愛知県美術館「大浮世絵展」のコレクション展 [美術]
4月5日(日)、愛知県美術館「大浮世絵展」を見て、
続いてコレクション展へ。
最初の展示室4 は「近代の日本画」
「日本画」とは、明治になって、西洋から油彩画が入ってきた時、
それまであった日本の伝統的な技法や様式で描かれた絵画を
日本画と呼ぶようになったんですね。
「明治から昭和初期まで、東京と京都の二大拠点で活躍した 日本画家たちの作品をご紹介します。」ってことで
この頃の日本画、すごく好きだなぁ!
西洋に負けるかって日本画家たちの意気込みが感じられるような。
竹内栖鳳や上村松園、川合玉堂の師として有名な幸野楳嶺は
こんな絵を描いていたのねと。
幸野楳嶺《南天鵯図》1892年頃
愛知県美術館コレクション検索で公開しているデジタル画像のうち、「Public Domain」(パブリック・ドメイン)または「CC0」の表示があるものは、当館に申請することなくダウンロードし、自由に複製、再配布することができます。
橋本関雪《猿猴待月》1938年頃
いいなぁ!! 私のスマホでも撮ったけど(コレクション展は撮影可)
コレクション検索で画像ありました。
竹内栖鳳《狐狸図》1908年頃
あ。この大作、愛知県美術館「ジャクソン・ポロック展」の時の コレクション展で見て、すごく感動したんですよね。
また見ることができて嬉しい!
渡欧して西洋の水彩画法を研究した成果が、
伝統的な四条派の筆法と溶け込んでいて、
さすが「動物を描けば、その匂いまで描く」と言われた画家ですね。
碧南市藤井達吉現代美術館で開催された「竹内栖鳳」展を
見に行ったこと:https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-04-21
川合玉堂《湖畔晩帰》1928年
岐阜にもゆかりの深い川合玉堂(1873-1957)
岐阜県美術館が多くの玉堂の作品持ってて、見てるんですが、
この《湖畔晩帰》しっとりとした川辺の状景が格調高く描かれてて素敵だなと。
「西の栖鳳、東の大観」と称された、
日本画壇の重鎮・横山大観(1868-1958)
日本画に西洋画の画法を取り入れた絵は
「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれて批判されます。
横山大観《飛泉》1900年頃
私は横山大観の絵、当時の人が「朦朧体」って批判したのに
同意するというか、なんだかもっさりした絵で好きじゃないって
思ってたんですが、この絵はいいじゃないですか!
そして、こういう絵、私の好みだわーって見たのが、
中村岳陵《芦に白鷺鵜鴒図》1921年
展示室5は「20世紀の色彩」
クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》1903年 や
ピカソ《青い肩かけの女》1902年 などコレクション展常連(?)というか、
愛知県美術館を代表するような名品が展示されてました。
マティス《待つ》1921-22年 は、
昨年11月から今年2月にかけて東京国立近代美術館で開催された
「窓展」チラシに使われてましたね。
そして、これは愛知県美術館こんなのも持ってたのね!って
今回「色彩」に注目して紹介してるってことで
展示されたんでしょうね。
ラースロー・モホリ=ナジ(1895-1946)
《コンストラクション『ケストナー版画集6』より》1922-23年
モホリ=ナジ は、大学へ入って現代デザイン史を習った時に
最初に出てきました。(モホリ=ナギ と習いました。彼の著書
『ザ ニュー ヴィジョン *ある芸術家の要約』大森忠行訳 ダヴィッド社
がテキストだったんですが‥‥何を学んだのか、よく覚えてません(^^;>
(本を見つけて読み返そうとしたんですが‥‥挫折しましたー)
1922-23年の作品ってことは、最初の個展を開いて、グロピウスと出会い、
バウハウスの教授に招かれた頃、モホリ=ナジ27-28歳の作品ってことですね。
コレクション検索で画像ありました。
後半は、いつものコレクション展!って見た
モーリス・ルイス《デルタ・ミュー》1960-61年 と
フランク・ステラ《リヴァー・オブ・ポンズ IV》1969年
そして「色彩」ってことで選ばれたと思われる
真っ青な イヴ・クライン《アルマン(肖像レリーフ)》1962年 と、
真っ黒な ルイーズ・ニーヴェルソン《漂う天界》1959-66年
展示室6は「小企画 水谷勇夫と舞踏」
名古屋を拠点に活動した画家・水谷勇夫(1922-2005)と舞踏との関係について、大野一雄舞踏公演『蟲びらき』(1988年・東京、1990年・名古屋)の舞台装置を再現と、関連資料の展示により考察します。
おぉ! モノクロのダイナミックな空間!
いかにも暗黒舞踏って雰囲気です。
棒の先についているのはカマキリで、観客にこれを持たせて
舞台に参加させてしまったそう。
天井からぶら下がっているのが《かれい》で、
大道具として制作され、演者の大野一雄とからむ演出だったそう。
愛知芸術文化センター情報誌「AAC」vol.103 の記事
展示室7は「木村定三コレクションの中国陶磁」
木村定三コレクションの中国陶磁は、一般的な収集家に人気の高い宋や唐時代の陶磁器には重きを置かず、明時代の壺や鉢、向付や合子など、茶人としての美意識のもとに収集されています。その特色をよく示す作品をご紹介します。
ってことでした。私には時代の違いとかよくわかりませんが、
この花と鳥が描かれた壺、素敵だなって。
《青花花鳥文瓶》明時代末(17世紀前半)
展示室8は「没後40年 長谷川潔の銅版画」
時が止まったかのような静かな世界に配置された小鳥や植物
素敵です。
出窓にあった堀内正和《とぶ円筒》1960年
なんかちょっとユーモラス。親が子供を空へ放り上げて遊んでいるよう?
今回の愛知県美術館のコレクション展もとても素敵でした。
また行ける日が早く来ますように! コロナの終息を願うばかりです。
愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
愛知芸術文化センター: https://www.aac.pref.aichi.jp/
愛知芸術文化センター情報誌AACはこちらで読めます:
https://www.aac.pref.aichi.jp/aac/
続いてコレクション展へ。
最初の展示室4 は「近代の日本画」
「日本画」とは、明治になって、西洋から油彩画が入ってきた時、
それまであった日本の伝統的な技法や様式で描かれた絵画を
日本画と呼ぶようになったんですね。
「明治から昭和初期まで、東京と京都の二大拠点で活躍した 日本画家たちの作品をご紹介します。」ってことで
この頃の日本画、すごく好きだなぁ!
西洋に負けるかって日本画家たちの意気込みが感じられるような。
竹内栖鳳や上村松園、川合玉堂の師として有名な幸野楳嶺は
こんな絵を描いていたのねと。
幸野楳嶺《南天鵯図》1892年頃
愛知県美術館コレクション検索で公開しているデジタル画像のうち、「Public Domain」(パブリック・ドメイン)または「CC0」の表示があるものは、当館に申請することなくダウンロードし、自由に複製、再配布することができます。
橋本関雪《猿猴待月》1938年頃
いいなぁ!! 私のスマホでも撮ったけど(コレクション展は撮影可)
コレクション検索で画像ありました。
竹内栖鳳《狐狸図》1908年頃
あ。この大作、愛知県美術館「ジャクソン・ポロック展」の時の コレクション展で見て、すごく感動したんですよね。
また見ることができて嬉しい!
渡欧して西洋の水彩画法を研究した成果が、
伝統的な四条派の筆法と溶け込んでいて、
さすが「動物を描けば、その匂いまで描く」と言われた画家ですね。
碧南市藤井達吉現代美術館で開催された「竹内栖鳳」展を
見に行ったこと:https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-04-21
川合玉堂《湖畔晩帰》1928年
岐阜にもゆかりの深い川合玉堂(1873-1957)
岐阜県美術館が多くの玉堂の作品持ってて、見てるんですが、
この《湖畔晩帰》しっとりとした川辺の状景が格調高く描かれてて素敵だなと。
「西の栖鳳、東の大観」と称された、
日本画壇の重鎮・横山大観(1868-1958)
日本画に西洋画の画法を取り入れた絵は
「朦朧体(もうろうたい)」と呼ばれて批判されます。
横山大観《飛泉》1900年頃
私は横山大観の絵、当時の人が「朦朧体」って批判したのに
同意するというか、なんだかもっさりした絵で好きじゃないって
思ってたんですが、この絵はいいじゃないですか!
そして、こういう絵、私の好みだわーって見たのが、
中村岳陵《芦に白鷺鵜鴒図》1921年
展示室5は「20世紀の色彩」
クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》1903年 や
ピカソ《青い肩かけの女》1902年 などコレクション展常連(?)というか、
愛知県美術館を代表するような名品が展示されてました。
マティス《待つ》1921-22年 は、
昨年11月から今年2月にかけて東京国立近代美術館で開催された
「窓展」チラシに使われてましたね。
そして、これは愛知県美術館こんなのも持ってたのね!って
今回「色彩」に注目して紹介してるってことで
展示されたんでしょうね。
ラースロー・モホリ=ナジ(1895-1946)
《コンストラクション『ケストナー版画集6』より》1922-23年
モホリ=ナジ は、大学へ入って現代デザイン史を習った時に
最初に出てきました。(モホリ=ナギ と習いました。彼の著書
『ザ ニュー ヴィジョン *ある芸術家の要約』大森忠行訳 ダヴィッド社
がテキストだったんですが‥‥何を学んだのか、よく覚えてません(^^;>
(本を見つけて読み返そうとしたんですが‥‥挫折しましたー)
1922-23年の作品ってことは、最初の個展を開いて、グロピウスと出会い、
バウハウスの教授に招かれた頃、モホリ=ナジ27-28歳の作品ってことですね。
コレクション検索で画像ありました。
後半は、いつものコレクション展!って見た
モーリス・ルイス《デルタ・ミュー》1960-61年 と
フランク・ステラ《リヴァー・オブ・ポンズ IV》1969年
そして「色彩」ってことで選ばれたと思われる
真っ青な イヴ・クライン《アルマン(肖像レリーフ)》1962年 と、
真っ黒な ルイーズ・ニーヴェルソン《漂う天界》1959-66年
展示室6は「小企画 水谷勇夫と舞踏」
名古屋を拠点に活動した画家・水谷勇夫(1922-2005)と舞踏との関係について、大野一雄舞踏公演『蟲びらき』(1988年・東京、1990年・名古屋)の舞台装置を再現と、関連資料の展示により考察します。
おぉ! モノクロのダイナミックな空間!
いかにも暗黒舞踏って雰囲気です。
棒の先についているのはカマキリで、観客にこれを持たせて
舞台に参加させてしまったそう。
天井からぶら下がっているのが《かれい》で、
大道具として制作され、演者の大野一雄とからむ演出だったそう。
愛知芸術文化センター情報誌「AAC」vol.103 の記事
展示室7は「木村定三コレクションの中国陶磁」
木村定三コレクションの中国陶磁は、一般的な収集家に人気の高い宋や唐時代の陶磁器には重きを置かず、明時代の壺や鉢、向付や合子など、茶人としての美意識のもとに収集されています。その特色をよく示す作品をご紹介します。
ってことでした。私には時代の違いとかよくわかりませんが、
この花と鳥が描かれた壺、素敵だなって。
《青花花鳥文瓶》明時代末(17世紀前半)
展示室8は「没後40年 長谷川潔の銅版画」
時が止まったかのような静かな世界に配置された小鳥や植物
素敵です。
出窓にあった堀内正和《とぶ円筒》1960年
なんかちょっとユーモラス。親が子供を空へ放り上げて遊んでいるよう?
今回の愛知県美術館のコレクション展もとても素敵でした。
また行ける日が早く来ますように! コロナの終息を願うばかりです。
愛知県美術館: https://www-art.aac.pref.aichi.jp/
愛知芸術文化センター: https://www.aac.pref.aichi.jp/
愛知芸術文化センター情報誌AACはこちらで読めます:
https://www.aac.pref.aichi.jp/aac/