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松坂屋美術館「わたしのマーガレット展」 [マンガ]

5月22日(日)名古屋の松坂屋美術館へ行きました。

「~マーガレット・別冊マーガレット 少女まんがの半世紀~
 わたしのマーガレット展」が開催されています。
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少女マンガが大好きだったワタクシ、
このチラシを見て、懐かしさと、恥ずかしいような
甘酸っぱい思いがわいてきてたまりません!

去年、大阪の阪急うめだギャラリーでやっていた時に
チラシを見て、行きたかったのですが、やはり遠いし、
会期も短かったので、行けずに残念だったんです。
そしたら名古屋・松坂屋美術館で開催されると!
そして、名古屋展が全国巡回の最後なんだそうです!
これは行かなくてはなりません!!!
(松坂屋美術館で5月28日(土)まででした)

半世紀を超えたという「マーガレット」ですが、
私が読んでいた期間は、意外に短いかな?

昔は、「マンガは小学生が読むモノ」みたいなイメージで、
「もう中学生だからマンガは卒業!」みたいに言われたりしたんですよね。
大学生がマンガを読んでいるって、新聞で取り上げれたりしましたね‥‥

このチラシ見ても、オスカルはもちろんわかるというか、
胸がキュンとなるんですが‥‥私、『ベルばら』については、
愛憎交わったような複雑で屈折した思いがあるんですよねー
過去記事でも書いていますが‥‥
ベルサイユのばら
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-05-29

あとは、浦野千賀子『アタックNO.1』の鮎原こずえ、
山本鈴美香『エースをねらえ!』の岡ひろみ、
わたなべまさこ、くらい?
槇村さとる と、くらもちふさこ はかろうじてわかります。
あと、最近話題になっているのでコミックカフェで読んだ
アルコ・河原和音『俺物語!!』‥‥最近読むマンガはなかなか
作者名覚えられないので、作者名は今知りました。
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私が一番読んでいたのは、中学生だった1970年~1973年頃。
それも、週刊誌全てを買うにはお小遣いが足りなかったので、
全てではないですが‥‥

小学生の頃は、「少女フレンド」の方を買う(たまにですが)ことの方が
多かったかなー。でも中学生時代は「マーガレット」でしたね。
当時、週刊誌としては、「少女フレンド」と「マーガレット」がありましたが、
やっぱり「マーガレット」はオシャレでした。
講談社の「少女フレンド」は、ちょっと現実路線(?)というか。

なつかしの少女マンガの雑誌を性格判断風にまとめてあって面白い本が
鈴木 めぐみ『うれし恥ずかしなつかしの少女マンガ』
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-03-19

「別冊マーガレット」は、美内すずえの『13月の悲劇』や、
和田慎二『銀色の髪の亜里沙』とかが載っていた頃は熱心な読者だったんですが、
槇村さとるや、くらもちふさこの作品が主流になってからは読んでないんですよね。

高橋真琴の表紙が素敵だった季刊誌「デラックスマーガレット」も
たまに買ってましたね。1973年夏の号
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松坂屋美術館、中学生以上・当日1,000円の入場券を買って入りました。
(大丸・松坂屋カードとか持っていると半額、
 名古屋市交通局「一日乗車券」「ドニチエコきっぷ」で前売券の800円に
 なったそうですが、どちらもなくて)

会場内、当然ですがほとんど女性ですね。
世代は上は私くらいから、若い女性、母親と来た小学生まで。
最初にマンガのシーンで構成された約3分半の映像を見て、

次の展示室が、私にはドンピシャ!!
(この展覧会は、原画(複製原画)の撮影禁止だったので、以下の画像は
 私のお宝コレクションです!!

水野英子の『白いトロイカ』!! 大好きな作品です。
私はマーガレットでは読んでないのですが、マーガレットコミックス持ってます。
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過去記事
水野英子『白いトロイカ』
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2009-12-17
(そういや最近この記事のアクセス数が上がってるなと思ってたんですが、
 この展覧会のせいかしら?)

わたなべまさこ『ガラスの城』‥‥イサドラの悪女っぷりが強烈だったというか。
わたなべまさこの絵はとってもオシャレな雰囲気でした。
1968年の「週刊マーガレット増刊」に、新人の読み切り作品の口絵として描かれた
わたなべまさこの絵
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「'69年のホープたち」として、大島弓子や岸裕子の作品が載ってたんですよ!
大島弓子『デイトははじめて』
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大島弓子も最初はマーガレットで描いてましたね。
『ミモザ館でつかまえて』週刊マーガレット1973年12号 は良かった!
過去記事 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-02-18
この展覧会では、原画は展示されていませんでしたが、
私も持っている『ミモザ館‥‥』の掲載誌が展示されていました。

“オシャレ”というと西谷祥子でしたね。
西洋の学園モノはもちろん、日本の学園を舞台に描いても、
とてもオシャレな世界でした。
タイトルもズバリ『おしゃれしませんか』別冊マーガレット1971年7月号
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『飛んでゆく雲』のような日本の歴史を描いた作品
(別冊セブンティーンに掲載)もあります。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-08-07

本村三四子『おくさまは18歳』も、忠津陽子も、懐かしいなぁ!!
忠津陽子、かわいいラブコメものを多く描いていたと記憶してますが、
私のコレクションには、ちょっとシリアスな
『風のむこうに』別冊マーガレット1971年10月号とかありました。
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絵がとても可愛らしいですね。

木内千鶴子は、展示されていたマンガは読んでないけど、
社会派というか、問題提起のようなシリアスなマンガ描いてましたよね。

美内すずえ 展示されていた『魔女メディア』は読んだことないのですが、
「別冊マーガレット」での『13月の悲劇』が衝撃でした。

美内すずえ『13月の悲劇』別冊マーガレット1971年9月号・10月号掲載
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『赤い女神』『燃える虹』や、『ジュリエッタの嵐』‥‥など、
壮大なスケールのドラマチックなマンガが大好きでした。

『赤い女神』別冊マーガレット1970年5月号・6月号
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『ジュリエッタの嵐』別冊マーガレット1973年1月号・2月号
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和田慎二はデビュー作『パパ!』から読んでました。
『パパ!』別冊マーガレット1971年9月号
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男性作家らしい、迫力のある壮大な世界や、ユーモアが魅力でした。
展示されていた『銀色の髪の亜里沙』私も持ってますよ!
『銀色の髪の亜里沙』別冊マーガレット1973年4月号・5月号
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「ロリータ・コンプレックス」なんて言葉を知ったのはこの作品
「不思議の国のアリス」をモトに、作者本人っぽい登場人物も出てくる
知的でオシャレなコメディ
『キャベツ畑でつまずいて』別冊マーガレット1974年6月号
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この作品も好きだったなー
『わが友フランケンシュタイン』別冊マーガレット1972年9月号
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こういう男勝りの姫君が出てくる作品は私のツボです
『炎の剣』別冊マーガレット1973年3月号
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一条ゆかりも「マーガレット」に描いていたことあるんだー。
「りぼん」のイメージだけど。

もりたじゅんも「マーガレット」で描いていたことあるんですね。
展示されていた『嗚呼 花の新小岩3丁目』読んだことあります!


第2章の展示はスポーツを描いた作品の展示。

私には懐かしい『アタックNo.1』や(でも内容ほとんど覚えてない‥‥)
志賀公江『スマッシュをきめろ!』も、内容はほとんど覚えてないけど懐かしいー
山本鈴美香『エースをねらえ!』は、もちろん知っていますが‥‥
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槇村さとるは、「別マまんがスクール」での
デビュー作『白い追憶』を読んで、16歳の作者の絵の上手さにビックリしました。
その後、別マを代表する作家になっていくんですね。私はその頃には
マーガレットや別マからは離れていったので、この人の作品読んでないんです。
槇村さとる『白い追憶』別冊マーガレット1973年4月号掲載
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有吉京子の初期のロマコメ作品は読んだことがありますが、
代表作『SWAN』は読んでないです。カッチリした絵の上手い方だなと。


第3章 怪奇マンガ は私、苦手で‥‥
「少女フレンド」の 楳図かずお に対して、
「マーガレット」では 古賀新一 でしたね。

第4章 ギャグマンガ
土田よしこ『つる姫じゃ~っ!』の破壊的ギャグには笑いました。
(『きみどりみどろあおみどろ』は「りぼん」でしたね。)

川崎苑子『あのねミミちゃん』『りんご日記』覚えてます。
ところはつえ『にゃんころりん』や、
いまいかおる『フーちゃん』も好きでした。
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原画は展示されていませんでしたが、河あきらの掲載誌が展示されていました。
河あきら 好きでしたね。
ハチャメチャだけど人情あふれるコメディーとか、
『おみまいなあに?』別冊マーガレット1975年2月号
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シリアスなストーリーも良かったです。
『木枯し泣いた朝』別冊マーガレット1973年11月号
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市川ジュン リリカルな絵が好きでした。
別マまんがスクール金賞のデビュー作
『白い花の涙』別冊マーガレット1972年5月号
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第5章 紡木たくの世界
‥‥私読んだことないです。少女マンガって、世代によって読んでいる作品が
違ってるし、同じ作品でも、小学生の時に読んだ人と、中学生の時に読んだ人では、
印象が全く違うのかもしれませんね。

第6章 くらいから私はついていけてませんが、最近コミックカフェで
マンガを読むようになって、新しいタイプのヒーローとして話題になった
『俺物語!!』読んでみました。なかなか面白かったです。
見かけと違い主人公がウブなところ、微笑ましく思いましたが、
やっぱり私の年代では夢中になるってことはできませんねぇ。
ま、だいたい私は少女時代から、乙女チックや学園モノは
あまり好きでなかったのかな‥‥水野英子のドラマチックロマンに
夢中になったので、現実離れした世界の方が好きみたい。

この展示で知って、きら『まっすぐにいこう』とか、
第7章の恋愛を扱った作品で紹介されていた
ななじ眺『パフェちっく!』とか、ちょっと読んでみました。
少女時代に読んだら、胸キュンキュンするのかなって。
でも、最近(?)の少女マンガって、すごく長いですよね。
コミックでも10巻、20巻は当たり前っていうか‥‥
なので、1巻か2巻読むと飽きちゃうんです。

水野英子『白いトロイカ』あれだけの物語が2巻で収まってしまうのが
今となっては驚きというか。
連載当時、オスカルとアンドレはいつまでイジイジやってるのよッ!と
怒った『ベルサイユのばら』社会現象にもなったんですが、
「週刊マーガレット」での連載は1972年21月号~1973年52号
ってことは、2年にもならないワケですよね。
単行本では2014年になんと40年ぶりの新刊が出て、それが11巻!


やはり、少女時代に読んだマンガの印象は強烈です。
なので、第8章 池田理代子の華麗なる世界 は、
見てて恥ずかしくなるっていうか‥‥
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恥ずかしくも、オスカルとアンドレの等身大立像なんてのまであるんです。
展示の中でここだけ撮影可でした。
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まぁ、前にも書きましたが、ワタクシ『ベルばら』には屈折した思いがありまして、
『ベルばら』が少女マンガの代表みたいに言われるのは不満なんですが‥‥
あ、過去記事「ベルサイユのばら」を書いてから、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-05-29
コミックカフェで『オルフェウスの窓』があったので、
それまで『ベルばら』の連載後半から池田理代子の作品は読んでなかったのですが、
日本漫画家協会賞優秀賞を受賞した評判のいい作品だしと読んでみたんです。
うーーん‥‥なんかあまり作品に入り込めなかったのは、私の年齢が
上がっているからなのか‥‥主人公ユリウスが、男装しているってのに、
なんか女々しくってあまり好きになれなかったなぁ‥‥

池田理代子のこんな初期の作品が私のコレクションにあります。
『この空の下に』週刊マーガレット1968年47号
池田理代子の週刊マーガレットでの初連載作品だとか。
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第9章 学園マンガの展示室は、黒板があったりと、教室風。
神尾葉子『花より男子』はドラマにもなって有名ですね。
「単行本の総売上数は6,100万部という少女まんが歴代1位のメガヒット」
だそう。(図録より)
(私はドラマも見ていないし、マンガもちょっとしか読んでないし、
 作者名も今知ったってくらいなんですけど‥‥)

グッズも充実していて、少女マンガの目のアイマスクとか、
コミックスのプリントポーチとか、マンガを印刷した皿とか、
付箋とか、見てて面白くて、欲しいのもあったけど‥‥
図録だけはゲットです! 1,600円+消費税で1,728円
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そういや、最近(?)は、映画やドラマでも少女マンガが原作のもの
多いような気がしますね。
『オオカミ少女と黒王子』5月28日(土)から公開
ロビーにあったスタンドPOP
margaretex-(12).jpg
コミックカフェで八田鮎子の原作ちょっと読みました。
少女マンガのお約束展開が見えるけど、
胸キュンのラブストーリーになるんでしょうね。


「わたしのマーガレット展」公式HP: http://my-margaret.jp/highlight/

オマケ
中日新聞2016年5月4日(水・祝)の文化面に載った記事
margaret-chunichi-(1).jpg


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