美濃加茂市民ミュージアム「竹田尚史 質量の泉と重力の霧」展 [美術]
昨年2019年10月27日(日)に行ってきた
美濃加茂市民ミュージアム
「竹田尚史(たけだ ひさし)
質量の泉と重力の霧」のことを
美濃加茂市民ミュージアムでは「芸術と自然」をテーマに、現代美術家による滞在制作と展覧会を開催してきました。今年度は自然界の質量や重力に注目し、立体作品や写真、インスタレーションなどの多様な表現を展開する竹田尚史(1976年~)を紹介します。(後略・チラシ中面の文章より)
前年2018年は中村裕太さんでした。
美濃加茂市民ミュージアム「日本ラインの石、岐阜チョウの道」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-11-11
竹田尚史さん、あいちトリエンナーレ2013の
納屋橋会場に展示されてました。
いくつもの秤に乗った部屋の作品が記憶にあります。
あいちトリエンナーレ2013 (5) 納屋橋エリア
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-09-15
最終日ですが閑散としていました(まぁここはいつものことですが)
他の鑑賞者に会いませんでした。
受付で出品リストもらって(観覧無料)展示室へ入ると
がらんとした非現実的で美しい空間。
なにも展示されていないガラスケース(反対側の作品の光が写っています)も作品
No.3《静かになっていく》
何にもない部屋、何にもないという形、ここに全てがあり そして何もない。
(出品リストの「作品について」より)
ケース内は空気に満たされており「無い」という形があると。
その前の展示台に止まった時計がいくつも置かれています。
作品No.2《忘れて消えて》
ある時止まった時計、その時の記憶、全ての時が集まってくる。
作品No.1《世界の端と端に置いた石》
近くに置かれた石、最も遠くに置かれた石。
この2つの石を、地球を一周まわった端と端にある石だと捉えたら――
はかりの上に乗っている作品は、 No.7《私は山になって眠る》
私は死んだら山になるのだろうか。質量が積み重なって山になる。
山並みを横たわる作家の姿になぞらえた作品。
下で支えるいくつものはかり。
自分が死んでも質量は自然界に残り続けるということを
表しているんでしょうか。
昔習った「質量保存の法則」なんて言葉も思い出しました。
いくつもの瓶に水が入っています。
No.4《質量の泉》
自身の質量分の水を木曽川から汲んできた。
原子模型で作られた人体
No.5《無数の星たち》
星は無数にあり、我々の体を構成する原子も無数にあり、
宇宙に広がる星雲の様でもある。
No.6《点と線》
星と星の間の距離をつなげた立体の北斗七星。
地球から見たら、ひしゃくの形だけど、宇宙では
こういうふうに存在しているのかと。
展示室に入った時から、時々蛍光灯が消えたり、ついたり
していました。数字を表しているかと思うと一部消えていたり‥‥
No.8《消えていくそれぞれの時間》
10人の誕生時間を表示する。誕生時間それは私のものであると思っていた。
しかし私はそこにはたどり着けない。
これは私のものでなく母や父のものだと気がついた時、
バラバラになっていき無形のものになっていく。
隣のうす暗い部屋には、巨大な空気の風船が
No.10《空気になる》
私と倒れた木とどれくらいの違いがあるのだろう。
倒れていた木のうちの64kgを空気に変換し、私の体重64kgを空気に変換した。
奥のスクリーンに映されていたのが
No.9《船を造る》
逆再生されたアリと蝉、蝉はアリにバラバラにされていたものが逆になって
アリは蝉を組み立てる。
蝉に群がるアリ。説明を読むまで逆再生されていることに気が付きませんでした。
しばらく見ていましたが「蝉を組み立てる」とまでは見えず‥‥
見てる時間が足りない? そこまで撮ってない?
でもとても美しい展示で、自然の循環の中での自分とか、
大きな宇宙の中での人間とか、流れる時間の中での現在とか、
そんなことも感じさせられました。
般若心経の「不生不滅」とか「不増不減」なんて言葉も浮かびました。
スタッフの方に「素敵な展覧会ですね」って言うと、
記録集を作るので、300円で郵送しますってことで、
迷わず申し込んできました。届いたのがこちら。
11時と2時にテラスに面した窓でイベントが見られますってことでしたが、
まだ1時間以上あったので諦めました。
1日に数分間だけ、人工の雨が降るそうです。(記録集右ページ)
No.11《いつかここに還ってくる》
フィクションとリアルの間に私たちはいるかもしれない。
森にも作品があるってことで行くと
No.14《空気になる》
展示室にもあった作品が、限定展示で森にも展示されていました。
出品リストがないと、これが作られたものだと気が付かないかも。
自分の質量を別の物質に置き換えて提示する作品を制作してきた作家が、
滞在制作で最初に作ったという作品。
自分の体重と同じ量の水をたたえる「泉」
No.13《われて雨になって やがて森になる》
自身の質量がたまる泉、私たちの体は水風船のようで、
一人一人が泉のように水を蓄えている。
やがて割れて、川となり海に流れていき、雨となって泉となる。
そして、この作品、見つけられなかったんですが‥‥
雨で灰が流れてしまったのかな?(期間中、台風もありましたからね)
前年の台風で折れてしまった木を見つけ、それらを燃やして作った灰を
使った作品だそう。
No.12《Sleeping on the forest》
森に倒れていた木に出会った。燃やして空気になり、やがて森に還ってくる。
(記録集左ページ)
とても素敵な展覧会でした。最終日に見に行けて良かったです!
森から見た美濃加茂市民ミュージアム
みのかも文化の森
美濃加茂市民ミュージアム: http://www.forest.minokamo.gifu.jp/
美濃加茂市民ミュージアム
「竹田尚史(たけだ ひさし)
質量の泉と重力の霧」のことを
美濃加茂市民ミュージアムでは「芸術と自然」をテーマに、現代美術家による滞在制作と展覧会を開催してきました。今年度は自然界の質量や重力に注目し、立体作品や写真、インスタレーションなどの多様な表現を展開する竹田尚史(1976年~)を紹介します。(後略・チラシ中面の文章より)
前年2018年は中村裕太さんでした。
美濃加茂市民ミュージアム「日本ラインの石、岐阜チョウの道」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-11-11
竹田尚史さん、あいちトリエンナーレ2013の
納屋橋会場に展示されてました。
いくつもの秤に乗った部屋の作品が記憶にあります。
あいちトリエンナーレ2013 (5) 納屋橋エリア
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-09-15
最終日ですが閑散としていました(まぁここはいつものことですが)
他の鑑賞者に会いませんでした。
受付で出品リストもらって(観覧無料)展示室へ入ると
がらんとした非現実的で美しい空間。
なにも展示されていないガラスケース(反対側の作品の光が写っています)も作品
No.3《静かになっていく》
何にもない部屋、何にもないという形、ここに全てがあり そして何もない。
(出品リストの「作品について」より)
ケース内は空気に満たされており「無い」という形があると。
その前の展示台に止まった時計がいくつも置かれています。
作品No.2《忘れて消えて》
ある時止まった時計、その時の記憶、全ての時が集まってくる。
作品No.1《世界の端と端に置いた石》
近くに置かれた石、最も遠くに置かれた石。
この2つの石を、地球を一周まわった端と端にある石だと捉えたら――
はかりの上に乗っている作品は、 No.7《私は山になって眠る》
私は死んだら山になるのだろうか。質量が積み重なって山になる。
山並みを横たわる作家の姿になぞらえた作品。
下で支えるいくつものはかり。
自分が死んでも質量は自然界に残り続けるということを
表しているんでしょうか。
昔習った「質量保存の法則」なんて言葉も思い出しました。
いくつもの瓶に水が入っています。
No.4《質量の泉》
自身の質量分の水を木曽川から汲んできた。
原子模型で作られた人体
No.5《無数の星たち》
星は無数にあり、我々の体を構成する原子も無数にあり、
宇宙に広がる星雲の様でもある。
No.6《点と線》
星と星の間の距離をつなげた立体の北斗七星。
地球から見たら、ひしゃくの形だけど、宇宙では
こういうふうに存在しているのかと。
展示室に入った時から、時々蛍光灯が消えたり、ついたり
していました。数字を表しているかと思うと一部消えていたり‥‥
No.8《消えていくそれぞれの時間》
10人の誕生時間を表示する。誕生時間それは私のものであると思っていた。
しかし私はそこにはたどり着けない。
これは私のものでなく母や父のものだと気がついた時、
バラバラになっていき無形のものになっていく。
隣のうす暗い部屋には、巨大な空気の風船が
No.10《空気になる》
私と倒れた木とどれくらいの違いがあるのだろう。
倒れていた木のうちの64kgを空気に変換し、私の体重64kgを空気に変換した。
奥のスクリーンに映されていたのが
No.9《船を造る》
逆再生されたアリと蝉、蝉はアリにバラバラにされていたものが逆になって
アリは蝉を組み立てる。
蝉に群がるアリ。説明を読むまで逆再生されていることに気が付きませんでした。
しばらく見ていましたが「蝉を組み立てる」とまでは見えず‥‥
見てる時間が足りない? そこまで撮ってない?
でもとても美しい展示で、自然の循環の中での自分とか、
大きな宇宙の中での人間とか、流れる時間の中での現在とか、
そんなことも感じさせられました。
般若心経の「不生不滅」とか「不増不減」なんて言葉も浮かびました。
スタッフの方に「素敵な展覧会ですね」って言うと、
記録集を作るので、300円で郵送しますってことで、
迷わず申し込んできました。届いたのがこちら。
11時と2時にテラスに面した窓でイベントが見られますってことでしたが、
まだ1時間以上あったので諦めました。
1日に数分間だけ、人工の雨が降るそうです。(記録集右ページ)
No.11《いつかここに還ってくる》
フィクションとリアルの間に私たちはいるかもしれない。
森にも作品があるってことで行くと
No.14《空気になる》
展示室にもあった作品が、限定展示で森にも展示されていました。
出品リストがないと、これが作られたものだと気が付かないかも。
自分の質量を別の物質に置き換えて提示する作品を制作してきた作家が、
滞在制作で最初に作ったという作品。
自分の体重と同じ量の水をたたえる「泉」
No.13《われて雨になって やがて森になる》
自身の質量がたまる泉、私たちの体は水風船のようで、
一人一人が泉のように水を蓄えている。
やがて割れて、川となり海に流れていき、雨となって泉となる。
そして、この作品、見つけられなかったんですが‥‥
雨で灰が流れてしまったのかな?(期間中、台風もありましたからね)
前年の台風で折れてしまった木を見つけ、それらを燃やして作った灰を
使った作品だそう。
No.12《Sleeping on the forest》
森に倒れていた木に出会った。燃やして空気になり、やがて森に還ってくる。
(記録集左ページ)
とても素敵な展覧会でした。最終日に見に行けて良かったです!
森から見た美濃加茂市民ミュージアム
みのかも文化の森
美濃加茂市民ミュージアム: http://www.forest.minokamo.gifu.jp/
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