岐阜県美術館所蔵名品展「さよなら、再会をこころに。」 [美術]
台風21号、北海道の大地震と災害続きの日本。
被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
なかなかブログ記事が書けないので(もっと簡潔に書けるといいけど)
ずいぶん前のことを思い出しながら、少しずつコツコツ
書いて(メモ帳で下書きして)ます。
展覧会、他にも見ているし、新しい記事も書きたいんだけど‥‥
----
8月30日(木)岐阜県美術館の一般展示室で「源流展」を見たことは
前記事に:https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-09-06
この日、岐阜県美術館の企画展・所蔵品展示室は本来なら
閉まっていたんです。
「さよなら、再会をこころに。」という所蔵名品展が8月26日(日)まで
だったので。
しかしっ! この展示室の一部が、9月17日(月・祝)まで
無料開放しているというツイートが流れてきてまして!
私は、8月21日(火)に見てきてはいたんですが、
岐阜県美術館の名品、特に川合玉堂の名品がズラリと並んだ展示室が
もう一度見られるということで、(無料でしたし)入りました。
わざわざ入場券も切って渡してもらえました。
いつも会員証で入っているので、この変形のチケット嬉しいなぁ!
ルドンの、蜘蛛くんと並ぶキャラクター(?)人間の顔をした魚の半券
川合玉堂(1873-1957)の1891年、つまり18歳の作品《老松図》と、
1928年45歳の《老松蒼鷹》の2つの金屏風を見比べられて、とても贅沢!
今までもこれらの屏風を見る機会はあったけど、こうやって
見比べられるように展示されていると、玉堂18歳の力強い筆致と
45歳の円熟した精緻な筆致と、それぞれすごいと感心します。
この展示がもう一度見られて良かったー。
もちろん、《深林宿雪》1936年 も展示してありました。
他に《駒ヶ嶽》1914年 と、《柳蔭閑話図》1922年が。
この日はもう見られませんでしたが、
《日光裏見瀧》1903年頃(チラシ裏面下中)も別の展示室にありました。
そして前田青邨の、古事記に題材をとった《大久米命》1907年
南都焼討を行い多数の僧侶を死なせた平重衡が囚われ、
僧侶たちに囲まれている《囚われたる重衡》1908年 が並んでいます。
どちらも大きな掛軸の歴史画で見ごたえありますし、
子ども向けの解説文が丁寧でよかったです。
前田青邨《烟雲古塔》1924年 霧の中の西欧の古城が詩情あふれる雰囲気で
水墨で描かれていて、あれ?この作品この間見たっけ? と思ったら、
玉舎春輝《貴妃追夢》1926年 がなかった。
「岐阜県美術館名作50選」より、左ページが玉舎春輝《貴妃追夢》
この日は見られませんでしたが、右ページの
伊東深水《鏡》1947年 も別の展示室にありました。
「岐阜県美術館名作50選」の表紙にもなっている、
山本芳翠《浦島図》1893-95年頃
熊谷守一《蝋燭》1909年 と、岸田劉生《自画像》1914年 が並んでました。
「岐阜県美術館名作50選」より
熊谷守一初期の代表作、ロウソクに照らされているのは熊谷守一本人だそう。
長原孝太郎《明星》1930年(チラシ裏面下右)も好きな絵です。
そして、次の工芸の部屋も見ることができました。
荒川豊蔵の茶碗、土屋順紀の着物、各務鑛三のガラスなどがありました。
----
ここからは8月21日(火)に見てきたことです。
熊谷守一《萬の像》1950年 《ヤキバノカエリ》1956年(チラシ裏面3段目)
《朝のはぢまり》1969年
前田青邨《ラ・プランセス》1957年 《出を待つ》1955年(チラシ表面上)
そして、岐阜県美術館といえば!のルドンが、
黒い壁面パネルのコーナーに並んでいました。
チラシ表面下に使われているルドン《まなざし》1889-94年頃 素敵!
ロドルフ・ブレスダンのリトグラフは見たことがありましたが、
ドラクロワのリトグラフもあったんだ、とか
モローらしくない、初期の珍しい油彩《ピエタ》1854年 や、
いかにもルノワールって《泉》1910年 なども、
しばらく見られないんだと目に焼き付けてきました。
ムンクのリトグラフ《罪》1901年 には、子供向けの解説で、
このちょっと恐そうな赤い髪の女の人の絵のタイトルが《罪》と
つけられているのはなぜなんだろう? みたいなことが書いてあって、
(答えは書いてなかった) あらためて、絵を見直してみました。
この絵、ホールの顔出し看板にもなってて楽しかった。
山本芳翠《浦島図》の顔出しもできました。
藤田嗣治が西洋画の中に並んでいて、
猫好きにはフジタの《猫》1949年 たまりません!!
フジタらしい乳白色の女性や象、虎が描かれた大作《夢》1925年
フジタの絵って、私にはなんか気持ち悪い‥‥って
感じるのもあるんですけど、この絵、ちょっとそんな雰囲気も感じつつ、
夢の幻想的な雰囲気がいいなって感じます。
パスキン《マリエッタの肖像》1928-29年
岐阜県美術館のパスキンの展覧会でこの画家の経歴等を知り、
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-07-13
名古屋市美術館やメナード美術館、ヤマザキマザック美術館も
パスキンの作品持ってることに気が付いたけど、やっぱり、
この《マリエッタの肖像》が一番名作だと思う。
そして現代美術(?)へ
「現代美術はわからん」って友人が「巨大風呂敷」と評した(笑)
クロード・ヴィアラ《反復》1970年 とか、
へー、岐阜県美術館、フランシス・ベーコンも持ってたんだーとか、
《闘牛のための習作 No.1》1978年
‥‥でも私はあまり良さがわからないんですが。
でもジョアン・ミロ《人と月》1950年 はいいなって思う。
矢橋六郎《ミコノス夕照》1979年 はいいなって思うけど、
「岐阜県美術館名作50選」にも載っている
山口薫《画室の森》1949年 は、‥‥うーーん??ってカンジ。
李禹煥《線より》1977年 はいいなって思う。見慣れた?のかな。
今回の展示で、私としては
真っ黒な、遠藤利克《天使のためのプラン》1989年 と、
真っ青な東正之《青釉壺》2014年 が気に入りました。
(今まで見てないというか、覚えてなくて新鮮だったせいもある)
今回、コレクションから選りすぐりの約130点ってことで、
やっぱり、岐阜県美術館の所蔵品すごいって感じました。
リニューアル後にまた再会できることを楽しみにしてます。
(って、この後に「みる こころみる かえりみる」って企画展が
11月3日(土・祝)まであって、休館はそれから約1年なんですけど)
被災された方には心よりお見舞い申し上げます。
なかなかブログ記事が書けないので(もっと簡潔に書けるといいけど)
ずいぶん前のことを思い出しながら、少しずつコツコツ
書いて(メモ帳で下書きして)ます。
展覧会、他にも見ているし、新しい記事も書きたいんだけど‥‥
----
8月30日(木)岐阜県美術館の一般展示室で「源流展」を見たことは
前記事に:https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2018-09-06
この日、岐阜県美術館の企画展・所蔵品展示室は本来なら
閉まっていたんです。
「さよなら、再会をこころに。」という所蔵名品展が8月26日(日)まで
だったので。
しかしっ! この展示室の一部が、9月17日(月・祝)まで
無料開放しているというツイートが流れてきてまして!
私は、8月21日(火)に見てきてはいたんですが、
岐阜県美術館の名品、特に川合玉堂の名品がズラリと並んだ展示室が
もう一度見られるということで、(無料でしたし)入りました。
わざわざ入場券も切って渡してもらえました。
いつも会員証で入っているので、この変形のチケット嬉しいなぁ!
ルドンの、蜘蛛くんと並ぶキャラクター(?)人間の顔をした魚の半券
川合玉堂(1873-1957)の1891年、つまり18歳の作品《老松図》と、
1928年45歳の《老松蒼鷹》の2つの金屏風を見比べられて、とても贅沢!
今までもこれらの屏風を見る機会はあったけど、こうやって
見比べられるように展示されていると、玉堂18歳の力強い筆致と
45歳の円熟した精緻な筆致と、それぞれすごいと感心します。
この展示がもう一度見られて良かったー。
もちろん、《深林宿雪》1936年 も展示してありました。
他に《駒ヶ嶽》1914年 と、《柳蔭閑話図》1922年が。
この日はもう見られませんでしたが、
《日光裏見瀧》1903年頃(チラシ裏面下中)も別の展示室にありました。
そして前田青邨の、古事記に題材をとった《大久米命》1907年
南都焼討を行い多数の僧侶を死なせた平重衡が囚われ、
僧侶たちに囲まれている《囚われたる重衡》1908年 が並んでいます。
どちらも大きな掛軸の歴史画で見ごたえありますし、
子ども向けの解説文が丁寧でよかったです。
前田青邨《烟雲古塔》1924年 霧の中の西欧の古城が詩情あふれる雰囲気で
水墨で描かれていて、あれ?この作品この間見たっけ? と思ったら、
玉舎春輝《貴妃追夢》1926年 がなかった。
「岐阜県美術館名作50選」より、左ページが玉舎春輝《貴妃追夢》
この日は見られませんでしたが、右ページの
伊東深水《鏡》1947年 も別の展示室にありました。
「岐阜県美術館名作50選」の表紙にもなっている、
山本芳翠《浦島図》1893-95年頃
熊谷守一《蝋燭》1909年 と、岸田劉生《自画像》1914年 が並んでました。
「岐阜県美術館名作50選」より
熊谷守一初期の代表作、ロウソクに照らされているのは熊谷守一本人だそう。
長原孝太郎《明星》1930年(チラシ裏面下右)も好きな絵です。
そして、次の工芸の部屋も見ることができました。
荒川豊蔵の茶碗、土屋順紀の着物、各務鑛三のガラスなどがありました。
----
ここからは8月21日(火)に見てきたことです。
熊谷守一《萬の像》1950年 《ヤキバノカエリ》1956年(チラシ裏面3段目)
《朝のはぢまり》1969年
前田青邨《ラ・プランセス》1957年 《出を待つ》1955年(チラシ表面上)
そして、岐阜県美術館といえば!のルドンが、
黒い壁面パネルのコーナーに並んでいました。
チラシ表面下に使われているルドン《まなざし》1889-94年頃 素敵!
ロドルフ・ブレスダンのリトグラフは見たことがありましたが、
ドラクロワのリトグラフもあったんだ、とか
モローらしくない、初期の珍しい油彩《ピエタ》1854年 や、
いかにもルノワールって《泉》1910年 なども、
しばらく見られないんだと目に焼き付けてきました。
ムンクのリトグラフ《罪》1901年 には、子供向けの解説で、
このちょっと恐そうな赤い髪の女の人の絵のタイトルが《罪》と
つけられているのはなぜなんだろう? みたいなことが書いてあって、
(答えは書いてなかった) あらためて、絵を見直してみました。
この絵、ホールの顔出し看板にもなってて楽しかった。
山本芳翠《浦島図》の顔出しもできました。
藤田嗣治が西洋画の中に並んでいて、
猫好きにはフジタの《猫》1949年 たまりません!!
フジタらしい乳白色の女性や象、虎が描かれた大作《夢》1925年
フジタの絵って、私にはなんか気持ち悪い‥‥って
感じるのもあるんですけど、この絵、ちょっとそんな雰囲気も感じつつ、
夢の幻想的な雰囲気がいいなって感じます。
パスキン《マリエッタの肖像》1928-29年
岐阜県美術館のパスキンの展覧会でこの画家の経歴等を知り、
https://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-07-13
名古屋市美術館やメナード美術館、ヤマザキマザック美術館も
パスキンの作品持ってることに気が付いたけど、やっぱり、
この《マリエッタの肖像》が一番名作だと思う。
そして現代美術(?)へ
「現代美術はわからん」って友人が「巨大風呂敷」と評した(笑)
クロード・ヴィアラ《反復》1970年 とか、
へー、岐阜県美術館、フランシス・ベーコンも持ってたんだーとか、
《闘牛のための習作 No.1》1978年
‥‥でも私はあまり良さがわからないんですが。
でもジョアン・ミロ《人と月》1950年 はいいなって思う。
矢橋六郎《ミコノス夕照》1979年 はいいなって思うけど、
「岐阜県美術館名作50選」にも載っている
山口薫《画室の森》1949年 は、‥‥うーーん??ってカンジ。
李禹煥《線より》1977年 はいいなって思う。見慣れた?のかな。
今回の展示で、私としては
真っ黒な、遠藤利克《天使のためのプラン》1989年 と、
真っ青な東正之《青釉壺》2014年 が気に入りました。
(今まで見てないというか、覚えてなくて新鮮だったせいもある)
今回、コレクションから選りすぐりの約130点ってことで、
やっぱり、岐阜県美術館の所蔵品すごいって感じました。
リニューアル後にまた再会できることを楽しみにしてます。
(って、この後に「みる こころみる かえりみる」って企画展が
11月3日(土・祝)まであって、休館はそれから約1年なんですけど)
2018-09-14 12:56
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