かわら美術館「ボン・ヴォヤージュ!」展 [美術]
9月26日(日)、高浜市やきものの里かわら美術館へ行きました。
「鉄・布・ダンボール アートの森へ旅にでよう
ボン・ヴォヤージュ!」展の最終日。
異なる素材で作品制作を行う3名の作家、藤沢レオ、森迫暁夫、吉田傑の企画展です。森をイメージした会場では、実物大の生きものからそれらを取り巻く自然・空間をモチーフにした作品を紹介します。(チラシ裏面の文)
ずいぶん前に、このチラシ見て、なんか楽しそう!
子どもたちの夏休みが終わった頃にでも行ってみよう
って思ってたけど、すっかり忘れておりまして(^^;
久しぶりにチラシの整理などしていて、わ、
9月26日まで‥‥最終日の日曜だと混んでるかな?
なんて思いつつも。
高浜市やきものの里かわら美術館へは久しぶり。
ブログの検索したら、2013年12月に行って以来?
かわら美術館「時をかける等身大人形」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-12-16
その前が2013年8月の「ウルトラマン創世記展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-08-22
最初に行ったのが2011年11月
「2011 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-10
ってことで、4回目(帰る時に撮った写真)
「ボン・ヴォヤージュ!」展は、2階の展示室でってことで、
1階奥のショップでチケットを購入 高校生以上600円
(前売り・団体・高浜市内居住者は480円、中学生以下無料)
2階へ。写真撮影可でした。
ダンボールで実物大の動物を作っているのは、
吉田傑(よしだ すぐる)1987年 北海道紋別郡遠軽町生まれ
《羊の親子》 親 2014年/子 2017年
羊の毛も全てダンボールでできています。
ガラスケースが水族館の大きな水槽のよう!
ダイナミックに泳ぐ鮭たち
《S(h)ake!》2015年
ダンボールを貼り合わせて作られているのがわかります。
《ツメナガセキレイ》と《カワセミ》 下に《カヤネズミ》
小鳥たちは、色を付けたのではなく、色つきのダンボールを使っているんですね。
制作途中(?)の《ダチョウ》
横のパネルには「ダンボール動物の作り方」が
骨組みもダンボールを格子状に組み立てて作ると。
《屏風の虎》2013年
一休さ~ん!
屏風の絵もダンボールの表面を剥がして表現しています。
《晩秋の鹿》2017年
《GARAPAGOS GIANT TORTOISE》2016年
チラシで作者が乗っていますが、太い4本の脚だけで
人が乗れる重量を支えることができるように作られています。
シルクスクリーンによる版画技法を活かして、生々流転を表現する
森迫暁夫(もりさこ あきお)1973年 長野県更埴市(現千曲市)生まれ
布に細かな絵がプリント(シルクスクリーン?)された作品は、
《ネタクマノマクタネ》2016年
タイトルが回文になってますが、細かな絵も反転されて繰り返されています。
《かみちま》2015年~
小さな(ちまっ)神さまたち。
神ってもいかめしい神ではなく、八百万の愛らしい神さま。
銀色の台が光に反射して面白い効果を出してます。
《メビウスのはじまり》2019年
面白い! 表も裏も繋がっている絵。
鉄や水糸を用い、場の存在を表現する
藤沢レオ(ふじさわ れお)1974年 北海道虻田郡洞爺湖町生まれ。
この写真ではわかりにくいですが、展示室の天井から
ピンク色の水糸が紡錘形に吊り下げられています。
ガラスケースの中にも、いくつもの紡錘形に吊り下げられた
ピンク色の水糸が紫色のライトに浮かび上がっています。
インスタレーション《不在の森》
床に置かれた鉄でできた《種子-素描-》
通路のような展示室の両側の壁に、藤沢レオの作品が
『静かな日』シリーズ
鉄の棒でできたシンプルな造形と、その影とがつくる形が
とても面白い!
それぞれ個性的な3人の作家の展覧会、面白くて刺激になりました。
日曜日とあって、子ども連れの家族も来ていて、
とても楽しそうに鑑賞していました。
3階の常設展は無料で見られるってことで行くと、
高浜市は、日本最大の生産量を誇る「三州瓦」の中心的産地で、
現在では、全国で生産される瓦の7割近くが三州産だとか。
私の子どもの頃、テレビで「三州陶器瓦~♪」ってCMが
よく流れてたんですが、様々な陶器瓦や、
伝統的な日本建築に欠かせない「いぶし瓦」は、
表面に炭素を吸着させて銀色に焼き上げた瓦。
禁門の変で焼失した東本願寺の再建(明治13年起工明治28年完成)にも
三州産の瓦が使われているそう。
鬼瓦をつくる工程も映像などで紹介されていました。
展示室では、瓦の歴史が展示されていました。
日本に瓦が伝わる前の、中国や朝鮮半島の瓦から、
日本へは、西暦588年に「百済」から4人の「瓦博士」(瓦づくりや屋根葺きの技術者)がやって来て、瓦づくりが伝わったと『日本書紀』に記されているそう。
百済から伝わった軒丸瓦の紋様が、
単純な「素弁蓮華文」から複雑で華やかな「単弁蓮華文」「複弁蓮華文」へと
変化していきます。
あ、この真ん中の川原寺の軒丸瓦、
岐阜市歴史博物館「壬申の乱」展 でも見た!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-05
江戸時代、当初幕府は庶民が屋根に瓦を使うことを禁じていたが、
防火対策で、8代将軍・吉宗が瓦葺きを奨励したことで、
瓦の需要が高まり、三州で焼いた瓦を船で江戸へ運んだと。
重い瓦の運搬には港がある三州は便利だったでしょうね。
岐阜県多治見市の「市之倉さかづき美術館」へ行った時、
市之倉は「山間の小さな集落で、交通の便が悪く良質の原料に乏しかったので、 少量の土で作ることができ、運びやすい盃や煎茶器の産地となりました。」
トラックもない昔だと、船は重要な輸送手段ですよね。
美術館のショップで、「ボン・ヴォヤージュ!」展の図録660円と、
鬼瓦のカード立1,100円、そして九重味醂を使った水ようかん650円を購入
高浜市やきものの里かわら美術館: http://www.takahama-kawara-museum.com/
かわら美術館前のポスト。かわら屋根が載ってます(^^)
かわら美術館へ最初に来た2011年11月に、
名鉄高浜港駅からかわら美術館までの
「鬼のみち」のことを記事にしてたんですが、
高浜市やきものの里かわら美術館までの鬼のみち
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-07
あれから10年、マンション(アパート?)が建っていたり、
変わったところ、変わっていないところもあるなって。
まずは名鉄「高浜港」駅舎が新しくなっていました。
途中にかわら屋根の展示をしている場所が(観光案内所の旗が立ってた)
ここは変わっていない!
--オマケ--
「鬼のみち」ではないのですが、近くのパチンコ屋さんの自虐広告
「ガラガラなベガなら!
最新台も並ばずに!
遊べる!!」
って、車結構停まってますけど?
「鉄・布・ダンボール アートの森へ旅にでよう
ボン・ヴォヤージュ!」展の最終日。
異なる素材で作品制作を行う3名の作家、藤沢レオ、森迫暁夫、吉田傑の企画展です。森をイメージした会場では、実物大の生きものからそれらを取り巻く自然・空間をモチーフにした作品を紹介します。(チラシ裏面の文)
ずいぶん前に、このチラシ見て、なんか楽しそう!
子どもたちの夏休みが終わった頃にでも行ってみよう
って思ってたけど、すっかり忘れておりまして(^^;
久しぶりにチラシの整理などしていて、わ、
9月26日まで‥‥最終日の日曜だと混んでるかな?
なんて思いつつも。
高浜市やきものの里かわら美術館へは久しぶり。
ブログの検索したら、2013年12月に行って以来?
かわら美術館「時をかける等身大人形」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-12-16
その前が2013年8月の「ウルトラマン創世記展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2013-08-22
最初に行ったのが2011年11月
「2011 イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-10
ってことで、4回目(帰る時に撮った写真)
「ボン・ヴォヤージュ!」展は、2階の展示室でってことで、
1階奥のショップでチケットを購入 高校生以上600円
(前売り・団体・高浜市内居住者は480円、中学生以下無料)
2階へ。写真撮影可でした。
ダンボールで実物大の動物を作っているのは、
吉田傑(よしだ すぐる)1987年 北海道紋別郡遠軽町生まれ
《羊の親子》 親 2014年/子 2017年
羊の毛も全てダンボールでできています。
ガラスケースが水族館の大きな水槽のよう!
ダイナミックに泳ぐ鮭たち
《S(h)ake!》2015年
ダンボールを貼り合わせて作られているのがわかります。
《ツメナガセキレイ》と《カワセミ》 下に《カヤネズミ》
小鳥たちは、色を付けたのではなく、色つきのダンボールを使っているんですね。
制作途中(?)の《ダチョウ》
横のパネルには「ダンボール動物の作り方」が
骨組みもダンボールを格子状に組み立てて作ると。
《屏風の虎》2013年
一休さ~ん!
屏風の絵もダンボールの表面を剥がして表現しています。
《晩秋の鹿》2017年
《GARAPAGOS GIANT TORTOISE》2016年
チラシで作者が乗っていますが、太い4本の脚だけで
人が乗れる重量を支えることができるように作られています。
シルクスクリーンによる版画技法を活かして、生々流転を表現する
森迫暁夫(もりさこ あきお)1973年 長野県更埴市(現千曲市)生まれ
布に細かな絵がプリント(シルクスクリーン?)された作品は、
《ネタクマノマクタネ》2016年
タイトルが回文になってますが、細かな絵も反転されて繰り返されています。
《かみちま》2015年~
小さな(ちまっ)神さまたち。
神ってもいかめしい神ではなく、八百万の愛らしい神さま。
銀色の台が光に反射して面白い効果を出してます。
《メビウスのはじまり》2019年
面白い! 表も裏も繋がっている絵。
鉄や水糸を用い、場の存在を表現する
藤沢レオ(ふじさわ れお)1974年 北海道虻田郡洞爺湖町生まれ。
この写真ではわかりにくいですが、展示室の天井から
ピンク色の水糸が紡錘形に吊り下げられています。
ガラスケースの中にも、いくつもの紡錘形に吊り下げられた
ピンク色の水糸が紫色のライトに浮かび上がっています。
インスタレーション《不在の森》
床に置かれた鉄でできた《種子-素描-》
通路のような展示室の両側の壁に、藤沢レオの作品が
『静かな日』シリーズ
鉄の棒でできたシンプルな造形と、その影とがつくる形が
とても面白い!
それぞれ個性的な3人の作家の展覧会、面白くて刺激になりました。
日曜日とあって、子ども連れの家族も来ていて、
とても楽しそうに鑑賞していました。
3階の常設展は無料で見られるってことで行くと、
高浜市は、日本最大の生産量を誇る「三州瓦」の中心的産地で、
現在では、全国で生産される瓦の7割近くが三州産だとか。
私の子どもの頃、テレビで「三州陶器瓦~♪」ってCMが
よく流れてたんですが、様々な陶器瓦や、
伝統的な日本建築に欠かせない「いぶし瓦」は、
表面に炭素を吸着させて銀色に焼き上げた瓦。
禁門の変で焼失した東本願寺の再建(明治13年起工明治28年完成)にも
三州産の瓦が使われているそう。
鬼瓦をつくる工程も映像などで紹介されていました。
展示室では、瓦の歴史が展示されていました。
日本に瓦が伝わる前の、中国や朝鮮半島の瓦から、
日本へは、西暦588年に「百済」から4人の「瓦博士」(瓦づくりや屋根葺きの技術者)がやって来て、瓦づくりが伝わったと『日本書紀』に記されているそう。
百済から伝わった軒丸瓦の紋様が、
単純な「素弁蓮華文」から複雑で華やかな「単弁蓮華文」「複弁蓮華文」へと
変化していきます。
あ、この真ん中の川原寺の軒丸瓦、
岐阜市歴史博物館「壬申の乱」展 でも見た!
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-05
江戸時代、当初幕府は庶民が屋根に瓦を使うことを禁じていたが、
防火対策で、8代将軍・吉宗が瓦葺きを奨励したことで、
瓦の需要が高まり、三州で焼いた瓦を船で江戸へ運んだと。
重い瓦の運搬には港がある三州は便利だったでしょうね。
岐阜県多治見市の「市之倉さかづき美術館」へ行った時、
市之倉は「山間の小さな集落で、交通の便が悪く良質の原料に乏しかったので、 少量の土で作ることができ、運びやすい盃や煎茶器の産地となりました。」
トラックもない昔だと、船は重要な輸送手段ですよね。
美術館のショップで、「ボン・ヴォヤージュ!」展の図録660円と、
鬼瓦のカード立1,100円、そして九重味醂を使った水ようかん650円を購入
高浜市やきものの里かわら美術館: http://www.takahama-kawara-museum.com/
かわら美術館前のポスト。かわら屋根が載ってます(^^)
かわら美術館へ最初に来た2011年11月に、
名鉄高浜港駅からかわら美術館までの
「鬼のみち」のことを記事にしてたんですが、
高浜市やきものの里かわら美術館までの鬼のみち
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2011-11-07
あれから10年、マンション(アパート?)が建っていたり、
変わったところ、変わっていないところもあるなって。
まずは名鉄「高浜港」駅舎が新しくなっていました。
途中にかわら屋根の展示をしている場所が(観光案内所の旗が立ってた)
ここは変わっていない!
--オマケ--
「鬼のみち」ではないのですが、近くのパチンコ屋さんの自虐広告
「ガラガラなベガなら!
最新台も並ばずに!
遊べる!!」
って、車結構停まってますけど?
愛知芸術文化センターB2F「福岡しの野展 原子の記憶」 [美術]
8月26日(木)に、愛知芸術文化センター地下2階
アートスペースX でやっていた
「福岡しの野展 原子の記憶」へ行ったことを。
この日、栄へ行くつもりで電車に乗ってて、
ツイッター見てたんです。そしたらこんなツイートが流れてきて、
あら素敵、愛知芸術文化センターならちょうど行くところの
近くだし‥‥と。
地下2階のアートスペースX
愛知県美術館へは何度も行っているけど、ここへは
あいちトリエンナーレの時くらいしか来た事がないなぁー。
あまり目立たない奥まった部屋だけど、わりと広い。
たくさんの人影が並んでいるような、大きなシート状の作品が
天井からぐるりと吊り下げられています。
青と緑の色調が美しい
人物はたくさんの〇からできていて、
光に透けてきれい。
作品の内側に入ることもできます。
多くの人々に囲まれているような。
山々が連なっているようにも感じます。
これらの人物、自分の祖父母や父母、親戚などを
モチーフにしているそう。
壁に写る影もいいカンジ。
「原子の記憶」というタイトルは、
すべての物質は原子からできていて、人間も原子からできている。
死ぬと体は分解され、体を構成していた原子は別の原子と結びつき、
また別の誰か、あるいはまた別の何かの構成物となる。
はるか昔から今もなお、原子は循環し続けている。
(壁の展示説明より)
人物を構成している〇は、原子を表しているのかな。
この〇、光が透過して、ちょっと教会のステンドグラスのようで
荘厳な雰囲気もあって素敵なんですが、
切り抜いた和紙を貼り付けているんだとか。
え?! それってすごい手間なんじゃ??
作品の外側の光沢がある質感もいいなって見たんですが、
ポリ塩化ビニリデンのシートを貼っているんだそう。
この大きさといい、とても迫力のある素敵な展示でした。
全く知らなかった作家さんと展示でしたが、
たまたま見ることができて、とても良かったです。
福岡しの野さんのウェブサイト: https://www.shinonofukuoka.com/
インスタグラムも始められたそう: https://www.instagram.com/shinonofukuoka/
アートスペースX でやっていた
「福岡しの野展 原子の記憶」へ行ったことを。
この日、栄へ行くつもりで電車に乗ってて、
ツイッター見てたんです。そしたらこんなツイートが流れてきて、
#福岡しの野 さん
— 中野 努 (@UBEr8BeoyvNssD7) August 26, 2021
原子の記憶
愛知芸術文化センター
アートスペースX
先入観なく見た時と、作家さんにお話を伺って見た時の印象のギャップが、展示を二度楽しませてくれました。
〜9月5日まで展示しているので機会のある方はぜひ!(月休み) pic.twitter.com/MHIxtF3UXt
あら素敵、愛知芸術文化センターならちょうど行くところの
近くだし‥‥と。
地下2階のアートスペースX
愛知県美術館へは何度も行っているけど、ここへは
あいちトリエンナーレの時くらいしか来た事がないなぁー。
あまり目立たない奥まった部屋だけど、わりと広い。
たくさんの人影が並んでいるような、大きなシート状の作品が
天井からぐるりと吊り下げられています。
青と緑の色調が美しい
人物はたくさんの〇からできていて、
光に透けてきれい。
作品の内側に入ることもできます。
多くの人々に囲まれているような。
山々が連なっているようにも感じます。
これらの人物、自分の祖父母や父母、親戚などを
モチーフにしているそう。
壁に写る影もいいカンジ。
「原子の記憶」というタイトルは、
すべての物質は原子からできていて、人間も原子からできている。
死ぬと体は分解され、体を構成していた原子は別の原子と結びつき、
また別の誰か、あるいはまた別の何かの構成物となる。
はるか昔から今もなお、原子は循環し続けている。
(壁の展示説明より)
人物を構成している〇は、原子を表しているのかな。
この〇、光が透過して、ちょっと教会のステンドグラスのようで
荘厳な雰囲気もあって素敵なんですが、
切り抜いた和紙を貼り付けているんだとか。
え?! それってすごい手間なんじゃ??
作品の外側の光沢がある質感もいいなって見たんですが、
ポリ塩化ビニリデンのシートを貼っているんだそう。
この大きさといい、とても迫力のある素敵な展示でした。
全く知らなかった作家さんと展示でしたが、
たまたま見ることができて、とても良かったです。
福岡しの野さんのウェブサイト: https://www.shinonofukuoka.com/
インスタグラムも始められたそう: https://www.instagram.com/shinonofukuoka/
タグ:愛知芸術文化センター 福岡しの野
ギャラリー小さい家「BARA 鉄作家 赤石幸夫×画家 渡辺悠太」展 [美術]
9月19日(日)岐阜市にある
ギャラリー小さい家へ行きました。
「BARA
鉄作家 赤石幸夫×画家 渡辺悠太」展の最終日
鉄作家の赤石幸夫さんと、
画家の渡辺悠太さんがコラボした展覧会
2階へ上がると、
床一面に鉄でできたバラの作品が置かれています。
壁には鉄でできたバラのリースが。
右端の大きなリース作品は、今年の
第3回ぎふ美術展で工芸部門の奨励賞を受賞した作品。
第3回ぎふ美術展は今年8月7日(土)~22日(日)まで開催予定のところ、
岐阜県の緊急事態宣言で、19日(木)までの開催になってしまいました。
床の真ん中に置かれた絵は渡辺悠太さんのアクリル画
渡辺悠太さんは、ギャラリーいまじんの個展や、
ギャラリーいまじん「小田隆展」「渡辺悠太展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-05-14
上宮寺での岐阜アートフォーラムの展示などで、
とてもパワフルな絵を描かれる方だなと。
岐阜アートフォーラム「それぞれの住処から コネクト展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-10-28
周囲のバラは触ったり、位置を変えてもいいってことで、
手に持ってみると、鉄でできているので、ずっしりと重い。
これらのバラ、赤石さんだけが作ったものは1本1,100円、
渡辺さんとのコラボ作品は1本2,200円って言われて、
ウチの子(バラ)みたいな赤いバラは、赤石さんだけの作品。
そしてせっかくのコラボなので、できるだけハデなバラも欲しいと、
選び抜いて買ったのがこちらの2本。
展覧会中、結構売れたそうです。
1階の和室は、赤石さんの作品が
文字の作品は、お寺の依頼で作ったとか。
坪庭に置かれたのは、鉄錆びの風合いが趣があるバラ
赤石さんが、鉄錆の色が風情があって好きだとおっしゃってました。
ついでに、ウチのバラも見てやってください(〃^▽^〃)
ギャラリー小さい家: https://gifulittlehouse.com/
----
中日新聞2021年9月12日(日)岐阜・近郊版の記事
ギャラリー小さい家へ行きました。
「BARA
鉄作家 赤石幸夫×画家 渡辺悠太」展の最終日
鉄作家の赤石幸夫さんと、
画家の渡辺悠太さんがコラボした展覧会
2階へ上がると、
床一面に鉄でできたバラの作品が置かれています。
壁には鉄でできたバラのリースが。
右端の大きなリース作品は、今年の
第3回ぎふ美術展で工芸部門の奨励賞を受賞した作品。
第3回ぎふ美術展は今年8月7日(土)~22日(日)まで開催予定のところ、
岐阜県の緊急事態宣言で、19日(木)までの開催になってしまいました。
床の真ん中に置かれた絵は渡辺悠太さんのアクリル画
渡辺悠太さんは、ギャラリーいまじんの個展や、
ギャラリーいまじん「小田隆展」「渡辺悠太展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-05-14
上宮寺での岐阜アートフォーラムの展示などで、
とてもパワフルな絵を描かれる方だなと。
岐阜アートフォーラム「それぞれの住処から コネクト展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-10-28
周囲のバラは触ったり、位置を変えてもいいってことで、
手に持ってみると、鉄でできているので、ずっしりと重い。
これらのバラ、赤石さんだけが作ったものは1本1,100円、
渡辺さんとのコラボ作品は1本2,200円って言われて、
ウチの子(バラ)みたいな赤いバラは、赤石さんだけの作品。
そしてせっかくのコラボなので、できるだけハデなバラも欲しいと、
選び抜いて買ったのがこちらの2本。
展覧会中、結構売れたそうです。
1階の和室は、赤石さんの作品が
文字の作品は、お寺の依頼で作ったとか。
坪庭に置かれたのは、鉄錆びの風合いが趣があるバラ
赤石さんが、鉄錆の色が風情があって好きだとおっしゃってました。
ついでに、ウチのバラも見てやってください(〃^▽^〃)
ギャラリー小さい家: https://gifulittlehouse.com/
----
中日新聞2021年9月12日(日)岐阜・近郊版の記事
豊田市美術館「寺内曜子 パンゲア」とコレクション展 [美術]
9月12日(日)、豊田市美術館へ行き、
「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」を見たことは
前記事: https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-09-16
豊田市美術館はコレクション展も楽しみなんです。
モンドリアン展の展示室8を出て、まずは1階の
展示室6・7
コレクション展「小堀四郎 宮脇晴・綾子」
この部屋のいつも(展示作品は変わっているけど)の展示
小堀四郎の作品、画面から光が感じられて、
どんどんいいと思えるようになってきた。
2階の展示室1
コレクション展「ひとつの複数の世界」
モンドリアン展の開催にあわせ、「世界をどのように見るか」という視点から、2つのテーマ展示を行います。(中略)
モンドリアンや彼が参加したデ・ステイルでは、抽象に基づく造形制作を通して、絶対的な世界へと到達することが目指されました。(中略)
ひとつに見える世界のなかに複数の世界があり、そうした複数性によって、ひとつの世界が成立している。展示では、コレクションに寺内曜子の作品を4点加え、複数世界への視座を持ち、私たちの認識の外部を想像させてくれる作品を紹介します。
(豊田市美術館HP: https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/pangaea より)
展示室の中央に置かれたこの作品、インパクトあります。
徳富 満《2D or not 2D》1993年
メビウスの輪ですね。色が赤から紫、青、緑、黄、オレンジと、
色相が連続して変化していき、元に戻る。
帯で隣り合う色は補色になるわけですね。
後ろの壁に展示されているのは
岡崎乾二郎《おかちまち》
2020年1月に行った
豊田市美術館「岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-03-08
このシリーズがずらっと並んでましたっけ。
杉戸洋《quad Ⅱ》2009年
「quad」って、「4つの」とか「四角形」って意味なんですね。
額田宣彦《ジャングル・ジム(01-1)》2001年
なんか千代紙のパターンみたいにも見えるんだけど‥‥
油彩で描かれているそう。
高松次郎《板の単体(赤)》《板の単体(青)》《板の単体(黒)》1970年
台の上に乗っているのは、寺内曜子の作品
寺内曜子《ひとつづきの面》2002年
これ面白い! 赤と青の紙が破られてくっついていることで、
表と裏がひとつづきのようになってる。
どんな構造になっているのか見てたら、
目が回りそうになりました(@.@)
3階から撮った展示室1の全景
階段で3階へ上がると、小さい正方形の展示室2が
「寺内曜子 パンゲア」
展示室の白い壁に赤い線が引かれています。
部屋の中央の台に小さな球体が置かれています。
球体にはシワがあって、ところどころに赤い線が見えます。
この球は、一枚の正方形を丸めたもので、赤い線は
紙の小口に赤い絵の具を塗っていたものが見え隠れしたもの。
壁の赤い線も、球体が乗っている台の高さも、
ちょうど私の目の高さなので、歩くたびに
中央の球体と赤い線が上下して、なんか面白い体験。
球体の赤い線が伸びているような感覚にもなる。
壁の赤い線は、展示室の外まで続いていて、それも
面白かったけど、写真撮ってくるの忘れたー
もらったリーフに展示室入口からの写真がありました。
リーフには寺内曜子さんのプロフィールや
作品の解説もあったけど、正直難しくてよくわからない‥‥
展示室の外まで続く赤線は、見果てぬ世界の、あるいは「在る」ことの不思議そのものである広大な宇宙の不可視性を想起させ、一方でもはや奥深くに入り込んで見ることにできなくなった、紙の小口の赤線は、私たちの寄って立つ大地の把握不可能性を感じさせるのである。(もらったリーフより)
開くとポスター(?)にもなるチラシ(?)
モノクロ印刷ではなく、4C+銀の特色です!
乳白色のガラス(?)からの光があふれる展示室3へ進むと
トニー・クラッグ《スペクトラム》1979年
もらった「寺内曜子 パンゲア」のリーフで、
寺内さんは、イギリスに留学した1979年、
トニー・クラッグの個展がとても印象的だったと。
丸山直文《breeze of river 2》2004年
この絵なんか好きだなー。ボートが描かれていなければ
リズミカルな抽象画のようにも見えるけど、
ボートが描かれていることで、木や水面の反射が
感じられるみたいで。現代の印象派ってカンジ。
2018年に名古屋市美術館で「モネ それからの100年」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-05-25
という展覧会があって、そこで私は丸山直文さんの絵を初めて
見たんですが、モネの画業を進めていくと、こんな絵に
到達するのかもって思いました。
ヴォルフガング・ライプ《ライスハウス》1996年
前回の「ボイス+パレルモ」展 のコレクション展で見た
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-29
《ミルクストーン》の作家ですね!
窓から外が見える通路を通って展示室4へ
コレクション展「美術とデザイン」
豊田市美術館のコレクションの柱の1つが、ウィーン工房などの
近代のデザイン、工芸なんですね。
モンドリアン展に出てたヘリット・トーマス・リートフェルトの
椅子も豊田市美術館の所蔵品です。
こちらにも椅子が
ドナルド・ジャド《椅子》1988年 (クーパー&カトウ)
脚の部分が3つとも違ってて面白い。
ドナルド・ジャド《机と椅子》1990年 (クーパー&カトウ)
この縦と横の構成、モンドリアンにも通じますね。
テラスの《色の浮遊│3つの破裂した小屋》の
ダニエル・ビュレン
《そのとき、その場所のまさに真ん中で起こる│フレームの中のフレームの中のフレーム #42》1988年
それぞれの額には一部だけしか見えないのに、こうやって壁に
展示されると、大きな長方形のフレームがあるように見えますね。
マルセル・ブロイヤー《クラブチェア B3 (ワシリーチェア)》
デザイン:1925年 (マルセル・ブロイヤー)、 製作年:不詳 (スタンダード = メーベル社
今見たら、こんなカンジの椅子、よくあるって思うけど、
デザインされた1925年当時はとても斬新だったんだろうなと。
ジャン・アルプ《灰色の上の黒い形態の星座》1937年
ジャン・アルプ《ひと、ひげ、へそ》1928-29年
今年4月、愛知県美術館の「トライアローグ」展 で、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-05-07
ハンス(ジャン)・アルプの彫刻を含む作品が出てたけど、
面白い形だなぁって。
わー、 このステンドグラス素敵!
フランク・ロイド・ライトなんだ!!
《アヴェリー・クーンレイ・プレイハウスの窓ガラス》1912年頃
こちらもフランク・ロイド・ライトのデザインの椅子
ペーター・ベーレンス《椅子》デザイン年:不詳 (ペーター・ベーレンス)、
製作年:1902年 (アントン・ブリュッゲル)
これまでの豊田市美術館コレクション展で、
コーヒーポットや扇風機、ドイツ工作連盟展のポスターなどを
見てきたペーター・ベーレンス、椅子もデザインしていたんですね。
ペーター・ベーレンス《接吻》1898年
アール・ヌーヴォーっぽい。
こちらはウィーンのコーナーですね!
オットー・ヴァーグナー《郵便貯金局内証券取引所のアームチェア》
製作年:1912-13年頃 (ゲブリュダー・トーネット社)
壁に展示されている8枚組の版画(リトグラフ)は、
オスカー・ココシュカ《夢見る少年たち》
1908年 (1917年クルト・ヴォルフ版)
そして左は、エゴン・シーレ《第49回分離派展のポスター》1918年
豊田市美術館が誇る
クリムト《オイゲニア・プリマフェージの肖像》1913/14年 も
ここに展示されていました。
続く小部屋は
チャールズ・レニー・マッキントッシュ
《ウィンディヒルのホールのハイバック・チェア》1901年
同《酒宴》1900年
少女マンガっぽくてイイ♡♡
階段を降りた2階の展示室5
「モンドリアンと同時代の日本美術」
豊田市美術館のコレクションで知った、
挙母村(現・豊田市)出身の画家・牧野義雄(1869-1956)
霧のロンドンを描いた水彩画など、とても素敵だなぁって見てたんですが、
今回展示されていたのは油彩画2点
左《サーペンタイン橋から望むハイド・パーク》
右《倫敦空襲の図》1940年
牧野義雄が日本を発ったのは1893(明治26)年、23歳の時。
サンフランシスコ、ニューヨーク、パリを経由して
1897年にロンドンへ。水彩画家や随筆家として活躍しましたが、
1942年第二次世界大戦が激化したため帰国。
この絵、なんか気に入りました。
佐分眞《婦人像》1927年
一番奥に岸田劉生の絵
左《横臥裸婦》1913年
右《代々木附近》1915年
《代々木附近》は、劉生の代表作で重要文化財になっている
《道路と土手と塀(切通之写生)》の場所を遠くから見た風景画ですね。
2020年1月に行った名古屋市美術館「岸田劉生展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-03-18
《道路と土手と塀(切通之写生)》が見られなくて残念だったんですが、
この作品は展示されてました。
この横に豊田市美術館所蔵の《自画像》1913年 も展示されてました。
こうやって制作年を見ると、モンドリアンの抽象画が、
ずいぶん進んでいたってのがあらためてわかったりします。
もちろん、ここに展示されている日本美術、どれも素敵なんですけど。
豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/
「モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて」を見たことは
前記事: https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-09-16
豊田市美術館はコレクション展も楽しみなんです。
モンドリアン展の展示室8を出て、まずは1階の
展示室6・7
コレクション展「小堀四郎 宮脇晴・綾子」
この部屋のいつも(展示作品は変わっているけど)の展示
小堀四郎の作品、画面から光が感じられて、
どんどんいいと思えるようになってきた。
2階の展示室1
コレクション展「ひとつの複数の世界」
モンドリアン展の開催にあわせ、「世界をどのように見るか」という視点から、2つのテーマ展示を行います。(中略)
モンドリアンや彼が参加したデ・ステイルでは、抽象に基づく造形制作を通して、絶対的な世界へと到達することが目指されました。(中略)
ひとつに見える世界のなかに複数の世界があり、そうした複数性によって、ひとつの世界が成立している。展示では、コレクションに寺内曜子の作品を4点加え、複数世界への視座を持ち、私たちの認識の外部を想像させてくれる作品を紹介します。
(豊田市美術館HP: https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/pangaea より)
展示室の中央に置かれたこの作品、インパクトあります。
徳富 満《2D or not 2D》1993年
メビウスの輪ですね。色が赤から紫、青、緑、黄、オレンジと、
色相が連続して変化していき、元に戻る。
帯で隣り合う色は補色になるわけですね。
後ろの壁に展示されているのは
岡崎乾二郎《おかちまち》
2020年1月に行った
豊田市美術館「岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-03-08
このシリーズがずらっと並んでましたっけ。
杉戸洋《quad Ⅱ》2009年
「quad」って、「4つの」とか「四角形」って意味なんですね。
額田宣彦《ジャングル・ジム(01-1)》2001年
なんか千代紙のパターンみたいにも見えるんだけど‥‥
油彩で描かれているそう。
高松次郎《板の単体(赤)》《板の単体(青)》《板の単体(黒)》1970年
台の上に乗っているのは、寺内曜子の作品
寺内曜子《ひとつづきの面》2002年
これ面白い! 赤と青の紙が破られてくっついていることで、
表と裏がひとつづきのようになってる。
どんな構造になっているのか見てたら、
目が回りそうになりました(@.@)
3階から撮った展示室1の全景
階段で3階へ上がると、小さい正方形の展示室2が
「寺内曜子 パンゲア」
展示室の白い壁に赤い線が引かれています。
部屋の中央の台に小さな球体が置かれています。
球体にはシワがあって、ところどころに赤い線が見えます。
この球は、一枚の正方形を丸めたもので、赤い線は
紙の小口に赤い絵の具を塗っていたものが見え隠れしたもの。
壁の赤い線も、球体が乗っている台の高さも、
ちょうど私の目の高さなので、歩くたびに
中央の球体と赤い線が上下して、なんか面白い体験。
球体の赤い線が伸びているような感覚にもなる。
壁の赤い線は、展示室の外まで続いていて、それも
面白かったけど、写真撮ってくるの忘れたー
もらったリーフに展示室入口からの写真がありました。
リーフには寺内曜子さんのプロフィールや
作品の解説もあったけど、正直難しくてよくわからない‥‥
展示室の外まで続く赤線は、見果てぬ世界の、あるいは「在る」ことの不思議そのものである広大な宇宙の不可視性を想起させ、一方でもはや奥深くに入り込んで見ることにできなくなった、紙の小口の赤線は、私たちの寄って立つ大地の把握不可能性を感じさせるのである。(もらったリーフより)
開くとポスター(?)にもなるチラシ(?)
モノクロ印刷ではなく、4C+銀の特色です!
乳白色のガラス(?)からの光があふれる展示室3へ進むと
トニー・クラッグ《スペクトラム》1979年
もらった「寺内曜子 パンゲア」のリーフで、
寺内さんは、イギリスに留学した1979年、
トニー・クラッグの個展がとても印象的だったと。
丸山直文《breeze of river 2》2004年
この絵なんか好きだなー。ボートが描かれていなければ
リズミカルな抽象画のようにも見えるけど、
ボートが描かれていることで、木や水面の反射が
感じられるみたいで。現代の印象派ってカンジ。
2018年に名古屋市美術館で「モネ それからの100年」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2018-05-25
という展覧会があって、そこで私は丸山直文さんの絵を初めて
見たんですが、モネの画業を進めていくと、こんな絵に
到達するのかもって思いました。
ヴォルフガング・ライプ《ライスハウス》1996年
前回の「ボイス+パレルモ」展 のコレクション展で見た
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-29
《ミルクストーン》の作家ですね!
窓から外が見える通路を通って展示室4へ
コレクション展「美術とデザイン」
豊田市美術館のコレクションの柱の1つが、ウィーン工房などの
近代のデザイン、工芸なんですね。
モンドリアン展に出てたヘリット・トーマス・リートフェルトの
椅子も豊田市美術館の所蔵品です。
こちらにも椅子が
ドナルド・ジャド《椅子》1988年 (クーパー&カトウ)
脚の部分が3つとも違ってて面白い。
ドナルド・ジャド《机と椅子》1990年 (クーパー&カトウ)
この縦と横の構成、モンドリアンにも通じますね。
テラスの《色の浮遊│3つの破裂した小屋》の
ダニエル・ビュレン
《そのとき、その場所のまさに真ん中で起こる│フレームの中のフレームの中のフレーム #42》1988年
それぞれの額には一部だけしか見えないのに、こうやって壁に
展示されると、大きな長方形のフレームがあるように見えますね。
マルセル・ブロイヤー《クラブチェア B3 (ワシリーチェア)》
デザイン:1925年 (マルセル・ブロイヤー)、 製作年:不詳 (スタンダード = メーベル社
今見たら、こんなカンジの椅子、よくあるって思うけど、
デザインされた1925年当時はとても斬新だったんだろうなと。
ジャン・アルプ《灰色の上の黒い形態の星座》1937年
ジャン・アルプ《ひと、ひげ、へそ》1928-29年
今年4月、愛知県美術館の「トライアローグ」展 で、
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-05-07
ハンス(ジャン)・アルプの彫刻を含む作品が出てたけど、
面白い形だなぁって。
わー、 このステンドグラス素敵!
フランク・ロイド・ライトなんだ!!
《アヴェリー・クーンレイ・プレイハウスの窓ガラス》1912年頃
こちらもフランク・ロイド・ライトのデザインの椅子
ペーター・ベーレンス《椅子》デザイン年:不詳 (ペーター・ベーレンス)、
製作年:1902年 (アントン・ブリュッゲル)
これまでの豊田市美術館コレクション展で、
コーヒーポットや扇風機、ドイツ工作連盟展のポスターなどを
見てきたペーター・ベーレンス、椅子もデザインしていたんですね。
ペーター・ベーレンス《接吻》1898年
アール・ヌーヴォーっぽい。
こちらはウィーンのコーナーですね!
オットー・ヴァーグナー《郵便貯金局内証券取引所のアームチェア》
製作年:1912-13年頃 (ゲブリュダー・トーネット社)
壁に展示されている8枚組の版画(リトグラフ)は、
オスカー・ココシュカ《夢見る少年たち》
1908年 (1917年クルト・ヴォルフ版)
そして左は、エゴン・シーレ《第49回分離派展のポスター》1918年
豊田市美術館が誇る
クリムト《オイゲニア・プリマフェージの肖像》1913/14年 も
ここに展示されていました。
続く小部屋は
チャールズ・レニー・マッキントッシュ
《ウィンディヒルのホールのハイバック・チェア》1901年
同《酒宴》1900年
少女マンガっぽくてイイ♡♡
階段を降りた2階の展示室5
「モンドリアンと同時代の日本美術」
豊田市美術館のコレクションで知った、
挙母村(現・豊田市)出身の画家・牧野義雄(1869-1956)
霧のロンドンを描いた水彩画など、とても素敵だなぁって見てたんですが、
今回展示されていたのは油彩画2点
左《サーペンタイン橋から望むハイド・パーク》
右《倫敦空襲の図》1940年
牧野義雄が日本を発ったのは1893(明治26)年、23歳の時。
サンフランシスコ、ニューヨーク、パリを経由して
1897年にロンドンへ。水彩画家や随筆家として活躍しましたが、
1942年第二次世界大戦が激化したため帰国。
この絵、なんか気に入りました。
佐分眞《婦人像》1927年
一番奥に岸田劉生の絵
左《横臥裸婦》1913年
右《代々木附近》1915年
《代々木附近》は、劉生の代表作で重要文化財になっている
《道路と土手と塀(切通之写生)》の場所を遠くから見た風景画ですね。
2020年1月に行った名古屋市美術館「岸田劉生展」
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2020-03-18
《道路と土手と塀(切通之写生)》が見られなくて残念だったんですが、
この作品は展示されてました。
この横に豊田市美術館所蔵の《自画像》1913年 も展示されてました。
こうやって制作年を見ると、モンドリアンの抽象画が、
ずいぶん進んでいたってのがあらためてわかったりします。
もちろん、ここに展示されている日本美術、どれも素敵なんですけど。
豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/
豊田市美術館「モンドリアン展」 [美術]
9月12日(日)、やっと豊田市美術館の
「モンドリアン展
純粋な絵画をもとめて」へ行くことができました。
今回のチラシ、4つ折りの変形サイズになっていて、
私のスキャナーでは取り込むことができません。
A4のクリアファイルに入れると、上がはみ出すww
開くと、
表面(?)は、
ピート・モンドリアン《線と色のコンポジション: III》1937年
デン・ハーグ美術館 の部分が使われています。
展覧会で撮影した絵
チラシ中面(クリックで拡大します)
できれば平日に行こうと思ってたんだけど、
会期末(9月20日(月・祝)までもう日もなくなってきたので。
‥‥7月10日(土)からやっているんだけど、今まで、
平日の休み、だらだらと昼過ぎまで過ごしてしまい、
これから行くとあまり時間がないしーと、あきらめることが多くて‥‥
日曜だからか、会期終わりに近いからか、
結構混んでました。若い人が多い印象。
これは帰る時(15時半過ぎ)に撮った写真だけど、
あま夏ソ~ダの販売車も出てます。
豊田市美術館のスタイリッシュな建物に、
モンドリアンの看板がとても合ってます。
豊田市美術館には前回の「ボイス+パレルモ」展に来た
4月13日(火)以来。
豊田市美術館「ボイス+パレルモ」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-29
その時に年間パスポート買ってたので、
インフォメーションカウンターでチケットをもらい
展示室8のモンドリアン展へ
モンドリアンっていうと、赤・黄・青の原色と、
水平垂直の線で描かれた絵が思い浮かぶけど、
そこに至るまでの初期の風景画がたくさん展示されています。
このあたりの作品はほとんどがオランダの
デン・ハーグ美術館所蔵
(この展覧会、デン・ハーグ美術館所蔵のモンドリアン作品50点を
中心とした展示。以下のブログで、
所蔵の表記がないものはデン・ハーグ美術館所蔵)
正直、最初の頃の風景画はなんか暗くてジミなカンジ。
それが《乳牛のいる牧草地》1902-05年 (チラシ中面左上)
あたりになると、かなり明るく、筆致も荒くなって、
印象派風になり、
砂丘をモチーフにした絵が3点並んでいて興味深かった。
《砂丘I》と《砂丘 III》はデン・ハーグ美術館蔵、
《砂丘》は、石橋財団アーティゾン美術館蔵
どれも制作年は1909年
ピンクやブルー、黄色の点描で華やか。
だけど、砂丘と言われれば砂丘なんだけろうけど、
何が描いてあるのかわからなくて抽象絵画のようにも見えてくる。
この点描、スーラなどの後期印象派からの影響というより、
ヤン・トーロップからの影響が大きいとか。
ヤン・トーロップ? って、私、アール・ヌーヴォー調の
女性のイラスト風な絵の印象だったんですけど、
点描の作品も描いていたんですね。
チラシ中面の中上の《ドンブルグの教会塔》1911年 の、
鮮やかなピンク色が印象的だったなぁ。
灯台を描いた絵も面白かった。
そして、いかにもモンドリアンって、後半の展示は撮影可!
《風景》1912年
キュビスム風? モンドリアンらしい縦横の線が出てますよね。
《女性の肖像》1912年
キュビスムの作風で、コートかガウンにストールをしている
女性が描かれているって説明だけど、なんか私には、
女性が2人のようにも見えるんだけど‥‥??
このあたりのモンドリアンの絵、私、
後の幾何学形態みたいな絵より好きだなー
これ、木をモティーフにしているんだ!
《コンポジション 木々 2》1912-13年
《色面の楕円コンポジション 2》1914年
絵にKUBという文字(Kは一部分のみだが)が描かれている
モンドリアンには珍しい作品とのこと。
《コンポジション(プラスとマイナスのための習作)》1916年
京都国立近代美術館蔵
ちょっと描きかけ(習作だから?)のようなところが面白い
具象画の中でも後期の作品
《夕暮れの風車》1917年
ちょっと日本の版画のようにも見えちゃった。
モンドリアン、塔とか灯台とか、そびえ立つものが好きなのかな?
《自画像》1918年
モンドリアン、こういう絵も描くんだって思ったら、
注文で描いた作品とのこと。背景に描かれている
タイルの壁かと見えるのが、この作品↓
《色面のコンポジション No.3》1917年
左《色面のコンポジション No.3》と、
右《格子のコンポジション8 ―暗色のチェッカー盤コンポジション》1919年
モンドリアンの代名詞みたいな
《大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション》1921年
ちょうど100年前の作品なんだ。
黒のラインが端まで引かれていないんだって気が付く。
そして、
モンドリアンに感銘したテオ・ファン・ドゥースブルフが結成した
「デ・ステイル」の作家の作品も展示されていました。
この写真、後から気がついたけど、
テオ・ファン・ドゥースブル《コンポジション XIII》1918年
アムステルダム市立美術館
を見てる男性の服ww(^▽^)
豊田市美術館展示室のガラスに貼られた色面もオシャレだし、
キャプションのこんなライン↓ 私もこのブログでマネして使ってます。
右の作品は、
ジョルジュ・ヴァントンゲルロー《形態と色彩の機能》1937年
DIC河村記念美術館
このあたりの、モダンデザインってカンジの作品好きだなー。
やっぱり、バウハウスに大きな影響を与えたとのこと。
バート・ファン・デル・レック《コンポジション》1918-20年
アムステルダム市立美術館
同《コンポジション(花開く枝)》1921年 ファン・アッベ美術館
この軽さ、なんか好きだなー
テオ・ファン・ドゥースブルフ《コンポジションXXII》1922年
ファン・アッベ美術館
ハンス・リヒター《色のオーケストレーション》1923年
東京国立近代美術館
豊田市美術館所蔵の
ヘリット・トーマス・リートフェルトのイスが展示されていましたし、
リートフェルトが建築デザインしたシュレーダー邸の映像も
見ることができました。
1階のショップ横の特設フォトスポットでは、
リートフェルトデザインのイスに座る体験ができます。
ショップでは図録はじめモンドリアン展のグッズが売られていました。
モンドリアンのコンポジションの絵は
バッグやマグカップにしてもオシャレですよね。
でも、入場待ちの列ができていたので諦めました。
図録・グッズはこちらのサイトからも買えます。
http://www.nikkei-events.jp/art/mondrian_goods/
豊田市美術館のレストランで、
モンドリアン展のコンセプトデザートいただきました。
展覧会に出てた《コンポジション No.1》をモチーフにした
チーズケーキ。
周囲のオレンジのソースも美味しかった。
コーヒーとセットで1,300円(税込)
ピート・モンドリアン《コンポジション No.1》1929年
京都国立近代美術館
気が付けば、レストランの窓から見えるテラスの
ダニエル・ビュレン《色の浮遊|3つの破裂した小屋》も、
モンドリアン風に見えてくる(^^)
『デ・ステイル』創刊号巻頭に掲載されたモンドリアンの論考
「絵画における新しい造形」に、たどり着くまでの
画風の変遷がわかって興味深い展覧会でした。
豊田市美術館の展示はいつもオシャレだし、
コンセプトデザートは、目も舌も大満足!
豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/
「モンドリアン展」特設サイト(テレビ愛知 イベント):
https://tv-aichi.co.jp/mondrian/
豊田市美術館のコレクション展と「寺内曜子 パンゲア」のことは
次の記事で。
「モンドリアン展
純粋な絵画をもとめて」へ行くことができました。
今回のチラシ、4つ折りの変形サイズになっていて、
私のスキャナーでは取り込むことができません。
A4のクリアファイルに入れると、上がはみ出すww
開くと、
表面(?)は、
ピート・モンドリアン《線と色のコンポジション: III》1937年
デン・ハーグ美術館 の部分が使われています。
展覧会で撮影した絵
チラシ中面(クリックで拡大します)
できれば平日に行こうと思ってたんだけど、
会期末(9月20日(月・祝)までもう日もなくなってきたので。
‥‥7月10日(土)からやっているんだけど、今まで、
平日の休み、だらだらと昼過ぎまで過ごしてしまい、
これから行くとあまり時間がないしーと、あきらめることが多くて‥‥
日曜だからか、会期終わりに近いからか、
結構混んでました。若い人が多い印象。
これは帰る時(15時半過ぎ)に撮った写真だけど、
あま夏ソ~ダの販売車も出てます。
豊田市美術館のスタイリッシュな建物に、
モンドリアンの看板がとても合ってます。
豊田市美術館には前回の「ボイス+パレルモ」展に来た
4月13日(火)以来。
豊田市美術館「ボイス+パレルモ」展
https://shizukozb.blog.ss-blog.jp/2021-04-29
その時に年間パスポート買ってたので、
インフォメーションカウンターでチケットをもらい
展示室8のモンドリアン展へ
モンドリアンっていうと、赤・黄・青の原色と、
水平垂直の線で描かれた絵が思い浮かぶけど、
そこに至るまでの初期の風景画がたくさん展示されています。
このあたりの作品はほとんどがオランダの
デン・ハーグ美術館所蔵
(この展覧会、デン・ハーグ美術館所蔵のモンドリアン作品50点を
中心とした展示。以下のブログで、
所蔵の表記がないものはデン・ハーグ美術館所蔵)
正直、最初の頃の風景画はなんか暗くてジミなカンジ。
それが《乳牛のいる牧草地》1902-05年 (チラシ中面左上)
あたりになると、かなり明るく、筆致も荒くなって、
印象派風になり、
砂丘をモチーフにした絵が3点並んでいて興味深かった。
《砂丘I》と《砂丘 III》はデン・ハーグ美術館蔵、
《砂丘》は、石橋財団アーティゾン美術館蔵
どれも制作年は1909年
ピンクやブルー、黄色の点描で華やか。
だけど、砂丘と言われれば砂丘なんだけろうけど、
何が描いてあるのかわからなくて抽象絵画のようにも見えてくる。
この点描、スーラなどの後期印象派からの影響というより、
ヤン・トーロップからの影響が大きいとか。
ヤン・トーロップ? って、私、アール・ヌーヴォー調の
女性のイラスト風な絵の印象だったんですけど、
点描の作品も描いていたんですね。
チラシ中面の中上の《ドンブルグの教会塔》1911年 の、
鮮やかなピンク色が印象的だったなぁ。
灯台を描いた絵も面白かった。
そして、いかにもモンドリアンって、後半の展示は撮影可!
《風景》1912年
キュビスム風? モンドリアンらしい縦横の線が出てますよね。
《女性の肖像》1912年
キュビスムの作風で、コートかガウンにストールをしている
女性が描かれているって説明だけど、なんか私には、
女性が2人のようにも見えるんだけど‥‥??
このあたりのモンドリアンの絵、私、
後の幾何学形態みたいな絵より好きだなー
これ、木をモティーフにしているんだ!
《コンポジション 木々 2》1912-13年
《色面の楕円コンポジション 2》1914年
絵にKUBという文字(Kは一部分のみだが)が描かれている
モンドリアンには珍しい作品とのこと。
《コンポジション(プラスとマイナスのための習作)》1916年
京都国立近代美術館蔵
ちょっと描きかけ(習作だから?)のようなところが面白い
具象画の中でも後期の作品
《夕暮れの風車》1917年
ちょっと日本の版画のようにも見えちゃった。
モンドリアン、塔とか灯台とか、そびえ立つものが好きなのかな?
《自画像》1918年
モンドリアン、こういう絵も描くんだって思ったら、
注文で描いた作品とのこと。背景に描かれている
タイルの壁かと見えるのが、この作品↓
《色面のコンポジション No.3》1917年
左《色面のコンポジション No.3》と、
右《格子のコンポジション8 ―暗色のチェッカー盤コンポジション》1919年
モンドリアンの代名詞みたいな
《大きな赤の色面、黄、黒、灰、青色のコンポジション》1921年
ちょうど100年前の作品なんだ。
黒のラインが端まで引かれていないんだって気が付く。
そして、
モンドリアンに感銘したテオ・ファン・ドゥースブルフが結成した
「デ・ステイル」の作家の作品も展示されていました。
この写真、後から気がついたけど、
テオ・ファン・ドゥースブル《コンポジション XIII》1918年
アムステルダム市立美術館
を見てる男性の服ww(^▽^)
豊田市美術館展示室のガラスに貼られた色面もオシャレだし、
キャプションのこんなライン↓ 私もこのブログでマネして使ってます。
右の作品は、
ジョルジュ・ヴァントンゲルロー《形態と色彩の機能》1937年
DIC河村記念美術館
このあたりの、モダンデザインってカンジの作品好きだなー。
やっぱり、バウハウスに大きな影響を与えたとのこと。
バート・ファン・デル・レック《コンポジション》1918-20年
アムステルダム市立美術館
同《コンポジション(花開く枝)》1921年 ファン・アッベ美術館
この軽さ、なんか好きだなー
テオ・ファン・ドゥースブルフ《コンポジションXXII》1922年
ファン・アッベ美術館
ハンス・リヒター《色のオーケストレーション》1923年
東京国立近代美術館
豊田市美術館所蔵の
ヘリット・トーマス・リートフェルトのイスが展示されていましたし、
リートフェルトが建築デザインしたシュレーダー邸の映像も
見ることができました。
1階のショップ横の特設フォトスポットでは、
リートフェルトデザインのイスに座る体験ができます。
ショップでは図録はじめモンドリアン展のグッズが売られていました。
モンドリアンのコンポジションの絵は
バッグやマグカップにしてもオシャレですよね。
でも、入場待ちの列ができていたので諦めました。
図録・グッズはこちらのサイトからも買えます。
http://www.nikkei-events.jp/art/mondrian_goods/
豊田市美術館のレストランで、
モンドリアン展のコンセプトデザートいただきました。
展覧会に出てた《コンポジション No.1》をモチーフにした
チーズケーキ。
周囲のオレンジのソースも美味しかった。
コーヒーとセットで1,300円(税込)
ピート・モンドリアン《コンポジション No.1》1929年
京都国立近代美術館
気が付けば、レストランの窓から見えるテラスの
ダニエル・ビュレン《色の浮遊|3つの破裂した小屋》も、
モンドリアン風に見えてくる(^^)
『デ・ステイル』創刊号巻頭に掲載されたモンドリアンの論考
「絵画における新しい造形」に、たどり着くまでの
画風の変遷がわかって興味深い展覧会でした。
豊田市美術館の展示はいつもオシャレだし、
コンセプトデザートは、目も舌も大満足!
豊田市美術館: https://www.museum.toyota.aichi.jp/
「モンドリアン展」特設サイト(テレビ愛知 イベント):
https://tv-aichi.co.jp/mondrian/
豊田市美術館のコレクション展と「寺内曜子 パンゲア」のことは
次の記事で。
清須市はるひ美術館「iichiko DESIGN」展 [美術]
8月22日(日)、清須市はるひ美術館へ行きました。
[ミスマッチストーリィ] 河北秀也の
iichiko DESIGN
という特別展をやっています。
みずみずしい風景の中にぽつんと置かれた1本のボトル、短くも心に響く詩の一節のような言葉。駅の構内で、横長の大きなポスターに目を奪われた経験はないでしょうか。控え目に入れられた商品名から、ようやくそれがある酒の広告であることがわかります。その名は「いいちこ」。大分県宇佐市の酒造メーカー、三和酒類株式会社が1979年から発売するロングセラー商品です。(チラシ裏面の文より)
アルコールに縁のない我が家なので、
「いいちこ」についてそんなに知りませんでしたが、
(展覧会を見に行って、こんなに種類があるんだって知った)
センスのいいポスターやCMやってるんだなーと。
ポスターをはじめとして、雑誌広告やCMなど、「いいちこ」のプロモーションは単なる宣伝を超え、商品や購買層のイメージづくりに大きく貢献し、その一貫した世界観はデザインの本質を常に提示してきました。これらすべてをプロデュースしているのが、アートディレクターの河北秀也(1947-)です。
河北秀也
私がデザインを学んでいた(1976-80)頃、
東京の地下鉄のマナーポスターを手がけてた方ですね!
マリリン・モンローの「帰らざる河」をもじった「帰らざる傘」とか、
チャップリンの「独裁者」をもじった「独占者」など、
とても印象に残ってます。
清須市はるひ美術館
観覧料一般800円が、JAF会員証提示で700円になりました。
(中学生以下無料)
展示室の撮影可ですが、動画、フラッシュ禁止、
ポスター等の一部を拡大して撮影するのは禁止とのこと。
展示室へ入ると、なにやら構造物が
会場構成を建築家の桂川大氏が担当されています。
ポスターは、歩きながら、電車に乗りながら出会うものなので、
「本展では、広告をみる環境を美術館という鑑賞の場において解釈することを試みました」とのこと。(もらったリーフより)
おぉ! なんか新鮮!!
春夏秋冬のいいちこポスター
ほとんどのポスターがノーマル4C+特色1Cで印刷されているんですね。
贅沢だなー
地下鉄駅構内をモチーフにしているそう。
もともと細長くカーブしている展示室も生きてるというか。
一番奥では、ポスターが地下鉄の駅に貼られて、
その前をいろいろな人が行きかい、列車が発着し、
やがてポスターが剥がされるまでの映像が流れていました。
映像作家の小濱史雄氏が担当されています。
台の上には、『BRUTUS』と『ナショナル ジオグラフィック』の
雑誌広告が
別の展示室には、壁に地下鉄車内窓上ポスター
ボトルデザイン いいちこ「パーソン」
このボトルも河北秀也のデザイン
とても美しいデザインのボトルです。
ボトルデザイン いいちこ「シルエット」
いいちこ「スーパー」
ボトルデザイン いいちこ「フラスコ」
いいちこ「スペシャル」
季刊 iichiko
1986年から発行される文化科学誌
酒とは関係なく、かなりカタイ内容っぽい。
企業のメセナ活動としてはかなり異例の
高い学術性を持つ取り組みではないかと。
モニタでは、TVCMが流れていました。
ゆったりした映像と歌がとても心地いいです。
ずっと見ていられそう。
展示室出たところで本が山積みになっていて、
「あ、図録? 欲しい、いくらかな?」って思ったら、
「ご自由にお持ちください」
す、すごい!! この豪華な本が無料でもらえるの?!!
この本の表紙、裏表紙は「iichiko」と「BEAMS」が提携して
作った商品とのこと。
iichikoのB倍ポスターをはじめ
iichiko 720ml 雑誌広告
iichiko PERSON 雑誌広告(見開き2ページ)
iichiko PERSON 地下鉄車内窓上ポスター
など、どのページ見ても美しい。
しかし、これらの広告、デザイナーとしてはうらやましいだろうなー
私が大学でデザインを学んでいた(1976-80)頃、
PARCOやサントリー、化粧品のポスターがすごくカッコよくて、
みんな、あんなポスターを制作できるようになれたら‥‥
なんて憧れてたものです。
もう今、ポスターってメディアは時代遅れなんでしょうね。
(あ、あと皆レコードジャケットのデザインも憧れてたなー(^^)
こういうデザインをさせてくれる余裕(?)のある会社も
今は少なくなっただろうなー
帰る頃に、すごい雷雨になったので、しばらく美術館の2階で、
美術雑誌など見て過ごさせてもらいました。
『芸術新潮』の裏表紙ってiichikoの広告なんだ!
そんなに雑誌も買ってないけど、今まで気が付かなかったー(^^;
あまり広告広告してなくて、ビジュアル的には素敵だけど‥‥
(iichikoがこういうデザイン戦略をしているってのはわかりますが)
雷雨も小止みになったので帰りました。
ミスマッチストーリィ 河北秀也のiichiko DESIGN」展、
会期は7月22日(木・祝)~10月3日(日)で、
前期:7月22日(木・祝)~8月29日(日)
後期:8月31日(火)~10月3日(日) で、
一部展示替えがあります。
(チケット半券の提示で入館料がリピーター割引500円になるそう)
なんですが、
清須市はるひ美術館、緊急事態宣言発令に伴い、
8月27日(金)~9月12日(日)まで臨時休館とのこと(T.T)
(9月13日(月)は通常の休館日)
※会期が10月8日(金)まで延長になったそうです!
清須市はるひ美術館: http://www.museum-kiyosu.jp/
iichiko 三和酒類株式会社: https://www.iichiko.co.jp/
iichikoのポスターや雑誌広告が見られる美しいウェブサイトですね。
[ミスマッチストーリィ] 河北秀也の
iichiko DESIGN
という特別展をやっています。
みずみずしい風景の中にぽつんと置かれた1本のボトル、短くも心に響く詩の一節のような言葉。駅の構内で、横長の大きなポスターに目を奪われた経験はないでしょうか。控え目に入れられた商品名から、ようやくそれがある酒の広告であることがわかります。その名は「いいちこ」。大分県宇佐市の酒造メーカー、三和酒類株式会社が1979年から発売するロングセラー商品です。(チラシ裏面の文より)
アルコールに縁のない我が家なので、
「いいちこ」についてそんなに知りませんでしたが、
(展覧会を見に行って、こんなに種類があるんだって知った)
センスのいいポスターやCMやってるんだなーと。
ポスターをはじめとして、雑誌広告やCMなど、「いいちこ」のプロモーションは単なる宣伝を超え、商品や購買層のイメージづくりに大きく貢献し、その一貫した世界観はデザインの本質を常に提示してきました。これらすべてをプロデュースしているのが、アートディレクターの河北秀也(1947-)です。
河北秀也
私がデザインを学んでいた(1976-80)頃、
東京の地下鉄のマナーポスターを手がけてた方ですね!
マリリン・モンローの「帰らざる河」をもじった「帰らざる傘」とか、
チャップリンの「独裁者」をもじった「独占者」など、
とても印象に残ってます。
清須市はるひ美術館
観覧料一般800円が、JAF会員証提示で700円になりました。
(中学生以下無料)
展示室の撮影可ですが、動画、フラッシュ禁止、
ポスター等の一部を拡大して撮影するのは禁止とのこと。
展示室へ入ると、なにやら構造物が
会場構成を建築家の桂川大氏が担当されています。
ポスターは、歩きながら、電車に乗りながら出会うものなので、
「本展では、広告をみる環境を美術館という鑑賞の場において解釈することを試みました」とのこと。(もらったリーフより)
おぉ! なんか新鮮!!
春夏秋冬のいいちこポスター
ほとんどのポスターがノーマル4C+特色1Cで印刷されているんですね。
贅沢だなー
地下鉄駅構内をモチーフにしているそう。
もともと細長くカーブしている展示室も生きてるというか。
一番奥では、ポスターが地下鉄の駅に貼られて、
その前をいろいろな人が行きかい、列車が発着し、
やがてポスターが剥がされるまでの映像が流れていました。
映像作家の小濱史雄氏が担当されています。
台の上には、『BRUTUS』と『ナショナル ジオグラフィック』の
雑誌広告が
別の展示室には、壁に地下鉄車内窓上ポスター
ボトルデザイン いいちこ「パーソン」
このボトルも河北秀也のデザイン
とても美しいデザインのボトルです。
ボトルデザイン いいちこ「シルエット」
いいちこ「スーパー」
ボトルデザイン いいちこ「フラスコ」
いいちこ「スペシャル」
季刊 iichiko
1986年から発行される文化科学誌
酒とは関係なく、かなりカタイ内容っぽい。
企業のメセナ活動としてはかなり異例の
高い学術性を持つ取り組みではないかと。
モニタでは、TVCMが流れていました。
ゆったりした映像と歌がとても心地いいです。
ずっと見ていられそう。
展示室出たところで本が山積みになっていて、
「あ、図録? 欲しい、いくらかな?」って思ったら、
「ご自由にお持ちください」
す、すごい!! この豪華な本が無料でもらえるの?!!
この本の表紙、裏表紙は「iichiko」と「BEAMS」が提携して
作った商品とのこと。
iichikoのB倍ポスターをはじめ
iichiko 720ml 雑誌広告
iichiko PERSON 雑誌広告(見開き2ページ)
iichiko PERSON 地下鉄車内窓上ポスター
など、どのページ見ても美しい。
しかし、これらの広告、デザイナーとしてはうらやましいだろうなー
私が大学でデザインを学んでいた(1976-80)頃、
PARCOやサントリー、化粧品のポスターがすごくカッコよくて、
みんな、あんなポスターを制作できるようになれたら‥‥
なんて憧れてたものです。
もう今、ポスターってメディアは時代遅れなんでしょうね。
(あ、あと皆レコードジャケットのデザインも憧れてたなー(^^)
こういうデザインをさせてくれる余裕(?)のある会社も
今は少なくなっただろうなー
帰る頃に、すごい雷雨になったので、しばらく美術館の2階で、
美術雑誌など見て過ごさせてもらいました。
『芸術新潮』の裏表紙ってiichikoの広告なんだ!
そんなに雑誌も買ってないけど、今まで気が付かなかったー(^^;
あまり広告広告してなくて、ビジュアル的には素敵だけど‥‥
(iichikoがこういうデザイン戦略をしているってのはわかりますが)
雷雨も小止みになったので帰りました。
ミスマッチストーリィ 河北秀也のiichiko DESIGN」展、
会期は7月22日(木・祝)~10月3日(日)で、
前期:7月22日(木・祝)~8月29日(日)
後期:8月31日(火)~10月3日(日) で、
一部展示替えがあります。
(チケット半券の提示で入館料がリピーター割引500円になるそう)
なんですが、
清須市はるひ美術館、緊急事態宣言発令に伴い、
8月27日(金)~9月12日(日)まで臨時休館とのこと(T.T)
(9月13日(月)は通常の休館日)
※会期が10月8日(金)まで延長になったそうです!
清須市はるひ美術館: http://www.museum-kiyosu.jp/
iichiko 三和酒類株式会社: https://www.iichiko.co.jp/
iichikoのポスターや雑誌広告が見られる美しいウェブサイトですね。