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ヤマザキマザック美術館「木村忠太の世界」展 [美術]

新型コロナウィルスで全国の小中高校が休校となり、
多くのイベントが中止・延期になっりと、
世間は大変なことになってます。

ヤマザキマザック美術館も3月2日(月)から臨時休館となり、
まだ1週間ほど会期があったこの展覧会も終了となってしまいました。

2月23日(日・天皇誕生日)に行っておいてよかった!!

「フランスに生きた日本人画家 木村忠太の世界」
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木村忠太という画家、今まで知りませんでした。
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 香川県高松市に生まれた木村忠太(1917-1987)はフランスに生き、フランスで活躍した画家です。1953(昭和28)年36歳の時にフランスに移り住み、南仏とパリの風景を描き続けました。現実の風景を題材としながらも、華やかな色彩と自由自在な線によって、光の中で移ろう風景の記憶を画面に捉えました。色彩に満ちた画面の中に、人物や家、木々、道、自転車、車などの形が奔放な線によって浮かび上がり、美しい余韻となって心に残ります。
(チラシ中面の文より)

ヤマザキマザック美術館は、私の大好きな美術館で、
2010年に開館して以来、企画展にはたいてい行ってるんですが、
今回は、ちょっと私の趣味とは違うかな‥‥とも思いつつ。
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一般1,200円の入場料が、チラシについていた割引券で100円引の
1,100円になりました。(ドニチエコきっぷや、JAF会員証、
大垣共立銀行のスマイル会員証などでも100円引になります。併用不可)

今回は5階からということで。

ブーシェやヴィジェ・ルブランなどの絵が並ぶ赤い壁紙の部屋は、
いつ来ても豪華で優雅で、とても素敵です!

次の、いつもは印象派の絵が並んでいる黄色い壁紙の部屋からが
「木村忠太の世界」展となっています。

ヤマザキマザック美術館は無料で音声ガイドを貸してくれるんですが、
木村忠太の絵の解説もあって、それがとても丁寧で良かったです。

チラシの絵を見て、なんだか子供が描きなぐったような、
抽象画だなって思ってたんですよね。でも、音声ガイドを聞いて、
描かれている木や家や車、自転車などに気付きました。
(ちゃんとタイトルまで読めば風景画だってわかるんですけどね)

《デルシュ通り》1967年(チラシ中面上段中)は、下絵と
写真(現在は通りの名前が変わっているそう)も展示されていて、
色や線の中に車や木々や人、塀などが構成されているのが
見えてきて、面白いなーと。

やっぱりいいなー! って思ったのは、チラシ表面に使われている
《セーヌ河畔》1975年 赤い色がとても鮮やかで印象的!
音声ガイドで、この絵に描かれているセーヌ川や橋、河畔の建物に
気付くことができて、あらためて絵を深く見ることができました。

そして、《セーヌ河畔》を含めて、ヤマザキマザック美術館は
木村忠太の絵を3点所蔵しているんですが、それがすごくいい!
収集した美術館創立者の故・山崎照幸氏の審美眼を感じます。

愛知県美術館所蔵の《マヌル河の運河》1966年(チラシ中面上段左) は、
制作年が早いせいか、色がシックで、かなり具象に近いところが、
私は一番なじめたというか、いいなと思いました。

三重県立美術館所蔵の絵の前には結界のロープが張られてるんだ
ってこととか‥‥え?そこ(笑)

なんとなく、60~70年代の雰囲気っていうか‥‥あ、私は
全くのシロートの直感で言ってるだけなので、的外れかもしれないけど、
三岸節子の風景画なんかと似てるななんて。

デッサンの自由な線や、リトグラフは色がシックでレトロっぽい(?)のも
いいなって思った。

5階を見終わって4階へ

エレベーター前のドームのシャンデリアと
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ルイ・ヴァルタ《秋の花》
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「聖なる風景」展で来た時に、この絵を見て、とても気に入りました。
http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2016-01-30

アール・ヌーヴォーのガラスが並ぶ展示室
(ヤマザキマザック美術館の常設展は撮影OK!)
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エミール・ガレ《蜻蛉文脚付杯》
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エミール・ガレ《アイリス文花器》
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ティファニー《ケシ文ランプ》と
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アンリ・ル・シダネル《雪の下の藁ぶき屋根》
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この絵も、「聖なる風景」展で見た時に感動したなぁ!

その少し前に、岐阜県美術館「最後の印象派」展の講演会で、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-12-19
シダネルのことを聞いてて、日本でも大正期にはたいへん人気があった
画家だと。岐阜県美術館にも《月下の川沿いの家》という
ロマンティックな作品があっていいんだけど、私は
ヤマザキマザック美術館のこの絵、とても好み!!

マリー・ローランサン《シェシア帽を被った女》と、
ルイ・マジョレルの家具
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キャプションが近くになかったので確認できないのですが、
いかにも“アール・ヌーヴォー”ってカンジのランプ(?)
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ショップで「木村忠太の世界」図録を購入。330円(税込)
ここの企画展の図録は手頃な値段で嬉しい。
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ついでに、こんなオリジナルグッズを見つけて購入。350円(税込)
ヤマザキマザック美術館所蔵の絵の女性4人を使った付箋。
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左から(いずれも部分)
エリザベト ヴィジェ・ルブラン
 《エカチェリーナ・フェオドロヴナ・ドルゴロウキー皇女》1797年
ジャン・マルク ナティエ《狩りの衣を着たマイイ伯爵夫人》1743年
ニコラ・ド ラルジエール《ジャッソ夫人とふたりの子供》1707年
エリザベト ヴィジェ・ルブラン《リラを弾く女性》1804年

1階のカフェテリアTOPEがまだ注文できたので、
「木村忠太の世界」展オリジナルスイーツをいただきました。
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チラシにも使われている《セーヌ河畔》をイメージしたそう。
胡桃入りチョコレートケーキを赤いソースやクリームで彩ってます。
チョコレートソースが絵の線を思わせますね。
ドリンクとのセットで980円(税込)でした。甘~い! 幸せ♡


過去記事:
ヤマザキマザック美術館: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-01-24
「ロココの雅」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-08-28
「エマイユの煌き」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2012-08-09
「フランスの美しい風景」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-05-29
「森の夢」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-07-28
「動く絵」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2014-02-06
「ポール・デルヴォーとベルギー近代絵画」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2014-09-10
「名古屋ひつじ物語」: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-01-15
「世界に挑んだ明治の美: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2015-06-16
「聖なる風景」展: http://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2016-01-30
「アイズピリ」展: https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2016-09-08
「はしもとみおの世界」展: https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-01-15
「ロイヤルコペンハーゲンのアール・ヌーヴォー」: https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2019-08-03

行ったのに感想が書けてない展覧会(T_T)
「もっと知りたい名画の世界 よそおいの200年」2017/4/22-8/27
「尾州徳川の花相撲 帝も侍も熱中!いとしの植物たち」2018/4/20-8/26
「アール・ヌーヴォーの伝道師 浅井忠と近代デザイン」2018/11/17-2019/2/17

ヤマザキマザック美術館: http://www.mazak-art.com/

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