのミサイル攻撃に、宇宙艇を発進させたりして、
アクション的なエピソードを入れようとしているのかもしれないけど、
どうも、全体の中で必然性があまり感じられないような気がする。

科学的、というかリアルにこだわるのなら、
(私はそういう知識はないから的外れなことを言っているかもしれないが)
出てくる異星人が皆、人間に似ているというか、
地球の動物などから想像できる範囲なのはどうして?
大きさも人間とほとんど同じってのは、可愛いマンガのキャラクターにするため?

異星の環境の中では、アリくらいの大きさの知的生物が支配していても
いいと思うし、ウィルスくらいの小さな生物という可能性だってある。
反対にものすごく大きな異星人というのもあると思う。
地球上の生物にしたって、大きさも色々だし、寿命もそれぞれ違う。
人間の寿命は、地球の誕生から今までの時間からしたら、ものすごく短い。
しかし、数日の命という昆虫から見たら長いだろう。

最近、地球型の惑星が見つかったというニュースを聞いた。
しかし、異星人がそこに住んでいても、
光速で飛ぶ宇宙船が作れたとして、
人間は、一生かかって飛んでも、会うことはできない。

宇宙の大きさに比べたら、人間はものすごく小さくてはかない。
星を見上げていると、そんな気が遠くなるような思いを味わう。
この宇宙の果てはどうなっているのか?
宇宙の真理を知りたいと思うが、私の生きているうちには無理だろう。

アリが知性を持っていたとして、彼らが地球全体の姿を理解できるだろうか?

しかし、一万年生きる宇宙人がいたとしたら、宇宙旅行も
海外旅行くらいの感覚でできるかもしれない。
「ゾウの時間 ネズミの時間」という本によると、
一般的に体が大きいと寿命も長いとのことだ。それぞれ別の時間が流れているので、
わずか数日の命の昆虫をかわいそうと考えるのは、あくまで人間の時間の感覚だ。

二郎先生の昔の作品(アフター0「オクラホマおじさんの逆襲」)には、
日本中の、かのファーストフードのマスコット人形のようなオクラホマおじさんが
突然歩き出して、富士山に集結する。
一万年前に地球にやってきたエイリアンが、人形の素材に使われていたためで、
そこへ巨大な円盤が飛んでくる。
一体何が起きるのか、日本中が恐れおののき見守る中、円盤生物は、
「お変わりありませんか?」「では、一万年後にまたお会いしましょう」と、
いつもの挨拶を交わしただけで去っていったという
なかなかシャレた話があった。
(これだけの話がわずか10ページの作品なんだから‥‥もったいない)

アフター0―著者再編集版 (1)

アフター0―著者再編集版 (1)

  • 作者: 岡崎 二郎
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2002/07/30
  • メディア: コミック


こちらの著者再編集版の「アフター0」1巻に収録されています。'91年の作品とのこと。
2008.2.29-013.jpg
アマゾンには画像がないようなので、私の持っているコミックの画像をアップします。
左が、著者再編集版の「アフター0」1巻。右は最初に出た「アフター0」3巻。

地球が珪素生命体で、意識を持っているとかいうのもあった。(アフター0「語れよ真空の中で」)

それに比べると、ノベヤマは、宇宙を舞台にしているけど、
今回(第12話「客人」)に出てくるホームステイのように、
国際交流ならぬ宇宙人交流をする話なんだけど‥‥やはりその宇宙人というのが、
どうも生き生きしてないのよねー。
これは、ノベヤマたちが会う異星人が、その星の代表団ということもあるのかなー?
外国に行って、その国の本当の姿を知りたいと思ったら、
表敬訪問で政治家に会うのではなく、一般家庭にホームステイするのがいい。

ノベヤマが今ひとつ魅力がないのは、彼らはいわば異星人と表敬訪問しかしていない
からじゃないだろうか?

あーー、なんかダラダラと感想を書いていたら、こんなに長くなってしまった。
まぁ、私にとって「宇宙家族ノベヤマ」は色々なことを考えさせてくれるマンガであります。
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