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皇妃エリザベート [美術]

2月8日(月) NHK教育テレビ「知る楽」を見ました。

「怖い絵」で世界を読み解く 第2回の放送です。
 第1回の放送のことはこちら:怖い絵 マリー・アントワネット
 
美の呪い ~エリザベート皇后~
ハプスブルク帝国の美しき皇妃エリザベート。身長170センチ、体重50キロ、ウエスト50センチ。端正な顔立ちだけでなく、スーパーモデルなみのプロポーションだ。今回の「怖い絵」は、エリザベート28歳のまばゆいばかりの姿をとらえた肖像画。なぜ、この絵が「怖い」のか?そこには、エリザベートを生涯捉えた「美の呪い」がひそんでいた。
(NHKのホームページより http://www.nhk.or.jp/shiruraku/mon/index.html#a2

ということで、こちらの絵が取り上げられていました。
フランツ・クサファー・ヴィンターハルター
《オーストリア皇妃エリザベート》
Winterhalter_Elisabeth_2.jpg
(Wikipediaより画像を借りてきました)

この絵、京都国立博物館の特別展覧会「THE ハプスブルク」展に来ているそうですね!
会期:3月14日(日)まで へー、マリア・テレジアやエリザベートの夫である
フランツ・ヨーゼフ一世の肖像画や、ハプスブルク家が所蔵する絵画や工芸品
‥‥さすが、すごい名品揃い。京都かぁ、ちょっと行ってみたくなってしまいました。

美貌で名高いオーストリア皇妃エリザベート
大抵の方が、どこかでこの絵を見たことがあり、エリザベートと言われれば、
この絵をイメージする方が多いのではないでしょうか。

エリザベートは、ミュージカルにもなって、日本でも1996年に宝塚が上演、
その後、何度も上演されていますし、
2000年からは東宝版のエリザベートも上演されて人気ですね。
死神すら魅了された美貌の皇妃。
私はミュージカルは見ていないのですが、
森川久美がマンガ化したこちらの本を読みました。
morikawa-Elisabeth.jpg

エリザベート (Asuka comics deluxe)

エリザベート (Asuka comics deluxe)

  • 作者: 森川 久美
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1996/03
  • メディア: コミック


文庫にもなっているようですね

エリザベート (講談社漫画文庫)

エリザベート (講談社漫画文庫)

  • 作者: 森川 久美
  • 出版社/メーカー: コミックス
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 文庫


初出はミステリーDX増刊「歴史ロマンDX」1995年冬の号、1996年春の号

この本の口絵に描かれた、エリザベートの肖像を森川久美が描いた絵
Elisabeth-morikawa.jpg
なんで、このまばゆいばかりの肖像画が怖いの? というと、
この肖像画によって、皇妃エリザベートは、美への呪いにとりつかれて、
過激なダイエットやトレーニングで体型を維持するのに必死になったからと。
確かに、美しい人の中には、年をとって美貌が衰えることに
ものすごく恐怖を感じて、若さに執着する人がいる。
スターなどで、若くして引退して、その後は大衆の前に姿を現さない人もいる。
エリザベートも年をとると人前では決して顔を見せなかったとか。
でも、それって、この肖像画のせいというばかりではないように思うのだけど‥‥

私が皇妃エリザベートで印象に残っているのが、
ルキノ・ヴィスコンティの映画『ルードウィヒ』
1972年の作品ですが、日本公開は1980年。
この頃、私はルキノ・ヴィスコンティの映画にハマっておりました。
Ludwig.jpg

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

ルートヴィヒ 復元完全版 デジタル・ニューマスター [DVD]

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD


狂王と呼ばれたバイエルン国王ルードウィヒ2世。
ワグナーに傾倒し、ノイシュヴァンシュタイン城などの豪華な城づくりに熱中して、
国の財政を破綻させた王。
彼は同性愛者で女性を嫌っていたが、8歳年上のエリザベートには魅せられていた。

エリザベートはルードウィヒに向って、「王族の立場は厳しいの」と言い、
「結婚なさい」と自分の妹を薦める。(この婚約は後にルードウィヒから破棄される)
でも二人は、宮廷を嫌い、芸術を愛し、夢見がちなところなど、とてもよく似ている。
二人ともヴィッテルスバッハ家の一員で、映画では「従兄弟」と言っていたけど、
家系図を見ると、ルードウィヒの父とエリザベートが従兄弟。

映画でエリザベートを演じたのは、ロミー・シュナイダー
彼女が、ルードウィヒが建てた壮麗な城の大広間――おそらく客を招いて
宴会などは開かれたことのない、華麗なだけの空虚な空間――に入って、
笑い声を立てるシーンがとても印象的だった。
そしてエリザベートが「暗殺でもされれば‥‥」とつぶやくシーンの後に、
暗殺されて白いベールをかぶせられたエリザベートの遺体が安置されている
シーンが挿入されていて、それが
私が、この美しい皇妃に興味を持ったきっかけでした。

しかし、外国語を日本語で表記するのは難しいですね。
エリザベート、エリーザベト
ルードウィヒ、ルートヴィヒ、ルードウィッヒ

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コメント 4

たまのママ

うおぉ~やっぱり・・・
細いと思っていたら、ウエスト50cmだったんですねぇ。
『恐い』という意味はいろいろありますね。
この絵です。
とっても綺麗で、品がありますね。
でも少し寂しそう。。
♪美しすぎて 君が恐い♪
・・・っていう歌がありましたね(苦笑)
by たまのママ (2010-02-10 09:15) 

しーちゃん

たまのママさん、コメントありがとうございます。ウエスト50cmって、すごいですよね。この美しい肖像画が怖いのかどうかはピンときませんでしたが、口元は微笑んでいるのに、ちょっと淋しげな表情に見えてきたりして‥‥謎めいた雰囲気があります。
by しーちゃん (2010-02-10 23:38) 

スー

わたしには、ウエスト50センチが怖いです。
by スー (2010-02-14 03:44) 

しーちゃん

スーさん、nice! & コメントありがとうございます。ハハハ‥確かに! エリザベートもウエスト50センチを維持しようと、過激なダイエットに励むことになったそうですから、確かに怖いですよね。
by しーちゃん (2010-02-15 09:51) 

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