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岡崎市旧本多忠次邸「ルネ・ラリック展」 [美術]

10月15日(土)、あいちトリエンナーレの
岡崎公園多目的広場で展示された
《ペンタルム・ルミナリウム》を見に行った後、
岡崎市旧本多忠次邸へ行きました。

「アール・デコの煌めき
 ルネ・ラリック展」をやっています。
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このチラシ見て、おぉ!! なんて私好みの展覧会なんだ!!と。
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なので《ペンタルム・ルミナリウム》の後に時間があれば、
または見れなかったら、ここへ行こうと考えていたんです。
14:30の回だったので、15時前には見終わりまして、

岡崎市旧本多忠次邸、東公園内にあるってことで、
公共交通機関利用では、東岡崎駅からバスってことでしたが、
Google Mapsで調べたら、徒歩30何分って出たので、
駅まで戻ってバスを待つより、
まぁ16時までには着くだろうから、歩こうかって。
‥‥さすがに30分以上歩くのは結構キツかったですけどね。
でも結構ポケモンGOのモンスター捕まえましたよ。ハハハ。

東公園内にある岡崎市旧本多忠次邸
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徳川四天王のひとり本多忠勝(1548-1610)を始祖とする旧岡崎藩主本多家の子孫、 本多忠次(1896-1999)が昭和7年(1932)、東京世田谷に自邸として建てた 木造2階建の洋館です。平成24年(2012)に岡崎市に移築復原され、 平成26年(2014)10月には国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
(チラシ裏面の文)

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建物はフランス瓦の屋根で外壁は色モルタル仕上げとするなど、 当時ブームとなっていた田園趣味を反映させたスパニッシュ様式を 基調としています。(リーフレットより)ってことですが、

なんか「アール・デコの館」と言われる
東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)に似てるなって思いましたが、
旧朝香宮邸が昭和8年(1933)建築で、こちらが昭和7年、
内部もアール・デコ様式で飾られていたりして、
共通するものがありますね。

東京都庭園美術館へ行ったことはこちらの記事に:
東京都庭園美術館「幻想絶佳:アール・デコと古典主義」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08

車寄せのある玄関から入ります。
入館料はこの企画展の期間中は一般300円

靴は脱いで、元書生室だった下足室へ。
写真撮影は、事務所で名前を記入すると、撮影許可証がもらえました。

団欒室 古典的で重厚な雰囲気です。
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テーブルの上の壺は
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いかにもラリックって《蛇》1924年 
赤い色ガラスは酸化銅で、型吹き成型で作られているそう。
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ステンドグラスの前のサイドボードの上には、
緑色の《魚》1921年 と、青色の《バッタ》1912年
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緑は酸化クローム、青は酸化コバルトが用いられているそう。
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ソファ横には、クープ(脚付杯)型ランプ《人物の輪飾り》1912年
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花瓶《テレプシコール》1937年
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食堂
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庭への出入り口上部のステンドグラスが素敵
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シャンデリア上部の天井の飾りも素敵です。
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ダイニングテーブルには、
燭台《トウキョウ》1935年、グラス《ニッポン》1930年 
皿はラリックの娘スザンヌ・ラリックデザイン。リモージュ、アビランド社製
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重厚な造付けの食器棚の扉は、隣の配膳室につながる給仕口になるようです。
壁には呼鈴ボタンもありました。
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ラリックのサポート《カリアティード》1922年 と
エアプランツで飾られていました。

食堂の隣の配膳室。
棚の扉が隣の食堂の食器棚につながっているんですね。
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1階の和室は夫人室
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棚の上の大きな花瓶は《オレンジ》1926年
サチネ(艶消し加工)仕上げの白と漆を思わせる黒のエナメル彩の組み合わせ
(出品リストの解説より)
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和室にサンルームがついています。
窓に面してラリックの香水瓶が展示されていました。
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ドルセー社の為に制作された《彼女らの魂》1913年
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香水瓶《サチュロス》1933年 外光に透けてガラスがとても美しく見えます。
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1階化粧室の窓
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1階の湯殿 ステンドグラスが素敵
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浴槽はタイルで作られていますね。
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こちらの階段は内階段のためか、シンプルな作りです。
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2階寝室 銀色の壁紙がモダン
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衣装タンス(?)の上には、ラリックの代表作のひとつ
立像《スザンヌ》1925年 
青みを帯びた半透明の乳白色のガラス「オパルセントガラス」で 光の入ってくる角度により、赤みがさし、オパールのような輝きをみせる。
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ベッドサイドにはテーブルランプ《ジュヌヴィエーヴ》1931年
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2階の浴室のステンドグラスは魚がモチーフ。
海の中にいるような雰囲気。
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2階の浴室にはトイレもあります。
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書斎
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威厳を感じさせる机の上には、
灰皿やシガレットケースなどの小物が展示されています。
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そして窓をバックにカーマスコットが展示されています。

ルネ・ラリックのカーマスコットの代表作ですね!
《勝利の女神》1928年
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光に透けてとても素敵!!

カーマスコット《孔雀の頭》1928年
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カーマスコット《大トンボ》1928年
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重厚なサイドボードの上の
置き時計《二人の人物》1926年
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隣の「お茶室」アール・デコ様式でモダン!!
テーブルの上の花瓶《ピエールフォン》1926年
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照明もとても洒落ていますね。
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棚の上の花瓶は、
左が《つむじ風》1926年
右が《ラガマー》1926年
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そして3間続きの和室があります。
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控えの間の床の間には
花瓶《ベルクール》1927年 
掛け軸が現代アート(キャプションをメモしてこなかったので不明)
ですが、不思議にマッチしていますね。照明もモダン。
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飾り棚には置物《2羽のツバメ》

客間の床の間には、花瓶《オラン》1927年
生けられたサボテン(?)なんか不思議に面白い
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観音像かと思ってしまうようなガラス立像は、
1925年パリの「現代装飾美術産業美術国際博覧会」(通称:アール・デコ博)の
会場に作られた「フランスの水源」と名付けられた高さ15mのガラス製の噴水塔
女神像128体で構成されていた、これはその一つ
《噴水の女神 クリテ》1924年
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和室の縁側
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階段の2階部分
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玄関に続く広間へと降りる階段
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玄関にあった壁泉
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建物南側 三連アーチのアーケードテラス
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庭にはスパニッシュ建築様式には欠かせないといわれる
壁泉のある大きなプールが設置されています。
実際はもっと大きかったらしいです。ちょっとパックが‥‥ですけど。
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いゃー、すっごく私好みの建物でした!!
ルネ・ラリックのガラスも良かった!! 花瓶などが
ガラスケース内ではなく、テーブルの上や棚などに
フツー(?)に飾られているのがなんとも贅沢!!
香水瓶やカーマスコットは
自然光に透けるような状態で見られて、とても美しかったです。
ガラスは光の当たり具合で違って見えますからね。

展示されていた作品は、
香水瓶やカーマスコット等の小物が個人(愛知県弥富市)蔵、
それ以外の花瓶などは、ギャルリーオルフェ所蔵だそう。

ギャルリーオルフェのウエブサイト: http://www.g-orphee.com/
ギャルリーオルフェのブログ: http://blog.g-orphee.com/
とても素敵なサイトです!! ブログにはこの展覧会の記事もありました。

岡崎市の旧本多忠次邸のページ:
http://www.city.okazaki.aichi.jp/1100/1109/1162/p011774.html

さすがに帰りはバスに乗りました。「東公園口」から東岡崎駅まで240円
ここは、車で来るのが便利ですね。東名高速道路「岡崎インター」から約5分。
無料の大駐車場もあります。

岡崎市旧本多忠次邸「ルネ・ラリック展」は、10月30日(日)までです。

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