美濃加茂市民ミュージアム「林 武史 石の記憶、泥の声」 [美術]
10月18日(日)美濃加茂市民ミュージアムへ行きました。
「林武史 石の記憶、泥の声」という展覧会をやっていました。
毎年、ここは「現代美術レジデンスプログラム」として
アーティストの滞在制作と展覧会を開催しているんですが、
今年は、林武史とのこと。
日本の彫刻界を代表する岐阜県出身の彫刻家・林武史(1956年~)は、
石という素材が持つ本来の質を見つめ、表現の可能性を探り、多彩な表情を引き出すように造形します。その石の塊を幾つも並べ、連なりと空隙がリズムを宿す独特な空間を作り上げてきました。2000年頃からは、土や泥を使い、山や田をモチーフとする「彫刻」を手がけています。大地の変動の歴史が刻み込まれた石、そして人の営みを支える土。自然の景色と時の流れに息づくように、その地に根を下ろして生き続ける林の彫刻は、遺跡や日本の暮らしの原風景を彷彿とさせます。本展では、木曽川の石と泥土を用いた《水田―美濃加茂》を中心として、この地の風土や太古の自然のイメージを巡る新作を発表します。(チラシ裏面の文より)
私は2011年に岐阜県美術館で開催された「伊藤慶二+林武史展」で
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-03-06
林武史を知り、あまり加工されていない自然のままの石が
大量に会場に置かれているのがいい感じだなぁと思って見ました。
2012年の「第6回 円空大賞展」で円空賞を受賞されてました。
岐阜県美術館「円空大賞展」と田中泯の場踊り
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2012-02-18
2013年のゴールデンウイークに
美濃白川クオーレふれあいの里から笹平高原へ行った時に、
林武史の屋外彫刻を見ました。
美濃白川クオーレふれあいの里の屋外彫刻
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-05-02
2015年12月に柳ヶ瀬画廊で林武史の展覧会を見ました。
なので、この人の展覧会ならと楽しみにしていたんです。
美濃加茂市民ミュージアム
展覧室入口
林武史のインタビュー映像がありました。
展示室に入ると‥‥とても素敵な展示空間!
《光の沼》
石が丸く置かれているだけではありません。
ところどころに穴に水をたたえた石や、
足跡のような穴があいている石があります。
壁のアクリル棚に展示されている作品は、左から
《赤い山 一》《赤い山 二》《赤い山 三》《赤い山 四》《赤い山 五》
赤花崗岩の底に漆で色が付けられています。
《金華山》ブロンズ、漆
トンネル?(金華山にはトンネルがある)って思ったけど、
古墳の玄室みたい?
左から《黒い山 一(うち)》《黒い山 二(そと)》《黒い山 三(へり)》
黒花崗岩、漆
下から見ると、真ん中の穴に色がつけられているもの、
穴の外側に色が付けられているものがあります。
サクラの木でできた《桜蝉》
《水田―美濃加茂》泥土、石、和紙、スタイロホーム
日本の原風景を思わせるような‥‥彫刻(?)作品
壁のドローイングは、左から
《蝉のためのドローイング 赤》《蝉のためのドローイング青》
《山のかたち 赤》《山のかたち 黒》《山のかたち 青》
どれもボールペンで描かれています。
壁に掛けられた15の、それぞれ材質の違う石
《15の蝉の声》石 所蔵:柳ケ瀬画廊
私、2015年に岐阜市の柳ヶ瀬画廊での展示見ました。
屋外にも作品があるってことで行くと、
《舞の所作》黒花崗岩 1991年の作品
《水鏡》安山岩 2020年
なめらかに磨かれた石の表面が水面のように夕陽を反射しています。
中に、不思議な突起と、前日の雨が溜まったところがありました。
ワークショップで参加者と一緒に日干しレンガを積み上げて作った
《月に吠える》
10月3日(土)の夜、この泥の山に登って月に吠えるイベントも行われたそう。
みのかも文化の森の
生活体験館「まゆの家」
懐かしい‥‥この地方の典型的な間取りの民家ですね!
広い家って思えるかもしれないけど、これは養蚕のためなんです。
この、お勝手のクド! 私が小さい頃は、実家でもこんなクド(カマド)で
煮炊きしてました! 黒いタイル製で、当時はモダンで高級なものだったとか。
私の実家の思い出を書いた過去記事:築81年の家
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2009-01-11
みのかも文化の森にある他の作家さんの彫刻も少し紹介します。
森の中のどこでもドア?
篠原猛史《水のシェルター SHIBA HOUSE》2006年
佐光庸行《水辺の風景》1991年
眞板雅文《時》1991年(2010年神奈川県から移設)
石が鉄板の上下で少しズレているのが面白い。
石、耐候性鋼板 とのこと。錆びた鉄板のように見えるけど、
耐候性鋼板とは保護性錆で腐食が内部に進まないようにした鋼板なんだそう。
前日の雨が鋼板にたまってます。
みのかも文化の森のシンボルにもなってる展示棟の
「森のタワー」
今年で20周年なんだそうですね。
美濃加茂市民ミュージアム 過去の展覧会のこと
「竹田尚史 質量の泉と重力の霧」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-05-17
(2019年10月に行ってきたことを2020年5月になって書いてます)
中村裕太 日本ラインの石、岐阜チョウの道
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-11-11
「林武史 石の記憶、泥の声」という展覧会をやっていました。
毎年、ここは「現代美術レジデンスプログラム」として
アーティストの滞在制作と展覧会を開催しているんですが、
今年は、林武史とのこと。
日本の彫刻界を代表する岐阜県出身の彫刻家・林武史(1956年~)は、
石という素材が持つ本来の質を見つめ、表現の可能性を探り、多彩な表情を引き出すように造形します。その石の塊を幾つも並べ、連なりと空隙がリズムを宿す独特な空間を作り上げてきました。2000年頃からは、土や泥を使い、山や田をモチーフとする「彫刻」を手がけています。大地の変動の歴史が刻み込まれた石、そして人の営みを支える土。自然の景色と時の流れに息づくように、その地に根を下ろして生き続ける林の彫刻は、遺跡や日本の暮らしの原風景を彷彿とさせます。本展では、木曽川の石と泥土を用いた《水田―美濃加茂》を中心として、この地の風土や太古の自然のイメージを巡る新作を発表します。(チラシ裏面の文より)
私は2011年に岐阜県美術館で開催された「伊藤慶二+林武史展」で
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-03-06
林武史を知り、あまり加工されていない自然のままの石が
大量に会場に置かれているのがいい感じだなぁと思って見ました。
2012年の「第6回 円空大賞展」で円空賞を受賞されてました。
岐阜県美術館「円空大賞展」と田中泯の場踊り
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2012-02-18
2013年のゴールデンウイークに
美濃白川クオーレふれあいの里から笹平高原へ行った時に、
林武史の屋外彫刻を見ました。
美濃白川クオーレふれあいの里の屋外彫刻
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-05-02
2015年12月に柳ヶ瀬画廊で林武史の展覧会を見ました。
なので、この人の展覧会ならと楽しみにしていたんです。
美濃加茂市民ミュージアム
展覧室入口
林武史のインタビュー映像がありました。
展示室に入ると‥‥とても素敵な展示空間!
《光の沼》
石が丸く置かれているだけではありません。
ところどころに穴に水をたたえた石や、
足跡のような穴があいている石があります。
壁のアクリル棚に展示されている作品は、左から
《赤い山 一》《赤い山 二》《赤い山 三》《赤い山 四》《赤い山 五》
赤花崗岩の底に漆で色が付けられています。
《金華山》ブロンズ、漆
トンネル?(金華山にはトンネルがある)って思ったけど、
古墳の玄室みたい?
左から《黒い山 一(うち)》《黒い山 二(そと)》《黒い山 三(へり)》
黒花崗岩、漆
下から見ると、真ん中の穴に色がつけられているもの、
穴の外側に色が付けられているものがあります。
サクラの木でできた《桜蝉》
《水田―美濃加茂》泥土、石、和紙、スタイロホーム
日本の原風景を思わせるような‥‥彫刻(?)作品
壁のドローイングは、左から
《蝉のためのドローイング 赤》《蝉のためのドローイング青》
《山のかたち 赤》《山のかたち 黒》《山のかたち 青》
どれもボールペンで描かれています。
壁に掛けられた15の、それぞれ材質の違う石
《15の蝉の声》石 所蔵:柳ケ瀬画廊
私、2015年に岐阜市の柳ヶ瀬画廊での展示見ました。
屋外にも作品があるってことで行くと、
《舞の所作》黒花崗岩 1991年の作品
《水鏡》安山岩 2020年
なめらかに磨かれた石の表面が水面のように夕陽を反射しています。
中に、不思議な突起と、前日の雨が溜まったところがありました。
ワークショップで参加者と一緒に日干しレンガを積み上げて作った
《月に吠える》
10月3日(土)の夜、この泥の山に登って月に吠えるイベントも行われたそう。
みのかも文化の森の
生活体験館「まゆの家」
懐かしい‥‥この地方の典型的な間取りの民家ですね!
広い家って思えるかもしれないけど、これは養蚕のためなんです。
この、お勝手のクド! 私が小さい頃は、実家でもこんなクド(カマド)で
煮炊きしてました! 黒いタイル製で、当時はモダンで高級なものだったとか。
私の実家の思い出を書いた過去記事:築81年の家
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2009-01-11
みのかも文化の森にある他の作家さんの彫刻も少し紹介します。
森の中のどこでもドア?
篠原猛史《水のシェルター SHIBA HOUSE》2006年
佐光庸行《水辺の風景》1991年
眞板雅文《時》1991年(2010年神奈川県から移設)
石が鉄板の上下で少しズレているのが面白い。
石、耐候性鋼板 とのこと。錆びた鉄板のように見えるけど、
耐候性鋼板とは保護性錆で腐食が内部に進まないようにした鋼板なんだそう。
前日の雨が鋼板にたまってます。
みのかも文化の森のシンボルにもなってる展示棟の
「森のタワー」
今年で20周年なんだそうですね。
美濃加茂市民ミュージアム 過去の展覧会のこと
「竹田尚史 質量の泉と重力の霧」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-05-17
(2019年10月に行ってきたことを2020年5月になって書いてます)
中村裕太 日本ラインの石、岐阜チョウの道
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-11-11
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