DIC川村記念美術館「ブリジット・ライリーの絵画」展 [美術]
8月19日(日)、千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館へ行ってきました。
「ゆらぎ
ブリジット・ライリーの絵画」という企画展をやっていました。
(A4二つ折りチラシ表面)
ブリジット・ライリーの、見ていると目がチカチカするような、
画面が揺らいでるように見える絵、好きなんですよね。
(A4二つ折りチラシ裏面)
今はパソコンで簡単にマネできるので、
ライリー風デザインとか作って遊んでたりします。
DIC川村記念美術館も一度行ってみたかったんですね。
以前、知人から、招待券付きハガキをいただいたことがあるんです。
ご主人の会社関係で、とても素敵なところだから、
よかったら行ってみてと。
行きたかったんですが、ちょっと遠いので、行きそびれているうちに
招待券の有効期限が過ぎてしまって残念だったんです。
それで、大好きなブリジット・ライリーの企画展もやっているし、
今回こそ行こうと思っていいましたが、
ライリー展の期間は4月14日(土)~8月26日(日)と、わりと長め
だったのに、気が付くともう会期末も近い‥‥!
8月19日(日)、もうこの日を逃したら、行けないかもと、
早起きして出かけました。DIC川村記念美術館のHPで、
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
東京駅発の高速バスが9:55にあるってことだったので、
それに乗るには、最寄り駅を6:19の電車に乗ればいいなと調べてたんですが、
その前の電車に乗れ、新幹線にも早い時間ののぞみに乗れたので、
9時前には東京駅に着くことができました。
それで、バスの時間までまだ結構あるし、
JR総武快速線エアポート成田で「佐倉駅」まで行くことにしました。
9:20の成田空港行き快速で、佐倉に10:17着
JR佐倉駅南口から出ている無料送迎バスに乗りました。
途中、かなり黄金色になってきている田んぼを見ながら
(我が家あたりの田んぼは、晩生のハツシモなので、まだ青々としています)
約20分で、DIC川村記念美術館に着きました。
チケットを買っていたら(ブリジット・ライリー展の期間中は一般1,300円)
バス停に東京駅からの高速バスが入ってきました。
所蔵するレンブラントの絵がラッピングされていますね。
ちなみに、佐倉駅からの無料送迎バス(帰る時に撮影)
カンディンスキーの絵が使われています。
高速バスを待っていても、時間的にはほとんど同じだったわけですが、
高速バスは1,340円だったのに比べ、JRは乗越料金760円だったので、
まぁ、お金の節約にはなったかな。
佐藤忠良の彫刻横の入口から(帰る時に撮影)
緑の木々の間の小径を通っていくと、
3つの噴水がある大きな池と、よく手入れされた芝生の庭園が広がっています。
美術館はヨーロッパの古城のような塔が印象的な建物。
あ、この赤い彫刻は! はい、清水九兵衛《朱甲面》1990年
こちらの巨大な彫刻は、フランク・ステラ《リュネヴィル》1994年
とにかく大きい! 見る角度で印象も違いますが‥‥うーーん??
チケットを提示して美術館へ。館内は写真撮影禁止なので残念ですが、
エントランスホールの高い天井の装飾が厳かな雰囲気で素敵!!
マイヨールのヴィーナスを見て、展示室へ進むと、
最初の101展示室は[印象派からエコール・ド・パリへ]
モネ《睡蓮》1907年、
ルノワール《水浴する女》1891年、《クロード・ルノワールの肖像》1902年
そして、ピカソの年代もスタイルも違う作品が4点!
1900年の《宿屋の前のスペインの男女》は、これがピカソ?って
普通(?)の絵(厚紙にパステル)だし、
1927年の《肘掛椅子に座る女》は、いかにもピカソって、
わけのわからない形が組み合わさったような絵。
1935年《ミノタウロマキア》はミノタウロスをモチーフにしたエッチング。
1954年の《シヴェット》という少女を描いた具象的な絵はモノクロで迫力。
シャガール《ダヴィデ王の夢》1966年 は、
いかにもシャガールらしい幻想的な大きな絵で見ごたえありました。
次の102展示室は、レンブラント《広つば帽を被った男》1635年
いかにもレンブラントらしい男性の肖像画のみが展示されている小部屋で、
時空を超えてオランダの市民と対峙したような気分になれました。
そして、通路のような? 103展示室は[初期抽象]
マレーヴィッチやカンディンスキー、
ラースロー・モホイ=ナジ(私が昔、大学でバウハウスについて学んだ時は
モホリ・ナギーって習った覚えが‥‥でもホンモノの絵を見るのは初めてかも)
などの絵が展示されていました。
110展示室[フランク・ステラ]
幾何学的な形のバリエーションのようなリトグラフが並んでいました。
今だったら、パソコンの図形で簡単に描けちゃうような‥‥
ちょっと意味深(?)なタイトル‥‥「理性と卑しさの結婚」とか、
「働けば自由がある」とか‥‥がつけられていて、ふーーんと思ったり。
この展示室の奥に茶室がありましたが、一通り見てから戻りました。
中庭の見える渡り廊下を通って104展示室へ。
[シュルレアリスムとその展開]
マン・レイの便座と写真を使った《だまし卵》1963年
タイトル通りアイロンを赤く塗っただけ?って《赤いアイロン》1966年
エルンスト《入る、出る》1923年 は木製の扉に描かれた不思議な人物像
‥‥うーーん。
その奥の105展示室は、
ルイーズ・ニーヴェルスンの作品が2点
黒く塗られた木材が並んでいる《世界の庭 6》1947年
黒い透かし彫りの箱のような《夢の家 XXX》1972年
ふーん、初めて知る彫刻家‥‥だと、ネットで検索してたんですが、
あれ? こういう作品ってもしかしたら??
岐阜県美術館も愛知県美術館も作品所蔵してるじゃないですかぁ!!
どちらも壁に設置されるタイプの立体彫刻作品ですが。
岐阜県美術館では、ルイーズ・ネヴェルスンと表記され、
《ブラック・クリプティックⅣ》1979年
《ミラー・シャドー XIV》1985年
愛知県美術館では、ルイーズ ニーヴェルソンと表記されて
《漂う天界》1959-66年
を所蔵してましたー。
戻って1階奥の106展示室が[ロスコ・ルーム〈シーグラム壁画〉]
ダイヤモンド形のような変形の部屋に、マーク・ロスコの作品が7点
並んでいます。部屋は薄暗く、深い赤茶色の地に赤や黒の長方形の
ような形が描かれていますが、色がうごめくような、赤い炎が揺らいでいる
ような感覚になります。
部屋の真ん中に、部屋の形を縮小したような六角形のソファが置かれていて、
そこに座って、この部屋の茫洋というか、静謐な雰囲気を楽しみました。
ソファと同じような暗い色の床材もいい雰囲気です。
ちょっとクラシカルな雰囲気の階段を上がった先の部屋が
200展示室[サイ・トゥオンブリー]
ロスコ・ルームとは対照的に、大きなガラス窓から緑の木々や、
庭園を眺められる白い部屋に、サイ・トゥオンブリーの
グレイに白いクレヨンの線が並んだ《無題》1968年 と、所蔵する
立体作品《無題》1990年 が並びます。
‥‥部屋全体の雰囲気はとても素敵です。
201展示室[アメリカ抽象絵画の展開とフランク・ステラ]
ジャクソン・ポロック《緑、黒、黄褐色のコンポジション》1951年
をはじめ、
モーリス・ルイス《ギメル》1958年
サム・フランシス《無題》1952年
そして、フランク・ステラの幾何学的な絵や立体作品も並んでいました。
ちょっと愛知県美術館の展示室5を思い出しちゃいました。
でもDIC川村記念美術館、フランク・ステラの作品が充実していますね。
そして、企画展示室の「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」へ
入ってすぐに、ここDIC川村記念美術館が所蔵する《朝の歌》1975年
(チラシ中面左ページ 下)
このうごめくような絵、いいなぁー。パステル調の色彩も素敵。
図録には原寸大に印刷されたページもありますが、
色は白地にピンク、黄緑、ブルーのみなんですね。
でも、この画面を見ていると黄色やオレンジが見えたりと、
色も揺らいでいるように見えて、その感覚も素敵。
今回の「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」展では、
ライリーの31点の作品が「カーブ」「ストライプ」「「ダイアグナル」の
3つの分類で展示されていました。
入口あたりは「カーブ」の分類でしたが、最初期の
《接吻》1961年 という作品が、白と黒のみのシンプルでシャープな作品で、
とてもいいなと思いました。
続いて正方形を用いた《正方形の動き》1961年(チラシ中面 右ページの左上)
そして、チラシ裏表紙の《落下》1963年 が並び、
表紙の《波頭》1964年 は突き当りの壁に展示されていました。
白と黒だけだったカーブに、グレイが加わった
《アレストⅠ》1965年、《ただよい1》1966年
そしてカラフルになった《大滝1》《大滝2》1967年 へと続きます。
奥のコーナーは「ストライプ」
ライリーは、1967年頃から、直線をモティーフにした作品を
手がけるようになります。
色彩の線を並べて配色効果が試されているよう。
「カーブ」の展示コーナーを戻って、最後の展示室は「ダイアグナル」
斜めのストライプが加わるようになり、さらに曲線も組み合わされて
リズムが感じられる、踊っているような画面でいいなと感じました。
《ラジャスタン》という大きな作品は(チラシ中面右ページ 右)
ライリーの助手たちが構図をもとに、展示室の壁に鉛筆とアクリルで
直接描いた壁画作品で、展覧会会期中のみ出現する壁画だそう。
ブリジット・ライリーの企画展も、DIC川村記念美術館の所蔵品展も
とても素敵でした!
さて眼福の次は口福! 展示室を戻って、茶室へ行き、
「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」展期間中の特別メニュー
「錦玉と和紅茶」700円をいただきました。
「京都の町家でギャラリーのような和菓子工房『御菓子丸』を主催する杉山早陽子さんに、 ブリジット・ライリーの絵画から受けた印象を形にしていただきました。 水のゆらぎと光の玉を思わせる美しいお菓子は、きび砂糖のお酒(ラム酒)を煮詰めた 寒天に夏みかんのジュレを浮かべた錦玉です。」(リーフより)
立礼式茶席で、大きな窓からの庭園の眺めを見ながら頂くことができます。
(お抹茶と和菓子のセットも700円)
ミュージアムショップで図録買いました。2,700円
この値段は企画展開催中のみの特別価格で、
会期終了後および通販は4,104円になるそう。
‥‥しかし、この図録、書体やハードカバーの装丁が、
昔の図書館にあった本のような雰囲気だなぁと。
ショップにはクリアファイルやTシャツなどのオリジナルグッズをはじめ、
お土産にできそうなものも売られていて、見ていて楽しかったです。
今回は買いませんでしたが。
美術館を出て、次は広大な庭園を楽しみましたが、そのことは
次の記事で。(ここまででもものすごく長くなってしまいました。
読んで下さった方、お疲れ様です。ありがとうございました。)
DIC川村記念美術館: http://kawamura-museum.dic.co.jp/
--オマケ--
以前私が作ったライリー風デザイン
「ゆらぎ
ブリジット・ライリーの絵画」という企画展をやっていました。
(A4二つ折りチラシ表面)
ブリジット・ライリーの、見ていると目がチカチカするような、
画面が揺らいでるように見える絵、好きなんですよね。
(A4二つ折りチラシ裏面)
今はパソコンで簡単にマネできるので、
ライリー風デザインとか作って遊んでたりします。
DIC川村記念美術館も一度行ってみたかったんですね。
以前、知人から、招待券付きハガキをいただいたことがあるんです。
ご主人の会社関係で、とても素敵なところだから、
よかったら行ってみてと。
行きたかったんですが、ちょっと遠いので、行きそびれているうちに
招待券の有効期限が過ぎてしまって残念だったんです。
それで、大好きなブリジット・ライリーの企画展もやっているし、
今回こそ行こうと思っていいましたが、
ライリー展の期間は4月14日(土)~8月26日(日)と、わりと長め
だったのに、気が付くともう会期末も近い‥‥!
8月19日(日)、もうこの日を逃したら、行けないかもと、
早起きして出かけました。DIC川村記念美術館のHPで、
http://kawamura-museum.dic.co.jp/
東京駅発の高速バスが9:55にあるってことだったので、
それに乗るには、最寄り駅を6:19の電車に乗ればいいなと調べてたんですが、
その前の電車に乗れ、新幹線にも早い時間ののぞみに乗れたので、
9時前には東京駅に着くことができました。
それで、バスの時間までまだ結構あるし、
JR総武快速線エアポート成田で「佐倉駅」まで行くことにしました。
9:20の成田空港行き快速で、佐倉に10:17着
JR佐倉駅南口から出ている無料送迎バスに乗りました。
途中、かなり黄金色になってきている田んぼを見ながら
(我が家あたりの田んぼは、晩生のハツシモなので、まだ青々としています)
約20分で、DIC川村記念美術館に着きました。
チケットを買っていたら(ブリジット・ライリー展の期間中は一般1,300円)
バス停に東京駅からの高速バスが入ってきました。
所蔵するレンブラントの絵がラッピングされていますね。
ちなみに、佐倉駅からの無料送迎バス(帰る時に撮影)
カンディンスキーの絵が使われています。
高速バスを待っていても、時間的にはほとんど同じだったわけですが、
高速バスは1,340円だったのに比べ、JRは乗越料金760円だったので、
まぁ、お金の節約にはなったかな。
佐藤忠良の彫刻横の入口から(帰る時に撮影)
緑の木々の間の小径を通っていくと、
3つの噴水がある大きな池と、よく手入れされた芝生の庭園が広がっています。
美術館はヨーロッパの古城のような塔が印象的な建物。
あ、この赤い彫刻は! はい、清水九兵衛《朱甲面》1990年
こちらの巨大な彫刻は、フランク・ステラ《リュネヴィル》1994年
とにかく大きい! 見る角度で印象も違いますが‥‥うーーん??
チケットを提示して美術館へ。館内は写真撮影禁止なので残念ですが、
エントランスホールの高い天井の装飾が厳かな雰囲気で素敵!!
マイヨールのヴィーナスを見て、展示室へ進むと、
最初の101展示室は[印象派からエコール・ド・パリへ]
モネ《睡蓮》1907年、
ルノワール《水浴する女》1891年、《クロード・ルノワールの肖像》1902年
そして、ピカソの年代もスタイルも違う作品が4点!
1900年の《宿屋の前のスペインの男女》は、これがピカソ?って
普通(?)の絵(厚紙にパステル)だし、
1927年の《肘掛椅子に座る女》は、いかにもピカソって、
わけのわからない形が組み合わさったような絵。
1935年《ミノタウロマキア》はミノタウロスをモチーフにしたエッチング。
1954年の《シヴェット》という少女を描いた具象的な絵はモノクロで迫力。
シャガール《ダヴィデ王の夢》1966年 は、
いかにもシャガールらしい幻想的な大きな絵で見ごたえありました。
次の102展示室は、レンブラント《広つば帽を被った男》1635年
いかにもレンブラントらしい男性の肖像画のみが展示されている小部屋で、
時空を超えてオランダの市民と対峙したような気分になれました。
そして、通路のような? 103展示室は[初期抽象]
マレーヴィッチやカンディンスキー、
ラースロー・モホイ=ナジ(私が昔、大学でバウハウスについて学んだ時は
モホリ・ナギーって習った覚えが‥‥でもホンモノの絵を見るのは初めてかも)
などの絵が展示されていました。
110展示室[フランク・ステラ]
幾何学的な形のバリエーションのようなリトグラフが並んでいました。
今だったら、パソコンの図形で簡単に描けちゃうような‥‥
ちょっと意味深(?)なタイトル‥‥「理性と卑しさの結婚」とか、
「働けば自由がある」とか‥‥がつけられていて、ふーーんと思ったり。
この展示室の奥に茶室がありましたが、一通り見てから戻りました。
中庭の見える渡り廊下を通って104展示室へ。
[シュルレアリスムとその展開]
マン・レイの便座と写真を使った《だまし卵》1963年
タイトル通りアイロンを赤く塗っただけ?って《赤いアイロン》1966年
エルンスト《入る、出る》1923年 は木製の扉に描かれた不思議な人物像
‥‥うーーん。
その奥の105展示室は、
ルイーズ・ニーヴェルスンの作品が2点
黒く塗られた木材が並んでいる《世界の庭 6》1947年
黒い透かし彫りの箱のような《夢の家 XXX》1972年
ふーん、初めて知る彫刻家‥‥だと、ネットで検索してたんですが、
あれ? こういう作品ってもしかしたら??
岐阜県美術館も愛知県美術館も作品所蔵してるじゃないですかぁ!!
どちらも壁に設置されるタイプの立体彫刻作品ですが。
岐阜県美術館では、ルイーズ・ネヴェルスンと表記され、
《ブラック・クリプティックⅣ》1979年
《ミラー・シャドー XIV》1985年
愛知県美術館では、ルイーズ ニーヴェルソンと表記されて
《漂う天界》1959-66年
を所蔵してましたー。
戻って1階奥の106展示室が[ロスコ・ルーム〈シーグラム壁画〉]
ダイヤモンド形のような変形の部屋に、マーク・ロスコの作品が7点
並んでいます。部屋は薄暗く、深い赤茶色の地に赤や黒の長方形の
ような形が描かれていますが、色がうごめくような、赤い炎が揺らいでいる
ような感覚になります。
部屋の真ん中に、部屋の形を縮小したような六角形のソファが置かれていて、
そこに座って、この部屋の茫洋というか、静謐な雰囲気を楽しみました。
ソファと同じような暗い色の床材もいい雰囲気です。
ちょっとクラシカルな雰囲気の階段を上がった先の部屋が
200展示室[サイ・トゥオンブリー]
ロスコ・ルームとは対照的に、大きなガラス窓から緑の木々や、
庭園を眺められる白い部屋に、サイ・トゥオンブリーの
グレイに白いクレヨンの線が並んだ《無題》1968年 と、所蔵する
立体作品《無題》1990年 が並びます。
‥‥部屋全体の雰囲気はとても素敵です。
201展示室[アメリカ抽象絵画の展開とフランク・ステラ]
ジャクソン・ポロック《緑、黒、黄褐色のコンポジション》1951年
をはじめ、
モーリス・ルイス《ギメル》1958年
サム・フランシス《無題》1952年
そして、フランク・ステラの幾何学的な絵や立体作品も並んでいました。
ちょっと愛知県美術館の展示室5を思い出しちゃいました。
でもDIC川村記念美術館、フランク・ステラの作品が充実していますね。
そして、企画展示室の「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」へ
入ってすぐに、ここDIC川村記念美術館が所蔵する《朝の歌》1975年
(チラシ中面左ページ 下)
このうごめくような絵、いいなぁー。パステル調の色彩も素敵。
図録には原寸大に印刷されたページもありますが、
色は白地にピンク、黄緑、ブルーのみなんですね。
でも、この画面を見ていると黄色やオレンジが見えたりと、
色も揺らいでいるように見えて、その感覚も素敵。
今回の「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」展では、
ライリーの31点の作品が「カーブ」「ストライプ」「「ダイアグナル」の
3つの分類で展示されていました。
入口あたりは「カーブ」の分類でしたが、最初期の
《接吻》1961年 という作品が、白と黒のみのシンプルでシャープな作品で、
とてもいいなと思いました。
続いて正方形を用いた《正方形の動き》1961年(チラシ中面 右ページの左上)
そして、チラシ裏表紙の《落下》1963年 が並び、
表紙の《波頭》1964年 は突き当りの壁に展示されていました。
白と黒だけだったカーブに、グレイが加わった
《アレストⅠ》1965年、《ただよい1》1966年
そしてカラフルになった《大滝1》《大滝2》1967年 へと続きます。
奥のコーナーは「ストライプ」
ライリーは、1967年頃から、直線をモティーフにした作品を
手がけるようになります。
色彩の線を並べて配色効果が試されているよう。
「カーブ」の展示コーナーを戻って、最後の展示室は「ダイアグナル」
斜めのストライプが加わるようになり、さらに曲線も組み合わされて
リズムが感じられる、踊っているような画面でいいなと感じました。
《ラジャスタン》という大きな作品は(チラシ中面右ページ 右)
ライリーの助手たちが構図をもとに、展示室の壁に鉛筆とアクリルで
直接描いた壁画作品で、展覧会会期中のみ出現する壁画だそう。
ブリジット・ライリーの企画展も、DIC川村記念美術館の所蔵品展も
とても素敵でした!
さて眼福の次は口福! 展示室を戻って、茶室へ行き、
「ゆらぎ ブリジット・ライリーの絵画」展期間中の特別メニュー
「錦玉と和紅茶」700円をいただきました。
「京都の町家でギャラリーのような和菓子工房『御菓子丸』を主催する杉山早陽子さんに、 ブリジット・ライリーの絵画から受けた印象を形にしていただきました。 水のゆらぎと光の玉を思わせる美しいお菓子は、きび砂糖のお酒(ラム酒)を煮詰めた 寒天に夏みかんのジュレを浮かべた錦玉です。」(リーフより)
立礼式茶席で、大きな窓からの庭園の眺めを見ながら頂くことができます。
(お抹茶と和菓子のセットも700円)
ミュージアムショップで図録買いました。2,700円
この値段は企画展開催中のみの特別価格で、
会期終了後および通販は4,104円になるそう。
‥‥しかし、この図録、書体やハードカバーの装丁が、
昔の図書館にあった本のような雰囲気だなぁと。
ショップにはクリアファイルやTシャツなどのオリジナルグッズをはじめ、
お土産にできそうなものも売られていて、見ていて楽しかったです。
今回は買いませんでしたが。
美術館を出て、次は広大な庭園を楽しみましたが、そのことは
次の記事で。(ここまででもものすごく長くなってしまいました。
読んで下さった方、お疲れ様です。ありがとうございました。)
DIC川村記念美術館: http://kawamura-museum.dic.co.jp/
--オマケ--
以前私が作ったライリー風デザイン
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