あいちトリエンナーレ2013 (6) 白川公園エリア [美術]
あいちトリエンナーレ2013の白川公園エリア(名古屋市美術館)のレポートです。
9月12日(木)に、あいちトリエンナーレ2013の納屋橋エリアを見て、
それから名古屋市美術館へ行って、一応館内は見たのですが、
なんか消化不良で(トリエンナーレのチケットで常設も見られるそうだし)
もう一度行かなきゃ(せっかくのフリーパスだし)って思ってたので、
9月22日(日)に、今日こそトリエンナーレ全部見るぞ!って出かけました。
(できたら平日に行きたかったのですが、しばらく日曜日しか休めないので)
なので、名古屋市美術館での写真は12日に撮影したものと22日のものがあります。
名古屋市美術館のエントランスには、横山裕一のキャラクターが描かれた
「痛車」が展示されています。
いつもの入口から入ろうとすると、案内ボランティアの方から順路案内図を渡され、
チケットをお持ちの方は反対側の入口へ回ってくださいと。
へー、名古屋市美術館、何度か来たことがあるけど、裏側へ回るのって初めて!
美術館の横の小道を歩いていくと‥‥
あっ、この彫刻は、今回のトリエンナーレにも出品している青木野枝の作品!
こちらは山口牧生《傾くかたち―四角柱》‥‥そのままのタイトルだなー。黒御影石だそう。
デイヴィッド・ナッシュ《降りてくる舟》
新宮晋《風のまつり》
裏側?から見た名古屋市美術館 いつも見ている名古屋市美術館とまた違った表情
そしてインパクトあるのがこちらの彫刻 人が倒れてます!
アントニー・ゴームリー《接近Ⅴ》
美術館の階段横に作られた入口から入ります。
こうやって、名古屋市美術館を違った角度から見ることも、
トリエンナーレの作品の一つってことらしい。
建築家・青木淳による名古屋市美術館の一時的なリノベーションとのこと。
名古屋市美術館は、黒川紀章が1988年に設計したポストモダン建築で、
「名古屋城や大須観音、熱田神宮など名古屋の伝統的な建築物の意匠を随所に取り入れている。」
(Wikipedia より)
この真ん中が切れた鳥居のようなものも名古屋市美術館の建築の意匠なんでしょうかね?
この赤い‥‥神社の骨組み?みたいなものも?
階段横の入口から入って、最初の展示室には、
色鮮やかなチョークが積み重なっています。
その両脇の部屋には、黒板が。
暗い中、黒板に「生ましめんかな」という文字が時折映し出されます。
津波で被災した中学校の教室で着想を得た作品だとか。
吹き抜けスペースの下にあったのが、イ・ブルのオブジェ《星の建築 16》
白い空間にメタリックで繊細な造形がぶら下がっています。
下に置かれた鏡も美しいけど‥‥撮影禁止だったのが残念。
そして、美術館の展示室の中に階段ができてます。
この空間、なんか面白い。
2階は‥‥パステルカラーの布というかネットみたいなのがぶら下がっています。
この空間が杉戸洋の作品??
なんかガラーンとしたような2階ですが、一部屋で
ワリッド・ラードのレバノンの内戦を扱った写真が展示されていました。
生々しい戦車や戦火の写真。こういう世界で生きなくてはいけない人々も多いんだろうなと。
でも、名古屋市美術館「これで終わり?」みたいなカンジで、
非常階段(?)から外へ。
それから藤森照信《空飛ぶ泥舟》の下を通って
(ここまで12日(木)に見ました。泥舟に乗るのは終了していたので、22日(日)は
乗りたかったのですが、さすが日曜日のせいか、11時半頃に行ったのですが、
当日分の予約は全て受付終了しましたと。残念!)
トリエンナーレのチケットで常設展示も見られるとのことで、地階へ。
サンクンガーデンにもトリエンナーレの青木野枝の作品があります。
こちらの入口から地階へ入り、常設展へ。
最初の展示がベン・シャーン《リディツェ》第二次世界大戦が激化するなか、
アメリカ合衆国戦時情報局が制作した反ファシズム・ポスターのための原画。
常設展の現代の美術は、トリエンナーレの「揺れる大地」というテーマで
展示されていて、チェコのモラヴィア地方に生まれ、ナチス・ドイツへの
抵抗運動に命を捧げた家族とともに少年時代を送ったフランタ(1930- )の
《記憶のために―証人》という虐殺された人々を描いた3パネルの大きな絵が
印象に残りました。
荒川修作の作品は、大きな画面に描かれているものの意味はよくわからないけど、
その前に置いてある斜めのパネルには乗っていいそうで、おそるおそる乗ると‥‥
大地が平らでないだけで、なんか不安定で、少し目線が高くなるだけで、
見ている絵も違った印象になるなーとか、面白かった。
《「何」を繰り返すこと。置き換えること。大地、いや、しかしそれは多くの瞬間的なもの。
変わることなく不連続な世界へ立ち返ること。この過程が問題だ。》
という長~~いタイトルの作品。
エコール・ド・パリのコーナーでは、
名古屋市美術館の目玉・モディリアーニ《おさげ髪の少女》に会いましたし、
ジュール・パスキン《クララとジュヌヴィエーヴ》も魅力的でした。
郷土の美術の部屋では、
渡辺幾春《若き女》がレトロな雰囲気(1922年制作当時の風俗なんでしょうが)の
和服の若い女性像(袖口からチラと見えるレースが♡ ハハハ‥‥)で、私好みでした。
ホールで、展覧会のチラシなど見て休んでいたら、トリエンナーレのボランティアの人から、
アンケートをお願いされたので答えてきました。
ここにもブーンスィ・タントロンシンの《スーパーバーバラ世界を救う》のアニメが
ありました。美術館出て白川公園歩いていたら、アニメに出てきそうなカラスが。
そして、若宮大通公園 多目的広場のブラスト・セオリーの作品
《私が残りの人生でやろうとしていること》
高速道路の高架下に置かれた古びた漁船を見てすぐ思い浮かべるのは、
やはり、津波で陸へ流された船でしょう。
こんな巨大なものが簡単に押し流されていった津波の力を思い出し‥‥
そして、この漁船はどうやってこの場所に置いたのか?って疑問が。
その答えは、身分証明書を提示して貸し出してもらうドコモのタブレットで
解明されます。大きなトレーラーに乗せられて夜の街を走り、
クレーンで吊るされ、最後は大勢の人の力でここに設置されたこと。
なるほど、そんなプロセスを含めてのアートなんですね。
そんなプロジェクトのことがこちらのブログで紹介されています。
http://thethingillbedoingfortherestofmylife.co.uk/
ブラスト・セオリーのウェブサイト
http://www.blasttheory.co.uk/
あいちトリエンナーレのレポート、まだ続きます!
名古屋市美術館のウェブサイト: http://www.art-museum.city.nagoya.jp/
あいちトリエンナーレ公式サイト: http://aichitriennale.jp/
9月12日(木)に、あいちトリエンナーレ2013の納屋橋エリアを見て、
それから名古屋市美術館へ行って、一応館内は見たのですが、
なんか消化不良で(トリエンナーレのチケットで常設も見られるそうだし)
もう一度行かなきゃ(せっかくのフリーパスだし)って思ってたので、
9月22日(日)に、今日こそトリエンナーレ全部見るぞ!って出かけました。
(できたら平日に行きたかったのですが、しばらく日曜日しか休めないので)
なので、名古屋市美術館での写真は12日に撮影したものと22日のものがあります。
名古屋市美術館のエントランスには、横山裕一のキャラクターが描かれた
「痛車」が展示されています。
いつもの入口から入ろうとすると、案内ボランティアの方から順路案内図を渡され、
チケットをお持ちの方は反対側の入口へ回ってくださいと。
へー、名古屋市美術館、何度か来たことがあるけど、裏側へ回るのって初めて!
美術館の横の小道を歩いていくと‥‥
あっ、この彫刻は、今回のトリエンナーレにも出品している青木野枝の作品!
こちらは山口牧生《傾くかたち―四角柱》‥‥そのままのタイトルだなー。黒御影石だそう。
デイヴィッド・ナッシュ《降りてくる舟》
新宮晋《風のまつり》
裏側?から見た名古屋市美術館 いつも見ている名古屋市美術館とまた違った表情
そしてインパクトあるのがこちらの彫刻 人が倒れてます!
アントニー・ゴームリー《接近Ⅴ》
美術館の階段横に作られた入口から入ります。
こうやって、名古屋市美術館を違った角度から見ることも、
トリエンナーレの作品の一つってことらしい。
建築家・青木淳による名古屋市美術館の一時的なリノベーションとのこと。
名古屋市美術館は、黒川紀章が1988年に設計したポストモダン建築で、
「名古屋城や大須観音、熱田神宮など名古屋の伝統的な建築物の意匠を随所に取り入れている。」
(Wikipedia より)
この真ん中が切れた鳥居のようなものも名古屋市美術館の建築の意匠なんでしょうかね?
この赤い‥‥神社の骨組み?みたいなものも?
階段横の入口から入って、最初の展示室には、
色鮮やかなチョークが積み重なっています。
その両脇の部屋には、黒板が。
暗い中、黒板に「生ましめんかな」という文字が時折映し出されます。
津波で被災した中学校の教室で着想を得た作品だとか。
吹き抜けスペースの下にあったのが、イ・ブルのオブジェ《星の建築 16》
白い空間にメタリックで繊細な造形がぶら下がっています。
下に置かれた鏡も美しいけど‥‥撮影禁止だったのが残念。
そして、美術館の展示室の中に階段ができてます。
この空間、なんか面白い。
2階は‥‥パステルカラーの布というかネットみたいなのがぶら下がっています。
この空間が杉戸洋の作品??
なんかガラーンとしたような2階ですが、一部屋で
ワリッド・ラードのレバノンの内戦を扱った写真が展示されていました。
生々しい戦車や戦火の写真。こういう世界で生きなくてはいけない人々も多いんだろうなと。
でも、名古屋市美術館「これで終わり?」みたいなカンジで、
非常階段(?)から外へ。
それから藤森照信《空飛ぶ泥舟》の下を通って
(ここまで12日(木)に見ました。泥舟に乗るのは終了していたので、22日(日)は
乗りたかったのですが、さすが日曜日のせいか、11時半頃に行ったのですが、
当日分の予約は全て受付終了しましたと。残念!)
トリエンナーレのチケットで常設展示も見られるとのことで、地階へ。
サンクンガーデンにもトリエンナーレの青木野枝の作品があります。
こちらの入口から地階へ入り、常設展へ。
最初の展示がベン・シャーン《リディツェ》第二次世界大戦が激化するなか、
アメリカ合衆国戦時情報局が制作した反ファシズム・ポスターのための原画。
常設展の現代の美術は、トリエンナーレの「揺れる大地」というテーマで
展示されていて、チェコのモラヴィア地方に生まれ、ナチス・ドイツへの
抵抗運動に命を捧げた家族とともに少年時代を送ったフランタ(1930- )の
《記憶のために―証人》という虐殺された人々を描いた3パネルの大きな絵が
印象に残りました。
荒川修作の作品は、大きな画面に描かれているものの意味はよくわからないけど、
その前に置いてある斜めのパネルには乗っていいそうで、おそるおそる乗ると‥‥
大地が平らでないだけで、なんか不安定で、少し目線が高くなるだけで、
見ている絵も違った印象になるなーとか、面白かった。
《「何」を繰り返すこと。置き換えること。大地、いや、しかしそれは多くの瞬間的なもの。
変わることなく不連続な世界へ立ち返ること。この過程が問題だ。》
という長~~いタイトルの作品。
エコール・ド・パリのコーナーでは、
名古屋市美術館の目玉・モディリアーニ《おさげ髪の少女》に会いましたし、
ジュール・パスキン《クララとジュヌヴィエーヴ》も魅力的でした。
郷土の美術の部屋では、
渡辺幾春《若き女》がレトロな雰囲気(1922年制作当時の風俗なんでしょうが)の
和服の若い女性像(袖口からチラと見えるレースが♡ ハハハ‥‥)で、私好みでした。
ホールで、展覧会のチラシなど見て休んでいたら、トリエンナーレのボランティアの人から、
アンケートをお願いされたので答えてきました。
ここにもブーンスィ・タントロンシンの《スーパーバーバラ世界を救う》のアニメが
ありました。美術館出て白川公園歩いていたら、アニメに出てきそうなカラスが。
そして、若宮大通公園 多目的広場のブラスト・セオリーの作品
《私が残りの人生でやろうとしていること》
高速道路の高架下に置かれた古びた漁船を見てすぐ思い浮かべるのは、
やはり、津波で陸へ流された船でしょう。
こんな巨大なものが簡単に押し流されていった津波の力を思い出し‥‥
そして、この漁船はどうやってこの場所に置いたのか?って疑問が。
その答えは、身分証明書を提示して貸し出してもらうドコモのタブレットで
解明されます。大きなトレーラーに乗せられて夜の街を走り、
クレーンで吊るされ、最後は大勢の人の力でここに設置されたこと。
なるほど、そんなプロセスを含めてのアートなんですね。
そんなプロジェクトのことがこちらのブログで紹介されています。
http://thethingillbedoingfortherestofmylife.co.uk/
ブラスト・セオリーのウェブサイト
http://www.blasttheory.co.uk/
あいちトリエンナーレのレポート、まだ続きます!
名古屋市美術館のウェブサイト: http://www.art-museum.city.nagoya.jp/
あいちトリエンナーレ公式サイト: http://aichitriennale.jp/
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