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「嫁菓子」ってわかりますか? [昔のこと]

ちょっと前に岐阜市を車で走っていて見つけた看板
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ちょっとレトロな雰囲気が印象的です。
以前あった「本」という文字がかすかにわかるところも、
キッチュというか、独特な雰囲気をかもし出しています。
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閉店した本屋さんの跡にできた「おかしひろば」つまりお菓子屋さんです。

各務原市にも同じ「おかしひろば」の店がありました。
こちらは閉店したコンビニの店舗跡を利用しています。
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(しかし、閉店したコンビニの店舗が目立ちますね。塾や携帯電話販売店になったりと、
 その時々の流行モノがわかるというか‥‥でも一方では新しいコンビニもどんどん
 できていて、いいのかなぁーと、人事ながら心配してしまうんですが)

どちらも、店内には駄菓子や袋菓子などがダンボールに入ったままのような状態で
山と積まれていて、内装とかには全くお金をかけない、
問屋のような、ディスカウントの店です。

「嫁菓子」‥‥「嫁入り菓子」とも言いますが、
最近はこのあたりの人でもわからない人が出てきたんじゃないかと思うのですが‥‥

とにかく派手で有名だった名古屋の結婚式。
岐阜市周辺も名古屋の文化圏なので、一昔前の結婚式はそりゃ派手でした。

紅白の幕を張った嫁入り道具を積んだトラックが何台も連なって走ったり、
結婚式の引き出物は持って帰るのが大変なくらいでしたし‥‥

そして、嫁入り菓子。
花嫁さんが家で花嫁衣裳を着て出る時、見に来てくれた人に、お菓子を撒くんです。
(1987年の写真より)
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花嫁さんが乗る車は、花嫁さんの髪を壊さないよう、屋根が開くようになってます。
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仲人さんと一緒に、新郎の家に向います。
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菓子撒きのはじまりです(そのためにわざわざ足場まで組んであります)
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最後にはお菓子の入っていたダンボールまで撒いています。
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花嫁さんは一度新郎の家に入るんですが、ここでもお菓子が撒かれます。
それから集まった親族一同一緒に結婚式場へ行き、豪華な結婚式となるわけです。
(1989年の写真より)
屋根の上から菓子を撒いています。ちゃんと大きな袋持参で来てる人もありますね。
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「あそこの嫁入り菓子は‥‥」って話はすぐ広まるから、
お菓子代が10万、20万円ってのは当たり前だったようですよ。
もちろん、純粋に○○ちゃんの花嫁姿を見たいって人もいるんですが、
嫁菓子ゲット目的の人も多く集まってきますよね。
そんなオバタリアンたちの情報網はスゴかったですよ。
シーズンの大安の日曜日ともなると、袋状に縫った大きな前掛けを締めたオバさんたちが、
○時はあそこ、○時はあっちの家と、自転車で駆け回ってました。
噂では、ゲットした菓子をパチンコ屋に売るとか。
そんな菓子を、パチンコ屋といえど買うのかとか、売れたとしてもそんなに儲けには
ならないだろうとか思うんですが、元がタダで手に入れたものですからねぇ。

私もそんな菓子撒きの結婚式をしてもらったわけですが、
こんな見栄を張って、無駄だなぁと思ってました。

もう今は菓子撒きをするような嫁入りはないでしょうね。
花嫁も結婚式場でこしらえるようになりましたし、親族も直接式場へ行くことが多いです。

では嫁菓子はなくなったか?というと‥‥

菓子撒きをしていた頃も、本当にお菓子をもらって欲しいご近所の方は、
かえって遠慮して、あまりお菓子をゲットできていないことが多いので、
ご近所の方には最初に取り分けて袋につめておいた菓子を、
後でご挨拶と一緒に配ったりしていたんですが、
家から花嫁衣裳で出なくなると、菓子撒きはしなくなったんですが、
ご近所の方に配るお菓子の袋詰め=「嫁菓子」はまだやる方も多いですね。
まぁ、お引越しのご挨拶みたいなものですか?

電話帳にもそんな「嫁菓子」の広告があります。
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希望小売価格800~1,000円くらいのお菓子が袋詰めになって
「寿」のシールが貼ってあることが多いですね。
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コメント 10

スー

嫁入り菓子!
初めて知りました。
驚きました。
by スー (2010-04-12 14:05) 

びっけ

へーっ!  面白い風習ですね。
よく新築の建前でお餅やお金を撒くのは経験がありますが、嫁入り時のお菓子撒きとは!
しかも、今でも袋詰めセットの需要があるんですね。
さすが、名古屋圏ですわ!!

ところで、この参考写真のお嫁さんは、ひょっとしてひょっとすると、しーちゃんご自身でしょうか?
11月22日・・・いい夫婦の日ですね。(^^)v
by びっけ (2010-04-12 22:59) 

神奈川のしーちゃん

すごいですね~。
名古屋の結婚式が派手だとは聞いたことがあります。
娘3人持ったら破産する・・・とか・・・
私たちは親ではなく自分もちで、中野サン〇ラザ(格安だったんですよ)で、鬘も打掛も安いほうにして、お色直しも1回だけで(3回くらいやる人もいた)スナップ写真は従兄弟に、司会はダンナの友達に頼んで、超格安結婚式でした。
豪華な結婚式・・・いい時代でしたよね。
やってみたかったな・・・
娘はまだそんな相手いないけど、そのときは、どっか外国でも行って2人だけで式上げてきていいよ・・・って思ってます。(冷たいかな?)
by 神奈川のしーちゃん (2010-04-13 00:04) 

しーちゃん

スーさん、nice! & コメントありがとうございます。地域で色々な風習があって面白いですね。そこで育っていると、そういうものだと思っているので、全国的ではないことを知って驚いたりしますし。
by しーちゃん (2010-04-14 00:20) 

しーちゃん

びっけさん、nice! & コメントありがとうございます。えっ?!建前でお餅やお金を撒く?!!!! それは知りませんでした!! お金の撒かれる建前!あったら行ってみたいです!!
あ、この写真は従姉妹の結婚式です。偶然にもいい夫婦の日だったんですね。彼女も今や4人の子持ち(全て男!)です。
by しーちゃん (2010-04-14 00:27) 

しーちゃん

神奈川のしーちゃん、コメントありがとうございます。「名古屋嫁入り物語」なんてありましたよね。ここで育っていると、結婚式とはこういうモンだと思っているので、見栄張って無駄だなぁーと思いながら、すべて親もちで、豪華な結婚式(お色直し3回やりました)をさせてもらいました。今、私が子供にそれだけのことをしてやれるかというと、とてもできません。今さらながら感謝です。
神奈川のしーちゃんはちゃんと自分もちで偉いです。
by しーちゃん (2010-04-14 00:47) 

びっけ

再度コメント失礼します。
建前で撒くお金は、おもに五円玉です。(^^;
穴に赤や金色のリボンを結んであったりしました。
時々、五十円玉もあったかな?
今住んでいる神奈川では見たことがありませんが、実家のある仙台では今も時々あるようです。
by びっけ (2010-04-14 10:23) 

しーちゃん

びっけさん、衝撃(!)の現金バラ撒き建前について教えていただいてありがとうございます。そうですかー、でも五円玉とはいえ、現金というインパクトは強かったです。リボンを結んであるなんて、芸が細かい(?)ですね。地方によって色々な風習があって面白いです。
by しーちゃん (2010-04-15 11:19) 

たまのママ

名古屋に友だちが住んでて、結婚式に出ましたが、準備も家でして、このお菓子配りも見ましたよ~。
近所の子どもたちが嬉しそうにはしゃいでいました。
いい風習ですよね。
↑のコメを読むまでは、わたしもこの写真の花嫁さんがしーちゃん??って思いました。
豪華な打掛ですね。
私は白無垢にしました(笑)
しーちゃんは??
by たまのママ (2010-04-16 22:07) 

しーちゃん

たまのママさん、コメントありがとうございます。たまのママさんはお菓子配り見たことあるんですね。いい時代でした。
えーっと。私は打掛も白無垢も着てるんですよ。家を出る時はこのような赤い打掛で、ダンナの実家に行って、白無垢に着替えるんです(婚家の家風に染まりますとかいう意味ですか?)で、式場へ行って、神前結婚式はそのまま白無垢、披露宴はまた打掛で入場、1回目のお色直しで振袖に着替え、2回目のお色直しでウェディングドレスです。すごいですよねー。
by しーちゃん (2010-04-17 00:39) 

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