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愛知県陶磁資料館「アール・デコ 光のエレガンス」展 [美術]

10月18日(木)、リニモに乗って愛知県陶磁器資料館へ行きました。
目的は特別展示「アール・デコ 光のエレガンス」展

ArtDecoLight-1.jpg
こちら地下鉄の駅に置いてあったチラシですが、
うーん、ちょっとこのチラシ良くないなぁ‥‥

たしかにこの女性たち、アール・デコなんだけど、
エレガンスからもちょっと違うような気がするし、
何より、この展覧会のメインは、当時普及しはじめた
電球を用いた照明器具なんですよね。

私はNHK「日曜美術館」のアートシーンで、パナソニック汐留ミュージアムで
開催されていた展覧会の紹介を見て、行きたい!って思ったのですが、
このチラシ見ただけなら、あまり魅力を感じなかったかも。

リニモの駅においてあったチラシはこちら
ArtDecoLight-2.jpg
ルネ・ラリックの天井灯の写真なのは、今回の展覧会の内容をまだ
表していると思いますが、写真の使い方が間延びしちゃってます。
ガラスに彫られたスズメの愛らしい模様をもっと大きく扱うとか‥‥

そして、こんなセンスのない観覧割引券のシール貼らないで欲しいなぁ。
(美術展のチラシをコレクションしてる人多いと思うんですよね。私もそうだけど)
このチラシを持っていくと、一般900円の観覧料が2割引の720円!
チケットをこれから買う人は嬉しいかもしれないけど、
よっぽど人気がないのか?って思っちゃいます。

チラシ裏面はどちらも共通です。表面よりはマシ?
ArtDecoLight-3.jpg
いちばん右の天井灯は、セーブルの陶器製で、東京都庭園美術館のもの。
(展示されていたのはもっと赤っぽい光の印象だったんですが)
東京都庭園美術館は、アール・デコの館と言われた朝香宮邸を
美術館として利用しているんですよね。私、是非一度行ってみなくてはって
思っているんですが‥‥今、改修工事のため休館中だそう。

でもまだまだ素敵な作品がいっぱいありました。
コブラのランプなんか好きだなー。

やっぱり、ルネ・ラリックのガラス作品
テーブルセンターピース《三羽の孔雀》とか、常夜灯《インコ》が素敵!
どちらも北澤美術館蔵とのこと。北澤美術館、諏訪にあるんですか!
http://kitazawamuseum.kitz.co.jp/
アール・ヌーボーやアール・デコのガラス作品と東山魁夷などの日本画!
私好みの作品がいっぱいありそうで、一度行ってみたいなぁ。

愛知県陶磁資料館の2012年度の企画展の案内パンフが、
今回の展覧会の魅力を一番伝えられている気がします。
ArtDecoLight-4.jpg

パナソニック汐留ミュージアムのチラシには《インコ》が大きく使われていて素敵!
図録の表紙も《インコ》ツヤのある紙に印刷された表紙はとても美しかった!
2,200円だったので我慢したんですが、やっぱ買ってくればよかったかなー。

《三羽の孔雀》もすごく美しい作品!テーブルの真ん中に飾るものだそう。
かなり大きなテーブルでないと、食器等を置く場所がなくなっちゃいますから、
もちろん経済力のある人でないと買えませんが、
この作品、1点モノでなく、量産されているんです。
当時経済力をつけてきた人々に熱狂的に迎えられたんだろうなって。

それまでたくさんの色を使うことが豪華で高級とされてきたけど、
人工染料や印刷が普及してきて、かえってモノトーンが
都会的で洗練されたシックな趣味だともてはやされたわけですね。
‥‥これは現代人の感覚からすればすごくよくわかる!

《トウキョウ》と名づけられたグラスセットもとてもシャープでモダンです。
熟練した職人が作るグラスではなく、機械的に、半円を並べたような模様で、
それが光を反射して輝くところがとても美しい!
ラリックのインダストリアル・デザイナーとしての力量ですね。

エミール・ガレなどのアール・ヌーボーのガラス作品は
とても華麗で美しいけれど、ラリックのガラス作品を見た後では、
ちょっと野暮ったいとも思えてきちゃいます。

アール・ヌーボーとアール・デコ、どちらも私は大好きですが、
アール・ヌーボーは曲線的で、アール・デコは直線的な様式って
説明されていることが多いんですが、この展覧会で、
電球の発明など、文明の発達も多いに関係していたってあって、
あっ、そうだったのか!って。

愛知県陶磁資料館「アール・デコ 光のエレガンス」展では、近くの
トヨタ博物館から借りてきたブガッティの車が展示してあるのが、
パナソニック汐留ミュージアムと違うところ。

すっごく素敵な車です!流線型のフォルムがアール・デコってカンジ。
ラリックのガラス製カーマスコットも素敵だなぁ!
(カーマスコットもパナソニック会場よりちょっと多く展示してありました)

ポスターの歴史では必ず挙げられる、
カッサンドルの《豪華客船ノルマンディー号》や《北極星号》のポスター

通称「アール・デコ博覧会」といわれる「現代装飾美術産業美術国際博覧会」
1925年にパリで開催された大博覧会のポスターや、博覧会を特集した雑誌などもあり、
ちょうどボランティア(?)の解説の方が、博覧会の期間はパリの街が
電飾や噴水で飾られてお祭り騒ぎだったと説明してくださいました。
機械生産と手工業とが同じように評価された時代であったと。

愛知県陶磁資料館での「アール・デコ 光のエレガンス」展は、
2012年10月6日(土)~12月24日(月)までです。

愛知県陶磁資料館: http://www.pref.aichi.jp/touji/

パナソニック汐留ミュージアム「アール・デコ 光のエレガンス展」のページ
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/12/120707/
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コメント 4

通りがかりです

プジョーではなくブガッティです。チラシ、ポスターデザイン、めためた切りですね。
by 通りがかりです (2012-12-02 22:45) 

…

展示解説は担当学芸員さんがやっていますよ。。ラリックはインダストリアルデザイナーではないし…けっこう間違い多い。。わかった顔して、なんだか腹がたつ文章ですね。
by (2012-12-03 01:18) 

しーちゃん

通りがかりです さん、ご指摘ありがとうございます。車についてはトヨタも日産もわからないくらいの私なので、申し訳ありませんでした。直しておきます。この展覧会、展示品はとても私の趣味で良かったんですが‥‥パナソニック汐留でのチラシが素敵なので、このチラシ、もう少しなんとかならなかったのかと。
by しーちゃん (2012-12-05 13:01) 

しーちゃん

… さん、私の拙い記事をお読みくださり、コメントありがとうございます。解説していらしたのは学芸員さんでしたか。しっかり聞いてなくてすみません。あくまで展覧会を見ての私の印象です。ラリックがガラス工芸品を大量生産できるようにデザインしたのを「インダストリアルデザイン」と捉えたんですが。他にも間違いがありましたらご指摘いただけると有り難いです。
by しーちゃん (2012-12-05 13:06) 

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