SSブログ

豊田市美術館の紅葉と高橋節郎館と常設展のこと [美術]

12月1日(日)豊田市美術館「反重力」展へ行きました。

屋外の大池周辺で中谷芙二子「霧の彫刻」を見た後、
「童子苑の紅葉が見頃です」ってあったので、行ってみたら、

うわー!本当にきれい!!
2013-12-1-(46).jpg

お庭の苔の緑と対比して、紅葉がより映えます。
2013-12-1-(47).jpg

豊田市美術館で紅葉狩りもできちゃいました!
2013-12-1-(53).jpg

11時~16時は立礼席でお抹茶がいただけるそうなんですが、
この時16時で、ちょっと遅くてすごく残念ー。

美術館の庭の落羽松(ラクウショウ・別名:沼杉)も色づいています。
手前の作品は、内田和孝《地球の丸み―月夜》
2013-12-1-(38).jpg

大池に浮かぶ九つの四角は、
松澤宥(まつざわ ゆたか)《白鳥の歌》
2013-12-1-(65).jpg
この九枚の白き石盤の中に白き球を観じそをあわれ死に臨める白鳥としてここに白鳥の歌を聞けよ

第一公案 白鳥の歌は何声なりや
最終公案 人類 ハ

  松澤 宥 (1922~2222)

という表示がありました。


高橋節郎館では「漆と現代美術の饗宴 浮標」をやっています。
Toyota-urushi.gif
「浮標」とは「すべてのものが万有の力から解き放たれて、宙に舞い、水に漂う姿」
だそう。「反重力」と通じるものがありますね。

この展示では、高橋節郎の漆の作品からそんな「浮標」が感じられるものと、
豊田市美術館の所蔵作品から「浮標」がイメージされる作品が
併せて展示されています。
Toyota-urushi23.jpg
チラシ裏面(クリックで拡大します)

地下の大きな展示室の空間に置かれたこの作品、いい雰囲気です。
(豊田市美術館、常設展示は撮影OKなんですよ! 企画展も結構撮影OKで嬉しい)
2013-12-1-(64).jpg

同じシリーズかと思うような、この2つの絵、実は作者も違うんです!
2013-12-1-(62).jpg
左が李禹煥 (り うふぁん)《風と共に》
右が堀浩哉 (ほり こうさい)《波-15》
面白ーい。

休憩室の窓から見える風景も素敵! 落羽松の間の作品は
金子潤《ワイド・ダンゴ》
2013-12-1-(58).jpg

高橋節郎の作品では、これがすごく気に入りました。
2013-12-1-(60).jpg
漆黒の艶と、金箔、銀箔、プラチナ箔の豪華さ、そしてフォルムの面白さ。
豪華ですー。

なんだこれは!?って思ったのが、
中村哲也(なかむら てつや)《不知火》
ウレタン塗装だそう。レーサーカーのペイントのようだなぁって。
2013-12-1-(61).jpg


高橋節郎館と豊田市美術館の建物の間のテラスにあるのが、
ダニエル・ビュレン《色の浮遊 3つの破裂した小屋》
2013-12-1f-(5).jpg
豊田市美術館に行った人なら、皆すごく印象に残ってる作品じゃないかなって。
大きな鏡に映り込む景色が、自分が動くと複雑に変化して、迷路のようで楽しい。
2013-12-1f-(8).jpg
ビビッドな色も素敵。
2013-12-1-(68).jpg
2013-12-1f-(2).jpg
2013-12-1f-(9).jpg

最後にレストランでケーキセット700円を
さすが豊田市美術館のレストランって思える、モダンで洗練された雰囲気。
2013-12-1-(72).jpg
霧の彫刻の最終回が吹き出してくるのを見ながらいただきました。

あっ、そうそう、順序が逆になったけど、常設展のことを。
最初にここに来た時―「ヤノベケンジ―ウルトラ展」でした―
「えっ?!クリムト?!」ってビックリしたんですよね。
今回も入口近くにありました。
グスタフ・クリムト《オイゲニア・プリマフェージの肖像》
愛知県美術館の「クリムト展」にも来てましたが。

そしてその隣に、
エゴン・シーレ《カール・グリュンヴァルトの肖像》

どちらも結構大作だし、すごい価値のものだと思われるのに、
ガラスケースに入るでもなく、わりと無造作に壁にかけてあるんですよ。
そして、ここ、所蔵作品は撮影OKなんです!

でもねー、ちょっとミエがあるって言うか、いかにもミーハーっぽく見られそうで
(実際そうなんだけどさー)うーん写真撮りたいけど‥‥って思いながら、
結局撮りませんでした。後から思うともったいなかったかなと。

ガラスケースの方には、竹内栖鳳の六曲一双の金屏風《獅子巌壁》
右隻には栖鳳お得意(?)のライオンのオスとメス、左隻には巌壁が描かれています。
‥‥京都市美術館の「竹内栖鳳展」行きたいなって気になっていたけど、
この日までだった‥‥でもここで、この豪華な屏風が見れたから。
ただ、この豪華な屏風、さすが栖鳳、すごいなーとは思うけど、
ちょっと達者すぎるところが、ちょっと私‥‥好きではないって言うと言い過ぎだけど。

菱田春草の《鹿》は、穏やかな林の風景と鹿がすごくいいな、好きだなって思いましたが。

速水御舟の《菊に猫》は、なんか描写がすごすぎて、ちょっと不気味ささえ感じる。
そして《鯉》は、えっ?これ鉛筆で描いてあるの?!!ってビックリです。
もー、描写がすごい!! 不気味なくらい。

他にも日本画では前田青邨、秋野不矩、洋画では、藤田嗣治、前田寛治、国吉康雄、
オスカー・ココシュカ、ジェームズ・アンソール!!

さすが、金があるのか? 豊田市美術館のコレクションすごいです。
巨匠ってだけでなく、それぞれの絵がいいんですよね。
藤田嗣治の《美しいスペイン女》はフジタのモナリザって思えるような
美しい女性像で、私、藤田嗣治の絵は好きなのとそうでないのとあるんですが、
この絵は大好きです。

豊田市美術館のウェブサイト: http://www.museum.toyota.aichi.jp/
高橋節郎館のウェブサイト: http://cul-takahashi-memorial.or.jp/

nice!(2)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました