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岐阜県美術館「語りかける風景」展 [美術]

10月15日(金)、岐阜県美術館の「語りかける風景」展を見に行きました。
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最近は、富山まで、発電所美術館ヤノベケンジ「MYTHOS」展を見に行ったり、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-09-25
あいちトリエンナーレ2010を見てきたりと、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-10-10
芸術の秋を楽しんでいましたが、
10月17日(日)までの岐阜県美術館の企画展「語りかける風景」展に
まだ行ってないことに気付きました。

チラシのモネの《ひなげしの咲く麦畑》は、いい雰囲気の絵だなぁと
思ったんですが、「18世紀から20世紀までの近代西洋風景画の系譜‥‥」
「コロー、モネ、シスレー、カンディンスキー、ピカソの作品に加え‥‥」
といったチラシの案内文にあまり心を動かされなかったんです。
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(チラシ裏面)

でも、岐阜県美術館の後援会員になっているので、
全ての企画展が各一回無料で見られるんですよね。
おケチな私としては、見逃すのはもったいないけど、
もうパートの休みの日がない~~と思っていたら、
15日(金)は夜間開館日だということに気が付きました。
毎月第三金曜日は夜間開館日で夜9時まで開館しているんです。
(夜9時ってのは美術館としてはすごいですよね。平日も、
 たいてい5時に閉まる美術館が多いと思うんですが、
 岐阜県美術館は6時までやってるんです。
 なので、ちょっと遅く出かけても、ゆっくり鑑賞できていいです。
 ま、ただでさえあまり人がいない美術館、
 6時頃になると鑑賞者が私一人なんてこともありましたが‥‥)
さらに、15日18:30~19:30は作品鑑賞会として、
美術館の学芸員の解説があるとのことで、パートが終わった後で出かけました。

美術館には5時過ぎに着いたので、まだ作品鑑賞会には時間があるので、
県民ギャラリーの岐阜県水墨画展を先に見ました。
岐阜県下の水墨愛好者500名の作品を展示とかで、まず数の多さに驚きました。
実は私も公民館でやってた水墨サークルに少しだけ通ったこともあるんですが、
毎年秋の公民館の文化祭に作品を出してと言われるんですが、
色紙くらいの小品でさえ、人に見てもらおうと思うと、
かなり頑張らないと描けないんですよねー。ここに展示してあるような
大きな作品(‥‥と言っても、二段で展示してあるので、20号くらい?)は
描いたことがないんですが、これだけの水墨画を描いている人が
岐阜県のこのあたりだけで、500名もいるのかーって‥‥。
大きさのせいか、風景画が多く、白川郷や日本の古い町並み、
そして外国の風景を描いたものも多かったです。

それから、解説が始まる前に一応絵を見ておこうと、会場に入りました。
この企画展は、フランス・アルザス地方の中心都市ストラスブールにある
ストラスブール美術館の所蔵品によるものだそうですが、
ほとんどの作家が、名前を聞くのも初めてでした。
岐阜県美術館のHP http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s27213/ によると、
出品作品数:81点、出品作家:59名とありましたが、
私が名前を知っていたのは、チラシの文章にあった、
コロー、モネ、シスレー、カンディンスキー、ピカソと、
モーリス・ドニ(岐阜県美術館蔵の絵が私の好みだったので知りました)と、
ヴラマンク、エルンスト、ピサロ、クールベくらい。
テオドール・ルソーはどっかで名前を聞いたかな?
あ、彫刻家マイヨールの絵がありました。

なので、日本ではあまり目にできないであろう、
アルザス地方の画家たちの作品を見られたってのはよかったんでしょうが、
正直‥‥あまり私の好きな作品ってのは少なかったです。

で、カタログは買う気にはなれなかったんですが、
レアな絵(?)と画家の名前を覚えておくためにとポストカードを3枚買いました。

まず、この展覧会で一番気に入った絵
モーリス・エリオ(1864-1945)の《年老いた人々》
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印象派の技法で描かれた、明るい田園風景の中、
手前には食事をしている老夫婦、その後ろには孫娘が
畑で農作業をしている父母を見ているという、
光あふれる、見ていると幸せな感じになってくる絵です。

あとは、どのポストカードを買うか迷ったんですが、
アンリ・ジュベール(1844-1909)《ヴュー・フェレットの羊の群れ》
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大きく描かれた空と広がる地平線、羊の群れ‥‥牧歌的というよりは、
神への祈り?のようなものも感じられるような静かな風景だと感じました。

フランソワ=ルイ・フランセ(1814-1897)の《アンティーブの眺め》
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大きな樹が描かれた光あふれる明るい港町の風景。
なつかしい絵という印象です。
作者80歳の作品だそうで、巨木に作者の思いを投影しているのではないかと、
解説がありました。

モネの絵はもちろん良かったですが、抽象絵画の先駆者として知られる
カンディンスキーがまだ具象絵画を描いていた頃の作品
《サン=クルー公園》(チラシ裏面の左側の中段の絵)が、
後の抽象画を思わせるようで、小品ながらいい絵だなぁと思いました。

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たまのママ

モネのひなげしシリーズ、大好きです。
なんだか優しい感じがしますよね。。
しーちゃん、良い展示会に行ってこられたんですね。
upされている絵、全部とっても良いですね~。。
私、こんな絵好きです。。
神戸の美術館でも、今ゴッホの展示がされているので来月あたまくらいに見に行こうと思っていたところでした。
ありがとうございます。
藝術の秋ですね。。
by たまのママ (2010-10-24 14:26) 

しーちゃん

たまのママさん、コメントありがとうございます。モネの絵、近寄って見ると、荒いタッチで描かれているのに、なんであんなに優美な風景が見事に表現されているのか!すごいですよね。
たまのママさんも芸術の秋を楽しんでくださいね。
by しーちゃん (2010-10-26 22:25) 

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